グルクンはどんな魚か調査!唐揚げ・刺身など沖縄では料理の食材?

グルクンという魚の名前はみなさん聞いたことがありますか?沖縄旅行などで見た聞いた食べたという方もいうかもしれませんが、まだまだ馴染みのない魚です。グルクンは、沖縄ではとってもポピュラーな魚で、唐揚げや刺身などいろんな料理に使われます。今回は、グルクンとはどんな魚なのか?そしてグルクンの美味しい食べ方の紹介をしていきます。是非機会があればみなさん食べてみて下さい!

グルクンはどんな魚か調査!唐揚げ・刺身など沖縄では料理の食材?のイメージ

目次

  1. 1グルクンはどんな魚?
  2. 2グルクンは沖縄料理で定番の魚
  3. 3沖縄に行ったらぜひグルクン料理を

グルクンはどんな魚?

グルクンという魚を知っていますか?グルクンという魚の名前すら聞いたことないという方も多いのではないでしょうか?知っている方は、グルクンといえば沖縄の魚というイメージですよね。実際グルクンは沖縄県の県魚でもあり、グルクンの名前の付いたマリンショップやお土産物屋さん、居酒屋などもたくさんあります。わたしたちの生活には馴染みはあまりないですが、沖縄では一般の家庭でも食卓にあがるポピュラーな魚です。

グルクンの正式名称はタカサゴ

グルクンという魚について詳しく紹介していきます。グルクンとは、関東のほうではタカサゴと呼ばれています。それならピンと来るという方もいるかもしれません。他に、高知県ではアカムロ、和歌山県ではメンタイ、アカメンタイ、三重県ではチャムロと呼ばれています。スズキ目・タカサゴ科の一種で、九州や沖縄など暖かい海に生息しています。

グルクンは生きている時は青っぽい色をしていますが、死んだ時や興奮時、あとは休息時には身体の色が赤くなります。なので生きている姿を見たことがないと赤っぽいイメージを持っている方もいるようです。成魚でも30センチほどの大きさで、スマートな形をしています。特徴は身体に二本の黄色の線があることです。また尾びれが大きく上下に分かれていて先が黒くなっています。

雑食性のグルクンは、沿岸のサンゴ礁域などで群れをなして生息しています。仔魚・稚魚期には潮の流れに乗って外海に出ることもありますが、成長するにつれて浅い海に定着すると言われています。

グルクンは沖縄では一般的な魚

グルクンは沖縄では居酒屋などではもちろん一般家庭でも食卓に登場します。また、傷むのが早いので刺身で食べるのは沿岸の家庭や新鮮なグルクンを仕入れている居酒屋などのみで、多くは唐揚げなどにして食べることが多いです。グルクンは船釣りが一般的で、初心者でも比較的簡単に釣ることが出来、ポイントも安定しているため、沖縄では観光客向けにもグルクン釣りツアーなども行われています。

グルクンにも旬がある?

沖縄県内では一年を通して手に入れることの出来るグルクンですが、旬の時期はあります。グルクンは夏に産卵期を迎えるため、その前の6月頃が一番美味しいとされています。もしその頃に沖縄に行くことがあれば、新鮮で美味しいグルクン料理を是非堪能してみましょう。

沖縄ではスーパーの他、公設市場などでまるごと買うことも出来ます。グルクンを選ぶ時は、うろこが綺麗に並んでいて傷がなく、腹部に張りと弾力があるものを選びましょう。あとグルクンはエラが鮮紅色をしているものがいいとされています。また、種類に関わらず魚を選ぶ時はしっかり目を見て白く濁っていないものを選びましょう。自分で買ったグルクンは刺身ではなく火を通す料理で食べるようにしましょう。

沖縄でグルクンと呼ばれる魚はタカサゴだけじゃない?

実は沖縄でグルクンと呼ばれているのは一種類だけではありません。ササムロやウメイロモドキなどの仲間もひとくくりにしてグルクンと呼ばれることがあります。見た目は似ていなくもないのですが、見分けは十分につきます。

グルクンとササムロ系の見分け方

グルクンとササムロの見分け方は、尾びれを見れば一目瞭然です。尾びれに黒い線が入っているのはササムロです。グルクンは尾びれの先、両端が黒くなっています。ササムロ系は他にも種類がいますが、どれも尾びれを見ればわかります。

グルクンとウメイロモドキ系の見分け方

グルクンとウメイロモドキ系を見分けるのはとても簡単です。ウメイロモドキ系はグルクンのようにスマートではなく魚高があり、とても色鮮やかです。さらに尾びれは黄色で、グルクンの特徴である黒は入っていません。1キロくらいまで大きくなる魚で、見た目は随分違いますので、グルクンと呼ぶことがあるのが不思議なくらいです。

また、グルクンも細かく言えば「グルクン」「ニセタカサゴ」「イッセンタカサゴ」の三種類をひとくくりにしてしまっていることも多いようです。身体に走っている黄色のラインが微妙に違いますが、沖縄の人でも瞬時に見分けがつかないこともあるようで、三種類まとめてグルクンと呼んでいるようです。味も大きな差はありません。

沖縄では他にもブダイ系の魚を全てまとめてイラブチャーと呼んだり、ハタ系の魚をまとめてミーバイと呼んだりします。あまり細かく分類せず、結構呼び方もざっくりしているのも沖縄らしさでしょうか。

近頃グルクンの値段が上がっている?

沖縄の県魚グルクンですが、ここのところ漁獲量が随分と減っています。県内のスーパーでは県内産のグルクンが入らず県外からの輸入品に頼っているところもあるようです。そうなるとおのずと値段も上がってきてしまいます。

漁獲量が減っているのはグルクンだけではありません。沖縄県全体の漁獲量はピークだった1993年に1万6402トンだったのに対し、2015年にはおよそ28%減の1万1842トンまで落ちています。本島周辺域の沿岸に限ると、1993年の4215トンから2015年は1459トンへ、約65%も減少しています。考えられるのは開発や埋め立てで沿岸やサンゴ礁環境の荒廃、赤土の流出などです。

他にも、近年は漁師自体も後継者不足などで減ってきています。県内のグルクンの多くは宮古島の「アギヤー」という伝統的な追込み漁でとられていました。2017年には人手不足で船が出せないという事態に陥ってしまいました。地元からもグルクンを安定して手に入れるためにもアギヤーがずっと続くように、という声が上がっています。後継者不足は漁業や沖縄に限った問題ではありませんので、県外からも応援していきたいものです。

グルクンは沖縄料理で定番の魚

グルクンは沖縄ではいろんな料理で食べられています。冷たい海だと身体を守るため「脂の乗った」魚が多いですが、沖縄などの暖かい地域でとられる魚はその必要がないため淡白な味のものが多いです。その特徴に合わせた料理がグルクンでも人気です。ここからはよく見る食べ方から変わった食べ方まで、グルクンの美味しい料理をいくつか紹介していきます。

グルクンの唐揚げ

グルクンの料理で断トツの一番人気は唐揚げです。グルクンは唐揚げでしか食べたことがないという人もいるくらいです。グルクンの特徴として、小骨が多いのでそのまま食べられる唐揚げは、居酒屋などやスーパーの惣菜コーナーにもある定番の人気料理です。味も淡白なので油との相性がとてもいいのです。

グルクンは大きな魚ではないので、そのまま豪快に姿揚げにします。もちろん頭も食べられます。頭つきのグルクンはしばしばお祝いや行事などの料理として出されることもあります。頭や骨ごとばりばりと食べられるグルクンは観光客にも人気で「沖縄の魚は美味しくない」というイメージがある方も見る目が変わるはずです。

なかなかスーパーでグルクンを見かけることはないと思いますが、もし手に入れることが出来たら是非唐揚げにして食べましょう。作りかたを紹介しておきます。グルクンはしっかりうろこを取って内臓を取り出します。背中側から包丁を入れ、背骨に沿って切り込みを入れ背開きにします。塩を振り水気をふき取ったら小麦粉をまぶして油で揚げるだけです。仕上げにシークワサーを搾れば完成です。

ちなみにあまりポピュラーな食べ方ではありませんが、グルクンの唐揚げを味噌汁に入れて食べるという方もいます。唐揚げの油や旨味が染み出してとっても美味しいんだそうです。是非一度試してみたい食べ方です!

グルクンの刺身

グルクンは水揚げしたあと傷むのが早く味が落ちてしまうので、刺身で食べられる機会は限られてしまいます。もし見かけたらラッキーです。常に新鮮なグルクンを仕入れているお店は事前に調べて行く価値ありです。また沖縄の刺身はシークワサーが添えられていることも多いので、搾っていただきましょう!

グルクンの塩焼き

グルクンは、先ほども伝えたように小骨が多い魚なので内地では定番の塩焼きにして食べることはあまりありません。もちろんゼロではありませんが、居酒屋などでは塩焼きより唐揚げが圧倒的に多いです。塩焼きの場合、身がふっくらとしていて柔らかくとても美味しいのですが、小骨をよけるのに苦労します。

グルクンのたたき

刺身で出せるほどの新鮮なグルクンは、まれにたたきで居酒屋のメニューに載っていることがあります。しっかり小骨を抜いたグルクンを生姜、大葉とたたいてネギをまぶしていただきます。ここでもシークワサーを搾るのは忘れてはいけません。さっぱりしていてとても美味しいです。

グルクンのかまぼこ

内地のかまぼこと言えば長方形の板に乗ったつるつるとしたドーム状のものですが、沖縄のかまぼこは全く違います。沖縄ではかまぼこ板は付いておらず揚げてあり、どちらかというとさつまげに近いイメージです。実はさつま揚げは沖縄のかまぼこがルーツになっているというのですから、似ていることにも納得です。

グルクンは漁獲量が減っていることもあり、グルクン100%のかまぼこは今は久米島でのみ製造されていて、久米島から送られてきたものを本島で買えることもありますがかなり貴重です。他の魚でも、沖縄のかまぼこはとてもポピュラーで美味しいので是非食べてみて下さい。

グルクンのカルパッチョ

あまりイメージがない方も多いと思いますが、沖縄本島はもちろん離島にも今はお洒落な飲み屋やイタリアンがたくさん出来ています。そんなお洒落なお店で食べられるのがグルクンのカルパッチョです。日本発祥の魚のカルパッチョ、好きな方も多いと思います。もちろん刺身でも食べられるような新鮮なグルクンを仕入れているお店でしか出せないメニューですが、淡白なグルクンはカルパッチョにもピッタリなのです。

沖縄のお酒と一緒にグルクンを食べよう

ここからは少しグルクンの話から離れて、沖縄の魚は沖縄のお酒と一緒に食べよう!ということで、沖縄のお酒・泡盛について簡単に紹介していきます。まず、泡盛といっても沖縄全体でメジャーな銘柄があるということではありません。沖縄内でも場所によってやはりその地方で作られた泡盛がよく飲まれます。

まずは沖縄本島です。圧倒的な人気をほこるのは「残波」です。残波の中にもいろいろ種類がありますが、残波マイルドは残白と呼ばれ女性にも人気が高いです。沖縄県内ではCMでもよく流れてますので、旅行に行った時に見る機会もあるかもしれません。さっぱりとしているので、刺身と一緒に飲みたい一杯です。

沖縄本島では「瑞泉」も人気で、古酒は数々の賞を受賞してきていますので、自分で飲むのはもちろんお土産にしても間違いのないお酒です。離島で有名なのは、本島から飛行機で35分、フェリーで三時間で行ける久米島の「久米仙」です。内地の沖縄料理屋さんにも置いてありますので見かけたことがある方も多いと思います。他に宮古島の「菊之露」も有名です。

お酒好きの女性も増えてはきていますが、やはり泡盛は飲みづらい、独特のにおいが苦手という方も多いです。そこで泡盛の中でもトップクラスで飲みやすい銘柄を紹介します。石垣島の請福酒造の「ゆずシークワサー」です。泡盛ベースですがくさみもありませんし、ゆずのいい香りですっと飲めます。甘すぎないので唐揚げにも刺身にもピッタリです。請福ゆずシークワサーで泡盛デビューしましょう!

本当は美味しい!沖縄料理

沖縄の魚やお酒、沖縄料理自体苦手という方もいるようですが、実は沖縄にはグルクン以外にも美味しいものはたくさんあります。魚でいうと見た目のインパクトはグルクン以上、イラブチャーというブダイ科類の魚です。全身真っ青で、刺身にする時あはその特徴を残して皮ごとおろします。内地では見かけない鮮やかな刺身は写真映えすること間違いありません!是非SNSにアップしてみんなにも見てもらいましょう!

他におすすめはジーマミ豆腐です。豆腐といっても大豆からではなく落花生から作ったプリンのような甘い豆腐です。そのままでももちろん美味しいのですが、揚げだしにすると最高です。他にもあまり知られていませんが、実は沖縄は島タコと呼ばれるタコがとっても美味しいのです。唐揚げや煮物にしたり、いろんな料理に使われますが、刺身で食べるのが一番です。是非グルクンの唐揚げと一緒に食べてみて下さい!

沖縄に行ったらぜひグルクン料理を

今回はグルクンについて紹介してきましたがいかがでしたか?沖縄の魚は美味しくないとか、沖縄料理自体が好きではないと思っている方も少なくないと思いますが、実は沖縄には美味しい料理やお酒がたくさんあります。もちろん沖縄の空気を感じながら現地で食べるというのが一番ですが、なかなか機会に恵まれないという方は是非お友達や家族と沖縄料理屋さんで沖縄の味に触れてみて下さい!

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