ほっけは漢字でどう書くの?名前の由来や干物で食べる理由も紹介

皆さんはほっけという魚についてどのくらい知っているでしょうか。スーパーなどで見かけて買うことはあっても、ほっけという名前の由来、ほっけの生態、旬などは知らないという方も多いのではないでしょうか。この記事ではほっけの生態から名前の由来まで幅広い知識を紹介します。

ほっけは漢字でどう書くの?名前の由来や干物で食べる理由も紹介のイメージ

目次

  1. 1ほっけってどんな魚?
  2. 2ほっけの名前の由来
  3. 3ほっけを漢字で書くと?
  4. 4ほっけを干物で食べることが多い理由
  5. 5ほっけの漢字について知っておこう

「ほっけってどんな魚で旬はいつなのかな?」
「ほっけの名前の由来は?」
「ほっけって漢字でどう書くの?」
普段食事で目にするほっけという魚について、このような疑問を持っている方も多いと思います。


本記事では、ほっけの生態や旬の時期、ほっけの名前の由来、漢字ではどのように書くのかなどほっけについて詳しく紹介していきます。


この記事を読むことで、ほっけがどのような魚で旬はいつなのか、ほっけにはどのような種類がいるのか、ほっけの名前や漢字の由来など、ほっけについての幅広い知識を得ることができます。


ほっけについて興味のある方、ほっけについて知りたい方、ぜひ読んでみてください。

ほっけってどんな魚?

ほっけとはカサゴ目アイナメ科に属する冷水性の海水魚です。


体長は大きいもので60センチメートルほどになりますが、食料とされるのは30センチメートル前後のものが多いです。


体は紡錘形で、尾びれが大きく二股に分かれています。


ほっけの幼魚は青緑色で、成長するにつれて褐色を帯びていきます。

ほっけの生態

ほっけは水深100メートル前後の大陸棚に生息しています。


産卵期である、9月から2月にほっけのオスは水深20メートル前後の浅い地域に移動し、裂け目やくぼみのある岩礁域や、石と石の隙間などになわばりを作ります。このオスの作ったなわばりでメスが産卵します。


産卵後、オスのほっけは卵に近づくほかの魚を追い払ったり、卵に新鮮な海水を送り込んだりします。この行動は卵が孵化するまでの間続き、オスのほっけはこの間エサも一切食べずに卵を守ります。この行動はほっけの特徴の一つです。


ほっけのエサは、底生生物やほかの魚の卵、プランクトンなどです。


北海道の日本海沿岸地域では、ほっけがプランクトンを捕食するために海面付近で群れをなし、上向きに泳ぐことで渦を作る、ほっけ柱という現象が見られます。ほっけ柱を作ることで、カモメなどのほっけを捕食する生き物に狙われることなく、海面にいるプランクトンを海中に引き込むことができます。


ほっけが群れになって柱のような渦を作っている様子を一度は見てみたいですね。

ほっけの生息域

ほっけは、茨城県以北の太平洋、対馬海峡以北の日本海やオホーツク海の南部、千島列島などに生息しています。


この中でも特に北海道の日高や礼文、羅臼は3大ほっけとして有名です。


また、前述の通り、ほっけは水深100メートル前後の大陸棚に生息しており、産卵期は水深20メートル前後の岩礁域などに移動して産卵します。

ほっけの種類

ほっけには、真ほっけと縞ほっけの2種類がいます。この2種類の主な違いは生息域と模様です。


真ほっけは、主に北海道で獲られているほっけです。ほかにも東北の一部や新潟県などでも獲られていますが、そのほとんどが北海道産です。主に北海道内で消費されます。


縞ほっけは、ロシアのオホーツク海やアラスカのベーリング海で多く獲られています。日本でも獲られることはあるようですがほとんどが海外で獲られたものです。私たちが普段見かけるほっけは主にこちらのほっけになります。


模様の違いとして、真ほっけは背側が茶褐色から黄褐色のまだら模様をしており、腹側は黄白色です。


縞ほっけは名前の通り、体側に暗色の5から6本ほどの縞模様があります。


スーパーなどでほっけを見た際に見比べてみると面白いかもしれません。

ほっけの旬

ほっけは一年中売られている魚ですが旬と言われている時期が存在します。


ほっけの旬は産地によって違いますがあります。全体的にみると大体7月から12月ころが旬だと言われています。この時期のほっけは夏場にたくさんのエサを食べ、産卵に備えて脂がのっているためとてもおいしいと言われています。


北海道内のほっけの名産地である、礼文、羅臼、日高では産地によって旬とされる時期が違います。礼文では7月から8月の夏ごろ、羅臼では10月から11月の秋ごろ、日高では11月から12月の冬ごろがそれぞれ旬とされています。


ほっけを買うときは産地から旬を見極めて買うのがいいかもしれません。

ほっけの名前の由来

ほっけの名前の由来は諸説があります。そのうちいくつかを紹介していきたいと思います。


1つ目は法華経を説いていた僧侶に由来するという説です。鎌倉時代に日蓮宗の日持上人というお坊さんが北海道で布教をし、北海道を去るときにそれまでいなかった魚を獲れるようにしたためその魚を法華経からほっけと呼ぶようになったと言われています。


2つ目はほっけは北の地域で獲れる魚であるということからほっけと呼ぶようになったという説です。北方という文字がほっけとも読むことができるのでほっけと呼ぶようになったと言われています。


ほかにも、ほっけが花のように見えたため、北の花という漢字からなまってほっけになったという説もあります。

ほっけを漢字で書くと?

ほっけは漢字で、魚へんに花で「𩸽」と書きます。これは日本で作られた国字です。


スーパーなどで見ると花という漢字を使うようなきれいな見た目をしているわけではないほっけが、なぜ漢字で魚へんに花と書くのかは、オスの模様に由来するという説と、幼魚の群れに由来するという説があります。


ここからはなぜほっけが漢字で魚へんに花と書くようになったのか、その説を解説していきたいと思います。

オスの模様

ほっけを漢字で魚へんに花と書く由来の一つとして、産卵期のオスの体色と模様が挙げられます。


ほっけのオスは産卵期になると婚姻色があらわれます。婚姻色とは魚類や両生類などが産卵期になるとあらわれる体色の変化のことです。このとき、ほっけのオスは、体色がコバルト色に変わり、鮮やかな唐草模様になります。


このときの体色と模様がまるで花のように見えることから、ほっけは漢字で魚へんに花と書くようになったのではないかと言われています。

幼魚の群れ

ほっけを漢字で魚へんに花と書くようになったもう一つの由来として、幼魚の体色があります。


大人になると体色は変わりますが、ほっけの幼魚は、体色がきれいな青緑色をしています。これは、ほっけは大人になると水深100メートル前後の海底に生息しますが、幼魚のうちは水面近くで生活するため、天敵に見つかりにくくするために海と似た青色の体色をしています。


きれいな青緑色をしているほっけの幼魚の群れが泳ぐ様子はまるで花のように見えます。このことから、漢字で魚へんに花と書くようになったと言われています。


漢字で花とあらわすようなきれいな姿、一度は見てみたいですね。

ほっけを干物で食べることが多い理由

皆さんがスーパーでほっけを見かけるとき、干物になっているものを見ることが多いのではないかと思います。


これはほっけが傷みやすい魚であるためです。


新鮮なほっけは生のお刺身などで食べることも可能です。実際、産地である北海道などでは獲れたての新鮮なものをお刺身で出すお店もあります。


しかし、ほっけは傷むのが非常に痛むのが早いため、産地以外では干物などに加工して出回っています。


新鮮な生のほっけを食べてみたい方は北海道などの産地に行って食べてみてください。

ほっけの漢字について知っておこう

ほっけは漢字で魚へんに花で「?」と書きます。


ほっけはスーパーなどでよく見る魚で、普段目にするときは花という漢字には似合わず、地味な見た目をしています。ですが名前に花という漢字を使う通り、稚魚の群れは花のように美しく、産卵期のオスは体色が鮮やかで花のように見えます。


このようにほっけを漢字で魚へんに花と書く由来は、ほっけが花のように見えることが大きく関係しているようです。


食卓で並ぶおいしいほっけだけでなく、漢字で花と表現する、美しいほっけの姿を一度は見てみたいですね。

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