貝の種類のまとめ!食べられる貝・食べられない貝の見分け方も!

家族連れや友達連れなどで潮干狩りに行くのが楽しいという人は多いでしょう。採れた貝を家に持ち帰り、調理してみんなで食べると美味しいものです。そんな楽しい潮干狩りですが、実は貝の種類にも色々あって、食用として食べられる貝と食べられない貝があります。いくつもある貝の種類ですが、そんなバリエーション豊かな貝類の中から、食用にできるものとできないもの、あるいは食用としにくいものなど、その見分け方を中心に、これから紹介していきたいと思います。

貝の種類のまとめ!食べられる貝・食べられない貝の見分け方も!のイメージ

目次

  1. 1食べられる貝と食べられない貝を見分けよう
  2. 2潮干狩りでとれる主な食べられる食用貝の種類と見分け方
  3. 3磯遊びで気を付けたい食べられない貝の種類と見分け方
  4. 4潮干狩りで取った貝で注意すべきこと
  5. 5安心し食べられる貝を美味しく料理しよう!

食べられる貝と食べられない貝を見分けよう

店頭に置かれている貝なら安心ですが、潮干狩りにおいて実際に自分で採取するとなると、事前に色々と知っておいた方が良い知識があります。自然界には未確認も含めて相当に多種多様な生命体がいますが、それと同じように貝の種類もまた豊富です。食用にできるものできないもの、食べられるけれど食用にはあまり向かない貝まで様々あり、それらの見分け方をぜひ知っておくと、みんなで楽しく潮干狩りができます!

潮干狩りでとれる主な食べられる食用貝の種類と見分け方

貝殻の模様が鮮やかなものが美味しい「アサリ」

いくつもある貝の種類ですが、食用の貝として一番身近に感じる人が多いのはアサリではないでしょうか?子どもの頃に親からアサリの貝汁を作ってもらったという体験を持っている人は多いでしょう。それもそのはずで、アサリは日本では古来より食用とされてきた貝であり、縄文時代や弥生時代の人たちが捨てたとされる貝塚にはアサリがたくさん出土しています。ちなみに上記の画像では一番右側がアサリに当たります。

貝塚にはアサリ以外にもたくさんの貝の種類が見つかっていて、他の貝は古代人の装飾品としても使われていたようですが、アサリに限っては食用としてしか使用されていない形跡があり、当時からいかに美味しく食べられていたかがうかがえます。そして美味しいアサリの見分け方として、貝殻の模様が他より一段と鮮やかで綺麗なものが、より美味しいとされています。潮干狩りではなるべく綺麗な模様のアサリを手に入れましょう!

味はあまり良くないが食べられる貝「オキシジミ」

シジミ貝といえば日本の河川に生息している貝の酒類ですが、このオキシジミは海辺の泥地の深い部分に生息していて、シジミとはまた別の貝の種類になります。泥の奥深くに生息しているため、内部に砂泥が詰まっていることが多く、また貝殻もやや硬いため、下処理や調理加工する際に少し手間取ります。見た目もアサリと比べ黒みを帯び、いかにも泥の中に住んでいるという感じがします。大きさは淡水に住むシジミ貝の倍以上です。

上記のような理由からオキシジミは流通量が少なく、食用とされるにはやや珍しい貝の種類です。しかし全く食べられない、もしくはかなり食べにくい貝の種類とは違って、調理のやり方次第で普通に美味しく食べられるのがオキシジミです。潮干狩りで採取したときはもったいないのでなるべく捨てず、家に持ち帰ってみんなで手分けして下処理や調理加工し、美味しく食べられるようにしましょう!

ユニークな名前の食べられる貝「バカ貝」

バカ貝と聞くといかにもバカにした感じに聞こえますが、説は色々あり、貝殻の口を開けてオレンジ色をした足を出している姿がバカに見えるという他、その足を使って頻繁に移動(天敵から逃げたり潮の満ち引きに合わせたり)する習性から「場替え貝」といわれるのが由来ともされています。生息域は日本全国の津々浦々の沿岸で、奥深い湾状になった波の穏やかな砂地の浅い場所にいるため、比較的見つけやすい貝の種類になります。

肝心の味は、下処理をきちんとして美味しい味付けをすれば、アサリよりも身がプリッとして食感よく美味いと評判の食べられる貝です。ただ貝殻の口を開けていることが多い貝の種類であるため、中に砂が入っていることが多く、砂抜きしても、どうしてもほんの少しはジャリジャリしてしまうかも知れません。せっかく潮干狩りでたくさん獲れる貝の種類ですから、酢味噌やポン酢などによる美味しい味付けでごまかしましょう!

旨味が強く食べられる貝として有名な「ハマグリ」

こちらも北は北海道から南は九州まで、また朝鮮半島や中国沿岸部にも生息してる貝の種類、食べられる美味しい貝がハマグリです。しかしその生息数は減少していて、環境省のレッドリストでは絶滅危惧種に指定されています。ハマグリだけではありませんが、干拓や埋め立てに護岸工事などで、自然破壊が進んだ結果とされています。そのため他の貝の種類よりも希少性が高く、高価な食用貝として扱われています。

生息数の減少に加え水深のある場所に住んでいて、潮干狩りではなかなか見つかりません。そのため獲れたときの喜びはひとしおです。昔から食用とされてきた貝の種類だけあって旨味成分が豊富であり、また色々な調理法もあります。味噌汁や吸い物、酒蒸しや焼きハマグリなどたくさんあります。次に紹介する外来種のホンビノス貝と見た目が似ていますが、簡単な見分け方はハマグリの方が少し大きいということです。

ハマグリと似た外来種の「ホンビノス貝」

ハマグリよりもサイズが小さく、アメリカからやってきた外来種の貝の種類に、ホンビノス貝というのがあります。東京湾や大阪湾の一部で発見され、潮干狩りや漁獲の対象となっているのは主に東京湾周辺で、そのため流通しているのは首都圏がメインです。ハマグリと同様に酒蒸し、ワイン蒸しなどで食べられることが多く、砂抜きにあまり手間がかからないこと、旨味もぎゅっと詰まり濃厚なダシ汁が出ると好評な貝の種類です。

こちらはユニークな(奇妙な?)見た目の「マテ貝」

一口に貝の種類といっても色んなものがあり、その自然界の多様さを感じさせてくれるにふさわしい貝、それがこのマテ貝です。その細長い奇妙な見た目から潮干狩りではすぐに分かるでしょう。その形状から好みが分かれますが、砂抜きしやすく、サイズも大きくて旨味も強いため、食用としては人気の貝の酒類です。バター焼きや煮付け、酢味噌和えなどが好まれる食べ方です。市場でもわりと目にする貝の種類になります。

磯遊びで気を付けたい食べられない貝の種類と見分け方

塩抜きが大変で失敗しやすい「シオフキ」

これまでは食べられる貝の種類の紹介でしたが、ここでは食べられない・・というより食べにくい貝の紹介です。まずシオフキ貝というのがあり、この貝の種類は他の貝より砂を一段と多く含み、必ずしも食べられないわけではないですが、初心者が手を出すと、失敗しやすい貝の種類ということになります。潮干狩りに行ったときはメジャーなアサリより多く獲れる場合もあり、その際は貝の下処理のプロを連れていくことをオススメします。

シオフキ貝の見分け方は貝殻に模様がないものを選ぶのですが、一見すると他の貝の種類とよく分からないこともあり、この見分け方が難しいという意味でも初心者はあま手を出さない方がいいです。砂抜きと塩抜きは同じ作業で、海水ぐらいの塩分濃度の塩水に貝殻が半分程度浸かるようにして放置します。この砂抜き・塩抜き時間が他の貝の種類よりも長く時間がかかるため、面倒だということです。面倒さを乗り越えれば食用可です。

同じく塩抜きや砂抜きが面倒な「カガミガイ」

こちらも上記のシオフキ貝と似たような見た目をした、カガミ貝という貝の種類ですが、こちらの方がより丸くて平べったい、鏡のような形をしています。シオフキ貝と同様に塩抜きや砂抜きの作業が面倒な貝の種類です。下処理しても砂をほとんど吐かないことが多く、そのため火を通した後に砂肝を直接取り除くという手間が必要です。旨味も少ないため、食べる場合は濃い味付けをする必要もあり、初心者は手を出さない方が無難です。

潮干狩りで取った貝で注意すべきこと

二枚貝の貝毒には要注意!

これまで紹介してきたアサリを始めとする潮干狩りで獲れるような有名な二枚貝類には、貝そのものに毒はありません。しかし、有毒プランクトンが発生し、それを二枚貝類がエサとして体内に摂りこんだ場合、その毒が貝の中で自然毒として蓄積され、その自然毒が蓄積されたものを人間が食べたとき、いわゆる「貝毒」というものにおかされることになります。過去に死亡事例もあるため、きちんと知っておく必要があります。

貝毒の原因になる有毒プランクトンが発生しやすい時期は4月から5月にかけての春で、貝のみならず、有毒プランクトンを摂食したエビ・カニ・ロブスターなどにも蓄積します。加熱調理したとしても無毒化せず治療薬もないとされているため、食べないことが一番です。とはいっても自治体が行う貝毒検査によって危険な貝が流通することは現在ではほぼなく、潮干狩りの際も警報が出されるため、それに注意していたら大丈夫です。

麻痺性貝毒の症状とは?

万が一貝毒におかされた場合、日本では麻痺性貝毒としての症状が出ることが圧倒的です。その症状は食して30分程度で体が軽く麻痺し始め、その麻痺状態がだんだんと全身に広がっていきます。軽度の場合は1日から2日で回復し、重度の場合は頭痛や吐き気、運動及び言語障害、やがては呼吸麻痺にまで及び死に至ります。毒の症状としてはフグ毒と似ているとされていて、その恐ろしさが伝わってきます。

アサリ毒の症状とは?

麻痺性貝毒とは症状が異なるのがアサリ毒です。アサリを摂食して1日から2日ぐらいで悪寒や吐き気、嘔吐、便秘に皮下出血といった症状が見られます。さらに3日目には口内や鼻などの粘膜出血、黄疸(おうだん)といった症状が現われ始め、さらに重症化すれば神経が錯乱して死亡します。麻痺性貝毒の症状と異なるのは有毒プランクトンの種類の違いともいわれていますが、詳しい原因は不明とされます。

貝毒は見た目では分からないからこそ自治体や漁協の「情報」を!

これまで見てきたように、貝毒におかされている貝の種類というのは、無毒の貝の種類と全く同じ見た目をしています。だから素人に分かるというレベルではなく、専門機関の調査研究、その結果発表という、「情報」が重要であることが分かります。危ない時期には警報が発表されますが、それを聞き逃さず、またそれ以外の時期でも潮干狩りに行く際は自治体や漁協などに確認(ネット上の公式サイトでも可)しておくと安全で安心です。

安心し食べられる貝を美味しく料理しよう!

ここまで見てどうでしたでしょうか?貝を採取して料理する上では、最低限の知識、見分け方が必要なのが分かって頂けたと思います。食べられる貝と食べられない貝、あるいは食べにくい貝をちゃんと見分け、安全な食べられる貝を採取しましょう。そして美味しく料理し、貝毒のない貝類を安心して食べ、「潮干狩りに行って良かった」という気持ちをみんなで味わいましょう!その体験が「次も潮干狩りに行こう!」とつながります。

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