2018年12月27日公開
2024年08月26日更新
こごみは春の山菜!選び方・保存方法や下処理方法も紹介!
皆さんは「こごみ」という食材を知っていますか?今回は、こごみについて詳しく紹介します。どういった食材でどんな栄養があるのかといったこごみの基本から、選び方のポイント、保存や下処理の方法、どういった料理で食べられるのか、またおすすめのレシピなどについて解説します。こごみはあまり聞き慣れない食材かもしれませんが、あくが少なく下処理なども簡単で、美味しく食べることができる食材です。詳しく学んで春の山菜こごみを楽しみましょう。
こごみとは?
皆さんは「こごみ」という食材について知っていますか?聞いたことはあるけど、どんな食材なのか分からない、料理に取り入れたことがない、といった方も多いかもしれません。そこで今回はこごみについて詳しくまとめました。こごみがどんな食材なのか知らない人もいるかと思いますので、まずはこごみの基本について見ていきたいと思います。
こごみは春の山菜
こごみは春の山菜でシダ植物の多年草です。こごみと呼ばれていますが、正式な名前は「クサソテツ」と言います。春から初夏に、渦巻きのような形をした新芽が出てくるのですが、その新芽の部分が食用として食べられています。
こごみ(屈み)という名前で呼ばれているのは、その渦巻き状の新芽が、人が前かがみに屈みこんでいるように見えることが理由です。地域によっても異なりますが、こごめと呼ばれることもあります。
こごみの栄養
それでは、こごみにはどんな栄養があるのでしょうか?こごみには不溶性食物繊維、ビタミンE 、ビタミンK、ビタミンC、カロテンなどの栄養素が比較的多く含まれています。
不溶性食物繊維には、整腸作用があります。腸を活発に働かせてくれる効果が期待できます。カロテン、ビタミンEには抗酸化作用があり生活習慣病などの予防が期待できます。また免疫力を高めてくれます。ビタミンCはシミやシワなどを防ぐ作用などがあることが特徴です。また骨を丈夫にする効果のあるビタミンKも含まれています。
このようにこごみにはバランス良く栄養素が含まれており、クセの少ない味からもぜひ積極的に取り入れたい食材の一つであると言えるでしょう。
こごみの味
こごみの味についてですが、食べやすいことが特徴です。山菜と聞くとぜんまいなど少しあくがあるというイメージを持つ方も多いかと思いますが、こごみにはあくが少なく、シンプルな味です。そのため子供でも食べやすいですし、色々な料理に合うので日常的に取り入れやすい食材です。山菜があまり得意ではないという人もぜひ一度こごみを食べてみてください。
こごみが採れる場所
それでは、こごみが採れる場所はどういったところでしょうか?こごみは川辺など湿っぽい場所を好みます。また日が当たる場所に生えていることが多いです。そのため森の中には生えず、草むらや河原などに生えていることが多いです。まとまって生えるので、同じ場所でたくさん採れることが多いです。こごみを見つけたらその周りも見てみましょう。
こごみの旬の時期
こごみは春の山菜だとお伝えしました。こごみの旬の時期は春から初夏です。こごみは北から南まで、広い地域で採れることも特徴です。旬の時期は地域によっても異なりますが、南の方では3月ごろから採ることができ、また東北の方では6月ごろまで収穫することが可能です。春の山菜ではありますが、比較的長い間収穫することができるのもこごみの魅力です。
こごみの選び方と保存方法
こごみとはどういった食材なのか、こごみにはどんな栄養が含まれているのか、また採れる時期や場所、味など、こごみの基本について見てきました。ぜひ積極的に取り入れたい食材であることが分かりましたが、こごみの選び方にはどういったポイントがあるのでしょうか?こごみの選び方のポイント、またこごみの保存の方法についても紹介したいと思います。
こごみの選び方のポイント
こごみの選び方ですが、茎の太さと先端の渦巻き状の部分がそのポイントになります。茎の太さは出来るだけ太いこごみを選ぶようにしましょう。先端の渦巻き状になっている部分がしっかりと巻かれているものを選ぶと良いです。茎の翼葉の多さはあまり関係ありません。
また新鮮なこごみであれば、茎の部分に白い粉がふいたようになっていることがあります。新鮮なこごみだからといって必ず粉がふいたようになっているわけではないですが、選ぶ際のポイントのひとつとして知っておくと良いでしょう。
こごみの冷蔵保存の方法
続いてはこごみの保存方法についてです。こごみはあまり日持ちするものではありません。日にちが経つと硬くなってしまいます。色々な料理に使えるので、出来るだけ早めに食べるようにしましょう。
とはいえたくさんあって食べきれないこともあるかと思います。その際には2~3日の間であれば冷蔵庫で保存しましょう。保存方法ですが、こごみを新聞紙でくるみ、ビニール袋などに入れて野菜室に入れましょう。面倒かもしれませんがこごみの乾燥を防ぐために新聞紙でしっかり包んでおきましょう。
こごみの冷凍保存の方法
こごみの冷蔵保存の方法を紹介しましたが、たくさんあり2,3日で食べきれないようなときには冷凍保存するようにしましょう。冷凍保存の方法ですが、まず沸騰させたお湯に少し塩を加え、こごみを1分ほど固めに茹でます。茹でたら氷水に落とし、その後水気を切って小分けにして冷凍しましょう。
冷凍したこごみを使う際は冷凍庫から出し自然解凍してから料理に使います。和え物に限らず味噌汁やお浸しなど色々な料理に使うことができますので、たくさんある時には事前に冷凍保存しておくと簡単ですしおすすめです。
こごみの下処理方法と食べ方
こごみを選ぶ際のポイントと保存方法について見てきました。続いては、こごみの下処理の方法と主にどういった食べ方がされるのかといったことを紹介していきます。それでは早速見ていきましょう。
こごみの茹で方
こごみは下処理の方法も簡単であることが特徴です。採ってきたこごみにはごみが付着していることもありますのでまずは水洗いして綺麗な状態にしましょう。先端の新芽の部分は渦巻き状になっていることからごみが溜まりやすいので特に気を付けましょう。
洗えたら沸騰させたお湯で茹でます。茹でる際には水1Lに20gほど塩を入れます。茹でる時間は使う料理によるかとは思いますがあくが少ないため長い時間茹でる必要はありません。茹であがったら用意していた氷水に入れ色止めするようにしましょう。こごみの下処理の方法は以上です。とても簡単なので誰でもすぐ料理に取り入れることができます。
こごみの主な食べ方
こごみも他の山菜と同様、天ぷらとしてよく食べられます。天ぷら以外にも和え物やお浸し、汁物、パスタの具材としてなど色々な料理で食べられます。見た目も綺麗なので炒め物などに使うこともできます。こごめを使ったおすすめの料理レシピについてはこのあと紹介したいと思います。
こごみのおすすめ料理レシピ
こごみはあくが少なく取り入れやすいため色々な料理に使われることをお伝えしました。ここでこごめを使ったおすすめの料理レシピをいくつか紹介したいと思います。こごめを料理に取り入れたことがないという方も、簡単なのでぜひ挑戦してみてください。
シンプルで美味しい「こごみの胡麻和え」
まず紹介するこごみを使ったおすすめの料理レシピは「こごみの胡麻和え」です。今回は胡麻和えのレシピを紹介しますが、他にも梅風味やマヨネーズで和えるなど色々な和え物に使うことができます。胡麻和えの材料はこちらです。
- こごみ
- 白ゴマ大さじ4
- 砂糖大さじ1
- 醤油大さじ1.5
- だし大さじ1
- こごみの葉っぱやごみなどを取り、先ほど紹介したように下処理を行います。
- 白ゴマをすり鉢を使ってすり、砂糖、醤油、だしを加えます。
- そこに水気を切って食べやすい大きさに切っておいたこごみを加えなじませたら完成です。
こごみ料理の定番「こごみの天ぷら」
続いて紹介する、こごみを使ったおすすめの料理レシピは定番の「こごみの天ぷら」です。材料はこちらです。
- こごみ
- 薄力粉1/2カップ
- 片栗粉大さじ2
- 卵1個
- 冷水150cc
- 揚げ油
- 岩塩などの調味料
- こごみを洗い、根元を切り落としておきます。
- ザルの中にこごみを広げて入れ、熱湯を回しかけて水気を切りキッチンペーパーで拭き取ります。
- ボウルに薄力粉、片栗粉、卵、冷水を入れざっくりと混ぜ合わせます。
- こごみに軽く薄力粉をまぶして余分な粉をはたいたら混ぜ合わせた粉にくぐらせ、170℃の油でからっと揚げたら出来上がりです。岩塩などをつけていただきましょう。
こごみを食べてみよう!
春の山菜であるこごみについて、その特徴や味、こごみに含まれている栄養素、選び方や保存方法などを紹介してきましたがいかがだったでしょうか?また下処理の方法やおすすめの料理レシピも紹介しました。こごみにはバランス良く栄養があるだけでなく、あくが少なく食べやすく、色々な料理に使うことができる食材であることが分かりました。ぜひ皆さんも春の山菜こごみを味わってみてはいかがでしょうか?