川魚(淡水魚)の種類で有名なのは?川魚の食べ方やさばき方は?

川魚(淡水魚)は、普段の生活ではなかなか目にしにくいようですが、どんな種類が有名でしょうか。キャンプ場がある山間の清流などで釣れるアユやヤマメなどは、聞いたことや食べたことがある方も多いのではないでしょうか。川魚の特徴や種類、さばき方や塩焼きなどの調理の仕方を知って、美味しい食べ方についてまとめました。なかなか馴染みのない川魚(淡水魚)をさばき方や食べ方を知って、もっと川魚に親しんでみませんか。

川魚(淡水魚)の種類で有名なのは?川魚の食べ方やさばき方は?のイメージ

目次

  1. 1川魚の種類を知りたい!
  2. 2川魚(淡水魚)の特徴
  3. 3川魚の種類で有名なもの
  4. 4川魚の食べ方
  5. 5川魚のキャンプでのさばき方
  6. 6川魚のキャンプでの調理法
  7. 7川魚の種類と食べ方をキャンプに生かそう!

川魚の種類を知りたい!

いろいろな川魚

魚と言えば、海に住む魚を思い浮かべる方が多いと思いますが、川魚(淡水魚)もたくさんの種類があります。特に、清流に住む川魚(淡水魚)は幻の魚と言われ、イワナやニジマスなど大変貴重です。他にも、アユやヤマメなどの住めるきれいな川の近くにキャンプ場を開設してる場合が多くあります。川魚の種類や食べ方、さばき方などをまとめました。

川魚(淡水魚)の特徴

まず、川魚(淡水魚)の特徴についてまとめました。昔から川魚は貴重なたんぱく源として日本人の食生活に欠かせないものでしたが、最近では日常的に川魚(淡水魚)を食べる機会が少なくなっています。淡水魚の特徴を知れば、なぜ海水魚の方が一般的なのかもわかるのではないでしょうか。

特徴

淡水魚は、淡水で生活している魚類の総称です。淡水魚はおよそ1万種類以上が知られ、魚類全体の半数近くを占めています。主として河川にすむ魚は、川魚(「かわざかな」「かわうお」)と呼ばれています。


淡水魚が生息する河川や湖沼などは、すべての水のうち0.01%にも満たず、一種あたりの平均体積は海水魚の約7,500分の1に過ぎないそうです。海水魚よりかなり狭い地域で生きている淡水魚は種類が多く、場所によって生息する魚の種類が決まっていてるなどの特徴があります。


海水魚が海水でしか生活できないように、淡水魚も川でしか生活できないように体が作られています。海水と淡水の大きな違いは、塩分濃度です。淡水魚の場合は、塩分が含まれない淡水でしか生きられないような体になっています。


一方、あなごやウナギ、鮭のように海水や淡水のどちらでも生活できる魚もいます。しかし、魚の種類の多くが、どちらか片方にしか生息できないような体の仕組みが特徴です。
 

寄生虫に要注意

古くからタンパク源として食べられてきたコイやフナなどの淡水魚は、泥臭いイメージがあります。実際に、食用にする場合は半日から数日はきれいな水の中で、泥の臭いを消す作業が必要です。また、鯉の洗いなど生食や加熱不足の魚を食べるときには、肝吸虫や有棘顎口虫などの寄生虫病を発症する可能性があるので、注意が必要です。


また、東北地方で食べる習慣のある「いずし」は、ウグイの腸の中に生息するボツリヌス菌が食中毒を起こした事例が多く、寄生虫に要注意です。

海水魚の方が一般的な理由

一般的に食べる魚は、海水魚です。その理由は、日本が海に囲まれ、豊富な海水魚がスーパーなどどこでも手に入りやすい食材として調理する機会が多いためです。一方、淡水魚は山奥の水がきれいな川でしか釣れず、数も少なく、なかなか流通していません。

つまり、漁獲量をみると、海水魚の方が大きく、安く手に入るので、海水魚の方が一般的に食べる機会が多いといえます。


また、海水魚は刺身でも普通に食べられますが、淡水魚は海水魚より寄生虫のリスクが上がるため、生食はしない方が安全です。また、川魚は内臓に寄生虫がいる場合もあり、調理にも気をつけないといけません。そのため、淡水魚は海水魚ほど一般家庭で調理するほど浸透していません。

川魚の種類で有名なもの

日本の河川で古くから食用とされてきたのは、アユ、イワナ、ヤマメ、ウグイ、カジカやウナギ、エビやカニもあります。また田んぼや池に生息するドジョウやコイ、フナも貴重なたんぱく源の食べ物とされてきました。川魚料理は、日本ならではの伝統的な食文化です。川魚の中にも身が美味しく有名な種類があります。その代表的な川魚を紹介します。

イワナ

イワナ

川魚で一番有名なものは、「渓流の王者」や「幻の怪魚」とも言われるイワナです。サケやマスと同じ種類の仲間で、60㎝以上にもなる大型淡水魚のイワナは、冷たい清流地域でしか釣れないので、渓流の一番奥に行かなければなりません。水温が20度を超える暖かいところでは生息しにくい、冷たい水を好む特徴があります。


また、ヘビやカエル、ネズミなどを捕食することもある獰猛な川魚として有名です。一番美味しい食べ方は、炭火の直火で調理する塩焼きが最高だそうです。


 

ニジマス

ニジマス

次に有名なのがニジマスです。実は明治時代に北米東部から芦ノ湖などに移入された魚です。40㎝~50㎝程で、移入魚なので多くの種類が養殖され、釣り堀などで釣りも楽しめます。体に横一直線にある赤い縞模様が特徴で、虹のように見えるので、「レインボートラウト」と呼ばれ、日本名がそのままニジマスと、訳されたそうです。


 

アユ

アユ

日本人に最も愛され川魚の代表格のアユは、5月下旬から6月の漁の解禁の時期になると、全国の清流で釣り人がアユ釣りを楽しみます。稚魚は海で育ち、川を上りながら体長30cm前後の成魚となり、1年で一生を終える「年魚」です。アユは、別名「キュウリウオ」と言われ、キュウリの香りがする「香魚」です。


きれいな川の川藻やコケなどを食べているアユは、より香り高く味も良いそうです。アユの一番美味しい食べ方は、やはり塩焼きです。また、アユの炊き込みご飯や天ぷらなどの調理方法も、アユの美味しい食べ方として工夫されています。

ヤマメ

ヤマメ

アユと違い、一生を河川で生息しているサケ科のヤマメ(山魚、山女魚)は、イワナに対して「渓流の女王」と呼ばれています。体長が30㎝~40㎝ほどの魚で、体の側面に独特の楕円形の縞々があるのが特徴です。


ヤマメは北海道から九州まで日本全国の渓流(イワナよりも下流)に生息していますが、警戒心が強く釣りにくい川魚です。しかし、現在は養殖されるようになり、塩焼きやムニエルなどの食べ方が有名です。

川魚の食べ方

川魚の食べ方は、基本的に自宅で食べる場合は、寄生虫対策のために絶対に加熱しましょう。ただし、養殖場で餌などをきちんと管理された川魚は、地元のお店できちんと刺身として調理したものを食べるようにしましょう。川魚の食べ方は多くの種類がありますが、ここでは代表的な食べ方を3つ紹介します。

塩焼き

イワナの塩焼き

川魚の一番美味しい食べ方は、やはり塩焼きです。竹串や金串があれば、串を打って焼いてください。その場合、背骨を縫うように、縦にジグザグと打ちます。また、塩は焼き上がりが白く見えるくらいに、しっかり振ったほうがより美味しく焼けます。特に焦がしたくない尾やヒレにはなるべく多めにつけてください。


家庭で塩焼きをする場合は、グリルを十分に熱し、初めは強火か中火で表面の皮目をこんがり焼きます。その後、弱火でじっくりと全体に火が届くまで焼きます。川魚の水分が落ちなくなるまでしっかりと焼くのがポイントです。ホクホクの塩焼きが出来上がります。


本来は炭火の直火で焼く方がより美味しく焼きあがります。キャンプ場などで川魚がある場合は、炭火の直火で調理する塩焼きにチャレンジてみてください。

刺身

アユの刺身

川魚の食べ方で、塩焼きの次に美味しいのが刺身です。清流に住むイワナ30㎝以上の大型のものは、刺身で食べると甘みがあって、大変美味しいと評判の食べ方です。しかし、川魚の刺身は寄生虫の心配があります。


寄生虫の心配がない衛生管理がきちんとした養殖場の川魚を調理した刺身を食べるようにしてください。川魚を自宅に持ち帰って刺身にして食べるのは、処理の仕方や鮮度の問題があるの遠慮してください。

寿司も美味しい

川魚の美味しい食べ方として、押し寿司もあります。アユの姿のまま酢飯にのせた押し寿司は、見た目も豪華です。アユの腹側から開き、塩、酢と昆布で締めたアユは、生よりも保存が効き、美味しい食べ方として、西日本の清流のある地域で良く食べられています。ユズやカボス、スダチなどのかんきつ類を酢として使い、爽やかな香りが特徴です。


生では寄生虫の心配がある川魚ですが、塩や酢でしっかり締めているので、川魚のうま味を活かした食べ方として、昔から食べられている郷土料理として、今でも美味しく作り続けている地域が残っています。

川魚のキャンプでのさばき方

次に、川魚のキャンプでのさばき方についてまとめました。キャンプならではの道具や、川魚のさばき方の手順を詳しく紹介します。川魚をキャンプで美味しく食べるためには、きちんとしたさばき方を知っておく必要があります。

用意するもの

川魚のキャンプでのさばき方で、まず最初に用意するものは、ガーバー・フィレナイフです。家庭で使う包丁よりも持ち運びがし易く、カバーがあるので安全で使いやすいガーバー・フィレナイフは、キャンプでは必需品です。これ以外にもキャンプ用のナイフの種類はいろいろありますので、自分で使いやすい道具を見つけてみてください。


 

気絶のさせ方

川魚のさばき方の最初のポイントは、気絶のさせ方です。生きた状態の川魚のさばき方の場合、特に重要です。川魚の頭をナイフや包丁の嶺で強く叩き、しっかりと気絶させます。気絶させないままさばこうとすると、魚が暴れてどんどん鮮度が落ちてしまいます。必ず最初に気絶させてください。

塩でぬめり取り

次に塩でぬめりを取ります。特にイワナはぬめりが強いので、しっかりと塩を振ってぬめりを洗い流します。1尾あたり1~2つかみほどの塩をたっぷり振るのがポイントです。塩を全体にまぶして、流水で洗い流すことで、ぬめりを取ることができます。この作業をすることで、川魚の汚れや臭みを取り除くので、美味しく食べることにつながります。

内臓やエラを取り除く

ぬめりを取った後は、すぐに内臓やエラを取り除くことが大切です。そのまま時間が経つと、川魚の鮮度がどんどん落ちてしまします。まず、下あごの八の字になっているところにナイフを差し込んで,下あごの骨と柔らかな下あご肉を切り離します。


次に親指と人差し指で下あごの骨をつかみます。空いている手の親指と人差し指で、下あご肉の中のエラをしっかりつかんで下へ引っぱります。するとエラと内臓が綺麗に一緒に取れます。

血合いを取って洗う

最後に、背骨の真下にある薄皮に包まれている血合いの部分をきれいに取り除きます。流水の中でヤマメの頭をしっかり持って、もう一方の手の親指の爪でしごいて取ります。開いた腹側の下にある尻穴に細い腸のようなものが付いていることがありますので、よく確認してください。最後に綺麗な流水で魚体全体を洗います。

川魚のキャンプでの調理法

最後に川魚のキャンプでの調理法をまとました。焼き方のポイントなど川魚の一番美味しい食べ方の塩焼きをマスターすると、キャンプの達人に一歩近づけるかもしれません。

串の指し方

川魚のキャンプでの調理法は、何といっても塩焼きが一番美味しい食べ方です。どんな種類の川魚でも、塩焼きが一番簡単で美味しく食べることができます。キャンプで川魚をきれいにさばいた後、塩焼きにするためには、まず魚を串にさすことが大切です。


竹串を魚の口の中に通して、魚の体を波打たせるように竹串をさします。串の指し方がきちんとできれば、川魚がきれいな形で塩焼きできます。必ず金串や竹串を準備しておいてください。

塩の振り方

塩の振り方

次に、塩焼き用の塩の振り方が重要です。美味しいし塩焼きに仕上げるには、焼きあがった時に塩を見えるくらい、たっぷりと塩を振ります。特に尾やヒレは真っ白になるくらい塩を振ってください。そうすることで、直火でも焦げるのを防ぐことができます。

焼き方のポイント

川魚の焼き方

川魚のキャンプでの調理法の最後は、焼き方のポイントです。川魚は「皮」から、海魚は「腹」から焼くのがポイントですので、川魚の背中側を火に近づけて焼いてください。炭火の直火で、最初はしっかりと強火で皮をこんがりと焼いてください。ひっくり返すタイミングは、表面の皮が乾いてからです。


魚の表面が全体的にこんがりと焼きあがったら、火を弱めてじっくりと中まで火を通します。弱火の炭火で、じっくりと遠赤外線で焼くので、中まで火が通り、ホクホクした焼き上がりになります。じっくりと焼いているうちに、魚の腹側の水分が落ちてきますが、その水分が落ちなくなったら、ちょうど食べごろになります。


生臭さや生焼けを防いで、美味しい焼き加減になります。まや、そのまま焼きすぎると焦げてしまい、身がパサパサになるので、焼き過ぎに注意でしてください。

川魚の種類と食べ方をキャンプに生かそう!

川魚の焼き方

川魚(淡水魚)の種類と食べ方について調べてまとめましたが、キャンプで川魚をさばいて塩焼きにしてアツアツを食べることができたら、最高にいいキャンプの思い出になりそうです。ヤマメやアユなどの美味しい川魚の種類や特徴を知って、さばき方や塩焼きなどの調理にチャレンジしてみてください。

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