小麦粉のダニの見つけ方を画像で詳しく解説!保存方法も紹介!
小麦粉にダニ?ダニは布団にいると思った方。ダニは至る所にいます。使った後はしっかり閉じているからまさかダニが居るはずないと思われている方、要注意です。特に高温高湿の場所はダニが快適に繁殖できる条件なので高確率でダニがいます。ダニが大繁殖した小麦粉は未曾有の光景です。そんなダニが繁殖した小麦粉を使ったお料理を食べてアレルギー症状お起こしてしまった方もいます。そうなる前に、ダニが粉の中に居るかいないかダニの見つけ方から、ダニの侵入や繁殖を防ぐ小麦粉の保存方法を紹介します。
目次
小麦粉とは
小麦粉は人類最古の作物のひとつ。国内での小麦の消費量は年間約630万トンでその内、国内産の小麦が15%残りは外国産の小麦が消費されています。外国産の小麦はほぼアメリカ、カナダ、オーストラリアが占めています。パンやお菓子、麺類と小麦粉は日々の私たちの食事に欠かせない食材です。日本人一人あたりの年間小麦粉消費量は約33kgと世界でも多く小麦を消費する国にはいります。うどん約450杯分に相当します。
小麦粉は約80%がデンプンでたんぱく質は10%くらいで、その他は脂質やビタミン、ミネラルでできています。私たちが生きる上で大事なエネルギー源の一つです。
ダニの生態
ダニは昆虫ではなく蜘蛛やさそりの仲間です。日本でみられるダニ類は約1800種いる中、一時期ニュースになった動物の血吸うて感染症をおこす原因の「マダニ」などの吸血のダニは約20種くらいです。屋内に生息する種類は屋内塵性ダニ類と言われていて約6種類くらいです。ヒョウヒダニ類、コナダニ類、ツメダニ類などがいます。その他は森に生息しています。
屋内のダニは餌や住み着く場所、温度湿度の条件がそろうと爆発的に繁殖します。ダニの餌は人間の垢や食べカス、カビ、食物などでデンプンやタンパク質が多い食品を好み、家の中至るところにダニは棲息しています。畳やじゅうたんなど狭くて深く入り込めるような場所でダニは卵を産み繁殖します。温度は25~30℃、湿度は60~80%がダニには快適で、台所はダニには適度な温度湿度なのでダニが発生しやすい環境といえます。
なぜ?小麦粉にダニがいるの?
ダニは至る所から侵入してきます。着ている服や持ち歩いているカバン、宅配便の箱などにくっ付いて侵入します。そしてダニの体は0.3~1.0ミリとわずかな隙間があれば色々な中に侵入します。例えば、開封した袋の口を輪ゴムなどで止めるなど、しっかり袋の口を閉めていたとしても体の小さいダニは袋の中に入り込んできます。
ダニの中には餌を小麦粉、味噌、砂糖、ごま、ホットケーキミックスなど、身近な食品を餌としてその中で繁殖しますダニがいます。また、それらの食品が置かれている場所はダニに快適な温度湿度の台所に置かれていることが多く、ダニが繁殖するのに好条件がそろってます。
怖いダニアレルギー
ダニのアレルギー症状は咳、鼻水、湿疹、重度になればアナフィラキシーショックをおこして嘔吐や意識障害になる恐れがあります。虫だから加熱したら大丈夫と思われている方は注意です。ダニが原因のアレルギーはダニの死骸やダニのフンでおこります。
国内でダニが原因でアナフィラキシー症状を起こした事例があります。事例の中お好み焼き粉やパンケーキミックス、小麦粉にダニが混入しているのに気が付かず食べてしまいアナフィラキシーショックを起こしてしまっています。原因のダニはコナヒョウヒダニとケナガコナダニと報告されています。
衝撃画像!小麦粉の中のダニ
小麦粉にで繁殖しているダニの体長は0.3~0.4ミリと目では見にくいですが、大量繁殖していたら、画像のように粉が動いて見えます。実験では台所で保管したお好み焼き粉でのダニの様子を観察しています。2週間保管した粉の中はよく見たら所々粉が動いています。
この時の粉の中のダニの数は粉1gあたり約100~300匹います。さらに保管し1か月後の粉の中は、画像でみると明らかに粉が蠢いています。この時のダニの数は粉1gあたり約400~1700匹に繁殖しています。ちなみに、1gは小さじ3分の1杯です。
小麦粉の中のダニの見つけ方
ダニの見つけ方は特別な専用器具か無くてもできます。いたって簡単な見つけ方です。だいたい小さじ1杯小麦粉を取って、画像のように黒いモノの上に粉を広げるとダニが見つけやすいです。繁殖していればこの量でも見つけられます。ダニの行動の特徴は狭い所に深く入り込む特徴から、保存している小麦粉の表面の粉だけじゃなく、粉の奥の方や粉の数か所から粉を採取して広げて確認した方が安全性は高くなります。
顕微鏡を使ったダニの見つけ方
顕微鏡なんて雑誌の付録でたまたまお持ちの方を除いては一般家庭にはありません。ですがスマートフォンはどうでしょう?お持ちでない方も中にはいると思いますが、だいたいの方がお持ちのスマートフォンで顕微鏡アプリを利用したダニの見つけ方があります。「拡大鏡(老眼鏡)&顕微鏡」という無料アプリを使います。
上記の画像は日本の1000円札に印字されている、肉眼では見えない「NIPPONGINKONIPPON~」がこの顕微鏡アプリを使うことで見ることができます。1000円札の野口さんの肖像画の面の左下あたりの画像です。ダニがいるかもと思ったらこのアプリを使った見つけ方お試しください。
ダニを繁殖させない小麦粉の保存方法
小麦粉はどこに保存していますか?だいたいの方が台所にある棚に常温保存していませんか?もしかしたら、その保存方法では小麦粉の中でダニが大繁殖しているかもしれません。実際にダニは小麦粉の中でどのくらい繁殖しているのか?そして、そうならないための小麦粉の保存場所と保存方法を紹介します。
ダニが最も繁殖する条件は?
ダニの繁殖するのに適している温度と湿度は温度は25~30℃、湿度は60~80%です。逆にダニの繁殖を抑えたり繁殖できず死んでしまう温度と湿度があります。ダニは温度が20℃以下、湿度が50%以下になると活動が弱まり、湿度40%では死滅します。北九州市立大学で開封後の粉製品の保存温度とダニの繁殖の実験結果があります。この実験では湿度は一定の湿度に設定し、ダニの繁殖温度に注目した実験をしています。
ダニの繁殖実験
北九州市立大学の「開封後における粉製品の保存状況とダニ繁殖率との関係」ダニが混入してからの繁殖状況を経過観察した報告です。コナヒョウヒダニをカツオ粉と小麦粉に入れて、湿度は64%で温度の環境を4℃・25℃・40℃の3つでヒョウヒダニの繁殖数を粉1gあたり1週間後と4週間後でどのくらいヒョウヒダニの数が変化するのか実験しています。
結果は温度環境が4℃の1週間後ではヒョウヒダニの数はカツオ粉、小麦粉ともに繁殖していませんでした。4週間後も同じく繁殖していませんでした。40℃では1週間後ではカツオ粉で5.3匹、小麦粉で3匹繁殖していました。40℃4週間後は減少し繁殖をおさえました。25℃の1週間後はカツオ粉で52.7匹、小麦粉で62匹でした。25どの4週間後はカツオ粉で230匹、小麦粉で127匹と最も繁殖していました。
この結果からダニが最も繁殖した温度は25℃でダニの繁殖を抑えた温度は4℃でした。では一般家庭ではどのような保存方法ができるでしょうか?
冷凍庫の保存方法
冷凍庫は温度が約ー18℃以下で湿度が20%なのでダニが繁殖できない環境です。ただし、冷凍庫から小麦粉などを出して使うときに庫内と外の温度差ですぐ結露してしまい、小麦粉が湿ってしまう事があるので使うときには必要な分だけ取り出したら、あとは冷凍庫に戻すことをお勧めします。
冷蔵庫の保存方法
冷蔵庫は温度が約4℃くらいで湿度が約50%なので、ダニの繁殖を抑えるのには効果的です。密閉性が高いタッパーに袋ごと入れて一緒に乾燥剤を入れて保存すると湿度が下がりより効果的に保存できます。
常温の保存方法
冷蔵庫も冷凍庫もいっぱいで小麦粉を保存するスペースが無い。と言う場合は風通しの良い冷暗所に密閉性の高いタッパーと乾燥剤を使って保存し早めに使い事をお勧めします。シンクの下などに保存することはけっしてしないようにしましょう。
小麦粉の賞味期限
小麦粉の賞味期限は未開封の状態で薄力粉と中力粉が1年と強力粉半年ですが、開封後は1ヶ月以内を目安に使いきることをお勧めします。ダニもそうですが、カビも注意が必要です。あと、小麦粉は匂いが移りやすい食材です。美味しく食べるため開封後はなるべく早めに使いきりましょう。
食べられない小麦粉の活用法
けれどもうっかり何か月も経ってしまい、ダニが居る可能性がある小麦粉を食べずに捨ててしまおうと思っているけど、もったいなく捨てるのを躊躇していませんか?食べる事は出来なくても、小麦粉を捨てずに無駄にしない方法があります。
小麦粉で油汚れをとるガスレンジの場合
小麦粉は油を吸着する効果があります。その効果をりようしてガスレンジ周りの油汚れの掃除につかいます。油汚れに直接小麦粉を振りかけます。その上に霧吹きで軽く湿らせます。10分後いらない布でふきとります。
小麦粉で油汚れをとる換気扇の場合
換気扇に付いた油汚れにも小麦粉です。油汚れの部分に小麦粉を振りかけます。汚れがひどい部分にはさらに小麦粉を振りかけます。しばらく経つとヌルヌルの油汚れが小麦粉に吸着されて、指で擦るとポロポロと剥がれ落ちてきます。
ダニのいる生活
私たちの生活の中でダニを完全に排除することは不可能です。しかし、ダニが原因の被害を受けなうようにすることはできます。ダニは肉眼でみえるものと見えないものがいます。小麦粉の中に体長0.4ミリくらいのダニが数匹いたところで、目視でダニを見つける事は難しいことです。画像のようにダニが大繁殖すれば見つけ易いでしょうが、そこまで繁殖させる前にダニの生態を知ることでダニ対策を考えられます。