トマトの食べ過ぎの影響とは?リコピン過剰摂取には注意が必要!
トマトを食べ過ぎると、身体にどのような影響が出るのか解説します。リコピンの過剰摂取になることで、健康被害が予想されます。また、トマトを食べ過ぎると太る可能性はあるのか?リコピンとは?なども紹介していきましょう。
目次
トマトの食べ過ぎによる影響を解説!
トマトを含む野菜は栄養価も高く、人体に良いとされる成分が豊富に詰まっています。トマトも栄養価の高さが評価されている野菜の一つです。そんなトマトですが、栄養を吸収しようと思い食べ過ぎていないでしょうか?トマトだけではなく野菜や他の食材においても、基本的には一日に摂取するべき量というのが決まっています。
規定量を超えることで栄養を摂取するための食材が、健康被害を起こしかねませんので注意が必要です。この記事では、トマトを食べ過ぎると引き起こす健康被害など、食べ過ぎた際にどのようになるのかについて詳しく解説していきます。
トマトを食べ過ぎると良くない?
トマトの一日あたりの摂取量目安
トマトの摂取量の基準は、トマトに含まれているリコピンが関係しています。リコピンの摂取量から逆算することで、一日の摂取量が決まるとされています。
まずリコピンの一日の摂取量の目安は15~20mgといわれています。これをトマトに換算すると、500gほどの大きさのものを2個が適切な量といえるでしょう。トマトジュースの場合は、ペットボトル1本弱程度の量です。手軽に摂取できるトマトジュースですが、塩分過多になりかねないので摂取量には注意が必要です。
妊娠中の場合
妊娠中にトマトを食べる場合には、食べ過ぎないように量を注意する必要があります。夏野菜のトマトは身体を冷やしてしまうので、適度な量で抑えるようにしましょう。通常と摂取量には変わりはないですが、体調と相談しながら食べるようにしましょう。栄養価の高いトマトは、妊娠中に嬉しい効果効能を持っているので、食べても大丈夫な野菜です。
子供の場合
トマトが好きな子どもは意外にも多く、食事に出す家庭も少なくないでしょう。子どもの一日の摂取量は、大人の半分と考えておくと良いです。そのため、500g程度のトマトを1~1個半程度が適切な量であるといえます。子どもは身体も小さいので、年齢に合わせて量の調節を大人が行ないましょう。食べ過ぎないように制御する必要があります。
トマトを食べ過ぎると太る?
トマトは食べ過ぎると「太る」といわれているのは本当なのでしょうか?トマトのカロリーは中サイズのもので40kcalほどです。そのため、そのものを食べ過ぎても太る食材ではないといわれており、ダイエットに活用している方も少なくありません。
ですが、カロリーは低いものの食べ過ぎてしまっても満腹感は得られず、他の食事で補おうと身体が求めてしまいます。トマトが直接的に関係して、太る結果になってしまうことは容易に考えられます。
トマトは水分量が多いので、食べ過ぎたとしても満腹感に繋がりにくいとされています。また、食べ過ぎにより健康被害も出る可能性があるので、ダイエット中に食べる際も注意が必要といえるでしょう。太る要因は備えている食材として見るのがおすすめです。
トマトの栄養や効果
栄養素名 | 含有量 |
---|---|
たんぱく質 | 0.7g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 4.7g |
食物繊維 | 1.0g |
カロテン | 540μg |
葉酸 | 22μg |
カリウム | 210mg |
カルシウム | 7mg |
トマトの栄養素としてまず挙げられるのが、赤い色素にあたるリコピンでしょう。表にした栄養素以外にもビタミンAなど多くの栄養素が含まれているのが特徴です。
また、果汁成分に入っているのが13-oxo-ODAと呼ばれるリノール酸です。この13-oxo-ODAは脂肪の燃焼に効果的とされています。葉酸も含まれているので、妊娠中の方も摂取すると良い野菜といえるでしょう。食べ過ぎなければ、健康と美容に効果的な野菜です。
トマトの食べ過ぎの影響
トマトを食べ過ぎることで、どのような影響が身体に現れるのか紹介していきます。ここで紹介をする症状が出た場合には、トマトの食べ過ぎの可能性があるので注意が必要です。
トマト食べ過ぎの影響①体が冷える
トマトに含まれているカリウムという栄養成分は身体を冷やす効果を持っています。食べ過ぎることで体内のカリウム量が多くなってしまい、結果的に身体を冷やすことに繋がります。
身体を温める効果が期待できるナトリウムを同量摂取していればバランスが取れます。ですが、トマトのナトリウム量は少ないので、食べ過ぎることでバランスが崩れてしまいます。
トマト食べ過ぎの影響②胸焼けを起こしやすくなる
トマトを食べ過ぎると身体が冷えて、腹痛や下痢を引き起こします。その腹痛や下痢の理由にはもう一点関係しているものがあり、それがトマトに含まれる酸性の成分です。酸性の成分を含んだ食材を食べ過ぎると、胃液が逆流する可能性があります。トマトを食べ過ぎたときに胸焼けがした場合には、逆流性食道炎の危険性もあるので注意しましょう。
トマト食べ過ぎの影響③消化が悪くなる
トマトはみずみずしいので、消化不良になるのは迷信なのでは?と思われる方も多いです。この消化不良の大きな原因は皮部分にあるといわれています。
トマトの実自体は水分を多く含んでいるので消化の良いものですが、皮は固いので消化が悪いとされています。食べ過ぎることで皮の摂取量も増えることでしょう。気になる方は調理過程で皮を剥くことをおすすめします。
トマト食べ過ぎの影響④胆石や結石になる可能性も
トマトに含まれているシュウ酸という成分は、適量の場合は体外に排出がされます。食べ過ぎることでシュウ酸が体内で過多してしまい、カルシウムと結合して結石に変化してしまいます。
排出する機能が追い付かなくなってしまうと、胆石や結石の原因に直接的に繋がるので注意しましょう。シュウ酸はトマトのみならず様々な野菜に含まれているので、摂取時には食べ過ぎないように注意してください。
トマト食べ過ぎの影響⑤花粉症の悪化の原因に
毎年花粉の季節になると、花粉症を発症して悩んでいる方も多いです。花粉症の疾患を持っている方は、生トマトの過剰摂取には注意が必要です。生トマトのたんぱく質は花粉症の原因になりやすいスギやヒノキの花粉に構造が似ています。
そのため、花粉症疾患の方が食べ過ぎることでアレルギー反応が出る可能性が高いとされています。また、花粉症を悪化させる危険性もあるので、トマトを食べる際には加熱をして食べ過ぎないようにするとアレルギー反応を抑制することが可能です。
トマトのリコピン過剰摂取による影響
リコピンとは?
トマトの栄養素の代表格として知られているのが、赤い色の色素でもあるリコピンです。リコピンはカロテンの一種です。カロテンの中でも代表的なβ-カロテンとは異なる存在で、β-カロテンのようにビタミンAに変化することはありません。
リコピンには活性酸素を減らす働きがあり、同じような効能を見せるβ-カロテンよりも何倍もの効果を持っています。そのため、トマトに含まれているリコピンは健康に効果的といわれているのです。ですが、リコピンは過剰摂取することで健康被害が起きるので、食べ過ぎには注意が必要でしょう。
リコピンの過剰摂取による影響①:アレルギーや過敏症
リコピンは過剰摂取することで、アレルギー症状が出る可能性があります。発症した場合は食べ過ぎが主な原因と考えられるので、気になる場合には医者の判断を仰ぐのが良いでしょう。
また、少しの間はリコピンを含む食材の摂取を避けるか減らすようにしてください。サプリメントにもリコピンが含まれているものあるので、摂取時には成分表を必ず確認しましょう。
リコピンの過剰摂取による影響②:腹痛や下痢
トマトの食べ過ぎでも腹痛や下痢になる可能性がありますが、リコピンの過剰摂取でも腹痛や下痢になることが予想されます。原因は解明されていませんが、トマトの酸が原因の可能性も高いとされています。ですが、リコピンが全く関係ないというわけではないので、過剰摂取には注意が必要です。
リコピンの過剰摂取による影響③:皮膚の変色
トマトは食べ過ぎると乾皮症になるといわれており、肌が黄色く変化する症状が出るとされています。ですが、リコピンは同じような反応で肌が赤くなる現象が起きるといわれています。
トマト以外にも赤い食品を食べた後に、同様の症状が出たという方も少なくありません。トマトの中でも濃縮のトマトジュースを多飲すると、同様の症状が出たことも報告されています。
リコピンの過剰摂取による影響④:低血圧
リコピンを摂取する際に注意することとして、血圧を下げる薬を飲んでいる方は気を付ける必要があります。リコピンは血圧を下げる効果があるとされており、アメリカの研究所の報告では高血圧を補強する成分として注目しているとされています。
トマトのリコピンの上手な摂取方法
油と一緒に摂取する
リコピンを油と一緒に摂取することで、吸収率を上げることができます。油と一緒に摂取することで太るのでは?と思う方も多いですが、オリーブオイルなどヘルシーな油と合わせても吸収率は変わりません。
調理法を間違えると太る可能性があるので、油を使用して調理する際には注意が必要です。イタリアではリコピンを吸収できる料理が多いので、参考にしてみると良いでしょう。太ることのないように調理方法を考えながら、リコピンの効果を吸収しましょう。
加熱する
リコピンは加熱することで、より吸収率が上がります。そのため、油を使用して加熱調理をすることで、リコピンをより吸収することができるでしょう。メイン料理に使用する際には、トマトの食べ過ぎにならないように、使用個数には注意が必要です。
朝食時に食べる
トマトにリコピンが含まれていることは大きく知られていますが、トマトジュースにも豊富にリコピンが含まれています。手軽にリコピンを摂取できるので、とても重宝する飲料です。そんなトマトジュースですが、朝食に飲むことで吸収力を上げるといわれています。
朝であれば太る可能性の高いトマトジュースであっても、消化が早いのでおすすめできるでしょう。太るのが気になる方でも、朝食時に他の食事と一緒に食べるのをおすすめします。
トマトを食べる際の注意点
熟していないものには注意
トマトは基本的に追熟が必要な野菜です。そのため、熟していない状態のものが店頭に並んでいることが多くあります。購入後に追熟することで、より美味しさを感じられるでしょう。
また、赤くなっておらず青いままのトマトの場合は、毒性の成分が含まれていることも覚えておきましょう。トマトはしっかり熟してから、食卓に並べるのをおすすめします。
調味料に気をつける
トマトは食べ過ぎにも注意したいですが、食べる際の味付けにも注意が必要です。調味料によっては太る原因になりかねないので、特にダイエットをしている方は重要視した方が良いでしょう。また、美味しく味付けをしたトマトは箸が進むことで食べ過ぎにも繋がります。その点も併せて食べる量と調味料は考えて調理するようにしてください。
トマトのお腹に優しいレシピ
リゾット
【材料】
- ご飯
- トマト
- 大葉
- ツナ缶
- チーズ
- 玉ねぎ
- コンソメ
- 水
【作り方】
- トマトは適度な大きさ、大葉は千切り、玉ねぎはみじん切りにしておきます。
- 鍋の中に玉ねぎとツナ缶を入れて炒めましょう。
- トマトを入れて再度火を通します。
- チーズと大葉以外の材料を鍋の中に入れて、味を調えましょう。
- 器に盛り付けたらチーズと大葉を乗せて完成です。
野菜スープ
【材料】
- トマト
- キャベツ
- 玉ねぎ
- じゃがいも
- セロリ
- コンソメ
- 水
- 乾燥パセリ
【作り方】
- 野菜は全て適度な大きさにカットしておきます。
- 鍋の中に水を入れて野菜を全て入れましょう。
- 野菜に火が通ったらコンソメで味を調えます。
- 器に盛り付けたら乾燥パセリを乗せて完成です。
トマト煮
【材料】
- トマト
- 手羽元
- 玉ねぎ
- マッシュルーム
- にんにく
- Aコンソメ
- A塩コショウ
- Aケチャップ
【作り方】
- 手羽元は火が通りやすいように切れ目を入れておきます。
- 玉ねぎは一口大のサイズ、マッシュルームとトマトは適度な大きさに切りましょう。
- フライパンににんにくを炒めましょう。
- にんにくを炒めたら手羽元を入れて焼きます。
- 手羽元に火が通ったら他の食材を入れて火を通しましょう。
- Aの材料で味付けをしたら完成です。
トマトの食べ過ぎには気をつけよう!
トマトは食べ過ぎることで健康被害が出る可能性があります、一日の摂取量の目安を守って、トマトに含まれているリコピンを摂りすぎないように注意しましょう。食べ過ぎると健康被害が出ますが、適量であれば健康と美容に効果的な野菜です。その点も含めて、適度な量を摂取するようにしましょう。