2022年04月14日公開
2024年06月06日更新
紅生姜に含まれる栄養素とは?食べるときの注意点や作り方も紹介
紅生姜には、どんな栄養があるのかご存じでしょうか。この記事では、紅生姜に含まれる栄養素や、自宅で紅生姜を作る方法について、わかりやすく解説しています。紅生姜の栄養や作り方を知りたい、という方はこの記事を読んでみてください。
「紅生姜って栄養はあるの?」
「どうして牛丼には紅生姜が添えられている?」
「紅生姜を自宅で作りたい」
このように、紅生姜の栄養や作り方について知りたい、という方はいないでしょうか。牛丼を食べるときのお供として欠かせない紅生姜には、色々な栄養があります。
この記事では、紅生姜に含まれる栄養成分や、紅生姜を食べるときの注意点について、詳しく解説しています。紅生姜を食べるとどんな健康効果があるのか、食べる量はどれくらいが適切なのかなど、気になるポイントをまとめて紹介します。
この記事を読むことで、紅生姜の栄養について正しく理解でき、食生活に上手に取り入れられるようになるでしょう。
紅生姜の栄養について知りたい、どれくらい食べてもいいのか気になる、という方はこの記事をチェックしてみてください。
紅生姜ってどんな食材?
紅生姜は漬物の一種で、生姜を赤梅酢に漬け込んで作られる食材です。鮮やかな紅色をしていることが多いですが、これは着色料によるものです。紅生姜を漬ける赤梅酢には、赤しその色素が含まれています。そのため、生姜がきれいなピンク色に染まるのです。
紅生姜と言えば、牛丼を思い浮かべる人も多いでしょう。牛丼や焼きそば、お好み焼きなどの料理には、紅生姜がよくトッピングされています。なぜこのようなメニューに紅生姜は用いられるのでしょうか。
紅生姜を牛丼に添えるのはなぜ?
牛丼に紅生姜が添えられている理由には、見た目の鮮やかさが挙げられるでしょう。しかし、それだけではありません。牛丼を美味しく食べるために、紅生姜が必要な理由は他にもあります。
紅生姜の原料の1つである梅酢には、酢酸により消化促進や食欲増進の効果があるとされています。紅生姜をお供にすることで、ヘビーな牛丼をすっきり美味しく食べられるでしょう。
また、味の濃い牛丼に紅生姜の酸味をプラスして全体のバランスを良くしたり、生姜と梅酢の効果で肉の臭みを消したりする狙いもあるでしょう。
紅生姜とガリの違いとは?
紅生姜は牛丼や焼きそばのお供としてなじみがありますが、同じく生姜でできているガリとは何が違うのでしょうか。
紅生姜とガリの違いは、スライス方法や、熱湯にくぐらせているかなどの製造工程にあります。紅生姜は生の生姜を梅酢に漬け込んで細切りにしたものですが、ガリは薄くスライスした後に熱湯にくぐらせて甘酢に漬け込んで作ります。
また、紅生姜は一般的に赤く着色されていますが、ガリは着色をせずほんのりとピンク色をしているのも違いの1つです。
紅生姜の栄養素と効能
紅生姜はあくまでもメイン料理のお供なので、栄養についてはあまり気にしたことがないという人も多いでしょう。
ここでは、紅生姜に含まれる栄養成分について詳しく紹介します。何気なく食べている紅生姜にどんな栄養と効能があるのか、この機会にぜひ知ってください。
カロリーと栄養素 | 1パック300gあたりの値 |
---|---|
カロリー | 57kcal |
たんぱく質 | 0.6g |
脂質 | 1.2g |
炭水化物 | 12g |
ショウガオール
ショウガオールは、古くから漢方としても用いられている成分です。生姜を加熱したり乾燥させたりすると、効果を発揮します。生姜を食べると体がポカポカしてきますが、それはこのショウガオールの効能によるものです。
ショウガオールには血液の流れを良くして、体を温める働きがあります。そのため、生姜を食べると体が熱く感じるようになるのです。
出典・参照:夏の旬野菜 ショウガ|JAグループ
ジンゲロール
ジンゲロールは、生姜に含まれている辛味成分の名前です。ジンゲロールには殺菌作用や、抗酸化作用があります。その他にも免疫力を向上させたり、冷えを改善させたりする効果もあるとされています。
さまざまな効能が期待できるジンゲロールですが、加熱した生姜では効果がありません。ジンゲロールは加熱するとショウガオールに変化するため、ジンゲロールの効能を得たいときは紅生姜のように生で食べると良いでしょう。
出典・参照:夏の旬野菜 ショウガ|JAグループ
シネオール
シオネールは生姜の香り成分の1つで、食欲増進効果があります。あまり食欲が湧かないときは、紅生姜を箸休めとして使うと良いでしょう。
その他にもシネオールには、保湿や殺菌、消臭などの効果があるとされ、アロマ精油にも含まれています。冷え性や筋肉疲労など、さまざまな不調に効果を発揮する香り成分です。
ジンゲロン
ジンゲロンは、ジンゲロールが加熱によって変化した成分です。生姜の香りの素となる成分で、発汗を促す作用や殺菌作用の効果も期待できるとされています。
また、ジンゲロンには体を温めるパワーがあり、特にお腹や内臓を中心に温めてくれる働きがあります。このような効果から、生姜は体を温めるために生薬などとして昔から重宝されてきました。
紅生姜を食べるときの注意点
牛丼店ではカウンターに紅生姜が置いてあり、自分の好きな量を取って食べられるシステムをよく見かけるのではないでしょうか。
そこで気になるのは、紅生姜はたくさん食べても問題はないのか、という点です。できれば、たっぷり紅生姜をのせて牛丼を食べたい、と思う人もいるでしょう。
ここからは、紅生姜を食べるうえでの注意点について、解説していきます。いつも紅生姜をたくさん食べている、という人はチェックしてみてください。
塩分の摂取量に気を付ける
紅生姜は低カロリーで健康にも良いですが、塩分量には注意が必要です。紅生姜には、10g当たり0.7g程度の塩分が含まれています。紅生姜だけで見ると微量ですが、牛丼などの料理と合わせると、塩分の取り過ぎになることがあります。
塩分の摂り過ぎは、高血圧やむくみの原因にもなるでしょう。一緒に食べる料理の塩分量も考慮しながら、過剰摂取にならないように気を付けましょう。
出典・参照:紅生姜|カロリーslism
出典・参照:栄養・食生活と高血圧|厚生労働省
添加物に気を付ける
市販の紅生姜には、添加物が多く含まれた商品があります。特に、鮮やかな紅色の紅生姜には、合成着色料が使われている可能性が高いです。紅生姜によく使われる合成着色料は、タール色素という石油を原料とした添加物です。
タール色素は分解されにくい化学物質で、体への影響が懸念されます。紅生姜を食べる場合は、できるだけ無添加の商品を選ぶと良いでしょう。
出典・参照:用途別 主な食品添加物|東京都福祉保健局
紅生姜の適量は?
紅生姜には、塩分が多く含まれているため、食べ過ぎは体に良くありません。牛丼を美味しく食べるためにもたくさん紅生姜をのせたい、という人もいるでしょうが、適量はどのくらいなのでしょうか。
1日の食塩摂取量の目安は、成人男性で7.5g未満、成人女性は6.5g未満とされています。紅生姜10gあたりの塩分は0.7gとそこまで多くはありませんが、他の食事でも塩分を摂ることを考えると少し多いでしょう。
その日の献立内容にもよりますが、紅生姜の適量は5g程度と言えるでしょう。1日での全体の塩分摂取量に気を付けながら、紅生姜は食べるようにしてください。
出典・参照:紅生姜|カロリーslism
出典・参照:ナトリウム|厚生労働省
紅生姜を自宅で作る方法
【材料】
・新生姜 600g
・塩 大さじ2
・しそ梅酢 約300ml
【作り方】
1.新生姜はサッと洗い、薄く皮をむいて3mm幅の薄切りにします。
2.1に塩を加え、全体的に絡めます。
3.2に重石を乗せ、常温で1時間置きます。
4.3を手で絞り、細切りにします。
5.保存瓶に4を入れて、生姜が浸る程度にしそ梅酢を注ぎます。
6.冷蔵庫で半日から1日漬けたら完成です。
紅生姜は、梅酢があれば家で簡単に作ることができます。赤いしそ梅酢を使うときれいな色がつきますが、白梅酢を使ってもOKです。梅酢以外を使うとしその風味はなくなりますが、味は基本的には同じです。
また、紅生姜を入れる保存容器は、あらかじめ煮沸しておきましょう。保存途中で紅生姜が傷んだり、カビが生えたりするのを防げます。
作り方のポイント
紅生姜を美味しく作るポイントは、重石の重さです。重石が軽すぎると水分が抜けきらず、塩っぽい味になってしまいます。1〜2kgほどの、しっかりとした重みがある重石を使いましょう。重石が用意できない場合は、天日干しをするという方法もあります。
天日干しをする場合は、塩をまぶした生姜をザルに乗せ、1日外に干しておきましょう。余った漬け汁は、他の野菜の漬け汁として再利用できます。肉を漬けて柔らかくしたり、酢飯の酢代わりに使ったりすることもできます。
栄養豊富な紅生姜を上手に取り入れよう
紅生姜に含まれる栄養成分や、食べるときの注意点について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
紅生姜には体に良い成分が多く、さまざまな健康効果が期待できます。しかし、塩分と添加物が多いというデメリットもあるので、食べる量については注意が必要です。
多く食べたいときは、無添加や手作りの紅生姜を食べると安心です。添加物や塩分に注意しながら、紅生姜を上手に毎日の食事に取り入れてみましょう。