タコには寄生虫がいる?生食するときの注意点や下処理方法も解説

タコに寄生虫がいるかについて解説します。タコの特徴や付着する可能性のある寄生虫、食中毒の症状が現れる原因を詳しく説明!生食するときの注意点や吸盤などの下処理の方法、美味しい食べ方も紹介します。参考にして、生のタコを美味しく食べてください。

タコには寄生虫がいる?生食するときの注意点や下処理方法も解説のイメージ

目次

  1. 1タコにも寄生虫がいるのかを解説
  2. 2タコに寄生虫はいる?
  3. 3タコ以外の寄生虫がいない魚介類
  4. 4タコを生食するときの注意点
  5. 5タコを生で安全に食べるための下処理方法
  6. 6タコには寄生虫はいないが雑菌に注意しよう

タコにも寄生虫がいるのかを解説

生食が可能でさまざまな料理が楽しめるタコ

タコはプリプリとした食感と噛めば噛むほどしみ出してくる甘味や旨味が人気の魚介類です。生食も可能で、さまざまなアレンジを楽しめます。

生で魚介類を食べると、食中毒の症状が現れることがありますが、その原因の多くは寄生虫です。この記事では、タコに寄生虫がいるのかについて解説します。

生食するときの注意点や、他の魚介類についても紹介しています。参考にして、生のタコや魚介類を安心して食べてください。

タコに寄生虫はいる?

タコの特徴と生息地

海底や岩礁に生息するタコ

タコは、主に岩礁や海底に生息する軟体動物です。世界各地でさまざまな種類が生息しますが、日本近海で漁獲されるものとは区別されます。

日本で最も多く漁獲されるのは、マダコです。常磐地域や三陸地域、日本海側の北陸より南の地域に生息します。旬は、漁獲される地域によって異なりますが、一般的な旬は11月~1月です。

北海道では、形の大きいミズダコが生息します。一年中水揚げされますが、最も美味しい時期は、産卵時期の初夏です。柔らかいため、生で食べても美味しいでしょう。

瀬戸内海で水揚げされるタコは2種類あり、夏が旬のアカシダコは旨味が強く、人気があります。冬から春が旬のものはイイダコとよばれ、甘味があり茹でても柔らかいです。

タコには寄生虫(アニサキス)はいない

寄生虫がいないタコ

生の魚介類を食べて食中毒の症状が現れるとき、アニサキスの付着が疑われます。アニサキスは、魚やイカが死んでもその内蔵で生き続ける寄生虫です。

アニサキスは海面近くのオキアミなどに付着します。タコは海底を住処とするため、オキアミなどをエサにしません。エサにアニサキスを含まれないため、体内にアニサキスが入ることがないでしょう

腎臓にはニハイチュウがいる可能性はある

ニハイチュウがいる可能性があるタコ

先述のように、タコにはアニサキスはいませんが、他の寄生虫がいる可能性があります。それが腎臓に寄生するニハイチュウです。

ニハイチュウによって食中毒になった事例はないため、あまり心配はないです。腎臓のみに寄生するため、腎臓を食べないようにすると良いでしょう。

ニハイチュウは主に底棲のタコやイカの腎臓内を生活の場とする複雑な生活史をもつ体長数ミリメートルの多細胞動物である

タコ以外の寄生虫がいない魚介類

貝類

タコと同じように寄生虫がいない魚介である貝

アニサキスは、魚介類が食べるエサから体内に入ります。貝のエサは、主にプランクトンやプランクトンを食べた貝です。寄生虫は、プランクトンに付着しないため、貝類にはいないといえます

気をつけないといけないのが、貝毒という食中毒です。貝が、毒素を持つプランクトンを食べると、貝毒が起こります。

貝毒の主な症状は、嘔吐、下痢や吐き気などで、発症が早いのが特徴です。市販の貝は、検査しているため安全ですが、自分で捕獲する場合は注意しましょう。

養殖の魚

タコと同じく寄生虫がいない養殖の魚

アニサキスは、魚のエサに付着して生きたまま体内に入ります。生きたアニサキスが付いているエサを食べなければ、魚の体内にいることはないです。

養殖の魚の場合、エサは冷凍か乾燥されていることが多いため、寄生虫は死滅しています。特に卵から育てる完全養殖の魚には、ほぼ寄生虫はいないでしょう。

天然の魚を捕獲して育てる場合は、すでに体内に寄生虫が入っている可能性があるため、注意が必要です。

一部の海水魚

タコと同じく寄生虫がいない可能性が高い海底の魚

アニサキスは、エサを介して魚の体内に入る寄生虫です。アニサキスが付いていないエサを食べる魚には、アニサキスはいないといえます。

海底は、アニサキスが生息できない環境です。海底を住処とする魚のエサには、アニサキスは付着していないでしょう。エサから魚の体内にアニキサスが入ることがないため、寄生することはないです。

タコを生食するときの注意点

注意点①毒を含む部位がある

毒のある部位があるタコ

タコは、寄生虫による食中毒の心配は少ない食材です。ただし、口に毒を持つことがあるため、注意します。

口の毒は、唾液に含まれる毒素です。通常は、エサを捕獲する際に使われます。釣りをするときに噛まれると、この毒素を出すため注意が必要です。

この毒素は、タンパク質のため、加熱により分解されてなくなります。茹でて食べるときは、問題ないです。生で食べるときは、口のまわりは避けた方が良いでしょう。

注意点②雑菌が付着している

雑菌が付きやすいタコの吸盤

タコは、寄生虫があまりいない生物ですが、雑菌による食中毒の心配があります。吸盤の部分は、汚れが入りやすい形状で吸着力があるため、雑菌が潜みやすい環境です。特に足先の吸盤は、小さいものが多く、雑菌が多く溜まっています。

吸盤部分は、水での洗浄で内部の汚れまで落としきることは困難です。塩もみをしてから調理します。家庭で捌く場合は、生では食べず、茹でて食べると良いでしょう。

また、皮の部分もヌメリがあり、雑菌が付きやすいです。生で食べる場合は、剥がして取り除いた方が良いでしょう。

注意点③食中毒の原因菌に気を付ける

食中毒の原因菌が付着することがあるタコ

タコの体内に寄生虫がいる心配は少ないですが、内臓に腸炎ビブリオという細菌が付着していることがあります。腸炎ビブリオは、海に潜んでいる食中毒の原因菌です。

腸炎ビブリオの主な症状は、下痢や腹痛、嘔吐などが挙げられます。これらの症状が現れたときは、食中毒が疑われます。腸炎ビブリオ菌は熱に弱いため、70度で1分以上加熱すると良いでしょう。

タコを生で安全に食べるための下処理方法

生タコの下処理方法

しっかりした処理をした生のタコ

生でタコを食べるときは、下処理をします。しっかりした処理をすると、生でも安全に食べることが可能です

大き目のボウルに塩をお玉3杯分ほどたっぷり加えて、20分くらい塩もみをすると、メレンゲのような泡になります。この泡を流水で流すと、ヌメリを取ることが可能です。

次に、大根おろしを入れたボウルに入れて、再び20分くらいもみ込みます。大根おろしでもみ込むのは、柔らかくするためです。

吸盤に汚れが残っていた場合は、吸盤に塩をかけて再度もみ込み、水洗いします。生食する場合は、汚れがなくなるまで何度も繰り返すと安心です。

生タコの美味しい食べ方

美味しい生タコの刺身

生タコの美味しい食べ方で代表的なものが、刺身です。しっかりした処理をした、足の部分を使います。

足先の吸盤が小さい部分は、雑菌が落ちていない可能性が高いため、取り除くと良いです。吸盤を上にしてまな板の上に置き、皮を少し引っ張って包丁の刃先を入れ、皮を剥きます。吸盤を押さえ、身を転がしながら包丁を動かしていくと良いでしょう。

食べやすい大きさにそぎ切りして完成です。足先の部分や皮は1分くらいボイルして氷水にとり、冷まして食べることも可能です。

また、韓国料理の踊り食いもおすすめです。生きているタコをぶつ切りにし、動いているまま食べます。吸盤が吸い付くため、よく噛んで食べるようにしましょう。

タコには寄生虫はいないが雑菌に注意しよう

寄生虫はいないが雑菌に注意が必要なタコ

タコは、さまざまな種類があり、一年中楽しめる食材です。生で食べることも可能で、和食や韓国料理などで、美味しく食べられています。

魚介類を生で食べるとき、心配なのが食中毒です。タコは、寄生虫がいる可能性が少ないため、比較的安全に生食ができます。

しかし、吸盤や皮に雑菌が付きやすいため、注意が必要です。しっかりした下処理をして雑菌を防ぎ、生のタコの美味しさを堪能してください。

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