2022年01月28日公開
2024年11月18日更新
エリンギの白いカビのようなものは何?適切な保存方法も解説!
エリンギの白いカビのようなものについて解説します。エリンギの表面についたカビのようなものは食べられるのか、白い色の正体や原因について詳しく説明!腐ることによって現われる特徴や適切な保存方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
エリンギの白いカビのようなものの正体を解説!
エリンギはコリコリとした食感が人気のきのこで、炒めものなどに活躍する食材です。1年中価格が安定しているため買いやすいエリンギですが、いつの間にか表面に白いカビのようなものができてしまったことはありませんか?
本記事では、エリンギに現われる白いカビのようなものの正体についてまとめました。エリンギの上手な保存方法や、腐ったときの特徴なども紹介します。
エリンギの白いカビのようなものは何?
気中菌糸と呼ばれるもの
エリンギだけでなく、きのこは菌類に分類される生物です。菌類は木や枯れ葉などを分解しながら菌糸を伸ばし、養分をためながら成長していきます。
養分がたまると子実体(しじつたい)という胞子を撒くための器官を作るのですが、この子実体がスーパーなどで売られている状態のきのこのことです。
子実体となったきのこはまだ胞子を撒くには早かったと判断すると、再び成長しようと菌糸を伸ばし出すことがあります。これが気中菌糸と呼ばれるもので、きのこの傘の下や軸の下にふわふわとしたカビのような形となって現われるのです。
気中菌糸ができる原因
気中菌糸は収穫してから日にちが経つと出てくるわけではなく、主に周囲の環境の変化によって起こります。特に急激な温度変化は気中菌糸ができる原因となるので、冷蔵販売されていたエリンギを暖かい場所に置くようなことはやめましょう。
また、密封されていない状態で保存されていても、気中菌糸ができる原因となります。サランラップで巻いて保存するときは、空気が入らないようにしっかりと密封するようにしましょう。
カビではないので食べても問題はない
気中菌糸はカビのように見えるため食べるのをためらってしまいますが、有害なものではないので食べても問題ありません。ただ、収穫した後にできる気中菌糸は子実体を栄養分にして成長しているため、味や鮮度が落ちている可能性が高くなります。
そのまま置いておくとさらに栄養がなくなって腐ることもあるので、気中菌糸が見られたらすぐに食べ切るようにしましょう。食べる時に気中菌糸が気になるようでしたら、エリンギの表面をキッチンペーパーなどで吹いてから食べると良いでしょう。
エリンギの適切な保存方法
保存時のポイント
エリンギは水分に弱いので、水洗いしてしまうと風味や食感が落ちてしまいます。濡れることで傷むのも早くなってしまうので、保存するときは水で洗わないようにしましょう。汚れが気になる場合は、キッチンペーパーなどで軽く拭き取るのがおすすめです。
また、エリンギはパックに入れられた状態で売られていることが多いですが、そのまま冷蔵庫に入れてしまうと痛みやすくなります。すぐに食べる場合はそのままでも良いのですが、数日置いておくのであればパックから取り出すようにしましょう。
長く保存させるためには、新鮮なエリンギを選ぶのもポイントです。鮮度が良いエリンギは傘に張りがあって軸が太く、薄い薄茶色をしています。鮮度が落ちていないかどうか、購入前にしっかりチェックするようにしましょう。
保存方法①常温保存
エリンギは日持ちは良いので、常温でも5日から1週間は保存することができます。パックに入っているものは取り出して、新聞紙やキッチンペーパーなどで包んで保存しましょう。
エリンギは湿気に弱いので、風通しの良い涼しい場所で保管するのがポイントです。常温保存ができるとはいっても、あまりにも気温が高いと傷むのも早くなってしまいます。25℃以上にならず、できるだけ気温の変化が少ないところに保存しましょう。
保存方法②冷蔵保存
エリンギは冷蔵することで日持ち期間が伸び、1週間から10日くらいは保存できるようになります。保存の仕方は常温保存のときと同じように、パックから出して新聞紙などで包みます。その上で保存袋などに入れて、しっかりと密閉してから冷蔵庫に入れましょう。
冷蔵保存する場合は、石づきを切り落とす必要はありません。石づきを切ってしまうと傷むのが早くなり、賞味期限が短くなってしまいます。すでにカットしたものは冷蔵保存しても長持ちしないので、3〜4日程度で使い切るようにしましょう。
保存方法③冷凍保存
しばらくエリンギを食べる予定がないときは、冷凍庫で保存するのがおすすめです。冷凍すると1ヶ月は日持ちするだけでなく、旨みが凝縮されてさらに美味しくなります。冷凍するときは石づきを切り落とし、縦半分に切ってから冷凍用の保存袋に入れましょう。
袋に入れたら空気を抜き、金属トレーの上に置いて急速冷凍するのが上手に保存するポイントです。すぐに調理できるように、お好みの大きさに切ってから凍らせてもOKです。
エリンギをあらかじめカットしておくときは、重ならないように平らにして袋に入れましょう。冷凍したエリンギは冷蔵庫で自然解凍しても良いですし、そのまま加熱調理に使うこともできます。
エリンギが腐っているのかを見分けるポイント
ポイント①気中菌糸が多量
気中菌糸は食べても問題ありませんが、あまりにも量が多いときは注意が必要です。表面が見えなくなるくらい大量の気中菌糸がある場合は、その中に白カビが混ざっている可能性があります。
表面の白いものがカビか気中菌糸か判断がつかないときは、食べずに捨てたほうが良いでしょう。
ポイント②においに変化がある
エリンギは腐ると、においが変化してきます。新鮮なエリンギはきのこ特有の香りがしますが、腐るにつれてだんだん酸っぱいにおいやアンモニア臭が漂ってくるようになります。
また、カビくさいにおいがすることもありますが、水洗いして落ちる程度のカビくささであれば問題ありません。しかし、洗ってもカビくさいにおいが落ちないときは、食べるのはやめておきましょう。
エリンギはきのこの中でも香りが弱いため、異常なにおいがすればすぐにわかります。何かいつもと違うにおいがすると感じたら、見た目に異常がなくても処分するようにしましょう。
緑色や黒色のカビが生えている
エリンギが腐ると、緑色や黒色のカビが生えてくることがあります。これらのカビは表面に生えるので、見ればすぐに気づくことができます。緑色や黒色のカビが生えているときは、すでにエリンギがだいぶ傷んでいる証拠です。
カビは生えている場所だけでなく、見えない深部にまですでに菌糸が広がっています。カビだけ取っても意味がないので、カビが生えてしまったエリンギはすぐに捨てるようにしましょう。
ポイント④水っぽくなっている
エリンギは腐るとぬめりが出たり、汁のような水が浮いてきます。また、水分が出ることで全体的に弾力がなくなり、軸の部分が柔らかい感触になります。なんとなく水っぽいと思ったら、すでに腐っていると思って捨ててしまったほうが良いでしょう。
エリンギの白いカビのようなものは食べても大丈夫!
エリンギに現われる白いカビのようなものの正体についてまとめました。ふわふわとした白いものが見えるとカビが生えてしまったと思いがちですが、これは菌類が成長するときに出す気中菌糸によるものがほとんどです。
ただ、中には本当に白カビが混ざっている場合もあるので、エリンギが腐ったときの特徴を覚えておくと安心です。エリンギが腐るとどうなるのかを把握しておき、食べられるかどうかをしっかりと見極めるようにしましょう。