桜鯛はピンク色の真鯛!旬の時期はいつ?人気のレシピも紹介!

桜鯛と呼ばれる魚がいることを知っていますか?春先になると出回るきれいなピンク色をした真鯛のことを、春の花の代名詞でもある桜に例えて桜鯛と呼ぶのです。そんな桜鯛ですが実際の旬とはいつなのでしょうか?またなぜきれいなピンク色をしているのでしょうか?真鯛でありながら特別な名前を持ち色も他とは異なる桜鯛について、その色の秘密や旬の時期はもちろん美味しく食べるおすすめレシピまで紹介します。

桜鯛はピンク色の真鯛!旬の時期はいつ?人気のレシピも紹介!のイメージ

目次

  1. 1桜鯛とは?
  2. 2鯛の旬の時期は年2回
  3. 3桜鯛の人気レシピ
  4. 4桜鯛のピンクで春らしい食卓にしよう

桜鯛とは?

ある時期になるときれいなピンク色をした鯛が店頭に並ぶことがあります。桜鯛と呼ばれるこの鯛は春先のご馳走として色の美しさもあいまって人気があります。ですが実際にこの鯛がどんな鯛なのかはよく知られていないのが実情です。それもそのはず、桜鯛という鯛は現実にはいないのです。

そんな桜鯛とは本当はどんな魚であってどこからその呼び名が来ているのか、まずはその実態について紹介します。

産卵期直前の真鯛の雌

桜鯛とは実は春の産卵期直前の真鯛の雌のことをいいます。真鯛の産卵に適した水温は14度前後といわれていて、海水温が早く上昇する南の地域から産卵期を迎えます。そのため早い地域では2月ごろには産卵期に入りますが、寒い地域になると6月~7月ごろになってようやく産卵期を迎えるという地域もあります。

そんな産卵期を迎えた真鯛の雌はきれいなピンク色に変わる特徴があります。桜鯛の名前の由来には諸説あるというものの、そのピンク色が春の桜の開花をイメージさせることから特にこの時期の真鯛の雌を指して呼ぶようになったといわれています。

春先にピンク色になる季節の名前

先に紹介したことからもわかるようにあくまで桜鯛というのは産卵期を迎えた真鯛の雌のことであり、魚の種類を指す呼び名ではありません。春先の特定の時期にだけピンク色に変わった真鯛を指して呼ぶ季節限定の名前なのです。特に天然物はこの色の変化が顕著に現れるため入学などの目出度い季節柄もあり喜ばれます。

この時期の真鯛の雌はピンク色に変化するだけでなく、まるで桜の花びらを散らしたような白い斑点が点在することや産卵のために浅瀬に集まってくるため、「花見鯛」と呼ばれることもあります。この時期は特に鯛が獲れる時期でもあることから目にする機会が多い鯛です。

身体の色に価値がある

桜鯛はそのきれいな見た目からとても美味しそうに見えます。ですがその味が果たして本当に美味しいのかとなると必ずしもそうとはいえません。子持ちの魚が卵にその身の栄養をとられた結果、卵は美味しくても身がパサパサであることが多いように産卵期直前の真鯛の雌も美味しいとは言いがたいのです。

ですが真鯛の本当の価値は味以上に縁起物として祝いの席や行事には欠かせない魚であることです。ましてや祝い事の多い春の時期に色の美しい桜鯛は、見た目が大切でもある祝いの席において非常に高い付加価値を持った鯛なのです。

サクラダイとは違う魚

桜鯛とは別に標準和名で「サクラダイ」と呼ばれている魚がいます。この魚はハタ科ハナダイ亜科に属する魚で、生まれたときには全て雌で成長すると雄に性転換するという特徴があります。相模湾から長崎にかけての南日本に分布している魚ですが、名前だけ聞くと同じ魚のようでいて桜鯛とは全く別物の魚です。

鯛の旬の時期は年2回

鯛そのものは1年中獲れる魚であり養殖もされていますが、天然の鯛には旬とされる時期が年に2回あります。天然の鯛の旬は春と秋が美味しいとされていてそれぞれ季節の風物詩に合わせて春を「桜鯛」、秋物を「モミジ鯛」と呼ぶ慣わしがあります。それぞれの旬の鯛の特徴をまとめてみました。

2月から6月ごろ

先のほうで紹介したように鯛は水温が14度ほどになると産卵期に入ります。南方ほど水温が上がるのが早いため2月ごろから産卵期を迎え、北の寒い地方ではなかなか水温が上がらないためようやく5月~6月ごろに産卵期を迎えます。

産卵期を迎えた鯛の雌は浅瀬に集まってきます。そのため漁獲量も増えて旬と呼ばれる時期を迎えます。この産卵期の鯛については卵に栄養をとられているため身は美味しくないという人と、逆に卵を産むために栄養を溜め込んでいるために美味しいという人に分かれます。卵を産む前か後かは固体ごとに違うため調理して初めてわかります。

晩秋から春にかけて

産卵期を過ぎた鯛はエネルギーを使い切ってしまうためその身は痩せ細って春の旬を終えます。当然その身は最も旨味が少なくなっているためこの時期の天然の鯛は避けるのが一般的です。身が痩せ細った鯛はエネルギーを回復するため餌を豊富に食べて身を太らせていきます。

そして秋のモミジが色付くころになると丸々と太って「モミジ鯛」と呼ばれる秋の旬を迎えます。この時期の鯛は身にしっかりと脂が乗っているため味も良く、本当の意味で旬といえます。

春の産卵期直前が桜鯛

桜鯛とは春の旬の時期でも桜のころにあがる産卵直前の雌の鯛を指していいます。秋の旬の鯛のことは桜鯛とはいいません。鯛の体の色に季節感を合わせて桜に例えることで初めて桜鯛と呼びます。同じ魚を呼ぶのに季節感を取り入れて別の名で呼ぶ日本らしい感性が、桜鯛の呼び名に現れているのです。

桜鯛の人気レシピ

桜鯛の売りはその色の鮮やかさです。レシピに使うときにも料理として美味しいのはもちろん、その美しい色も使えるものならぜひレシピの中で活かしたいものです。そんな華やかな桜鯛を使ったレシピの中からおすすめのレシピをいくつか紹介します。

桜鯛の鯛めし

  • 桜鯛1尾
  • 塩少々
  • 酒大さじ2
  • 米2合
  • A・醤油大さじ1
  • A・麺つゆ(3倍濃縮)大さじ1
  • A・酒大さじ1
  • A・みりん大さじ1
  • 出し昆布(なくても可)10cm
  • 万能ネギ適量
 
  1. お米は研いでからざるにあけて水を切っておきます。
  2. 鯛のウロコと内臓を取り除いてきれいに洗います。下処理が大変なときには切り身でも大丈夫です。
  3. 左側に鯛の頭を向けて表(おもて)面を上にしたら表面に切込みを入れておきます。薄く塩を両面に振りかけます。
  4. フライパンにクッキングシートを敷いたら鯛を表側から焼いていきます。表面にこんがり焼き色が付いたころに裏返して裏側も焼いていきます。
  5. お酒大さじ2を入れたら蓋をして蒸し焼きにします。ふっくら焼きあがりますがこのとき半生でも大丈夫です。きちんと火を通したほうが美味しいという人もいるため、両方試してみるのもおすすめです。
  6. 炊飯器の釜にお米を入れたら続けてAの調味料を全て入れます。
  7. 2合の目盛りまで水を入れたら出し昆布を入れます。出し昆布がない場合は粉末でもなしでも大丈夫です。ご飯が固めが好きな人は水の量を少なめにするなど調節してください。
  8. 焼いた鯛を入れます。入りきらない場合は切って入れても大丈夫です。鯛を入れたらすぐに炊飯器のスイッチを入れて炊き始めます
  9. 炊き上がったら鯛の皮や骨を取り除いてご飯と身を混ぜ合わせます。鯛の大きさ次第で味の濃さが変わるため、味見をしてから塩や醤油で味を調えます。器に盛り付けて刻んだネギを散らしたら完成です。

桜鯛のミソ漬け焼き

  • 桜鯛切り身5切れ~6切れ
  • 味噌100g
  • みりん大さじ1強
 
  1. 味噌をみりんでのばして鯛の切り身を入れます。全体によく馴染ませたら冷蔵庫で2日~3日漬け込みます
  2. 味噌を丁寧に落としてから身からグリルなどで焼きます。焦げないように火力は弱めにしてこまめに確認しながら焼いていきます。
  3. 焼きあがったら器に盛り付けて完成です。皮目を後に焼くときれいに仕上がります

アクアパッツァ桜鯛

  • 桜鯛1尾
  • にんにく1片
  • オリーブオイル大さじ2
  • アサリ8匹
  • ミニトマト8個
  • ブラックオリーブ(なくても可)8粒
  • 白ワイン200cc
  • イタリアンパセリ(なくても可)適量
 
  1. 鯛のウロコと内臓をきれいに取り除いたら十字に切れ目を入れます。
  2. にんにく・ブラックオリーブをみじん切りにし、ミニトマトは湯引きしてから皮を剥いておきます。アサリはこすり洗いをしてから海水と同じくらいの塩水に30分ほど入れて、砂抜きをしておきます。
  3. フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて火をつけます。にんにくの香りがたってきたら鯛を表になる面から焼き付けます
  4. 鯛に焼き色が付いたらひっくり返します。にんにくは焦がさないように注意しましょう。
  5. アサリを加えて油がまわったところで白ワインを入れます。蒸発するアルコールに引火することがあるため火傷に注意します。
  6. ワインが沸騰してアサリの口が開いたら、ブラックオリーブとミニトマトを加えます。
  7. お玉で煮汁を鯛にかけながら煮詰めていきます。煮汁の味見をして見て味が薄いようなら塩で調節しますが、旨味たっぷりのため味付けなしで大丈夫です。煮汁は自然と黄色になります。
  8. 器に盛りつけたらパセリを飾って完成です。

桜鯛のカルパッチョ

  • 桜鯛半身か柵(約70g)
  • オリーブオイル少量
  • 塩少々
  • ドライバジルなど少々
 
  1. 皮を引いた鯛の柵(半身の場合は中骨を骨抜きで抜きます)を薄く切って皿に盛ります。
  2. 振りすぎないように注意しながら塩を軽く振ります。
  3. オリーブオイルを好みの量だけかけます。
  4. ドライバジルやパセリなどを振りかけて完成です。

桜鯛の桜焼き

  • 桜鯛8切れ(小さめ)
  • 塩コショウ適量
  • 桜の葉8枚
  • 薄力粉適量
  • ポン酢大さじ1
  • バター大さじ1
  • 桜の花の塩漬け(なくても可)適量
 
  1. 鯛は桜の葉を巻きやすいように普通の一切れの半分くらいの大きさに切ります。
  2. 約30分~60分前に両面に塩コショウを振っておいておきます。
  3. 桜の葉は軽く洗ってから水気を切っておきます。
  4. 切り身に薄力粉をまぶしたら桜の葉を巻き、また薄力粉をまぶします。
  5. フライパンに鯛を皮から入れて焼いていきます。焼き目が付いたら裏返して火を通します。
  6. バターを熱して溶けたら火からおろしてポン酢を入れて混ぜ合わせます。
  7. 5を皿に盛り付けたら6のタレをかけて、あれば桜の花を塩抜きしたものをレンジにかけて水分を飛ばしてから添えて完成です。

桜鯛のピンクで春らしい食卓にしよう

桜鯛はその美しいピンク色をとっても祝い事の多い春にぴったりの鯛です。桜鯛らしいその色を活かしたレシピで祝いの席はもちろん季節感あふれる食卓にしてみませんか?見た目にも楽しい素晴らしい食卓になること間違いなしです!

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