ビーツは栄養価が高い野菜?効果的な食べ方やおすすめレシピも紹介

奇跡の野菜と言われるほど栄養価の高いビーツですが、あまり馴染みがないためビーツの活用法がよくわからない方も多いでしょう。本記事ではビーツの栄養価やその効果、美味しい食べ方や保存方法などを詳しくご紹介しています。ビーツについて知りたい方は、ぜひご覧ください。

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目次

  1. 1ビーツの特徴とは?
  2. 1ビーツの栄養価と効果
  3. 1ビーツの栄養を効果的にとるための食べ方
  4. 1ビーツをおいしく食べるための下ごしらえ
  5. 1ビーツの栄養がとれるおすすめレシピ
  6. 1ビーツの選び方と保存方法
  7. 1ビーツを食べるときに気をつけることは?
  8. 1栄養満点なビーツを食べてみよう

今話題のスーパーフードビーツは、「食べる輸血」「奇跡の野菜」とも言われるほど栄養豊富ですが、日本ではまだ馴染みの薄い野菜のため、食べ方がよくわからないという方も多いでしょう。


また、栄養価が高いと言うけれど、実際どのような栄養効果があるのか詳しく知りたい、という方もいるのではないでしょうか。


本記事では、スーパーフードと言われるビーツの基本情報から栄養価と効果、ビーツの栄養を効果的にとる食べ方、下処理の方法など詳しく解説しています。併せて、ビーツを使ったおすすめレシピもご紹介しています。


本記事を読み、ビーツの栄養が体にもたらすさまざまな効果を知れば、健康や美容に役立てることができるようになるでしょう。さらには料理の幅も広がり、食事の楽しみも増えるに違いありません。栄耀豊富と言われるビーツについて詳しく知りたい方は、ぜひチャックしてみてください。

ビーツの特徴とは?

ロシア料理ボルシチの食材として知られているビーツは、スーパーフードと言われるほど高い栄養価を持つ健康野菜として注目されています。欧米などでは一般的に使われていますが、日本ではまだ馴染みが薄いため、知ってはいるけれど食べたことはないという方も多いでしょう。


ここでは、スーパーフードと言われるビーツとはどのような野菜なのか、その特徴を詳しく解説していきます。

ビーツはどのような野菜?

見た目はカブのようなビーツですが、実は、ほうれん草と同じアカザ科のサトウダイコンの一種です。原産国は、地中海沿岸と言われ、日本には江戸時代初期頃に入ってきたとされていて、和名は火焔菜(カエンサイ)と呼ばれています。


オランダ、ニュージーランド、オーストラリアなどが主な産地ですが、近年では北海道や長野、茨城など国内でも生産されるようになってきました。


ビーツの旬は年に2度あり、春まきで6~7月頃、秋まきで11~12月頃に収穫されます。種まきから収穫までの期間が短く、わずか2〜3ヶ月で収穫できるのが特徴です。

ビーツの種類

ビーツと言うと濃い赤紫色をイメージしますが、色素の違いによって他の色をしたビーツも存在します。一般的に知られている赤紫色のビーツは、レッドまたはパープルビーツと呼ばれ、ボルシチなどに使われるのは主にこのレッドビーツです。


他に、皮がオレンジ色で果肉が黄色のゴールド(イエロー)ビーツ、輪切りにすると渦巻きのような模様があるキオッジャビーツ、皮も中身も白くまさにカブのような見た目のホワイトビーツなどさまざなな種類があります。

ビーツが赤い理由

ビーツと言えば鮮やかな赤紫色が特徴的ですが、これは赤い色素「ベタシアニン」と黄色の色素「ベタキサンチン」によるものです。2つの色素は総称してベタライン色素と呼ばれ、ポリフェノールの一種で高い抗酸化作用を持つことが知られています。


ベタシアニンの量が多いと赤紫色に、少ないとオレンジ色になり、両方ともが少ないと白色のビーツになります。

ビーツってどんな味?

ビーツは日本人にはあまり馴染みのない野菜のため、まだ食べたことがなくどんな味をしているのだろうと疑問に思っている方もいるでしょう。


ビーツは生で食べると、土臭い味がすると言われています。そのため、人によっては苦手と感じてしまうかもしれません。しかし、これは生で食べた場合で、ビーツにはショ糖が多く含まれているため、加熱調理することでグッと甘みが増して美味しく食べられるでしょう。

ビーツの栄養価と効果

成分名値(100ℊ中)
エネルギー38kcal
たんぱく質1.6(ℊ)
脂質0.1
炭水化物9.3
食物繊維2.7
カリウム460(mg)
カルシウム12
マグネシウム18
0.4
亜鉛0.3
ビタミンB10.05
ビタミンB20.05
ビタミンB60.07
ビタミンB120
ナイアシン0.3
葉酸110μg
ビタミンC5mg

食物繊維

食物繊維は、脂質や糖質、ナトリウムなどを吸着して体外に排出する働きがあるため、肥満や高血圧などの生活習慣病を予防する効果が期待できます。


ビーツには、食物繊維に加え難消化性オリゴ糖のラフィノースという成分も含まれています。オリゴ糖は腸中の善玉菌のエサとなって善玉菌を活発にし、悪玉菌の増殖を抑えてくれるため、腸内環境を整える効果が期待できるでしょう。


出典:食物繊維 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html

カリウム

ビーツには、トマトやレタスの2倍以上のカリウムが含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウム、すなわち塩分を排出する働きがあるため、ビーツを効果的に食事に取り入れることで、むくみの解消や高血圧の予防効果が期待できるでしょう。


カリウムは水に溶けやすいため、カリウムの栄養を余さずとりたい場合は、スムージーや汁ごと食べられるスープなどがおすすめです。


出典:カリウム | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html

葉酸

ビーツにはビタミンB群の一種、葉酸が豊富に含まれています。葉酸はビタミンB12と共に赤血球を作る働きをし、「造血のビタミン」とも呼ばれています。


また、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12は代謝を促進する補酵素の働きをし、これらが不足すると動脈硬化や心疾患のリスクが高まることが分かっています。


さらに、葉酸は胎児の発育に必要な栄養成分であるため、妊娠の予定がある方や妊娠中の方は、積極的に摂りたい栄養素です。


出典:カリウム | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html

ビタミンB6

ビタミンB6は、エネルギー代謝の補酵素として主にタンパク質の分解、合成を助ける働きをします。さらに、皮膚や粘膜を強くして抵抗力を高める働き、神経伝達物質の合成、ヘモグロビンの合成にも関わる、健康維持のために重要な栄養素です。


出典:厚生労働省eJIM | ビタミンB6 | サプリメント・ビタミン・ミネラル | 一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト
参照:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/08.html

鉄分

ビーツの「食べる輸血」とも言われるほど豊富な栄養素は、根の部分だけでなく葉にも多く含まれています。特に、鉄分、カルシウム、ビタミンA、ビタミンB2が豊富です。


鉄分は、赤血球を作り全身に酸素を運ぶ重要な役割をしているため、鉄分が不足すると酸素が十分に供給されなくなって、頭痛や貧血などを起こしやすくなるでしょう。現代人は鉄分が不足していると言われ、意識してとりたい栄養素です。


ビーツには、根の部分に葉酸、葉の部分には鉄分が多く含まれているため、貧血予防には根と葉両方活用するとより効果的でしょう。


出典:鉄 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-022.html

ビーツの栄養を効果的にとるための食べ方

ビーツの中にぎっしり詰まった「食べる輸血」と言われるほどの栄養は、できる限りそこなわずにとりたいものです。そこでここでは、ビーツの栄養を効果的にとる食べ方をご紹介していきましょう。

皮ごと食べる

ビーツの奇跡の野菜と言われるほど豊富な栄養を余すことなく摂取するには、皮ごと食べるのがおすすめです。ただし、生のビーツは独特の土臭さや苦みがあるため、皮ごと食べる場合には加熱するか、他の味の強い野菜や果物と併せてスムージーなどにすると食べやすいでしょう。

生で食べる

ビーツは加熱調理することが多いですが、生で食べることもできます。ただ、生ですと若干クセがありますが、他の味わいのよい食材と合わせるなどの工夫をすることで食べやすくなるでしょう。


ビーツの中でも、渦巻きビーツは肉質が柔らかくアクも少ないため、生食におすすめです。薄切りにすると渦巻き模様が可愛く、見た目にもお洒落なサラダに仕上がります。

食べにくい場合は茹でる

ビーツの栄養成分をしっかり摂取したい場合は、生で食べるのがおすすめですが、食べにくい場合は茹でることで土臭さや苦みが和らぎ食べやすくなります。


茹でる際は、皮を剥いたりカットして茹でると栄養が水分の中に流れてしまうため、皮のまま茹でるのがおすすめです。

茹で汁にも栄養がたっぷり

ビーツの食べ方としておすすめなのが、スープです。茹でると栄養が流れてしまうため、煮汁も一緒に摂取できるスープは余すところなく栄養をとれるベストな調理方法と言えるでしょう。


スープはビーツを下茹でして調理するため、独特のクセが和らいで食べやすくなります。ビーツの色の美しさをそのまま生かすもよし、より可愛いらしいピンク色にしたい場合は、生クリームや牛乳、豆乳を加えるのもおすすめです。

ビーツをおいしく食べるための下ごしらえ

最近は生のビーツも手に入りやすくなったため、1から調理する機会も増えたでしょう。硬さや独特のクセのあるビーツを美味しくまた栄養を逃さず食べるためには、調理前の下ごしらえが大切です。


ここでは、ビーツの下ごしらえの方法を2つご紹介します。下ごしらえのポイントとしては、どちらの場合も皮を剝かずに行うことです。

オーブンで焼く方法

皮付きのままよく洗ったビーツに軽く塩を振り、アルミホイルで包んで180度のオーブンで40分~1時間ほど焼きます。竹串がスッと通れば完成です。冷めたら皮をむきましょう。

茹でる方法

茹でる場合も、せっかくの栄養やきれいな色が流れ出てしまわないために、カットしたり皮を剥いたりせずにに丸ごと茹でましょう。


鍋にビーツがかぶるくらいの水を入れ、弱火で30分~1時間ほど様子を見ながら茹でます。より発色良く茹で上げるには、水に少量のお酢やレモン汁を加えるのがおすすめです。

ビーツの栄養がとれるおすすめレシピ

次は、ビーツの栄養がとれるおすすめのレシピを2つご紹介します。どちらもビーツの栄養を丸ごととれて、しかも美味しく簡単に作れるレシピです。さっそくメニューに加えてみたはいかがでしょう。

野菜の甘みが美味しい♪簡単ボルシチ

野菜の甘みが美味しい♪簡単ボルシチ
ビーツの真っ赤なスープが特徴のロシアの家庭料理ボルシチ。切り落とし肉を使って手軽に作りました♪ ビーツ以外は冷蔵庫のお野菜でできて
とても簡単。
野菜の甘みがでるまでじっくり煮込みましょう♪ 素材の味が詰まったスープはお子さんから大人まで大好きな味。
ぜひサワークリームとディルを添えて本場の味を楽しんでください。

ビーツを使った定番料理、ボルシチです。ロシア料理として知られるボルシチは、たくさんの野菜と牛肉も入った栄養満点のスープです。野菜の旨味と栄養がたっぷり溶け込んだスープも残さず飲み干しましょう。

貧血と生理痛を改善!ビーツと玉ねぎのポタージュ

貧血と生理痛を改善!ビーツと玉ねぎのポタージュ
飲む輸血と言われるほど、血をつくる作用のあるビーツ。
血液をサラサラにする効果のある玉ねぎと一緒に食べることで、生理痛の軽減にもなります。
貧血予防にもなるので、生理前後にオススメのレシピです!!

ビーツに合わせる玉ねぎは、じっくり火を通すことで甘みが増して優しい味わいのスープに仕上がります。豆乳(牛乳)を入れることでたんぱく質もプラス、見た目も可愛らしいピンク色になり、目でも味でも楽しめるおすすめのレシピです。


冬は温かいスープで、夏は冷たいコールドスープにして、季節に合わせて調理法を変えてみてもいいでしょう。

ビーツの選び方と保存方法

最近は生のビーツも手に入りやすくなってきましたが、サイズや種類もさまざまでどれを選んでいいのか迷ってしまうという方もいるでしょう。


ここでは、美味しいビーツの選び方と購入後の保存方法をご紹介していきます。

おいしいビーツの選び方

ビーツは葉が付いているものと葉を切り落としたものが売られています。葉が付いているのものは、葉がみずみずしいものを選びましょう。収穫から時間がたったものは、水分が抜けて葉がしんなりとし、根の方の状態も悪くなっています。


根の形は、表面が滑らかで丸みを帯び、凸凹や傷のないものが新鮮で美味しいビーツの目安です。また、大きすぎるものは硬かったり中身がスカスカの場合があるため、7~8cmくらいの大きさのものを選びましょう。

ビーツの保存方法

買ってきたビーツは、乾燥しないように少し湿らせた新聞紙やキッチンペーパーに包むか、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。


もし、葉付きのビーツを買った場合、葉が根の栄養分や水分を吸いとてしまうため、根と葉の部分は切り分けて別々に保存しましょう。保存期間の目安は、根の方は1週間くらい、葉は2日ほどで食べきるのがおすすめです。


ビーツは冷凍保存も可能です。冷凍保存の場合は、1度加熱し冷めてから適当な大きさにカットして保存袋に入れて冷凍します。

ビーツを食べるときに気をつけることは?

栄養満点のビーツですが、食べる時に気を付けたいことが何点かあります。ビーツを安心してより美味しく食べるためにも、気を付ける点もチェックしておきましょう。

ビーツにはシュウ酸が含まれている

ビーツには、シュウ酸というアクが含まれています。シュウ酸は、摂りすぎると尿路結石症を引き起こす可能性が高まるため、食べすぎには注意が必要です。


シュウ酸は水溶性のため、水にさらしたり茹でたるすることで減らすことが可能です。また、カルシウムを含む食材と一緒に摂取することで体内に吸収されにくくなります。気になる方は、調理法に工夫をするといいでしょう。

尿が赤くなることも

ビーツをたくさん食べると、尿が赤くなることがあります。これは、ビーツの赤い色素成分によるもので体に影響はありません。


しかし、真っ赤な尿が出ると血尿と勘違いしてびっくりしてしまうかもしれません。食べすぎるとこのようなことが起こるかもしれないことも、覚えておくといいでしょう。

色素の付着に注意

ビーツの鮮やかな濃い赤紫色は、栄養の証でもあり食卓に彩りを添えるのにも役立ちます。ただし、カットする際には注意が必要です。


ビーツの色素は、まな板や服につくと赤く染まってなかなか取れません。調理をする時は、まな板にラップを引くなどして、色素が付着しないように気を付けましょう。

栄養満点なビーツを食べてみよう

鮮やかな赤紫色が印象的なビーツは、健康にも美容にも効果的な栄養素がたくさん詰まったスーパーフードです。日本ではまだ馴染みが薄いものの、最近はスーパーなどでも手に入るようになってきました。


スープにもサラダにもメイン料理にもどんなレシピにも応用できるため、お好みの調理法で栄養満点のビーツを食べてみましょう。

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