野いちごの種類と特徴を紹介!摘むときの注意点と楽しみ方も

野いちごの種類を、生食向きと加工向きに分けて紹介します。葉や果実、味などの特徴も、種類ごとに説明!また、山に自生する野いちご摘みの注意点もまとめています。ジャム作りや家庭菜園の楽しみ方も解説しているため、ぜひ参考にしてください。

野いちごの種類と特徴を紹介!摘むときの注意点と楽しみ方ものイメージ

目次

  1. 1野いちごの種類と特徴を生食向きと加工向きに分けて紹介!
  2. 2野いちごの種類と特徴【生食向き】
  3. 3野いちごの種類と特徴【加工向き】
  4. 4野いちご摘みの注意点
  5. 5野いちごの楽しみ方
  6. 6野いちごは種類豊富でさまざまな楽しみ方ができる

野いちごの種類と特徴を生食向きと加工向きに分けて紹介!

摘みたての多くの野いちご

山や藪、道端などに自生している美味しそうな野いちごを見かけると、食べたくなることもあるでしょう。野いちごには、生食から加工に向いているものまで、さまざまな種類があります。

本記事では、野いちごの種類や特徴を詳しく解説します。採取するときの注意点や果実酒作り、家庭菜園などで楽しむ方法も紹介しているため、ぜひチェックしてみてください。

野いちごの種類と特徴【生食向き】

自生している野いちごを、食べてみたい人も多いでしょう。ここでは、生食に向いている野いちごの種類と特徴について、詳しく解説します。

種類と特徴①ニガイチゴ

野いちごの種類であるニガイチゴの花

ニガイチゴは、バラ科のキイチゴ属に分類される植物で、別名ゴガツイチゴといいます。種が苦いため、ニガイチゴという名前が付いたそうです。5~6月に果実が熟し、とても甘く美味になります。

また、ニガイチゴの葉は、3裂していて裏が白っぽいという特徴があります。九州や四国、本州の日当たりの良い林に、自生していることが多いです。

種類と特徴②クマイチゴ

野いちごの種類であるクマイチゴ

クマイチゴは、バラ科のキイチゴ属という種類で、野いちごの中でも果実が大きいほうです。また、クマイチゴは茎にトゲが多いため、採取には注意が必要です。果実は酸味と甘みとのバランスが良く、生食はもちろんジャムに加工しても美味しいでしょう。

葉は6~10cmの広卵形で、縁は不規則にギザギザしているのが特徴です。北海道から九州の、日当たりの良い林縁や荒れ地に自生しています。6~8月に果実を味わうことが可能です。

種類と特徴③クサイチゴ

クサイチゴという種類の野いちご

クサイチゴは、本州や四国、九州の日当たりが良い草地や登山道などに、自生しています。クサイチゴは漢字で草苺と書き、別名は早稲苺です。大きめの果実は酸味は少なく甘みがあるため、生食に適しています。

また、葉は卵形や楕円形をしており、細かいギザギザがある縁が特徴です。果実は5~6月に熟します。登山中に見かけたときは、茎のトゲや衛生面に注意して、食べてみてください。

種類と特徴④モミジイチゴ

モミジイチゴという種類の野いちご

モミジイチゴは、秋から冬に色づいた葉が、紅葉に似ていることが名前の由来のようです。果実は野いちごの中で最も美味しいといわれており、6月頃に熟し黄色からオレンジに色が変化します。

モミジイチゴは枝にトゲがあり、高さは約50cm~2mです。北海道や中部地方より北の地域に、自生しています。モミジイチゴの葉は、紅葉に少し似ていて3~5枚に割れ、縁がギザギザしているのが特徴です。

種類と特徴⑤エビガライチゴ

野いちごの種類であるエビガライチゴ

エビガライチゴは、あまり見かけることのない珍しい種類の野いちごです。エビガライチゴは、海老殻苺と漢字で書きます。また、葉の裏が白いことから、別名ウラジロイチゴといわれています。果実や葉や茎には、毛が生えていることが特徴です。

エビガライチゴは北海道から九州の山地だけでなく、中国北部や朝鮮半島などに自生しています。エビガライチゴの赤い果実は、生食でも甘くて美味しいといわれています。

種類と特徴⑥カジイチゴ

野いちごの種類であるカジイチゴの花

カジイチゴの葉は梶の木に似ていることが、名前の由来といわれています。また、野いちごの中でも背丈が高く、2~3mくらいあります。関東以西の暖かい地域の山間部に、自生していることが多いようです。カジイチゴは、トゲがない珍しいキイチゴ属の植物になります。

果実はオレンジ色をしており、光沢のある葉は15cm以上あります。カジイチゴの果実は、甘みが強く酸味はほとんどないです。

種類と特徴⑦バライチゴ

野いちごの種類であるバライチゴの花

直径4cmの大きさで、薔薇のように美しい花を咲かせることが、バライチゴの名前の由来です。漢字では薔薇苺と書きます。また、バライチゴは関東以西の道端や山などに、自生しています。果実が熟すのは8~10月で、甘酸っぱい味わいです。

葉は他のキイチゴ属と異なり、奇数羽状複葉という細長い形状をしています。バライチゴは別名深山苺と呼ばれています。京都では絶滅危惧種に指定されており、採取が禁止されている野いちごです。

野いちごの種類と特徴【加工向き】

山や林、道端などに自生している野いちごは、生食よりも加工に向いている種類もあります。ここでは、加工に向いている野いちごの種類と特徴を説明します。

種類と特徴①ナワシロイチゴ

ナワシロイチゴという種類の野いちご

ナワシロイチゴは、バラ科のキイチゴ属の植物です。野いちごの種類の中でも、日当たりの良い場所や道端などに生えています。日本で最も見かけることが多い種類の野いちごです。ナワシロイチゴの果実は甘酸っぱいため、生食よりも加工に向いているでしょう。

また、ナワシロイチゴの茎にはトゲがあり、複数の小さい葉の裏には、綿毛が生えています。赤紫色をした花弁が開かない花は5~6月に見られ、実が熟すのが6~7月です。

種類と特徴②フユイチゴ

野いちごの種類であるフユイチゴ

フユイチゴは冬の11~1月に果実が熟すことから、漢字で冬苺と書き、別名カンイチゴといいます。関東以西や九州、四国の森林や林縁に、自生していることが多いです。背丈は30cmほどで、蔓のように枝が分かれています。

葉は5~10cmの丸形で、3裂しているのが特徴です。また、フユイチゴは、日本だけでなく中国の中南部や台湾などにも、分布しています。酸味と甘みがあるため、ジャムや果実酒などの加工に向いています。

種類と特徴③ヘビイチゴ

ヘビイチゴという種類の野いちご

ヘビイチゴはバラ科のキジムシロ属で、日本の蛇がいそうな湿地や畦道などに、自生しています。蛇が野いちごを食べに来た小動物を狙う様子が、名前の由来になったそうです。また、ヘビイチゴは別名で毒イチゴともいわれますが、毒はありません。

果実は6~8月に熟し、葉は三つ葉の形状で縁がギザギザしています。果実は甘くないため、生食よりもジャムなどに加工するほうがおすすめです。

野いちご摘みの注意点

山や道端に自生している野いちごの種類の中には、葉や茎にトゲがあるなどの特徴があります。ここでは、野いちごを摘む際の注意点について3つ解説します。

注意点①バライチゴは採取禁止

野いちごの種類であるバライチゴの花

バライチゴは、京都府で絶滅危惧種に指定されている希少種です。そのため、バライチゴの採取は禁止されています。千葉でも採取は禁止されており、重要保護生物に指定されています。

葉の形状は細長いという特徴があるため、誤って採取しないように注意しましょう。薔薇のように美しく白い花が咲くため、ヨーロッパや北アメリカではきれいな花や実を鑑賞して楽しむようです。

府内では中部地域や北部地域の山地に自生するが、個体数が少ない。

注意点②トゲや虫に気を付ける

野いちごとトゲのあるヒイラギの葉

野いちごの多くの種類は、バラ科に属しているため、トゲがあります。おもに茎や葉にトゲが生えており、採取の際は手や足に刺さらないように、注意が必要です。野いちごの花や葉に、蜂や毛虫などがいた場合、安易に触ると刺される可能性もあります。

また、甘い果実には、多くの蟻がつきやすいため、よく観察してから採取してください。自生している野いちごを採取する際は、トゲや虫などに注意しましょう。

注意点③採取は自己責任で

採取中に手のひらに乗せた複数の野いちご

野いちごを採取する際は、衛生面や危険な動物との遭遇にも気をつけましょう。森林や山の獣道があるような場所には、イノシシなどの野生動物が生息しています。

そのような場所での採取は、野生動物と遭遇する危険があるため、できるだけ避けることが望ましいです。また、野いちごが自生している場所では、動物が排泄している可能性もあります。

採取するときは、そのまま食べないように、衛生面にも注意してください。危機管理をしっかり行った上で、野いちご摘みをしましょう。

野いちごの楽しみ方

野いちごは種類によって、簡単に家庭菜園で育てることができます。ここでは、野いちごを使ったお菓子や果実酒、家庭菜園の楽しみ方を、詳しく紹介します。

楽しみ方①ジャムやお菓子作り

ケーキと2種類の野いちご

ヘビイチゴやナワシロイチゴなどは、きれいに洗った後に、砂糖と煮詰めてジャムにするのもおすすめです。クマイチゴは生食もできますが、ジャムに加工しても美味しいといわれています。

焼いたトーストと甘酸っぱいジャムとの相性は、抜群です。さまざまな野生のいちごは、イチゴケーキやパイなどの、お菓子作りにもよく合います。

楽しみ方②フルーツティーや果実酒

さまざまな種類の野いちごを使った苺酒と苺

酸味と甘みのあるタイプのナワシロイチゴやフユイチゴは、果実酒やフルーツティーにして味わってみましょう。しっかり洗って半分にカットした苺を、茶葉と一緒にポットに入れてお湯を注ぎ、時間を少し置きます。

甘酸っぱい野いちごは紅茶との相性が良く、豊かな甘い香りと味を、存分に堪能できるでしょう。また、ブランデーなどに浸け込んで、果実酒にするのもおすすめです。

楽しみ方③自宅で栽培してみる

鉢で育てている野いちご

初心者でも育てやすい野いちごの苗は、ホームセンターや通販でも、簡単に購入できます。繁殖力の強いクマイチゴや有名なクサイチゴなどは、とても育てやすい種類です。

ワイルドベリーは暑さや寒さに強く、家庭の庭やベランダで育てやすいため、とても人気があります。

また、ワイルドベリーなどの匍匐性のものは、庭の地表を隠すために、グランドカバーにするのもおすすめです。クマイチゴなど背丈のあるタイプは、庭木として育てるのも良いでしょう。

野いちごは種類豊富でさまざまな楽しみ方ができる

アップの野いちご

野いちごには、生食や加工に向いているものなど、さまざまな種類があります。また、バライチゴのように、採取が禁止されている種類もあります。採取する際は、葉の形状で野いちごの種類を、ある程度判断することが可能です。

登山道や林、荒れ地などで採取する場合は、動物や虫、衛生面についても、十分注意しましょう。採取やお菓子作り、家庭菜園をする際は、ぜひ本記事を参考にしてください。

Thumbいちごの栽培と甘くする育て方のコツは?種まきのポイントと収穫時期も! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumb春が旬の果物12選!特徴やおいしいフルーツの見分け方も解説! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbフルーツタルトのレシピ!基本の作り方とコツを紹介!アレンジレシピも | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ