山椒の効能と栄養は?栄養成分と効果的な食べ合わせ・食べ方も!

山椒は「山椒は小粒でピリリと辛い」という文句があるほど、昔から親しまれている食べ物です。鰻の薬味に使われる粉山椒やちりめん山椒は、味に風味と刺激をもたらします。また、山椒にはさまざまな栄養成分が含まれ、効果効能が多い食材のひとつです。鰻やちりめんの他にも栄養的にも素晴らしい食べ合わせ食材があります。但し、山椒の食べすぎによる副作用には注意が必要です。デトックスなどの効果効能は適量の山椒の食べ方によって効果を発揮します。では、山椒の効能や栄養、効果的な食べ合わせや食べ方をみていきましょう。

山椒の効能と栄養は?栄養成分と効果的な食べ合わせ・食べ方も!のイメージ

目次

  1. 1山椒には嬉しい栄養がいっぱい!
  2. 2山椒に期待できる効果や効能とは?
  3. 3山椒におすすめな食べ合わせ
  4. 4山椒の食べ方で注意すること
  5. 5山椒は適量に注意しながら楽しもう!

山椒には嬉しい栄養がいっぱい!

古くから漢方薬として重宝

山椒の歴史は古く、2000年ほど前から使われている食材です。山椒には、さまざまな効果効能があり、その栄養成分は、昔から漢方薬や薬膳などに使われ、人々の健康食材として重宝されています。現在では、鰻に使う粉山椒や佃煮、ちりめん山椒などで食べる程度です。食べ方等がよく分からないという人も少なくないのではないでしょうか。

ここでは、山椒に含まれている栄養や効果効能から、山椒の食べ方として、山椒と食べ合わせにおすすめの相性の良い食材や山椒は食べすぎるとさまざまな副作用が起こる可能性があります。その食べすぎを防ぐための山椒を食べる際の注意点や山椒のデトックスなどの効果が期待できる最適量を詳しく紹介していきまます。

主な栄養成分は5つ

まずは、山椒に含まれている栄養素、栄養成分や効果効能についてみていくことにしましょう。山椒に含まれている主な栄養成分は5つです。1つめが、山椒の辛み成分であるサンショオール、2つめは、香り成分のシトラール、3つめはカリウム、4つめはカルシウム、5つめがビタミンAです。

この5つの栄養素から期待できる山椒の効果効能が、食欲増進効果、消化機能促進効果、新陳代謝促進効果、整腸効果、鎮痛効果、血行促進効果、冷え性改善効果、生活習慣病予防効果、集中力UP効果、アンチエイジング効果、デトックス効果などといわれています。

他にも山椒の実に含まれている栄養成分は、食物繊維やカルシウム、カロテン、ビタミンB1、B2、タンパク質や炭水化物、マグネシウム、鉄分などの栄養素があります。あの小さな山椒の実の1粒に豊富な栄養成分が含まれています。今、注目されている成分が、サンショオールやシトネラール、ジペンテン、ゲラニオール、フェランドレン、リモネンといった栄養成分です。

この注目の成分が、血液の循環をよくしたり、腹痛や嘔吐の改善効果、内臓器官の改善や消化促進効果などが期待できる作用です。この効果からも、昔から漢方薬や薬膳に使われていた貴重な食材ということが分かります。そして、その栄養成分を肌で感じ、食用としても薬としても活用してきた先人の知恵に驚くばかりです。

山椒に期待できる効果や効能とは?

デトックス効果や胃腸の機能の向上

山椒に含まれている栄養成分には、新陳代謝を高める効能があります。そのため、代謝が良くなり、カリウムの働きによって体に溜まった老廃物や毒素の排出が可能になります。カリウムには血圧を正常に保つ効果もあります。山椒をを適量摂ることでデトックス効果が期待できます。

食欲増進や減塩・減糖の効果

山椒に含まれている栄養成分には、食欲増進や消化機能を促進する効能があります。揚げ物などの消化に負担がかかる食事をする際には、山椒を適量添える食べ方がおすすめです。山椒の辛み成分や香り成分によって味付けも薄味が可能になりますので、自然と減塩や減糖になります。

山椒の香り成分シトラールは、食欲不振の改善にも効果的です。夏の土用の丑の日に食べる鰻に、粉山椒をかけて食す食べ方は、鰻だけではなく、山椒の香りにも効果があったのです。山椒は、食べすぎによる胃もたれや胸やけなどにも効果的です。山椒をプラスすることによってデトックス効果も期待できます。

血行促進で冷え性改善

山椒の栄養成分に、サンショオールがあります。これは、山椒の辛み成分です。山椒を適量食べることによって、新陳代謝が高まり、血行が促進されて発汗作用や冷え性改善、デトッスクなどの効能があるといわれています。食べ方は適量、それがポイントです。

ダイエット効果

山椒の栄養成分に、サンショオールがあります。デトックスや冷え性改善の効能に加えて脂肪燃焼効果があるという研究結果が発表されました。また、新陳代謝の働きを高める効能がある山椒、代謝がよくなると脂肪が燃えやすい体になります。その結果、ダイエット効果やデトックスの効果が高まります。おすすめの食べ方は、適量摂取、効果を高めからと食べすぎには注意しましょう。

他にも効果や効能がたくさん!

山椒に含まれている栄養成分による効能はまだまだあります。山椒に含まれている香り成分シトノネラールは、精神を安定させる作用があるので、リラックス効果や抗うつ効果にも効果が期待できます。また、シトノネラールには、食中毒の予防にも効果があります。

辛み成分サンショオールには、脳を活性化させる働きがあるので、集中力UPや、アルツハイマーの予防にもなります。保温効果もあるので、肩こりや神経痛の緩和にも効果があります。

他にも、ポリフェノールが含まれている山椒、アンチエイジング効果動脈硬化、心臓病の予防など、さらにビタミンAも豊富です。ビタミンAは、疲れ目や免疫力を高める効果が期待できます。体を温めて痛みを和らげる効果、そして、白髪を予防する効果まであるんです。山椒には、メラニン色素の合成を促進する働きがあるので、白髪を黒くする効果も期待できます。山椒の葉には、神経痛の緩和に効果があります。

山椒の葉も香りや添えものとして楽しむだけでなく、食べて味わい効果をいただきましょう。山椒には、本当にさまざまな効果効能があります。山椒を適量摂取する食べ方によって、デトックス効果などさまざまな効能が期待できます。少しの量でさまざまな効果が期待できる山椒、食べないともったいないです!日々の食事に適量の山椒を是非加えましょう。

山椒におすすめな食べ合わせ

絶妙な食べ合わせ「鰻」

山椒といえば、鰻を連想する人は少なくないでしょう。濃厚な味と脂の鰻に粉山椒を適量振りかけることで、口の中をさっぱりとしてくれる山椒。鰻との食べ合わせは抜群です。まず、粉山椒をかけ過ぎることはないと思いますが、山椒の食べすぎによる副作用には注意が必要です。鰻に適量の粉山椒をサッサと振りかけて、美味しい鰻と山椒の効能を存分にいただきましょう。

体を冷やす「茄子」

夏が旬の食材、茄子には体を冷やす作用があります。また、茄子と油は相性抜群で油を多く使ったメニューが多い茄子には、山椒との食べ合わせがおすすめです。山椒には、体を温める効果やダイエット効果がありますので、茄子料理に山椒をスパイスや調味料として使うと冷え性予防にもなります。但し、くれぐれも食べすぎ、副作用には注意して茄子と山椒の効能を有効利用しましょう。

では、茄子と山椒を使って簡単に作れるおすすめのレシピを紹介します。豚バラ肉と茄子の山椒炒め、分量は4人分です。

  • 茄子2本
  • 玉ねぎ1/2個
  • 豚バラ肉(薄切り)100g
  • 塩少々
  • サラダ油大さじ1
  • しょうゆ大さじ2
  • 酒大さじ2
  • 粉山椒小さじ1と1/2

  1. 茄子は乱切り、玉ねぎはくし切り、豚バラ肉は一口大に切ります。茄子は乱切りにして水に晒してアクを取り、水分を切っておきます。
  2. しょうゆ、酒、粉山椒を混ぜ合わせておきます。
  3. フライパンにサラダ油を熱し、茄子に油をからませてから蓋をして中火で火を通します。
  4. 3のフライパンに豚バラ肉を加えて炒めます。火が通ったら玉ねぎ、塩を加えてしんなりするまで炒めます。
  5. 4に2の合わせ調味料を加えて炒め、具に調味料が絡めばできあがりです。

デットクス効果がある「たけのこ」

たけのこは、食物繊維が豊富で低カロリーの食材です。便秘解消効果あります。また、利尿作用がある一方、体を冷やしてしまう作用があります。山椒には、体を温める効果があるので、たけのこと山椒を一緒に摂ることで体が冷えるのを予防することができます。山椒の食べすぎ、副作用に注意してたけのこと山椒の効能を活用しましょう。

ダイエットにぴったり「きのこ類」

きのこ類には、食物繊維が豊富に含まれています。それにより、腸内の老廃物を排出することができます。さらにきのこに山椒との食べ合わせによるダブル効果によって、デトックスやダイエット、アンチエイジング効果が期待できます。山椒の食べすぎ、副作用に注意して、山椒ときのこの効能をいただきましょう。

では、きのこと山椒を使った簡単に作れるおすすめのレシピを紹介します。分量は1人分です。きのこの種類は、エリンギやえのきだけなど好みのものでOKです。

  • シイタケ5個くらい
  • まいたけ1/2パック
  • しめじ1/2パック
  • しょうゆ大さじ1/2
  • 粉山椒小さじ1/2程度

  1. しいたけは汚れを水で湿らせたキッチンペーパーかふきんで拭き取り、石づきを切っておきます。
  2. まいたけは食べやすい大きさにほぐしておきます。
  3. しめじは石づきを切り落として、食べやすい大きさにほぐします。
  4. フライパンに、しいたけ、まいたけ、しめじを入れ、中火で焼きます。この時、油は入れません。入れずに焼いた方が風味良く仕上がります。
  5. きのこから水分が出て、焼けてきたら火を弱め、しょうゆ、粉山椒を加えて、すぐ火を止めます。

そのまま食べるはもちろん、ご飯に刻んだ大葉とゴマを加えて混ぜご飯にしたり、おにぎりにするのもおすすめです。

あともうひとつ、常備しておくと、佃煮や料理のアクセントに重宝する山椒の塩漬けの作り方を紹介します。肉料理や魚料理、おにぎりやおちゃづけなどご飯に混ぜて食べるのもおすすめです。

  • 山椒の実は適量
  • 茹で用の塩10g
  • 水1リットル
  • 下漬け用の塩は山椒の重さに対して30%
  • 本漬け用の塩は山椒の重さの半量

  1. 山椒の実を房から外します。
  2. 水に入れて、ごみなどを洗い流します。
  3. 塩を加え沸騰した湯に山椒を入れて、10分くらい茹でます。
  4. 茹でた山椒はすぐに冷水に取り、アク抜きをします。アク抜きの時間の目安は10分から30分位。味見をして渋さななくなっていれば大丈夫です。
  5. アク抜きが終わったら、キッチンペーパーなどで水分を拭き取ります。
  6. 水分を拭き取った山椒の重さを量り、塩の分量を決めます。
  7. 塩を全体にまぶし、冷蔵庫で一晩置きます。
  8. 翌日、水分が出ています。出てきた水分を捨て、最初に量った山椒の重さの半分の量の塩をまぶして本漬けします。しばらく使う予定がない場合は、密封できる袋に入れて空気を抜いて冷凍庫で保存します。すぐ使う場合には、煮沸消毒した瓶に詰めて冷蔵庫で保存します。

山椒の食べ方で注意すること

食べすぎで注意する副作用

山椒は、食べすぎることによって起こる症状に、目の充血や下痢、嘔吐などがあります。また、大量に食べたことによって、意識障害や酩酊状態などの副作用も報告されています。山椒には、胃腸の機能を高める効果が期待され、漢方薬や薬膳に使われることが多くあります。

その作用は、胃腸を温めて刺激する働きによって効果を発揮しますが、逆に、内臓部分に熱がある場合、炎症がある場合に山椒を摂取してしまうと、さらに症状を悪化される可能性があるので注意が必要です。

山椒による副作用は、食べすぎや食べ合わせに注意した食べ方をすれば心配することはありません。山椒は生薬として使われている植物です。しっかりとした知識で副作用などが出ないように、山椒の良い栄養成分をいただいて、効果効能を活用していきましょう。

山椒のサンショオールは毒性がある?

山椒は、食べすぎやによる副作用に注意したおすすめの食べ合わせや食べ方をすればデトックスや冷え性改善などさまざまな効能が期待できます。山椒の実の果皮に含まれている成分、サンショオールには毒性があるといわれていますが、人体には問題ないといわれています。

山椒は適量に注意しながら楽しもう!

山椒に含まれているさまざまな効果効能、それを知ったからには是非、日々の食事に取り入れていきましょう。山椒の食べ方は、実を粉末にした粉山椒、山椒の実をしょうゆ、さとう、みりんなどで佃煮にした実山椒の佃煮、そして、山椒の葉(木の芽)を食べるのが一般的です。

鰻だけではなく、天ぷらやから揚げなど揚げ物や油っぽい料理には、粉山椒をパラパラと振って食べれば脂肪燃焼効果が期待できます、味噌汁やうどん、鍋物などの薬味にすれば減塩効果や冷え性改善としても良いでしょう。また、すき焼きの薬味としてもおすすめです。

甘辛いソース、しょうゆと砂糖やみりんの照り焼き風の味付けには山椒は良く合います。粉山椒は持ち運びにも便利なので、一瓶バックに忍ばせておくのも良い方法です。ホアジャオはマーボー豆腐の他にも白身魚のソテーなどにもよく合います。実山椒は、塩漬けにしたりしょうゆ漬けにしておくと、1年を通して、いろいろな料理に使うことができます。

山椒は、食べすぎによる副作用に注意して、食べ合わせや正しい食べ方をすることで、さまざまな効能、食欲増進や消化促進、アンチエイジングやデトックス効果などが期待出来る素晴らしい食材です。

鰻の薬味としてだけではもったいない山椒の栄養。5~6月の旬の時期、木の芽や青い実を楽しむことができます。また、塩漬けや醤油漬けにしておけば一年を通して楽しむことができます。もちろん粉山椒や実山椒(ホアジャオ)などで山椒の辛みや香りを旬以外の時期でも手軽に活用できます。栄養たっぷりの山椒をもっと日々の食事にプラスしてみてはいかがですか?

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