ホタテに含まれる栄養素は?効果的な調理法やおすすめレシピも紹介
ホタテを選ぶ際に、貝付きの場合やむき身の場合でチェックするポイントが異なることはご存知でしょうか。この記事では、ホタテの基礎知識から目利きの方法、ホタテを食べるときの注意点などについて紹介します。ホタテの選び方や調理方法に疑問があれば、チェックしてみて下さい。
「ホタテに含まれる栄養素とは?」
「ホタテの旬や産地、成分表などが知りたい」
「ホタテや貝ひもを使った美味しいレシピを教えて欲しい」
このようにホタテに含まれる栄養素や特徴について知りたい方にはたくさんの疑問があるのではないでしょうか。
この記事では、ホタテの栄養素と効果、旬や産地などの特徴といった基礎知識などに加え、ホタテを使ったおすすめのレシピを紹介します。
この記事を読むことで、ホタテを効果的に食べる知識や、ホタテに含まれる栄養素の効果などについて把握できます。その知識をもとに美味しくて健康に良いホタテの食べ方ができるようになるため、ホタテの栄養素について知らなかった方の参考になるでしょう。
ホタテに含まれる栄養素や特徴について知りたい方は、ぜひこの記事をチェックしてみて下さい。
ホタテの特徴
ホタテは、部位によって旬の時期が分かれる貝類です。調理の仕方や食べたい部位によって、ホタテの旬は変わります。一般的に、ホタテの旬は春の産卵に向けて身が大きくなる冬と言われています。
具体的には、11月から2月頃までが旬の時期です。ホタテの貝柱は暖かい時期になると甘味や旨味が増します。そのため、ホタテの貝柱単体で見ると、旬の時期は5月から7月頃と言えるでしょう。
ホタテは冷水性の貝類で、5℃から19℃程度の水温で活発に行動することが出来ます。そのため、寒い地域の海に住み、日本では東北地方や北海道、世界ではアジア極東地域やヨーロッパの大西洋岸、オーストラリアなどで生息が確認されています。
逆に高温は苦手で、暖かい地域にはほぼ生息していません。
ホタテの栄養素と効果
養殖のホタテより天然のホタテの方が栄養価が高いと思われがちですが、実際のところ、養殖と天然で栄養価の違いはほぼありません。
どちらにも豊富に栄養が含まれているので、安心して食べることが出来ます。ちなみに、両者の違いは食感で、天然のホタテの方が広い海を自由に動き回る分、身が引き締まっていると言われています。養殖のホタテの身はとろけるような舌触りが特徴です。
ホタテは栄養価が高い貝類で、健康にも美容にも大きな効果がある成分がたくさん含まれています。では、ホタテが持つ栄養素には、どのような成分があるのでしょうか。
ここでは、ホタテに含まれる栄養素を効能と合わせて紹介したいと思います。
ビタミンB1
チアミンとも呼ばれるビタミンB1は、数あるビタミンの中でも最初に発見された栄養素で、水に溶けやすい特徴があります。糖質や脂肪酸をエネルギーに交換する際に欠かせない存在です。
また、よく体を動かす人はビタミンB1を多く消費するため、疲労回復が遅いと感じる人は不足しないように注意しましょう。
出典:ビタミンB1の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b1.html
出典:ビタミンB1|大塚製薬
参照:https://www.otsuka.co.jp/college/nutrients/vitamin-b1.html
タウリン
ホタテの栄養素で有名なのがタウリンです。栄養価が高いアミノ酸のひとつで、体に嬉しい様々な効能を持ち、ホタテには豊富に含まれています。
血液中のコレステロールなどを減らす効能があり、摂取することで肥満や生活習慣病の予防になります。
また、血圧を正常に保つ効能があるため、高血圧の方は積極的に摂りたい成分です。肝臓の働きを強める効能により、肝機能の保護などにも効果的です。
出典:タウリン|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-017.html
ビタミンB12
ビタミンB12はDNAの生成を助ける栄養素で、葉酸と共に赤血球を作る働きをします。神経や血液細胞といった多数の体内組織を健康に維持する役割もします。
水溶性のビタミンのため水に溶けやすいうえに、光や空気によって酸化しやすい性質もあるため、ビタミンB12を含んだ食品は密閉保存を心がけましょう。
出典:ビタミンB12|大塚製薬
参照:https://www.otsuka.co.jp/college/nutrients/vitamin-b12.html
出典:ビタミンB12|厚生労働省
参照:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/07.html
タンパク質
人体を構成する筋肉・臓器・皮膚・毛髪などの細胞の主要な成分であるタンパク質は、炭水化物や脂質と並んでエネルギー産生栄養素と呼ばれています。
ホルモンや酵素、抗体といった体を調整する物質のもとになり、成長期の子どもの脳の発達にも欠かせない栄養素です。
タンパク質には、肉や魚、卵などから成る動物性タンパク質と米や麦、豆類から成る植物性タンパク質の2種類があります。
出典:たんぱく質|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html
亜鉛
ホタテに含まれる栄養素の中に、亜鉛という成分があります。亜鉛にはたんぱく質の代謝を促進する効能があるので、髪や肌の調子を整え、健康に保つことが出来ます。
また、抗酸化作用のあるビタミンAの代謝を促すので、アンチエイジングにも効果的です。栄養価が高くたくさんの効能を持つ亜鉛ですが、体内で作ることが出来ない成分なので、食べ物から摂取する必要があります。
出典:亜鉛|厚生労働省
参照:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/12.html
出典:亜鉛の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-zn-cu.html
葉酸
葉酸は核酸を生成する際に必要な水溶性のビタミンで、光や熱に不安定な物質です。植物の葉に多く含まれ、「造血のビタミン」と言われているように、ビタミンB12と共に赤血球を作る働きをします。
また、細胞の生産・再生といった体の発育にも欠かせないビタミンのため、胎児にとって重要な役割があります。
出典:葉酸の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-yousan-biotin.html
ホタテの効果的な調理法
ホタテにはタウリンや亜鉛、葉酸など、健康を維持するための栄養素がたくさん含まれているうえに、低カロリー高タンパクでもある優秀な食材です。しかし、茹でてしまうと水に溶け出してしまう栄養素があります。
そこで、ホタテの栄養素を逃すことなく食べる効率的な調理法として、「焼く」「炒める」「揚げる」のように水を使わない方法があります。
また、スープやパスタなどのようにホタテのエキスや茹で汁をそのまま活かせる調理法も栄養素を逃さない方法として有効です。
ホタテを使ったレシピ
ホタテは硬い殻に包まれているため、調理が大変と嫌厭されがちな食材ですが、コツさえ掴んでしまえば簡単にさばくことが出来ます。また、ホタテを美味しく保存する方法も知っておくと便利です。
ここでは、ホタテの調理方法やさばくときのポイント、栄養価が高いホタテを使った美味しいおすすめレシピを紹介します。
海老とホタテの絶品ピラフ
パパッと作れる簡単ピラフですが、白いワイン、生にんにく、生パセリを使うことで、ワンランク上の本格的な味に仕上がります♪
炊き上がった瞬間の香りがたまらないです。
プリプリのえびの食感と野菜の旨味が染み込んだ美味しいご飯に、ホタテの栄養も摂れるおすすめのレシピです。
安価な材料で手軽に作れるうえに調理時間は10分と短く(炊飯時間は除く)、食べごたえがあって満足度の高い主食です。
ベビーほたてとブロッコリーのガリバタ炒め
ホタテがまだ小さい頃に収穫したベビーホタテを使ったレシピですが、含まれている栄養素は普通サイズのものとほぼ変わりません。
塩加減を調節したりお好みでブラックペッパーをかけたりしても美味しい、主菜としてもお酒のおつまみとしてもおすすめのレシピです。
ベビーホタテときのこのマリネ
ヘルシーなきのこ類をふんだんに使ったマリネです。材料を食べやすい大きさにしたら、ベビーホタテ、しめじ・舞茸の順に炒め合わせて調味料で味を整えたら完成の簡単レシピです。
冷蔵庫で3日ほど保存可能で、味付けのポイントは黒こしょうを多めにかけると美味しくいただけます。
ベビーホタテと新生姜の佃煮
時期物をぜひ美味しく味わってみてください!
調味料を合わせた鍋に、食べやすい大きさに薄切りした新生姜とベビーホタテと入れて一緒に煮詰めると、ご飯のお供にぴったりのベビーホタテと新生姜の佃煮が出来上がります。
生姜の豊かな風味と体を内側から温めてくれる活性力で、味だけでなく健康面にもさまざまな効果が期待できるおすすめのレシピです。
新生姜は普通の生姜でも代用可能で、切り方もお好みで千切りにしたり工夫してみて下さい。
アスパラとホタテのバター醤油炒め
めちゃくちゃ美味しい‼︎
アスパラ×ホタテのバター醤油炒め✨ ホタテには少量のオイスターソースをもみ込み焼くことで、旨みたっぷりの出汁がアスパラに絡んで至福の味わい♪ 2人分の記載だけど
1人で食べきれちゃう予感がしてます(^.^) 簡単なので良かったら作ってみてください😊
バター醤油の香りが食欲を刺激するレシピです。アスパラとホタテの組み合わせは好きな方も多いのではないでしょうか。栄養がたくさん摂れるおすすめの副菜となっています。
ご興味がある方は、ぜひ試してみてください。
ホタテの選び方
一年を通して美味しく食べられるホタテですが、貝殻付きとむき身とでは選び方が異なってきます。鮮度が良い栄養のあるホタテを選べるよう、貝殻付きとむき身それぞれの選別方法を知っておきましょう。
ここでは、ホタテの選び方について紹介します。
貝殻付きの場合
貝殻付きのホタテの場合、新鮮なものは貝の口が開いているときに触るとすぐに閉じてしまう特徴があります。逆に貝の口が閉じたままだったり、動きが鈍かったりするものは鮮度が落ちているため、選ぶのは避けたほうが良いでしょう。
基本的に貝殻の口が少し開いているものから選ぶことをおすすめします。
むき身の場合
貝殻付きではないむき身のホタテの場合、鮮度の良いものは重量感があって繊維がはっきりしている特徴があります。
表面にツヤがあり、飴色をしていて白く濁っていないもの、とくに産卵前のホタテは栄養があって旨味も増しています。
ホタテを食べるときの注意点
刺し身や寿司といった生食でも人気のホタテですが、処理が不十分なものを食べてしまうと体調が悪くなることがあります。
ホタテの餌となるプランクトンが有毒だった場合、それを食べたホタテには貝毒が含まれるようになります。但し、日本ではそれぞれの産地で貝毒の検査をしているため、出荷されているものは安全でしょう。
ここでは、ホタテを食べるときの注意点について紹介します。
ウロの部分は取り除く
殻の根本側にある黒い塊は「ウロ」と呼ばれ、すい臓と肝臓に当たる働きをしている器官ですが、毒がある場合もあるので必ず外しましょう。また、貝柱の下にあるオレンジ色で帯のような形の部位は「エラ」と呼ばれるもので、これも取り除いたほうがいい部分です。
食中毒に注意する
ホタテの生食による食中毒には、ノロウイルス・腸炎ビブリオ・貝毒が原因によるものがあります。
ノロウイルスや腸炎ビブリオによる食中毒の場合、下痢・嘔吐・腹痛・発熱といった症状が起こる危険性があります。これらは冬に感染が増えやすい特徴があります。
貝毒による食中毒の場合、手足や顔、舌の麻痺・頭痛・呼吸困難・腹痛・嘔吐・吐き気といった様々な症状が起こる危険性があります。有害なプランクトンが発生しやすい時期(地域や年によって変わる)に、それを餌とするホタテには注意が必要です。
出典:食中毒の原因と種類|農林水産省
参照:https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/featured/afp1.html
出典:貝毒について知っていただきたいこと|三重県
参照:https://www.pref.mie.lg.jp/SUISAN/HP/38846033586.htm
食べ過ぎない
栄養があって体に良いホタテでも、食べ過ぎると悪影響を及ぼす場合があります。ホタテに含まれている亜鉛を過剰摂取することで、銅欠乏や貧血、胃の不調などが生じる場合があります。
また、下痢・嘔吐・食欲不振・頭痛といった症状を起こす危険性もあるため、食べ過ぎには注意しましょう。
出典:亜鉛の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-zn-cu.html
ホタテの栄養を知って美味しく味わおう
今回は、ホタテに含まれる栄養素や効果的な調理法、おすすめレシピなどについて紹介しました。ホタテの栄養を効果的に摂れる方法を把握して、レシピの参考にしてみて下さい。
ホタテは栄養が豊富である上に、アレンジがしやすい食材なので、食卓に登場させる機会を増やしたいものです。
味もよく栄養たっぷりなホタテを使って、美味しく味わいましょう。