2021年12月20日公開
2024年11月17日更新
ホタテのウロは毒性があって食べられない?取り方も徹底解説!
ホタテのウロは食べられるのか解説します。ホタテのウロはどこにあるのか、その場所や毒性について詳しく説明します。稚貝のウロとの違いや他の黒い部分の取り方なども紹介しているので、殻付きのホタテが手に入ったら一度チェックしておきましょう。
ホタテのウロは食べられるのか調査!
ホタテの身はほとんどの部分が美味しく食べられますが、唯一「ウロ」と呼ばれる部分は取り除いたほうが良いといわれています。
この「ウロ」というのはどこの部分を刺すのか、食べることはできるのかを調べてまとめました。ウロのきれいな取り方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ホタテのウロは食べられる?
ウロはどこの部分?
殻付きのホタテを買うと、ホタテの身の端に黒い部分があります。この黒い部分が「ウロ」と呼ばれるもので、ホタテの中腸線という器官です。中腸線は人間でいうとすい臓や肝臓の働きをする場所で、この中にはホタテの胃も入っています。
ウロは毒性があるため食べないようにする
ホタテのウロには毒が溜まりやすいため、基本的には食べないほうが良いとされています。ただ、市場に流通しているホタテは念入りに検査がされているため、ウロに毒素が溜まっている可能性は低くなります。
しかし、知り合いにもらったものなど、検査を受けていないホタテは注意が必要です。検査を受けていないホタテは毒性があるかどうかわからないため、必ずウロは取り除くようにしましょう。
貝毒がウロに溜まる原因
ホタテは海中のプランクトンなどを食べて育ちますが、そのときの環境により有害なプランクトンが発生することがあります。有害なプランクトンをホタテが食べると、有害物質はウロに運ばれて分解や解毒が行われます。
しかし、処理しきれなかった毒素はウロに溜まり、時間とともに毒素も強くなっていくのです。そのため、稚貝よりも成貝のウロのほうが特に注意が必要となります。
稚貝の場合はウロを食べることも
ホタテの稚貝のウロは成貝に比べて毒素が少ないといわれており、好んでそのまま食べる人もいるようです。基本的には下処理の段階でウロを取り除くのですが、殻付きで調理される場合はウロがついたままのことがほとんどです。
稚貝のウロは食べても問題はありませんが、苦味やえぐ味があるのでできれば取り除いたほうが良いでしょう。
ウロを食べるとどうなる?
ホタテのウロの毒には、下痢性のものと麻痺性のものがあります。ウロの毒は下痢性のものであった場合は、他の食中毒と同じように激しい下痢や吐き気などの症状が出ます。ただ、下痢性の毒は熱に弱いので、適切な加熱処理を行えば食べても問題ありません。
一方、麻痺性の毒であった場合は非常に危険で、四肢麻痺や呼吸停止を起こして最悪の場合は死に至ります。麻痺性の毒が検出された場合はホタテの加工も出荷も全面的に禁止になりますが、念のためにもウロは食べないほうが良いでしょう。
ホタテのウロの取り方
取り方
【取り方】
- ホタテの殻から身を取り出します。
- 貝柱から貝ヒモの部分を手で剥がします。
- 貝ヒモにくっついているウロを、引っ張るようにして剥がせば完了です。
ホタテのウロの取り方は簡単で、手で引っ張るだけで簡単に取ることができます。ウロは貝ヒモにくっついているので、ウロを取りたいときは先に貝柱と貝ヒモを分けましょう。貝ヒモだけになったら、ウロのついている部分を引っ張ればするりと剥がれます。
黒い筋や線は食べられる?
ホタテの黒い筋や線はウロではなく、ホタテのフンがついたものです。食べたとしても問題はありませんが、食べても美味しくはないので取り除いたほうが良いでしょう。
どこについているかはそのときによって違うので、ウロ以外の黒いものがないかどうかしっかりと確認しましょう。
取り方
黒い筋や線は、ホタテを軽く押すと簡単に出てきます。出てきたところをキッチンペーパーなどで拭き取れば、きれいに取り除くことができます。ホタテを押すときは、力を入れすぎないように気をつけましょう。
ホタテのウロは取り除こう
市場に出回っているホタテは検査に合格したものだけですので、ウロに毒性がある可能性は低くなります。しかし、食べて美味しいものでもないので、あえて食べる必要はないでしょう。
ウロはひと目見てすぐにわかるため、どこにあるのか迷うこともありません。殻付きのホタテが手に入ったら、まずはウロを取り除いてきれいにしてから食べるようにしましょう。