2020年08月31日公開
2024年10月31日更新
チョコレートの白い粉の正体は?食べても大丈夫?原因と活用レシピを紹介!
チョコレートにカビのような白い粉が付くブルーム現象について詳しくまとめました。ブルームが起こるいくつかの原因を解説します。白い粉が付いてしまったチョコレートを活用する方法やおすすめのレシピも、併せて紹介していきましょう。
目次
チョコレートの白い粉について解説
チョコレートは子供から大人まで大人気のお菓子です。そんなチョコレートに白い粉ができてしまうという現象が起こることがあります。どうして白い粉ができるのか?まだ食べることができるのか?気になるところです。本記事ではチョコレートに白い粉ができる原因や活用の仕方などを、詳しく解説していきましょう。
チョコレートの白い粉の原因
チョコレートの状態が変性して、カビのように白くなる現象をブルームといいます。ブルーム現象は2種類に分別されており、ファットブルームとシュガーブルームです。これらの2種類はそれぞれ原因や表面の劣化状態が異なっています。ここで詳しく見ていきましょう。
原因①ファットブルーム
ガーナチョコレートがファットブルームした姿がこちら。
— 百合鴎🍎 (@yurikka_08) December 24, 2018
ほろほろしてて意外と美味かった。 pic.twitter.com/8GGRgqj6t6
チョコレートにはココアバターという油脂分が多く含まれています。
ココアバターは28℃前後で溶け始め、さらに温度が高くなると、分離してチョコレートの表面に浮き出てきます。
カカオバターの結晶がチョコレートの表面に浮き出てくることで起こる現象のことです。チョコレートにカビが生えたような、白い膜が張った状態になります。原因はさまざまですが、高い温度で一度溶けてしまったチョコレートを、再凝固した場合に起こりやすいです。
保存する時の温度管理が不十分であったり、テンパリングの失敗などが大きな要因といえるでしょう。ファットブルームになったチョコレートは、ざらざらとした舌触りになってしまい滑らかさが衰えてしまうのが特徴です。
原因②シュガーブルーム
今日知ったことメモ
— もちねこ🍜 (@Mochi_N_Game) May 3, 2019
これはシュガーブルーム。チョコレートを溶かす温度が悪いと、固まった時に出来る白いブツブツのようなもの。
水滴が砂糖を溶かし蒸発した際に出来る。
食べても問題は無いが風味が落ちる。
舌触りも見た目も悪い。(ちなみにこれは前使ったチョコの端材を放置していた物。) pic.twitter.com/NUdvo4HOTX
チョコレートの表面に砂糖が浮き出た現象のことをシュガーブルームといいます。カビのように見える白い粉は、砂糖が再結晶したものです。チョコレートに水分が混ざり砂糖が溶けて蒸発した後に、砂糖のみが再結晶化して白くなります。湿度の高い環境で保存したり急激な温度変化で結露することが、大きな要因といえるでしょう。
砂糖が溶け出したことでチョコレートが変質し、食感・口どけ・味わいなど劣化した状態となります。そうならないためにもチョコレートは、湿度50%以下の場所で保存するようにしてください。白い粉ができるシュガーブルームと共にカビの防止にもなります。
現象は賞味期限に関係なく温度変化によって起こりますので、チョコレートは高温・多湿の場所を避け、28℃以下の涼しい場所で保存することが大切です。
白い粉は食べても大丈夫?
チョコレートのブルーム現象でできた白い粉はカビのように見えますが、カビではありません。ブルームはココアバターの油脂や砂糖による自然現象のため、健康への影響はなく食べることができます。チョコレート本来の味や食感は多少損なわれますが、上手に活用してみましょう。
チョコレートに白い粉ができた時の対処法
ブルーム現象で白い粉ができたチョコレートは、食べることができますが味や風味が劣化しています。ここでは白い粉ができたチョコレートを、上手に活用できるいくつかの対処法を解説しましょう。
テンパリングし直す
ブルーム出てたチョコ全部まとめてテンパリングして巨大板チョコ作ったぜい! pic.twitter.com/DdjprJ01eb
— i9029P (@i9029p) November 12, 2019
白い粉ができたチョコレートは食べられるとはいっても、見た目が悪くなるので食べる気が失せてしまう人もいるでしょう。そんな時はもう一度テンパリングをすることをおすすめします。
テンパリングの方法は、白い粉ができたチョコレートを砕いてボウルに入れます。45℃くらいのお湯にボウルごと浸けて、ゆっくりかきまわしてください。溶けたチョコレートを冷ましたら、再度27~28℃で湯煎して型に流し込みます。白い粉ができたチョコレートだったことが分からないほどきれいになるので、ぜひ試してみてください。
チョコ菓子にする
今日のおやつはバナナチョコケーキとコーヒーゼリー。
— 氷種🐾 (@white_ice_seed) June 17, 2020
やばいバナナとブルーム出てたチョコ救済(笑) pic.twitter.com/Pb1I5SDLz6
白い粉ができたチョコレートをそのまま食べるより、お菓子作りに活用するとさらに美味しくなっておすすめです。クッキー・ケーキ・ブラウニー・マフィンなど、幅広いジャンルのチョコ味のお菓子を楽しめます。時短で作りたい場合は、チョコレートドリンクにしたりパンの上にのせてトーストして食べるのも良いでしょう。
料理に使用する
晩ご飯は私の専属シェフ(旦那氏)のキーマカレー
— IZAYA@雑垢 (@IZAYA_luna) August 8, 2020
なんか最近キーマカレー食べた気もするけど
我が家のカレーの隠し味はチョコレート
だからってこないだ大人買いしたチョコbit入れるか(笑)煮込まれたアーモンドが入ってるし
でも美味しいわ pic.twitter.com/qavO19de0n
白い粉ができたチョコレートは風味やコクの素として、料理に活用するのもおすすめです。カレー・ビーフシチュー・牛筋の煮込みなどの隠し味によく合います。煮込み料理に使用する時は、チョコレートは焦げやすいので仕上げに加えるようにしてください。
チョコレートは酸味とも相性が良いので、スパゲッティナポリタンに入れるとケチャップ味がまろやかになって美味しくなります。その場合はケチャップとチョコレートを合わせてふんわりラップをし、600Wのレンジで20~30秒加熱して、よく混ぜ合わせてください。少し古いチョコレートを活用しても良いでしょう。
チョコレートに白い粉ができた時の活用レシピ
ざくざく濃厚チョコクッキー
【材料】3cmのクッキー12枚分
- チョコレート:100g
- 無塩バター:50g
- グラニュー糖:60g
- 全卵:30g
- 薄力粉:100g
- ココアパウダー:10g
- ベーキングパウダー:2g
【作り方】
- チョコレートは粗めに刻んでおきます。
- 耐熱容器にバターを入れラップをして600Wのレンジでで1分加熱します。
- 2に砂糖と溶き卵を加えてよく混ぜます。
- 薄力粉・ココアパウダー・ベーキングパウダーをふるい入れて混ぜます。
- 4に刻んだチョコレートを加えて混ぜ合わせます。
- 生地を12個に分割し、3cmほどの大きさに丸めて軽く押して平らにします。
- 天板に並べて、170℃に温めたオーブンで18分ほど焼いて完成です。
チョコレートをたっぷり使った濃厚なクッキーです。ボウルひとつで簡単に作ることができます。美味しく仕上げるポイントは、材料はおおまかにせずにきちんと軽量することです。また、オーブンの予熱も大事なポイントのため、しっかり温めておきましょう。白い粉ができたチョコレートを使っても、美味しいのでぜひチャレンジしてみてください。
濃厚チョコレートマフィン
【材料】3個分
- チョコレート:150g
- バター:60g
- 砂糖:30g
- 卵:2個
- 薄力粉:30g
【作り方】
- 耐熱ボウルにチョコレートを割り入れ、バターも入れます。
- 600Wのレンジで1分〜1分10秒で加熱します。
- 2に砂糖を加えて、余熱を使って混ぜて溶かします。
- 別容器で溶いた卵を3に少しずつ加えながら、その都度混ぜ合わせます。
- 薄力粉をふるい入れて、ざっくりと混ぜます。
- マフィンカップに入れて、180℃に余熱したオーブンで20~25分焼いたら完成です。
白い粉ができたチョコレートを溶かして作る濃厚チョコマフィンのレシピです。チョコレートは長時間レンジで加熱すると、焦げたり分離するので注意してください。余熱を利用して溶かすようにすると良いでしょう。
レシピのマフィンカップのサイズは、底径60mm×高さ50mmを使用しています。生地はマフィンカップの7〜8割まで入れるのがポイントです。焼き立てマフィンも美味しいですが、翌日の方がしっとりした食感になりさらに美味しくなります。
絶対失敗しない究極のテリーヌショコラ
【材料】
- チョコレート:200g
- バター:220g
- 卵:3個(180g)
- グラニュー糖:150g
- 薄力粉:16g
【作り方】
- チョコレートを砕いて湯煎で完全に溶かし、しばらく置いておきます。
- ボウルに卵を入れて割りほぐします。
- 2に砂糖を入れて溶けるまでしっかりと擦り混ぜたら、湯煎で56℃まで温めます。
- 鍋にバターを入れて完全に溶かします。
- バターが溶けたらすぐに1に加えて混ぜ、しっかりと馴染ませます。
- 5に3の卵液を一度に全部入れ、中心から小刻みに素早く混ぜて乳化させます。
- 6がつやっとする状態になるまで混ぜましょう。
- ふるいにかけた薄力粉を加えて、大きく混ぜます。
- オーブンシートを敷いた型に8の生地を流し入れ、全体をならします。
- オーブンの鉄板に9を置き、熱いお湯を鉄板に流し入れます。
- 160℃のオーブンで25~30分焼きます。
- 粗熱を取って冷蔵庫で1晩寝かせたら完成です。
白い粉ができたチョコレートが絶品テリーヌに変身する簡単レシピです。テリーヌを焼いたら必ず1晩冷蔵庫で寝かしてください。美味しく作るポイントは温度計を用意して、卵液を56℃に調温することです。
型は液漏れしないように、きっちりしたものを用意してください。型からテリーヌを取り出す前に、鉄板に熱湯を張り10秒ほど底面を浸すと、型から抜けやすくなります。テリーヌをカットする時は、ナイフを温めると切りやすいです。
チョコブラウニー
電子レンジを使って簡単にできるずっしりとしたタイプのブラウニーです。白い粉ができたチョコレートでも、とても美味しく仕上がります。チョコレートの味や種類は何でもOKで、好きな味を組み合わせても楽しいでしょう。
粉を加えて混ぜすぎると焼き上がりが硬くなるので、あまり練らないように注意してください。家のおやつにはもちろんのこと、可愛くラッピングして大切な人にプレゼントするのもおすすめです。
チョコレートに白い粉ができたら活用レシピも検討しよう
僕としたことがやらかした・・・
— カカオ (@NINJA_250_Love) September 13, 2018
まさかの買っておいたチョコレートにブルームが・・・_| ̄|○ il||li pic.twitter.com/wCXQ15ZctD
チョコレートにできた白い粉について詳しく解説しました。ブルームというカビのような白い粉ができる現象は、チョコレートの賞味期限に関係なくさまざまな原因で起こります。しかし、白い粉ができても食べることができるので、テンパリング・料理・お菓子に再利用して上手に活用してみてください。