冷凍食品の賞味期限の設定は?開封後どうする?劣化の5つの判断基準を紹介

冷凍食品は保存期間が長く、手軽に料理に活用できると便利な食品です。冷凍食品も加工食品であるため賞味期限が記載されています。冷凍食品の賞味期限がどのように設定されているか知っていますか?冷凍食品の賞味期限の設定や内容について紹介します。賞味期限は適切な保存方法且つ未開封であることが前提です。開封後は劣化が進み、賞味期限はあてにならなくなります。冷凍食品の開封後の適切な保存方法や劣化の5つの判断基準についても紹介します。

冷凍食品の賞味期限の設定は?開封後どうする?劣化の5つの判断基準を紹介のイメージ

目次

  1. 1冷凍食品の賞味期限はどうなっている?
  2. 2冷凍食品の賞味期限の設定
  3. 3冷凍食品が劣化しているかの5つの判断基準
  4. 4冷凍食品の賞味期限例
  5. 5手作り料理の冷凍保存と賞味期限
  6. 6冷凍食品は開封後どうする?
  7. 7冷凍食品の賞味期限は正しい保存方法が条件

冷凍食品の賞味期限はどうなっている?

長期保存が可能であるとともに、お弁当や料理の献立作りにも便利なのが冷凍食品です。スーパーでまとめ買いして冷凍庫の中にストックしておくこともできるため重宝されています。冷凍食品も加工食品になるため、賞味期限や消費期限が必ず記載されています。

冷蔵庫で保存される加工食品と比較して長期保存が可能な冷凍食品の賞味期限はどのように設定されているか知っていますか?冷凍食品の賞味期限について紹介します。また、冷凍食品の劣化の判断となる5つの基準、開封後の適切な保存方法なども紹介します。

冷凍食品の賞味期限の設定

冷凍食品には賞味期限が記載されています。この賞味期限は製造者であるメーカーが設定しています。もちろん数々の実験を行った上での期限です。また表記はJIS規格に基づき記載されます。冷凍食品の定められる保存方法は-18℃以下で保存することです。これが賞味期限に対する適切な保存方法です。

製造者が設定

冷凍食品は製造者であるメーカーが製造し販売しています。そして製造者であるメーカーは、冷凍食品に対する賞味期限を独自に設定しています。食品の期限表示は食品期限表示の設定のためのガイドラインに沿って定める必要があります。このガイドラインは国家機関である厚生労働省や農林水産省が出しています。

そしてメーカーはガイドラインに沿って、科学的根拠を用いた上で賞味期限を設定しています。食品の特性に配慮した客観的な項目や食品の特性に応じた安全係数、特性が類似している食品に関する期限の設定情報、理化学試験・微生物試験・官能検査などを通じて賞味期限を算出しています。

JIS規格

加工食品に印字される賞味期限はJIS規格によって厳密に定められています。JIS規格とは、日本の工業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格です。まず、賞味期限を当該期限であることが明らかに判別できるように、年月日の前に当該期限である旨の文字を記載します。賞味期限と書かれているのは定められているからです。

次に年月日の記載は、年月日に分けて記載すること、年は西暦または元号、表示が困難な場合には6桁表示も可能と定められています。また、弁当は必要に応じて時間の記載も必要とされます。ロット番号を併記する場合には、期限と見誤らないような表示にしなければなりません。

最後に製造又は加工の日から3か月を超過する賞味期限の場合には、日の記載を省略することができます。賞味期限の記載に関してはJIS規格に基づき、正しく記載されなければなりません。普段、目にしている賞味期限はJIS規格に基づいて記載されています。

-18℃以下で保存

冷凍食品の保存方法の欄には-18℃以下で保存してくださいと記載されています。劣化の要因となる微生物が繁殖できない温度は-15℃以下です。それを受けて食品の国際規格でも-18℃以下で保存するように定めています。冷凍食品が店頭に並ぶまでの間は常に-18℃以下で保存、輸送されています。

賞味期限と消費期限の違い

加工食品の期限には賞味期限と消費期限があります。加工食品には賞味期限もしくは消費期限の記載が義務づけられています賞味期限とは、定められた保存方法の上で、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を意味しています。

一方、消費期限は定められた保存方法の上で、安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を意味しています。消費期限を過ぎると食べるには安全性を欠くことになります。賞味期限が記される食品はある程度品質の劣化が穏やかであるものに対して、消費期限が記される食品は品質の劣化が急速である特徴があります。

賞味期限切れは食べられる?

賞味期限はあくまでも加工食品の期待される品質の保持ができる期限を意味しています。味や風味は多少損なわれることになりますが、賞味期限を経過しても食品自体を食べることができない訳ではありません

しかし賞味期限を経過した後の消費期限を示す期限は存在しません。賞味期限を経過した後にいつまで消費できるのかは消費者の判断となります。

冷凍食品が劣化しているかの5つの判断基準

冷凍食品は賞味期限内であっても劣化する可能性があります。それは適切な保存方法をしていない場合がほとんどです。-18℃以下で保存していない場合には、様々な症状が出ます。症状によって劣化しているかどうかを判断することができます。

判断基準①一度解凍した

冷凍食品を一度解凍すると、定められた保存方法である-18℃以下で保存を逸脱してしまいます。そのため、賞味期限が設定されていても無効となります。一度でも-18℃を上回るとその賞味期限効果は失われます。再冷凍したとしても同じです。停電などで冷凍庫の機能が失われた場合も一度解凍した事象に当てはまります。

判断基準②霜がついている

冷凍食品に霜がつく現象は、冷凍食品に含まれている水分が昇華し、凍り付いたのが原因です。冷凍食品からは水分が失われているため、劣化していると判断できます。これを調理してもパサパサしている状態であり、中には腐敗して食べられないものもあります。

霜がつくのを防止するためには、冷凍庫の中の温度を一定に保つ他、空気と触れさせないようにするのがポイントです。

判断基準③冷凍焼けしている

冷凍食品に霜がついた状態は冷凍焼けしているとも呼ばれています。冷凍焼けは主に再冷凍したときに生じやすくなります。一度凍った水分を再度凍らせると水分が放出した状態で昇華します。そのため、内部に水分を保持できにくくなります。

再冷凍の場合には、どんなに空気に触れないようにしても食品内部に水分ができてしまっているため、冷凍焼けを防ぐのは困難です。

判断基準④袋が膨らんでいる

冷凍食品が未開封の状態で放置していると袋が膨らむことがあります。中には破けそうなほどパンパンに膨れ上がるケースもあります。これは冷凍食品の内部の水分が蒸発して水蒸気になっているためです。水蒸気の体積は大きいため、袋内部に充満して膨れ上がります。

水蒸気だけで袋が膨れるケースには何ら問題はありません。メーカーも保証しています。しかし袋が膨れ上がる原因の中には腐敗によるガスのケースもあります。この場合には、袋を開けた瞬間腐敗臭がするため違いには気づきます。腐敗臭の場合には、当然劣化しているため食べないのが基本です。

判断基準⑤開封した

冷凍食品の賞味期限は未開封の場合が前提です。そのため開封した場合には賞味期限内であっても劣化します。劣化の要因は空気と触れることです。一度開封した場合には、賞味期限は無効と考え、できる限り早く消費するようにしましょう。

冷凍食品の賞味期限例

便利な冷凍食品は様々な食品で実用化されています。しかし食品の内容によって賞味期限は異なります。それでも未開封の場合には、長期保存が可能で数か月の保存ができます。しかし開封後は賞味期限に関わらずすぐに使い切らなければなりません。

冷凍野菜

ミックスベジタブルなどの冷凍野菜はお弁当のおかずなどに利用するのにとても便利です。冷凍野菜の賞味期限は開封前の状態であれば、約1年です。開封後は2か月程度以内に使い切るようにします。開封後の保存は空気と触れないように密封する必要があります。

冷凍パスタ

冷凍パスタは即席で食べたい時に便利です。一食ずつ個包装になっているため開封後に冷凍することはほとんどありません。開封前の状態であれば、約1年の賞味期限です。冷凍パスタは品質が劣化すると風味が損なわれ美味しくなくなります。賞味期限が過ぎたものは食べないことがベストです。

冷凍おかず

冷凍おかずはお弁当の具材にとても便利です。賞味期限は具材によって異なります。それでも冷凍保存すれば長期保存が可能なので、短ければ5か月程度、長ければ1年程度の賞味期限です。使い切れずに開封後冷凍する場合には密閉することが前提ですが、2か月程度の賞味期限に縮まります。

アイスクリーム

冷凍食品の中でもアイスクリームには賞味期限が記載されていません。保存方法を守れば微生物の繁殖が生じないため品質の劣化が考えられないためです。保存方法を守らなければ溶けてしまうためそもそも食べられなくなってしまいます。ただし未開封の状態を維持することに限られます。

手作り料理の冷凍保存と賞味期限

手作り料理も冷凍保存することで長期保存が可能です。もともと冷凍して長期保存することを前提としている冷凍食品よりはかなり賞味期間は短くなりますが、冷蔵庫保存よりは長くなります。コツは調理後に冷凍することです。

冷凍保存方法

手作り料理を冷凍保存する場合には、調理後速やかに冷凍することです。常温の状態で放置する時間が短いほど雑菌による影響を少なくすることができます。また保存中は空気と触れないように密閉し、一度解凍したら再冷凍しないのもポイントです。

加熱調理してから冷凍

手作り調理を冷凍保存するには一度加熱調理する必要があります。常温で調理している段階で少なからず雑菌の影響を受けます。加熱することで雑菌を死滅させることができるため加熱処理が必要です。加熱処理ができない料理は冷凍保存には向かないと考えるのがベストです。

密閉する

食品が劣化するのは空気と触れるためです。空気と触れるのを遮断することは雑菌の繁殖を最小限にとどめることになります。冷凍保存する際には密閉するようにします。密閉できるジップロックなどの容器に入れて冷凍庫の温度変化が少ない奥の方で保存します。もちろん、常温に冷ましてから保存します。

再冷凍はしない

再冷凍は品質の劣化をさせる要因です。冷凍食品でも再冷凍は禁物です。一度溶け出した水分が昇華して霜になり冷凍焼けを起こしてしまいます。解凍は使用する分だけにとどめ、再冷凍は絶対にしないようにします

急速冷凍する

冷凍庫に入れた後、温度が安定するまで時間がかかります。その期間は雑菌が繁殖しやすい期間でもあります。急速冷凍することでそのリスクを回避することが可能です。冷凍庫に急速冷凍の機能がある場合には、急速冷凍することをおすすめします。

急速冷凍機能がない場合には、金属製のトレイを活用します。あらかじめ冷凍庫で冷やしておいた金属製のトレイの上にのせて冷凍すると急速冷凍と同じ効果を導き出せます。

賞味期限の目安

手作り料理を冷凍した場合の賞味期限は約2週間です。冷蔵庫では2~3日の賞味期限ですので長期保存が可能です。しかし冷凍食品のように数か月の賞味期限にはできません。あくまでも2週間以内に食べることを前提として保存するようにします。

消費期限の目安

手作り料理の消費期限は賞味期限と同じと考えます。もともと手作り料理なので雑菌の繁殖などについて実験などを行っていないため雑菌の繁殖について明確な判断ができないためです。賞味期限である2週間を過ぎたら消費期限も過ぎたと判断して食べないようにするのがベストです。

冷凍食品は開封後どうする?

冷凍食品は未開封の状態であれば、記載の賞味期限まで品質を保持できます。しかし冷凍食品を開封したとたん、劣化が始まるためできるかぎり早く消費することが必要です。あらかじめ冷凍食品に設定されている賞味期限は無効になります

再冷凍はしない

冷凍食品を開封した後に再冷凍するのはNGです。冷凍食品の再冷凍は冷凍焼けを生じさせる要因になります。キッチンの温度は比較的高いため冷凍食品をキッチンに放置しないように心がけます。冷凍食品をスーパーから持ち帰る時もすぐに冷凍庫にしまわないと再冷凍と同じ現象が生じるため注意が必要です。

使う分だけ解凍する

冷凍食品を再冷凍しないようにするためには、開封後には必要な分だけを取り出すように心がけることが大事です。可能であれば、冷凍庫内で開封して、必要な分だけ取り出すようにすればより安全です。開封後には、冷凍食品を使う分に小分けにして冷凍しておくと使う分だけ取り出すことができ便利です。

残りは密閉してすぐに冷凍庫へ

冷凍食品は開封後、空気と触れないようにして密閉して冷凍庫に入れて保存します。開封後は空気と触れる機会が多くなります。劣化の要因となるため、密封させることが必要です。袋のまま輪ゴムで縛って保存する人もいますが、ジップロックなどを活用して密閉させることが冷凍食品を長持ちさせる秘訣です。

冷凍食品の賞味期限は正しい保存方法が条件

冷凍食品はお弁当のおかずや、即席で料理を作れるなど便利な食品です。保存期間も比較的長く冷凍食品を冷凍庫にストックしておくと便利です。そんな冷凍食品にも賞味期限があります。冷凍食品の賞味期限は正しい保存方法であることと、未開封であることが前提です。

冷凍庫の中で-18℃以下を保つことが必要な冷凍食品は、温度変化により劣化を導いてしまいます。冷凍食品が劣化すると様々な現象が生じます。冷凍食品の賞味期限を把握し、適切な保存方法を守り、そして劣化しているサインを見逃さないようにすることが大事なポイントです。

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