ステンレスは錆びる?上手な落とし方や錆びないための対策法も!

ステンレスの錆について、詳しく解説します。重曹やクエン酸などを使った錆の上手な落とし方を紹介!ステンレスが錆びる原因や錆びないための対策も複数まとめています。ステンレスのお手入れに困っている方は、ぜひとも参考にしてみてください。

ステンレスは錆びる?上手な落とし方や錆びないための対策法も!のイメージ

目次

  1. 1ステンレスに付いた錆の落とし方と対策法を紹介!
  2. 2ステンレスは錆びる?
  3. 3ステンレスが錆びる原因は?
  4. 4ステンレスに付いた錆の落とし方
  5. 5ステンレスが錆びないようにする方法
  6. 6ステンレスの錆の落とし方と対策法まとめ

ステンレスに付いた錆の落とし方と対策法を紹介!

ステンレスの錆

ステンレスは腐食に強い金属のため、調理器具などによく使用されています。ステンレスは、英語で「stainless」、英訳すると「腐食がより少ない」です。ステンレスは錆びないイメージのある金属ですが、汚れ、水分の付着や金属の接触などが原因で錆びることがあります。

この記事では、腐食の原因を解説するとともに、腐食したステンレスのお手入れ方法や対策法を詳しく紹介します。できるだけ錆びることがないように、ぜひ記事を参考に対策してみてください。

ステンレスは錆びる?

ステンレスは錆に強い金属

ステンレスの鍋

ステンレスは、様々な種類があり、およそ200種類以上あるといわれています。構成されている物質によって、適した用途も異なります。その中でも、一般的に広く使われているのは、クロムとニッケルを混ぜたオーステナイト系やクロムを混ぜたフェライト系です。刃物などで使用されるマルテンサイト系もよく使われています。

一般的に使われいるステンレスは、耐熱性があり、腐食しにくく強度に優れた合金です。そのため、キッチン周りや調理器具、電車、ドームの屋根など様々な用途で使用されています。酸化鉄が発生する仕組みは、鉄が酸素と結合することで酸化するためです。酸化しやすい鉄にクロムやニッケルを混ぜることで、腐食に強くなります。

錆に強い理由は「不動態被皮膜」

ステンレスのキッチン

ステンレスは、50%以上の鉄におよそ11%以上のクロムが含まれています。クロムは鉄より酸素と結びつきやすい性質を持っているため、鉄より先に酸素と結合し不動態皮膜が生成されます。その不動態皮膜は、鉄が酸化することを防ぐため、腐食しにくくなるのです。不動態皮膜には、自己修復できる特徴があります。

そのため皮膜が破れても、クロムが酸素と結合することで繰り返し修復されます。しかし、汚れなどの付着で、不動態皮膜が生成できなくなり腐食してしまうため注意しましょう。

錆びないわけではない

錆

ステンレスは、不動態皮膜が生成されるからといって、錆びないわけではありません。様々な原因で不動態皮膜が剥がれることで、錆びるのです。クロムの含有量の低下、水分や汚れの付着、金属の接触、傷がついているなどが、錆びる原因です。錆の種類は、赤、黒、緑青、白など色で分類されています。

黒い酸化被膜は、保護膜の役割を果たすため、あえてこの皮膜を利用してコーティングすることがあります。しかし、取り除かれることがあるのは、見た目の観点からです。ステンレスが腐食しにくいといわれるのは、不動態皮膜が生成されるためです。

クロムと酸素が結合してできるものなので、透明の錆といえます。錆びないように対策することで、ステンレスを長持ちさせましょう。

ステンレスが錆びる原因は?

原因①汚れと水分の付着

汚れたステンレス

ステンレスが錆びる1つ目の原因は、汚れと水分の付着です。ステンレスの表面にできる不動態皮膜は、汚れや水分に弱い特徴があります。汚れと水分の付着により皮膜が生成されず、腐食してしまいます。例えば、加工されている蛇口部分やシンクの角などに汚れや水分が溜まり、腐食しやすくなるのです。

流し台の角や蛇口部分、調理器具などの洗いにくい部分は、特に汚れや水分が残りやすいため、注意が必要です。汚れを残さないこと、水分をしっかりふき取ることを、意識してきれいに保つようにしましょう。

原因②もらい錆

ステンレスが錆びる2つ目の原因は、もらい錆です。ステンレスの上に、他の金属が接触することで腐食します。ステンレスは、他の金属との接触に弱いデメリットがあります。例えば、茶色く表面が腐食してしまうのは、ヘアピンや鍋、アルミ缶などを長時間放置した影響によるものです。

つい直に置いてしまいがちですが、金属を接触させないように、ステンレスと金属の間に布など挟んで対策することも大切です。そして、ステンレスの表面に付着した腐食が軽度のうちに、取り除くようにしましょう。

原因③傷がついてる

ステンレスの傷

ステンレスが錆びる原因の3つ目は、傷がついていることです。ステンレスの傷から水分や汚れが入り込むことで、錆びます。例えば、他の金属がぶつかり傷ついてしまったり、強く擦ることで傷ができてしまうことがあります。

ステンレスは強度のある金属ではありますが、傷が付きやすいため、タワシなどで強く磨き過ぎないことがポイントです。傷が付かないように、注意しましょう。

原因④塩分の付着

ステンレスが錆びる原因の4つ目は、塩分の付着によるものです。他の金属に比べると塩分に強いため、腐食しにくいといわれています。しかし、ステンレスの不動態皮膜が剥がれてしまうのは、潮風の影響や調味料などの塩分を長時間放置することが原因のひとつです。

例えば、海の近くにステンレスを置いたままにしたり、鍋などに塩分をそのまま放置することで、腐食してしまいます。塩分や塩素系の洗剤を残さないように、きれいに洗うようにしましょう。丁寧に手入れすることで、破壊した不動態皮膜が再び生成されます。

ステンレスに付いた錆の落とし方

落とし方①お酢を使用

お手入れ方法として、お酢は効果的です。お酢は、酸化した金属から酸素を剥がす還元作用があるためです。様々なお手入れ方法で、お酢を活用することができます。スプレーヤーにお酢と水を入れて、腐食部分にふりかけてスポンジで擦りましょう。

小さいものならば、耐熱容器に腐食した小物とお酢をいれてフライパンの上に置き、湯煎します。湯煎できない大きいものは、腐食部分にお酢をかけキッチンペーパーでパックして時間を置きます。お酢でお手入れした後は、しっかりふき取るようにしましょう。

ステンレスの加工や強度により、腐食の度合いや時間も変わってきます。しかし、粗悪なものの場合、お酢が付着することでステンレスの成分が溶解する可能性もあるので注意しましょう。

落とし方②メラミンスポンジを使用

お手入れ方法として、メラミンスポンジを使用する方法も効果的です。硬いメラミン樹脂で削ることで、汚れを落とすことができます。そのため、光沢のあるステンレスに使用する際は、傷をつけないよう注意しましょう。

メラミンスポンジを使用する際には、水を含ませてやさしく円を描くように擦ってください。例えば、ステンレスの表面が腐食してしまった場合なら、メラミンスポンジで軽く擦るだけで簡単に取ることができます。

落とし方③黒錆には重曹を

お手入れ方法として、重曹の使用も効果的です。ステンレスの落ちにくい黒錆には、重曹が効果的です。重曹は、水に溶けず細かい粒子で研磨するので、削るようにお手入れします。粒子はとても小さいため、重曹でステンレスに傷をつけることはほぼありません。重曹を水と混ぜてペースト状にします。腐食部分に塗り、30分以上放置してください。

その後、歯ブラシなどで、剥がすように落とします。スプレーの重曹なら、吹き付けて磨きましょう。傷をつける心配がなく、肌や環境にやさしい材料です。手に入りやすく重宝される重曹を、ぜひ活用してみてください。

落とし方④赤錆にはクエン酸を

お手入れ方法として、クエン酸も有効です。他の金属が接触してできた腐食部分をお手入れする時に、試してみてください。クエン酸の酸性成分が、錆を溶かす作用があるため、効果的です。クエン酸を染み込ませた布などを、腐食した部分に被せて放置します。その後、洗い流すことで腐食した部分をきれいにすることができます。

酸が残らないように、しっかり洗い流すようにしてください。重曹とクエン酸を組み合わせて使うことで、ステンレスをピカピカにお手入れすることも可能です。

落とし方⑤なかなか落ちない錆にはクレンザーを

重曹などを使ってもなかなか落ちない腐食した部分には、クレンザーの使用をおすすめします。研磨力があるため、傷つけないよう注意しながら使ってみてください。粉末クレンザーは、傷が付きやすいステンレスには不向きです。粉末クレンザーは、クリーム状のクレンザーより研磨剤の量も多く粒子も粗いためです。

やわらかいスポンジにクリーム状のクレンザーをつけてやさしく磨いていきます。その後、洗い流してください。まだ、落ちないようなら、何度か繰り返してみてください。腐食したら早めに対処して、きれいに保つようにしましょう。

落とし方⑥軽い錆には歯磨き粉を

軽い腐食であれば、歯磨き粉も有効です。歯磨き粉の研磨力を利用して、剥がすことでお手入れしていきます。腐食した部分に厚塗りして時間を置きましょう。その後、ブラシなどで剥がし取ります。きれいに洗い流し、布巾でしっかりふき取るようにしましょう。

軽い腐食なら、身近にある歯磨き粉で簡単に落とせるので試してみてください。重曹と歯磨き粉を組み合わせることでも、腐食した部分をきれいにすることができます。お手入れして、ピカピカにしましょう。

落とし方⓻木工用ボンドも有効

腐食した部分のお手入れとして、木工用ボンド、木工用セメダインも有効です。接着の効果により、腐食部分の奥まで接着物が入り込み固めてしまうため、腐食部分を剥がし取ることができます。ボンドを腐食している部分に塗り、透明になるまで時間を置き、剥がすだけです。

簡単な工程ですが、塗り方によっては、透明になるくらい乾くまで10時間以上の時間がかかる場合があります。時間はかかりますが、表面に付着した腐食部分をある程度きれいにすることができるので、ぜひ一度試してみてください。

ステンレスが錆びないようにする方法

腐食してしまったステンレスを、お手入れするのは意外と面倒です。先の項目で紹介した腐食の原因を理解して、対策を講じることで美しく保つことができます。この項では、ステンレスが錆びないようにする方法を、5つ紹介します。

対策①濡れたまま放置しない

濡れたステンレス

水分を放置すると、腐食の原因となるため、よく乾燥させるようにしましょう。水分などが付着していると、不動態皮膜を生成することができずに腐食してしまいます。鍋やボウルなどステンレス製品を使った後は、きれいに洗い水滴を残さないようにふき取りましょう。

腐食部分をお手入れした後は、不動態皮膜が剥がれた状態になっているので特に注意が必要です。水滴をふき取るという錆びない対策を、日頃から心がけてみてください。

対策②塩分・油はすぐに洗う

塩分や油が付着することで、腐食してしまうため、すぐ洗うようにしましょう。ステンレスに塩分や油が付いたまま放置すると、不動態皮膜が不安定となり腐食します。塩分や油が付着した場合は、放置せずにすぐ洗うようにしましょう。

ステンレス素材は、他の鉄素材と比べると腐食しにくい耐性はありますが、塩などの保存容器としては不向きです。塩分や油汚れを放置せずきれいに洗い流すことで、錆びない対策を心がけましょう。

対策③金属製品を近くに置かない

ステンレスの上にナイフや野菜

ステンレスに金属製品を、接触させないようにしましょう。他の金属とステンレスが接触することで、他の金属がイオン化して腐食してしまいます。そのため、他の金属の腐食がステンレスにもうつってしまいます。シンクなどにフライパンや鍋などを直に置くと、接触した部分が腐食していまうので気を付けましょう。

直に置くのではなく新聞などを間に挟んで置いたり、洗う前につけておく場合なら、洗いもの用の容器などを活用してみてください。少しの対策で、腐食を防ぐことができます。

対策④塩素系漂白剤・洗剤は使用しない

ステンレスの掃除

ステンレスは、塩素に弱いため、できるだけ塩素系の洗剤や漂白剤の使用は避けたほうが無難です。もし、使用した際は、すぐに洗い流すようにしましょう。塩素により不動態皮膜が破壊されるため、腐食しやすくなります。

混ぜるな危険と表示されている洗剤や漂白剤は、ほとんどが塩素系のため使用には気を付けるようにしましょう。できるだけステンレスには、塩素系漂白剤や洗剤を使わないようにすることをおすすめします。

対策⑤防錆剤を使うと錆びにくい

錆びない対策としては、防錆剤の使用もおすすめです。 使用することでコーティングされるため、腐食しにくくなります。ステンレス表面を、腐食の原因となる環境から保護する働きがあります。医療用やキッチン用など種類があり、用途やどの環境で使用するかにより選びましょう。

用途に応じて購入することで、業者に頼まず自分で対策することも可能です。シンクなどキッチンのステンレスに使用する場合は、業者に依頼するほうが効率的です。人体に害を及ぼさないとされるものも販売しているため、安心して対策することができます。

ステンレスの錆の落とし方と対策法まとめ

ステンレス製品

この記事では、ステンレスにできる錆の落とし方や対策を紹介しました。腐食の原因やお手入れ方法、錆びない対策を知り、軽度な状態で腐食部分をお手入れするように心がけましょう。肌や環境にもやさしい重曹やクエン酸などを活用して磨いたり、日頃から腐食対策をすることで、きれいに保つことができます。

ステンレスは、強度があり、腐食しにくいため、キッチンや電車など様々用途で使用されています。ステンレスは、生活に欠かせないもののひとつです。取り除けない腐食になる前に、常に錆びない対策をしましょう。

Thumb鍋のサビの落とし方を鉄・ステンレス別に解説!クレンザーや予防方法も! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbステンレスフライパンの人気おすすめは?使い方とお手入れ方法も! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumb三徳包丁のおすすめブランドランキング!ステンレス製のも紹介! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ