カワハギの肝には寄生虫がいる?安全に食べる方法や下処理方法も解説

カワハギの肝には寄生虫がいるのか、調べてまとめています。寄生虫であるアニサキスがいる可能性や、生食できるかどうかを詳しく説明!冷凍をするなど、食中毒にならない安全な食べ方についても解説します。カワハギの肝の下処理方法や、簡単なおすすめレシピも紹介します。

カワハギの肝には寄生虫がいる?安全に食べる方法や下処理方法も解説のイメージ

目次

  1. 1カワハギの肝には寄生虫がいて危険?
  2. 2カワハギの特徴と寄生虫
  3. 3カワハギの肝を安全に食べる方法
  4. 4カワハギの肝の下処理方法とおすすめレシピ
  5. 5カワハギの肝には寄生虫がいる可能性がある

カワハギの肝には寄生虫がいて危険?

カワハギの肝のポン酢がけ

カワハギはクセのない淡白な味で、刺身や煮付けなど、さまざまな料理に使われる魚です。肝の美味しさには定評があり、身より好きだという人も多くいます。

特に、生で食べたときの味は格別ですが、生の肝には寄生虫が潜んでいる可能性があります。本記事では、カワハギの肝にいる寄生虫や、安全な食べ方について解説します。食中毒を避けるためにも、事前にしっかりと確認しておきましょう。

カワハギの特徴と寄生虫

カワハギの特徴

カワハギ

カワハギは北海道の南から九州まで、日本沿岸の広いエリアに生息しています。ザラザラとした皮が特徴で、鱗はありません。簡単に皮が剥げることから、「皮剥」と名づけられました。他にも、「バクチウオ」「ハゲ」「マルハゲ」といった別名もあります。

カワハギの身を美味しく食べられる時期は、7〜8月頃です。春から夏に産卵を終えるため、夏になると身が引き締まって歯ごたえが出ます。

カワハギは肝も食べることが可能で、こちらの旬は11〜1月です。秋から冬にかけて産卵に備えて栄養を溜めるため、肝臓が肥大して美味しくなるのです。

カワハギの肝は生食できる?

カワハギの肝和え

カワハギの肝は、新鮮であれば生で食べても大丈夫です。生の肝は脂がたっぷりと乗っていますが、くどさを感じることはありません。濃厚なコクと旨味は、お酒のおつまみにぴったりです。

基本的には、釣った当日であれば、生で食べることができます。カワハギを釣った後に血抜きをすることもありますが、急激に劣化が進んでしまいます。

釣り場で血抜きをした場合は、氷詰めにしたクーラーボックスの中に入れて、早く持ち帰りましょう。帰ったらすぐに内蔵を取り出し、肝を切り離してしまうことがポイントです。こうすることで、肝の鮮度を保つことができます。

肝にはアニサキスがいる可能性がある

器の中に入っている寄生虫

カワハギの肝には、アニサキスという寄生虫がいる可能性があります。新鮮であれば寄生虫の危険性は減りますが、完全に安全だという保証はありません。アニサキスによって食中毒になると、激しい腹痛などの症状を起こします

表面についたアニサキスは水洗いで落とせますが、中に入り込んでいると洗っただけでは取れません。アニサキスは体長が2〜3cmほどあるため、目で確認することができます。食べる前にしっかりと観察し、アニサキスがいないかどうかを確認しましょう。

アニサキスは寄生虫(線虫)の一種です。その幼虫(アニサキス幼虫)は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいで、白色の少し太い糸のように見えます。アニサキス幼虫は、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生します。アニサキス幼虫は、寄生している魚介類が死亡し、時間が経過すると内臓から筋肉に移動することが知られています。

カワハギの肝を安全に食べる方法

方法①十分加熱する

カワハギの肝の蒸し物

寄生虫のアニサキスは、加熱をして死滅させることができます。また、アニサキスが死滅する温度は、70℃以上の必要があります。

60℃でも、1分加熱し続ければ大丈夫です。ただ、それより低い温度になると、食中毒の危険性が増してしまいます。寄生虫対策で加熱するときは、加熱温度に気をつけるようにしましょう。

方法②冷凍する

食材が詰まった冷凍庫

アニサキスは、寒い気温の中で生きていけないため、冷凍すれば死滅させることができます。アニサキスを死滅させるための条件は、−20℃以下の場所に24時間以上置いておくことです。この条件で凍らせた場合は、安心して食べることができます。

ただ、家庭用の冷凍庫は、−20℃に達しないこともあります。−20℃に達していないと、アニサキスを完全に死滅させることはできません。

できれば温度計などを使って、庫内の温度を確認してから冷凍しましょう。冷凍するときは、食べる分だけ小分けにしておくのがポイントです。食べるときは流水に5分くらい当てると、解凍することができます。

煮物などに使う場合は、凍ったまま使ってもOKです。すぐに食べる予定がない場合は、凍らせたまま保存しておくこともできます。1週間は保存できますが、できるだけ早目に食べ切りましょう。

カワハギの肝の下処理方法とおすすめレシピ

カワハギの肝の下処理方法

【下処理方法】

  1. 胸ビレから頭に向かって包丁を入れて、背骨を断ち切ります。
  2. 頭を手前に引きちぎり、肝についている筋を切ります。
  3. 肝を手で取り出し、血管をピンセットで取り除きます。
  4. 3を半分に切り、軽く押して血合いを洗い流します。
  5. 包丁で滑らかになるまで叩き、冷蔵庫で冷やしたら完了です。

肝は非常に柔らかいため、取り出すときに潰さないように気をつけましょう。また、近くに「苦玉」と呼ばれる部位があるため、これを潰さないようにするのが大事です。苦玉とはカワハギの胆嚢のことで、潰すと強烈なにおいを発します。

くさいだけでなく味も苦く、潰すとカワハギ全体が苦くなってしまいます。くれぐれも、包丁で傷つけないように気をつけましょう。

取り出した肝を包丁で細かく叩くと、寄生虫を死滅させることができます。叩くことでドロドロになりますが、冷蔵庫に入れると再び固まります。叩かずにそのまま食べたい場合は、湯通しするのがおすすめです。

肝の下処理で最も手間がかかるのが、血管を取り除く作業です。しっかりと処理をすることで、食べたときの食感が良くなります。面倒ですが、できる限り取り除くようにしましょう。

カワハギの肝醤油

【材料】

  • カワハギの肝 2尾分
  • すりおろし生姜 適量
  • 醤油 適量

【作り方】
  1. カワハギから肝を取り出し、10秒ほど湯通しします。
  2. 1を氷水に入れて、水気を拭き取ります。
  3. 2をザルで裏ごしして、すり鉢に入れます。
  4. 3にすりおろし生姜と醤油を加え、軽く擦りながら混ぜます。
  5. 器に盛りつけたら完成です。

カワハギの肝醤油は、調味料にもご飯のお供にもなる一品です。カワハギの刺身をつけて食べても良いですし、白いご飯に乗せても美味しく食べられます。

生姜を少し加えることで、生ぐささを抑えることができます。生姜の味が苦手な場合は、湯通し後に酒で洗うのがおすすめです。濃厚でコクがあるため、淡白な刺身の調味料に使うと良いでしょう。

カワハギの肝の甘辛煮

濃厚な味わいのカワハギの肝は、甘辛い味付けの料理によく合います。潰したにんにくと一緒に煮込むことで、奥深い味わいを出すことができます

こってりとした味付けで、白いご飯が進むこと間違いなしです。お好みで大葉の千切りを乗せると、さっぱり食べることができます。

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カワハギの肝の酒蒸し

日本酒さえあれば作れる、簡単な酒蒸しのレシピです。一度筒状に固めてから分厚く切ると、食べごたえのある一品に仕上がります。

濃厚だけれどもさっぱりとした味わいで、いくらでも食べてしまえる美味しさです。お好みでネギを散らし、ポン酢などをかけて食べましょう。

カワハギ肝の酒蒸し by あおもりの肴 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが368万品

カワハギの肝には寄生虫がいる可能性がある

カワハギの刺身と肝

カワハギの肝は、新鮮であれば生で食べることができます。しかし、どれだけ新鮮であっても、寄生虫がいる可能性は捨てきれません。生で食べるときは、寄生虫の有無をしっかりと確認してください。

加熱したり冷凍したりすることで、食中毒のリスクを減らすこともできます。寄生虫対策をしながら、いろいろな食べ方を楽しみましょう。

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