あさりの砂抜きをお湯で時短!時間と温度や簡単なコツを紹介!
もっとも身近な貝類であるあさり。手に入れやすくさまざまな料理で活躍しますが、面倒なのが時間のかかる『砂抜き』です。普通のあさりの砂抜きでは数時間かかる処理も、お湯を使えば簡単に時短が叶います。お湯を使う時のコツや、失敗しないためのテクニックを紹介します!
目次
身近な貝の『あさり』
あさりは貝類の中でもスーパーなどで比較的に手に入れやすく、家庭料理にも登場する機会が多い食材です。味噌汁や酒蒸し、パスタなどの簡単でおいしいレシピが多いのも魅力のひとつと言えます。そんなあさりを使っていくなかで、一番の悩みはやはりあさりの砂抜きではないでしょうか?
家庭であさり料理を作って食べた際に、『ジャリッ』とした食感を味わったことがある方もいるかと思います。せっかくおいしくできた料理も、この『ジャリッ』で台無しですよね。これは砂抜きが不十分なために、あさりの中に砂が残ってしまい食感に現れたものです。
あさりってどんな貝?
最大6cmほどになる二枚貝。日本では古くから食用とされており、貝塚などからも多くの貝殻が出土しています。海岸の浅くて塩分の薄い砂や泥などに多く分布していて、春から夏にかけては潮干狩りを楽しむことができます。貝殻の模様は非常にバリエーションに富んでおり、同じ模様の個体はいないと言われているほどです。
潮干狩りで手に入れたあさりは『砂抜き』という下処理が必須となります。スーパーなどで手に入るあさりは多くは『砂抜き済み』となっていますが、念のため家庭でもう一度砂抜きの処理を行ったほうが無難でしょう。では、そのあさりの砂抜きとはどういったものか?その方法とは?そしてあさりの砂抜きを簡単に時短できるテクニックを紹介していきます。
あさりの砂抜きは何故必要?
あさりは砂に潜っている際に、呼吸菅を伸ばして呼吸をしながら同時に砂も吸ったり吐いたりしています。そのため、あさりは身に砂を含んだまま流通するのがほとんど。潮干狩りで手に入れたあさりなどは確実に砂を含んでいます。
スーパーなどで販売されているあさりは、ほとんど『砂抜き済み』とされていますが、砂が残っている可能性は高いです。そのまま調理して『ジャリッ』となってしまったら残念なものです。そんな失敗をなくすためにも、やはり砂抜きは必須の処理と言えます。
あさりの砂抜きに完全に失敗しました。
— ポジティブ (@popflash_) March 1, 2018
ジャリジャリジャリ・・・・・
家庭であさりの砂抜きをする際は、海水と同じ環境を作ってあげることが大事です。およそ3%の食塩水が海水と同じ濃度と言われています。この中であさりに呼吸してもらうことで、周りに砂はなく吐き出されるのみとなるため、砂抜きができるというわけです。
あさりの砂抜き方法(基本編)
バットは網つきが便利!並べ方に気を付けよう
ここではまず基本の砂抜き方法を紹介します。用意する道具は平らな網つきのバット、水、水に対して3%の分量の塩、新聞紙。ここでのポイントは網つきのバットです。網があればあさりが吐き出した砂は網の下、つまりバットの底に溜まり、あさりが再び吸い込んでしまうという失敗が少なくなります。
あさりの砂抜き失敗して、お味噌汁に砂が大噴射された…
— ナツ (@nanatsu0811) July 16, 2017
。゚(。ノωヽ。)゚。
網がなくても砂抜きは可能ですが、せっかく時間をかけて砂抜きをしたのに、あさりが再び砂を吸い込んでしまったら失敗してしまいます。バットは鍋やボウルにザルでも代用できますが、あさりが重ならないように並べるよう注意が必要です。
バットに網をセットして、あさりを並べましょう。ここではあさり同士が重ならいように注意して並べるのがポイントです。あさりが重なっていると、吐き出した砂がバットの底に落ちにくくなり、砂抜き失敗の原因にもなります。
食塩水の濃度が大事
次に並べたあさりがヒタヒタに浸かるくらいの量の食塩水を流し込みます。ここで重要なのが食塩水の濃度です。海水と同じ環境を作るために3%の食塩水を作ります。これを難しく感じるかもしれませんが、500ccの水に対して3%である15ccの食塩を溶かせばOK。15ccは軽量スプーンの大さじ1杯と同じ量です。水は500mlのペットボトルなどで用意をすれば簡単に3%の食塩水が準備できます。
砂抜き中はそっとフタをしておこう
あさりの砂抜き、びっくりするくらい本体出てる。にょーん pic.twitter.com/32rUaNGjz7
— ケイコ (@momozukin) February 11, 2018
最後に新聞紙を乗せてフタをしたら準備完了。新聞紙を乗せるのは、光を遮断しバットの中を暗くするためです。あさりには暗い場所の方がより砂を吐き出す性質があります。他にも、あさりが吐き出した水や砂が飛び散るのを新聞紙が防いでくれます。あとはひたすら待つのみ。夏場であれば、通常2~3時間ほどで砂抜きは完了します。
あさりの砂抜き、時短のカギはお湯で『50℃洗い』
いよいよお湯を使ったあさりの砂抜き方法の紹介です。ここではお湯の温度がとても重要になります。お湯の温度は高すぎても低すぎても失敗の原因となります。温度が60℃を超えるとあさりが砂を出す前に煮えてしまい、また43℃を下回るとあさりの中で菌が繁殖するのでとても危険です。
50℃くらいのお湯であさりの砂抜きをすると時短になるのを実践したところ、お湯が熱すぎてあさりが死んでしまったもよう…。
— つっか〜 (@tsukka_17321) February 2, 2018
砂抜き失敗しました😟
しかし、お湯を使ったあさりの砂抜き方法をマスターすることができれば、時短はもちろん、通常の砂抜きを施したあさりよりもふっくらとおいしく仕上がるというメリットもあります。時短もできて身もふっくらするなんて、これはぜひマスターしたいテクニックですよね。失敗しないコツを交えて手順を紹介していきます。
あさりの砂抜き方法
お湯で『50℃洗い』で時短編
50℃のお湯であさりの砂抜きが15分できる!素晴らしい👏お湯だけなのがすごい!
— Minami a.k.a nan (@nan__005) January 6, 2018
用意するのはあさりを入れる器と50℃のお湯だけ。温度管理のために温度計や、やけどが心配な場合はゴム手袋などがあれば更に安心です。お湯を使って時短する方法では、浸け置きではなくこすり洗いを行います。器はバットよりも、鍋やボウルなど深さのある容器がいいでしょう。
50℃のお湯を作るのは難しい?
あさりの砂抜き。ぬるま湯でやるといいって書いてあったからやってみたら、本当にみんな顔出したww
— ぱらちゃん (@S2tricky) April 2, 2016
45〜50℃って人でも熱くて入れない温度なのに、あさりなんて生き地獄なんじゃ...かわいそうになってきた。 pic.twitter.com/wZlwWcViT2
あらかじめ温度計を持っていたり、給湯器が50℃に設定できる場合は簡単ですが、どちらも持ってないという方も多いのではないでしょうか?そんな時は沸騰したお湯に同じ量の水を加えることで、簡単に50℃のお湯を用意することができます。ですが、適切な温度管理をするためにも温度計はあったほうが安全かもしれません。
お湯で驚きの時短!あさりの砂抜きがたったの15分
器に50℃のお湯を用意したら、あさりを投入。軽く殻をこすり合わせるように洗い、様子を見ます。あさりの殻が少し開き、呼吸菅が顔を覗かせたら砂を吐き出しはじめるので、再び殻を今度は強めにこすり合わせて洗います。
こすり洗いをしていく中でお湯が濁ってきたらお湯を取り替えます。この時手早く取り替えるのがコツです。再び50℃のお湯を入れたらすぐにかき混ぜ、こすり洗いをします。それでもまだ砂が出るようなら、3度目は水を使用しましょう。15分というのは目安で、あさりが砂を吐き出さなくなれば砂抜き完了です。
『50℃洗い』の砂抜きを失敗しないために
50℃のお湯を使ってあさりの砂抜きを時短する方法。とても簡単に時短が叶いますが、ちょっとしたことが失敗の原因になることもあります。ここではよくある失敗例を元に失敗しないコツを紹介します。これをマスターして、目指せあさりの砂抜き時短名人になりましょう!
やっぱりお湯の温度管理が大事
お湯の50℃洗いの失敗談で一番よく聞かれるのが、『お湯の温度が高すぎてあさりが開いてしまった』という失敗です。温度が高すぎるとあさりの口が完全に開いてしまい、砂を吐き出す前に煮えてしまいます。おおよそ60℃を超える温度で失敗してしまうようです。
今得損であさりの砂抜きの得ワザで「50℃のお湯につける」ってあったけど、去年うちのおかんあれやって気付いたらあさり煮えて死んでたから皆さん温度にはお気をつけて。
— くっすん*⋆✈︎ (@rapirazu6271) January 25, 2018
温度の低下にも注意が必要です。あさりをこすり洗いしていく中で、時間とともにお湯の温度が下がっていくのは避けられません。要所で温度をチェックするためにも温度計はあったほうがいいでしょう。
あさりの砂抜き今日も50度法でやってみた!前回の失敗をふまえて、今日はお鍋で熱めのお湯を沸かしお風呂より若干熱めのくらいまで水をたして入れる方法にしたらあさりからどんどん砂や汚れがでてきた!!たぶん成功したっぽい…!!(´-`).。oO ☆彡
— ☆ちむ☆ (@8tim_tam8) April 3, 2017
どうしても温度計が用意ができない場合は体感に頼るしかありません。お湯の温度が43℃を下回ると菌が繁殖すると言われているため、作業開始時の体感温度を覚えておく必要があります。お湯がぬるいと感じたら、手早くお湯を入れ替えて50℃を保ちましょう。
お湯を使う場合は『浸け置き』ではなく『こすり洗い』
次によく聞かれる失敗が、『50℃のお湯に浸けておいたら失敗した』という失敗談です。人間でも50℃のお風呂にじっと浸かっていてはのぼせてしまいます。同じように、あさりも50℃のお湯に浸け置きしては煮えてしまいます。お湯にあさりを投入し、呼吸菅が出てきたら手早くこすり洗いをして砂を出しましょう。
お湯の『50℃洗い』は時間との勝負だった!
食塩水で行う通常の砂抜きでは時間を置きますが、打って変わってお湯を使った砂抜きは時間との勝負です。あさりをお湯に投入したら手早くこすり洗いをし、お湯の温度が下がったり砂でお湯が汚れたりしたら、手早くお湯を取り替えまたこすり洗いをしていきます。『温度』と『こすり洗い』と『手早く』、これらを押さえておけば失敗がぐっと減っていきます。
お湯を使った砂抜きで、あさりをもっと楽しもう!
いかがでしたか?ここではお湯を使って簡単に時短ができるあさりの砂抜きを紹介しました。あさりはスーパーなどで比較的簡単に手に入りますが、砂抜きを難しく考え、避けていたという方もいたのではないかと思います。この時短テクニックをマスターして、いろんなあさりのレシピにチャレンジしてみてください!