唐揚げの部位別カロリーを調査!ダイエットのためのカロリーオフのコツ!
唐揚げおよびそれに使用する食材のカロリーを的確に把握することが、ダイエットのための第一歩です。鶏肉を各部位に分けて検討したり、他の唐揚げ食材とも比較したり、唐揚げの調理法、調理器具など様々な角度からカロリーオフにいたる工夫をします。ともすれば食べすぎがちになる唐揚げを、その食べ方もふくめ美味しく、美容にもダイエットにも効果ある食べ物にする方法をかんがえていきます。
目次
まずは食材のカロリーを把握
肉類でダイエット向きなのはやはり鶏肉
まずは、肉類のなかでよく言われている鶏肉のヘルシーさを確認しておきましょう。それぞれの食品100g当りのカロリー(エネルギー)含有量で比較します。牛肉で一番高い和牛バラ肉が517kcal、豚肉ではやはり豚バラ肉が386kcalです。これに対して鶏肉で一番高いのは手羽肉211kcalです。
このようにカロリー面からみたとき、食材としての鶏肉のヘルシーさは疑いようがありません。蛋白質含有量においても牛肉や豚肉に引けを取らないうえに、牛肉や豚肉と比べた場合の鶏肉の脂質の少なさは、ダイエットに最適と言われるゆえんです。
鶏肉の部位と唐揚げその他の料理方法
鶏肉の部位は大きく分けて五つ、内臓は三つです。それぞれに向いた料理用途を説明します。「手羽」は、濃厚で柔らかい肉質が特徴で、唐揚げにも、ここから出るスープが美味なので鍋物にも適しています。「ムネ」は蛋白質が多く、肉質があっさりとしていて加工用に向いている。
「モモ」は鉄分や脂肪分が多く含まれ、唐揚げ、煮物、照り焼きなど多方面に向きます。カロリーオフのためには、脂肪分の元である皮を除いてムネ肉やモモ肉を使用する方法も効果があります。
「ササミ」の味は淡白です。低脂肪、高蛋白なため蒸し物、サラダなどに向き、ダイエットや美容には最適の効果をもつ部位です。皮は鶏肉の部分としてはササミのカロリーの約5倍もありますが、美容に効果のあるコラーゲンを豊富に含んでもいます。唐揚げ、焼物、和え物などに向いている。「ハツ」はカロリーは少し高めですが、貧血に良い葉酸や鉄分、ビタミンAが含まれていてヘルシーな部分です。焼き物、煮物に向いている。
「レバー」と「スナギモ」は、いずれも糖質が少なくカロリーオフには効果のある内臓です。焼物、煮物のほか唐揚げにも向いています。最後に軟骨にも触れておきます。軟骨はササミ以上に脂質を含まないので、カロリーは低くダイエットにも効果が期待できます。料理としては焼物、唐揚げでしょう。
部位ごとに見た鶏肉のカロリー
部位別の鶏肉カロリーを示すと、高い順番に手羽肉211kcal、ハツ(心臓)207kcal、モモ肉皮付200kcal、ムネ肉皮付191kcal、モモ肉皮無116kcal、レバー(肝臓)111kcal、ムネ肉皮無108kcal、ササミ105kcal、砂肝94kcal、軟骨54kcalです。
鶏肉の各部位のなかで、一番のダイエット食は軟骨です。そして、ハツを除けば内臓類は比較的にカロリーが低いということも言えます。もう一点は鶏肉で高カロリーなのは皮の部分で、皮無ならばモモもムネも80kcal少々カロリーオフになります。
鶏肉とその他の唐揚げのカロリー比較
魚介唐揚げのカロリー
唐揚げといえば鶏の唐揚げがすぐに思い浮かぶわけですが、魚介や野菜で作る唐揚げもたくさんあります。代表的なものは、魚介類でいえばイカ、タコ、エビ、小アジなど。野菜類でいえば蓮根、牛蒡、長芋、アボガドなどです。
ちなみに、唐揚げにした状態の鶏モモ肉とイカや牛蒡をそれぞれ1人前でカロリー比較してみると、鶏の唐揚げは300kcal、イカの唐揚げ157kcal、牛蒡の唐揚げ118kcalです。やはり、というか鶏の唐揚げのカロリーは高いと言わざるをえません。
野菜唐揚げのカロリー
鶏モモ肉唐揚げ100gの標準的な重量構成は、およそ鶏モモ肉82g、油13g、衣5gです。そのカロリーはそれぞれ164kcal、120kcal、18kcalとなります。一目瞭然です。鶏唐揚げのカロリーが高い原因は鶏肉と揚げ油にあるのです。
ということから、美味しいがゆえに鶏の唐揚げを食べるにあたって、ダイエットやカロリーオフ、美容などに配慮した対策が必要になります。ここまで行ってきた鶏肉の分析をもとに、こうした対策に効果のある、カロリーを抑える様々な方法を紹介します。
唐揚げのカロリーオフをどうはかるか
一般的にカロリーを抑える方法
唐揚げ料理一般についてカロリーオフをどう効果的にすすめるかを見ていきます。鶏肉にしろその他の食材にしろ、唐揚げ料理においてカロリーを抑えるための要点は、食材そのもののカロリーとその食材に揚げ油をいかに吸収させないでおくか、という二つに尽きます。
食材、なかでも鶏肉については後の章で、各部位別に詳しく述べます。ここでは、ダイエットやカロリーオフ、美容の敵である揚げ油の吸収を、効果的に抑えるいくつかの方法をかんがえていきます。
唐揚げに使用する油と衣をかんがえる
一番の基本は、唐揚げ用の油量を少な目ではなく、たっぷりめにすることです。油量が少ないと、温度管理がむつかしくなり美味しい唐揚げにならなくなるうえに、揚げ時間が長引き油の吸収が増します。次に、食材のひとつずつを大きめにカットすることです。
同じ重量であるならば、小さめにカットされたほうが全体表面積が大きくなり、油の吸収量が増えます。また、衣は油の吸収率は小麦粉よりも片栗粉が若干低いので、カロリーオフにはこちらがベターでしょう。いずれにしても薄衣がおすすめです。
調理器具を利用した効果的カロリーオフ
これもまた、ほぼすべての唐揚げ料理に有効な方法ですが、電子レンジを使うことです。下味をつけた食材をレンジ加熱することで、油での揚げ時間を短縮できます。一般的に鶏肉は牛肉や豚肉と比べても、火が通りにくい食材ですから、この方法は鶏肉こそ採用すべきです。まったく異なる角度からの器具としては、ノンフライ調理器があります。油をカットではなく、まったく使用しない点はカロリーオフに関しては画期的といえそうです。
ここから後の章では、鶏肉の部位別に、カロリーオフやダイエット、美容に効果的な唐揚げ作りを、レシピも交えて紹介します。
鶏手羽肉の唐揚げでかんがえるカロリー対策
鶏の手羽肉は、唐揚げにしても美味しいのですが、いろいろな部位のなかでも煮だしたときの出汁が魅力です。美味ばかりでなく、ダイエットや美容にも効果の高い一石三鳥の方法を紹介します。土鍋を用意して、投入する手羽がひたひたになるくらいの水をはります。鍋の水が沸騰したら、手羽とスライスした生姜、ネギの青い部分を加えて蓋をし、土鍋の蓋の穴から湯気が吹き出したら火を止め、そのまま15分蒸らします。
15分したら、手羽を取り出してボウルに入れます。唐揚げにするための下味をつける場合は、ここで合わせて冷ましておきます。鍋の出汁はキッチンペーパなどで濾して、軽い塩味をつけるだけで水炊きのスープや卵スープに流用できます。手羽はこの後、ふつうの手順で唐揚げにしていただいてかまいません。一度茹でることで手羽肉から余分な脂が落ち、揚げ時間も短縮できることから、すでにカロリーオフができています。
手羽のなかでも特に手羽元には、健康や美容に欠かせないコラーゲンが豊富に含まれています。美味、ダイエット、美容の、三つを手に入れることができるのです。なお、このときにピーマン、ゴーヤ、ブロッコリーなどのビタミンCを多く含む野菜を摂ると、より効果的に体内でのコラーゲン生成につながります。つづいて、手羽の部位別の唐揚げについて、揚げ時間を中心に紹介します。
手羽先と手羽中
手羽先や手羽中を唐揚げにする際は、油の温度170℃で4分です。そして、190℃の温度で二度揚げすることが、美味しくいただくためにはベターです。そのまま揚げ切る場合は、揚げ時間の終いに手羽先なら1分、手羽中なら2分ほど油の温度を上げると、カリッとした表面に仕上がります。これまでの章で紹介したように、下茹でしたり電子レンジ加熱を施しておけば、この揚げ時間は半分以下に短縮できます。
ここで注意したいことは、手羽肉に多くみられる美味しくするための手法として、下味を濃いめにすることがあります。カロリーオフの観点からみると、さまざまな方法で抑えたつもりのカロリーが、このことによって逆戻りしてしまう可能性が高いのです。
手羽元
手羽の部位のなかでも手羽元はボリュームがあります。下茹での手法は、この手羽元こそ必要かもしれません。手羽元の唐揚げは、通常170℃の油で揚げ時間10分です。
下茹でされた手羽元ならば、180℃の油で3分揚げればきれいに仕上がります。この揚げ時間の短縮が油の吸収量を抑えカロリーオフにつながります。なお、これらの手羽肉を多めに下茹でしておいて、冷凍保存しておけば残る作業は揚げるだけということで便利にもなります。
鶏ムネ肉の唐揚げでかんがえるカロリー対策
ムネ肉は鶏肉のなかではカロリー低めの部位です。低脂肪、高蛋白ということで健康にも美容にもおすすめです。ただ、唐揚げということになると、180℃の油で2分揚げれば十分です。火が通りやすい部位ですから、あとは余熱で中まで火が入ります。
手羽肉で注意すべきだとした、濃い下味の問題がムネ肉にもあります。どうしてもムネ肉の淡白さが物足りなくて、唐揚げなどの完成品になんらかのソースをかける場合が増えてしまいます。カロリーの逆戻りが、ここでも心配されます。
鶏モモ肉の唐揚げでかんがえるカロリー対策
唐揚げの王道といってもよいのが、この鶏モモ肉です。脂肪分も鉄分もほどよく含まれていて、唐揚げにした際の味は鶏肉の醍醐味を堪能できます。モモ肉の揚げ時間は170℃の油で2分、いったん油から肉を取り出してしばらく置いてから、180℃に上げた油でさらに2分揚げれば見た目にも美味しい唐揚げが仕上がります。
カロリーオフを重視するなら、モモ肉の皮を外して唐揚げにすると効果的です。そして、モモ肉の揚げ時間短縮には、下茹でする方法よりも電子レンジ加熱が向いています。もう一点参考までにふれておきますと、弁当だとか小さなお子様向けなど冷めた前提で食べる場合には、下味の段階でおろしニンニクを加えておくと効果的です。これは、モモ肉に限らず唐揚げ全般に言えることです。
鶏ササミ肉の唐揚げでかんがえるカロリー対策
ササミ肉はムネ肉の一部分で、鶏肉では一番の低カロリー部位です。したがって、ムネ肉同様にダイエットには向きますが、味は淡白すぎるきらいがあります。唐揚げの時間としては、180℃の油で2分で十分です。あとは余熱で火が通ります。これも電子レンジ加熱しておけば、揚げ時間の短縮が可能です。下味やソースをかけて食べる可能性が高いですから、ここでもカロリーのリバウンドに注意する必要があります。
鶏皮の唐揚げでかんがえるカロリー対策
カロリー的にはやや嫌われ感のある鶏皮です。この記事でも再三、カロリーを抑えるために鶏皮を外す提案をしてきました。けれども、これほど美味しい部位もないのです。高脂質、高蛋白な鶏皮ですから、この特性を利用して美味かつカロリーオフな唐揚げを作ります。ここでは揚げ油は使用しません。テフロン鍋を加熱し、鶏皮の脂のある面を下にしてならべます。
しばらくすると鶏皮から脂が十分に出てきます。この鶏皮自体の脂で、キツネ色になるまで両面を焼いたら完成です。揚げ油も使用しないうえに、鶏皮からも余分な脂も落ちてダイエットには最適です。しかも、鶏皮には手羽元同様にコラーゲンが含まれており、美容にも効果が期待できます。
鶏内臓肉の唐揚げでかんがえるカロリー対策
鶏ハツ
鶏ハツ(心臓)は内臓の部位の中ではカロリーは高めです。しかし、貧血に良い葉酸、鉄分やビタミンAが豊富に含まれています。焼鳥が代表的ですが、煮物や唐揚げもできます。唐揚げなら、揚げ時間は170℃の油で1分です。もともと弾力のある食材ですから、揚げすぎに注意が必要です。
鶏レバー
鶏レバー(肝臓)は低カロリーでビタミンAも豊富な栄養価の高い部位です。やはり、焼鳥や煮物で食べるのが主流ですが、下味に工夫をこらせば、唐揚げとしても一風変わったコクと旨味が味わえます。揚げ温度は170℃で1分、さらに180℃に上げて1分です。
鶏砂肝
砂肝もやはり低カロリーで、筋肉のかたまりですから脂肪分もほとんどありません。また、鉄分、ビタミンK、ビタミン12、亜鉛も多く含まれていて、まさに栄養食材です。しかも、内臓の中では一番クセがなく、一番唐揚げに向いた部位です。揚げ油の温度は170℃です。1分で大丈夫ですが、衣の色を見て判断してください。
鶏軟骨の唐揚げでかんがえるカロリー対策
軟骨は内臓も含めた鶏肉のなかで、カロリーが一番低い部位です。しかも蛋白質が豊富なうえに、脂質もわずかで炭水化物はほとんど含まれていません。コリコリとした食感も含め、アルコールのおつまみとして人気は高いでしょう。火は通りやすいので、唐揚げの時間は180℃の油で2分、後は余熱で十分に火が入りますので手早くが肝心です。
カルシウムやナイアシンも含まれている軟骨は、ヘルシー食材といってさしつかえないでしょう。特に、ムネ肉やササミ肉にも含まれているナイアシンは、脂質、糖質、蛋白質の分解に不可欠なうえに、アルコールの分解にも大きく関与しています。
こうすれば唐揚げはダイエットの敵ではなく味方になる
ここまで、唐揚げのカロリーオフをはかる様々な手法を紹介してきました。こうして作られた唐揚げならば、唐揚げはダイェットにとってもはや敵ではなく、味方なのです。
ダイエットを無理なく行うときの、一番の天敵はストレスかもしれません。唐揚げを一切口にしない、などのお題目は逆にダイエットを挫折させる動機ともなりえます。カロリーオフされた唐揚げを、どう食べたらダイエットや美容のためになるかについて、いくつか述べてまとめといたします。
ダイエットに難敵の唐揚げ定食なるものがあります。たしかに、美味しい唐揚げを口にすればご飯を頬張りたくのはわかります。ダイエットのためには、ここで一歩踏みとどまることです。唐揚げをやめるのでなく、糖質であるご飯をやめるべきです。
高脂質の唐揚げは腹持ちが良く、ご飯をあきらめても空腹感を抑えることは可能です。ご飯をあきらめたご褒美に唐揚げをひとつ余分に食べるのも悪くありません。唐揚げを心置きなく食べているという、満足感のほうがダイエットには良いのです。
唐揚げにはもうひとつ敵がいます。ご飯をあきらめたら、代わりに登場してくるアルコールです。ほんとうはご飯もアルコールもやめればよいのでしょうが、そうもいかないのなら糖質のない焼酎やウィスキーといった蒸留酒がおすすめです。理想的なのは、唐揚げとビタミンを含んだ野菜を一緒に摂ることです。
そして、仕上げに緑茶もしくはウーロン茶を飲むとよいでしょう。抗酸化作用と脂肪を燃焼させる、カテキンの効果に期待できるからです。