ゆずの使い方と使いきり活用方法!簡単美味しいレシピもあり!
ゆずの香りに癒される人は少なくないでしょう。日本料理に欠かすことのできない食材のひとつ、ゆず。日本では秋の季語として昔から親しまれている果実です。ゆずは果皮に果汁そして、種まで丸ごと使うことができる万能食材です。ここでは、ゆずの活用方法として、ゆずの使い方はもちろん、ゆずの食べ方を簡単レシピで紹介していきます。ゆずの栄養や効能、使い方や食べ方を知ってゆずを丸ごと余すところなくいただきましょう。
ゆずの使い方はアレンジいっぱいで無駄がない!
ゆずの特徴と栄養素
ゆずはミカン科ミカン属の果実です。ゆずは、「本ゆず」または木頭系と呼ばれる徳島県で育った系統のもの、「山根系」と呼ばれる徳島県阿南市の山根氏が選んだ品種、そして「多田錦」と呼ばれる、種なしのゆず、大きく分けると、この3種類に分類されます。ゆずといえば、大きな種がたくさん入っていますが、多田錦のように種なしのゆずは、使い方も簡単と近年人気をみせています。ゆずの木には鋭く長いトゲがあるのが特徴です。
では、ゆずに含まれる栄養素についてみていきましょう。ゆずの栄養素といえばビタミンCです。ゆずに含まれているビタミンCの含有量はかんきつ類の中でもトップクラスで、100g当たりのビタミンC量は40mgです。特に、果肉よりも皮の方に多く含まれているので、食べ方やレシピをうまく考えて活用していきましょう。そのほかにも、ビタミンB1、B2、鉄分、カリウム、カルシウムなども含まれています。
ゆずの旬と産地
出典: https://tenki.jp
ゆずは、夏8月に旬を迎える、青ゆずもしくは青玉と呼ばれる未熟な青い実のゆずと、秋が終わるころ、11月中旬くらいから1月くらいが旬の黄色く熟した実、黄ゆずがあります。青ゆずと黄ゆず、旬の使い方、食べ方を楽しむことができるのも特徴です。まだ未熟な青い実のゆずは九州地方の調味料として有名な柚子胡椒の原料です。料理には欠かせない存在感のあるゆずは、旬以外でもさまざまな活用方法がある人気の食材です。
そのため、ハウス栽培のものも出回っています。旬の時期を外した4月から10月くらいのものはハウス栽培されたゆずです。
出典: https://horti.jp
ゆずの主な産地は、高知県、徳島県、愛媛県と四国がトップ3の収穫量を誇ります。その後は、大分県、宮崎県、鹿児島県の九州地方です。太平洋側の温かい気候が栽培に適しているようですが、ゆずは寒さに強いことから、東北地方でも栽培できる数少ないかんきつ類として寒い地方でも栽培されています。
ゆずのおすすめの使い方と使い切る方法
ゆずは皮も種も無駄なく使い切る!
ゆずの花言葉のひとつに、「健康美」とあります。花言葉の「健康美」の由来は、ゆずが深い緑色の葉に映える白い花を咲かせて、さわやかな香りの黄色い果実を結実することを象徴したものであることからといわれています。ゆずは、食用だけでなく、化粧品や精油、ゆず湯など、ゆずには昔からさまざまな使い方がされています。
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ゆずは海外でも「YUZU(ゆず)」という呼び名で親しまれている柑橘です。ゆずを丸ごと使ったレシピで「健康美」を手に入れましょう。
皮は、ジャムやピールにしたり、白菜や大根の漬け物に香味づけしたり、椀物や汁物に添えたりと皮だけでもいろいろな使い方ができます。ゆずの果汁は、しょうゆに混ぜたり、ポン酢にしたり、はちみつや砂糖と混ぜてドリンクにしたりと果汁も使い方は多様です。
また、ゆずの種にもおすすめの使い方があります。それは、化粧水です。ゆずの種を使って化粧水を作ることができます。ゆずの種は直に触るとぬるっとしていて掴みづらいと思います。このぬるっとした感触は、ペクチンの働きによるものです。ペクチンには、保湿効果とコラーゲンの働きを助ける作用でハリのある肌が期待できます。乾燥が気になる冬の時期のケアには持って来いのゆずの種の化粧水です。
さらにゆずの種には、やけどや虫刺されの傷跡や、夏の日焼けした肌のケアにも効果があるといわれています。物は試し!添加物不使用の安心・安全な自家製化粧水を作ってみませんか?
- ゆずの種(洗わないでください)
- 焼酎(甲類)ゆずの種の3~10倍量
- 広口瓶にゆずの種と、ゆずの種の3~10倍量の焼酎を入れます。1日1回、広口瓶をひっくり返してまぜながら、広口瓶を冷蔵庫に入れて1週間以上漬け込み、液体がトロッとするまで寝かせます。トロっとしてきたらできあがりです。
保存は冷蔵庫で1か月できます。スプレー容器に入れて、いつもの化粧水代わりに顔や全身にたっぷりと使います。注意点として、ゆずに含まれるリモネンや焼酎のアルコールで肌がピリピリしたりする可能性があります。使用する際には、パッチテストを必ず忘れずに行ってから使用するようにしましょう。
ゆずの果汁で料理やお菓子に風味をプラス
日本料理では、欠かすことのできない食材のひとつ「ゆず」は、果皮は香味として香辛料や薬味に、果汁は、酸味として用いられています。使い方は、日本料理のほかにもお菓子やジャムなど日本では幅広く親しまれているかんきつ類です。
ポン酢に混ぜて、ゆずポン酢にしたり、はちみつと水に混ぜてゆずドリンクにいたり、このゆずドリンクは、ホットでもアイスでも、また炭酸で割っても楽しめる飲み物です。そのまま凍らせてゆずシャーベットにしたり、ゼラチンで固めてゆずゼリーにしたりとゆずの果汁はさまざまな使い方ができる万能調味料です。
シロップやジャムにして様々なお菓子で使い切る
ゆずジャムやゆずシロップのおすすめの使い方は、水や湯に溶かしてゆず茶として飲むのが一番簡単で美味しい方法です。
おすすめの食べ方は、パンやパンケーキに添えたり、アイスクリームにトッピングしたり、ケーキの生地に混ぜ込んでゆずケーキにしたり、チョコレートを作る時に一緒に混ぜたりと、ゆずジャムやゆずシロップがあるとお菓子作りにも重宝します。ゆずシャーベットやゆずゼリーなどお気に入りの食べ方をみつけてください。
ゆずの香りをたっぷり楽しむなら「ゆず風呂」
冬至に「ゆず湯」に入ると風邪をひかずに過ごせるといわれていますが、ゆず湯の習慣は江戸時代から始まったといわれています。当時は、邪気を払うためのみそぎとしてゆず湯に入っていたそうです。「柚子湯(ゆずゆ)」は冬の季語として使われています。
温泉などでは、そのままゆずを浮かべる方法でゆず湯を行っていますが、家庭でゆず湯をする時のゆず湯の簡単な作り方を紹介します。ゆずの果実を5~6個輪切りにして、湯に浮かべる方法です。布袋に入れて浮かべると後の掃除が簡単です。ゆず湯に使うゆずは、食用などで活用した残りのゆずで充分です。
ゆずの使い方を活用したおすすめ簡単レシピ!
出汁が染みる上品副菜「鯛と大根の柚子あんかけ」
- 大根1/4本
- 鯛半身、皮を取り除いたもの
- 塩適量
- サラダ油適量
- ねぎ1本
- だし1リットル
- みりん大さじ2
- 薄口醤油大さじ2
- 片栗粉大さじ1
- 水大さじ2
- ゆずの皮適量
- 大根は皮を厚めに剥いて、大きめの乱切りにします。
- 鍋に1とだし、みりんを入れて火にかけます。沸騰したら弱火にして、大根が柔らかくなるまで煮ます。
- 鯛は切り身にして塩を振り。サラダ油をひいたフライパンできつね色になるまで焼きます。
- 2に薄口醤油で味付けして水溶き片栗粉でとろみをつけ、刻んだゆずの皮を入れ火を止めます。
- 器に3と4を盛り付け、刻んだねぎを散らせばできあがりです。
鯛と大根のゆずあんかけのレシピは、2人分です。食べる時に、ゆずの果汁を絞るのも美味しい食べ方です。メインの具は、鯛の他にも、鯛以外の白身の魚や鶏の胸肉、鶏ひき肉など簡単にアレンジできます。いろんな食材を活用して試してみるのも良い方法です。柚子あんは使い方次第で、レシピは無限に拡がります。
コクのある甘さと香り楽しむ「柚子とはちみつのパウンドケーキ」
- Aゆず2個
- Aはちみつ50g
- 薄力粉100g
- ベーキングパウダー5g
- バター90g
- 砂糖70g
- 卵2個
- ゆずジャム60g
- ゆずは皮を細く切って、果汁とはちみつと一緒に弱火で煮詰めてジャムを作ります。
- 室温に戻したバターと砂糖をボウルに入れ、泡立て器で白っぽくなるまで混ぜ合わせ、溶いた卵を3回に分けて加え混ぜます。卵液は一気に入れずに小分けして入れるのがポイントです。
- ふるいにかけた薄力粉とベーキングパウダーを2に加えて混ぜ合わせ、さらに1で作ったジャムを入れて軽く混ぜ合わせます。
- 型にクッキングシートを敷いて3を流し入れます。
- 170度に予熱したオーブンで40分焼けばできあがりです。
ゆずとはちみつのパウンドケーキのレシピは、パウンドケーキ型1個分の分量です。ジャムを作っておけば、混ぜて焼くだけの簡単レシピです。ジャムの使い方は、ヨーグルトに入れたり、ドレッシングにしたり、パンに付けて食べるだけでも美味しい食べ方になります。簡単レシピのゆずジャムも自分なりの使い方、方法を見つけていろいろと活用してください。
余った果実で自家製ポン酢
- ゆずの絞り汁150cc
- しょうゆ150cc
- みりん30cc
- 鰹節10g
- 昆布5センチ角
- ゆずは絞って濾して150cc分準備します。ボウルにしょうゆとみりんを合わせてゆずの搾り汁を加えます。
- 1に昆布と鰹節を加えてラップを被せて一晩置きます。一晩置いたものを濾して、煮沸した瓶に詰めます。その際、昆布と鰹節はあまり絞り過ぎないようにしましょう。
- 1か月くらい冷暗所でじっくりと寝かせてから使うとまろやかで角のとれたゆずポン酢ができあがります。
ゆずの果汁に同量のしょうゆでつくる簡単ゆずポン酢です。ゆずの皮や白いワタなどが入ると、苦みや雑味が出やすいので面倒でもゆずの搾り汁だけで作るのが美味しくなるポイントです。使い方は、鍋はもちろん、サラダや湯豆腐、夏なら冷ややっこ、ゆずポン酢にオイルを混ぜて魚のカルパッチョなどいろんな食べ方ができる万能調味料です。種は、とっておきましょう。種を使ったレシピも紹介します。
ゆずを丸ごと使ってマーマレードジャム
- ゆず1kg
- 砂糖500g~600g
- ゆずは洗って半分に切ります。
- 果汁を絞って、濾して汁と種を分けておきます。
- スプーンなどで房を取り除いて、皮と分けておきます。房にも種と果汁が残っているのでボウルに入れておきます。
- ゆずの皮を千切りにして、大きめのボウルに水を入れて掴み洗いをします。何度か水を捨てては洗いの作業をして、たっぷりの水に一晩付けてアクをとります。種、房は、ガーゼや袋に入れておきます。
- 4の水を切り、黄色くなっていたら苦みが取れているので、鍋に4で袋に入れて置いた種と房を入れて、ひたひたに水を注ぎ1時間ほど煮ます。
- 皮が柔らかくなれば、果汁と砂糖を入れます。初めから砂糖を入れると皮が柔らかくなりにくいので2、3回に分けて入れます。
- 砂糖を全部入れ、しばらく煮て、とろっとしてきたらできあがりです。冷めると固くなるので柔らかめで火を止めます。
大量のゆずが手に入った時におすすめの使い方です。パンやパンケーキなどに塗ったり、ヨーグルトに入れたり、鶏肉や牛肉などと一緒に煮込むと肉が柔らかく仕上がります。種も一緒に煮込むことで種に含まれているペクチンが液体を固まりやすくしますので必ず種を一緒に入れてください。いろいろな食べ方でゆずのマーマレードを楽しんでください。
種も捨てないで使う「ゆず醤油」
- Aゆずの搾り汁50cc
- A醤油100cc
- A米酢25cc
- A鰹節ひとつかみ
- Aだし昆布5センチ角
- Aの材料を大きめのボウルに入れて一晩置きます。ゆずの絞り汁には、ゆずの種も一緒に入れましょう。一晩置いたら、消毒した瓶に入れて冷蔵庫で保存します。
画像のゆず醤油は、ゆず醤油のレシピに薬味を入れてゆず醤油だれにしたものです。レシピは簡単でゆず醤油に、酒大さじ1、生姜1.5センチ、長ネギ15センチはそれぞれみじん切り、白ごま小さじ1、ごま油少々を混ぜたものです。ゆず醤油だれの食べ方は、肉や白身の魚などに付ける食べ方の他にも、オイルを少し多めにしてサラダのドレッシングにする使い方もおすすめです。色々な活用方法がある万能だれをぜひ試してみてください。
青ゆずを使って作る簡単「自家製ゆず胡椒」
- 青ゆず4~5個
- 青唐辛子50g
- 塩大さじ2
- ゆずの皮を薄く剥いて取っておきます。1~2個分の果汁を絞り、別皿に取ります。青唐辛子は1センチ程度のざく切りにします。
- 1で用意したゆず、青唐辛子と塩をミキサーに入れて撹拌します。
- 煮沸消毒した瓶に詰めて保存します。
- 1週間くらい熟成させると、ぐっと旨みが増してまろやかになります。
ゆず胡椒のレシピは、できあがりが150gの量です。作る時のポイントは、白いワタの部分は苦みがあるので、皮をなるべく薄く削ること、ゆずの種は必ず取り除くことに注意すれば美味しいゆず胡椒ができあがります。すり鉢で作る場合は、青唐辛子の種を取り除いて作りましょう。塩の量は好みで加減してください。8月ころに出回る青ゆずを使ってゆず胡椒を作っておけば、冬の鍋ものに重宝します。青ゆずと黄ゆずの美味しさを堪能しましょう。
ゆずの使い方をたくさん覚えて料理に活用
出典: https://horti.jp
ゆずの使い方と使い切り活用方法、いかがでしたか?ゆずは、食用だけではなく、ゆず湯はもちろん、化粧品にとさまざまな使い方ができる万能食材でした。ゆずを使って作る簡単レシピや、ゆずの食べ方まで、皮、果実、そして種まで、ゆず丸ごと活用できる方法を是非試して、風邪対策、美容効果を実践してみてください。