2019年09月30日公開
2024年09月28日更新
じゃがいもが腐るとどのような状態になる?変色や芽などの見分け方を紹介
じゃがいもは腐るとどのような状態になるかご存知ですか?腐ると変色や芽が出てくるなど聞きますが、今回はじゃがいもが腐っている状態の見分け方を詳しく解説していきます。腐ると味も落ちてしまうため、しっかりと見極めて調理しましょう。
じゃがいもは腐るとどうなる?
出典: https://tenki.jp
じゃがいもは野菜類の中でも安価で買いやすく、日々の様々な料理に活用できます。しかし、使い勝手がいいのでついつい買いすぎてしまうことはありませんか?余りがちなじゃがいもは腐ると味が落ちて変色してしまったり、芽が出てきてしまいます。そうなる前にしっかりと使い切ってしまいましょう。
じゃがいもが腐っているかどうかの見分け方
まずは、じゃがいもが腐るとどうなってしまうのか見てみましょう。じゃがいもは様々な料理に活用されている食材ですが、腐ると様々な変化が起こります。もちろん、腐る前に使い切るようにするのがおすすめですが、腐ってしまっている時の見分け方もしっかり熟知しておきましょう。
見分け方①汁が出ている
じゃがいもは、長期間保存しているとふにゃっとしてしまうことがありますが、実は柔らかくなっているから腐っているというわけではありません。じゃがいもが柔らかくなる理由はじゃがいもに含まれている水分が抜けるのが原因です。
しかし、じゃがいもから茶色っぽい汁が出ていた場合は注意しましょう。じゃがいもから茶色い汁が出ている場合は腐っている証拠です。ただし、皮の表面についている泥などと水が混ざって流れてた場合もあるので、本体から出ているのかしっかりと確認する必要があります。
見分け方②カビが生えている
じゃがいもにカビが生えている場合も腐っている証拠となるので注意しましょう。カビは見た目ではっきりとわかるため、腐ったじゃがいもを見分ける大きな判断材料です。そして、カビは根を張るので表面に付いているカビを取り除いても内部にカビの根が残ってしまいます。
そのため、じゃがいもの表面にちょっとでもカビが生えてしまった場合は、諦めて捨ててしまいましょう。
見分け方③芽が大量に生えている
じゃがいもから大量の芽が出てきた場合も注意が必要です。ご存知の方も多いですが、芽にはソラニンと呼ばれる毒素が含まれています。芽を食べてしまうと腹痛や嘔吐を伴う食中毒になってしまう可能性があります。
芽が少ししか生えていない場合は皮を剥く際に、芽の周りを1cm程度くりぬくようにして取り除くことで調理にも使うことができます。しかし、成長が進んでしまっている場合や芽が大量に生えている場合は食べないようにしましょう。
見分け方④異臭がする
じゃがいもから異臭がする場合も要注意です。じゃがいもは腐ると汁とともに異臭を放ちます。見た目ではわかりづらいですが、怪しいと感じる場合は臭いもしっかりチェックしておきましょう。
異臭はそのまま放置しておくとたちまち部屋に広がってしまうため、異変を感じた場合はすぐに処分するようにするのがおすすめです。
見分け方⑤味が落ちている
味が落ちてしまっているじゃがいもも腐っている可能性があるので要注意です。しかし、味が落ちているだけだと見た目や臭いではなく、直接食べてみないとわかりません。
そのため、じゃがいもが腐っているかどうかはまず、見た目や臭いで一度判断するようにしましょう。そして、調理して味に違和感がある場合は食べないようにしましょう。
じゃがいもが変色した時は食べられる?
続いては変色してしまったじゃがいもについて解説していきます。じゃがいもを切ってみたらピンク色や緑色になっていたこともあるのではないでしょうか?変色する原因をしっかりと把握して色に合わせて正しい対処を行いましょう。
赤色やピンク色に変色している場合
まずは、じゃがいもが赤色やピンク色に変色している場合について解説していきます。赤色やピンク色に変色する原因は2つあります。1つ目は低温障害による変色、2つ目はポリフェノールの酸化による変色です。
低温障害は、主に成長する過程が低温だった際に起こります。いつもと違う色の食材で食べるのがためらわれますが、低温障害による変色はイチゴやリンゴなどのフルーツが赤く色づくのと同じ成分なので、体に害はありません。
そして、2つ目の原因でもあるポリフェノールの酸化は赤、茶色、黒の順番で変色していきます。赤色の変色はポリフェノールが酸化する初期の段階で、リンゴのなどのポリフェノールが多い食品に見られる症状なので食べても問題ありません。
黒色や茶色に変色している場合
じゃがいもが黒色や茶色に変色している場合は、注意が必要となります。上記でも解説したように茶色や黒色に変色する原因はポリフェノールの酸化です。
薄く茶色に変色している程度の場合はポリフェノールの酸化初期段階なので、食べても大丈夫です。しかし、真っ黒に変色している場合や中に穴が空き、周りが黒く変色している場合は処分してしまうか、変色した部分を取り除いてから食べるようにしましょう。
また、ポリフェノールの酸化は水に浸けることで防ぐことも可能です。そもそも、酸化とは空気に触れて起きてしまうため、空気に触れないように全体を水に浸けることで食べる時にためらわれる変色を防ぐことができます。
緑色に変色している場合
じゃがいもは酸化や低温障害が原因で様々な色に変色することがありますが、一番注意しなければいけないのは緑色に変色してしまった場合です。緑色に変色しているのは、毒素のソラニンが増えている証拠です。
緑色に変色した部分を取り除けば食べられる場合もありますが、ソラニンを食べてしまうと吐き気や激しい腹痛などの症状が出る可能性があります。そのため、緑色に変色した場合は諦めて処分するのがおすすめです。また、加熱すれば大丈夫かなと思われる人もいますが、加熱をした場合でも毒素は消えません。
茹でると黒くなった場合
また、じゃがいもは茹でると黒く変色していくこともあります。結論からいうと、茹でた際に変色した場合でも食べることができます。実は、茹でた際にじゃがいもが黒くなる原因は酸化等ではなく、じゃがいもに含まれている成分が原因となります。
黒く変色してしまう原因の成分はクロロゲン酸と呼ばれる成分と鉄分です。この2つの成分が多く含まれていると鉄の化合物が発生してしまい、黒く変色してしまいます。クロロゲン酸と鉄分の含有量は購入する際では判断ができないため、変色を防ぐためには下処理の段階で行う必要があります。
茹でた際に黒く変色するのを防ぐためには、下処理の際に酢水に浸けておくといいとされています。変色させたくない場合は試してみましょう。
じゃがいもの保存方法と日持ち
最後にじゃがいもの保存方法と日持ちについて紹介していきます。正しい保存方法で長く日持ちさせるようにしましょう。正しい保存方法を守ることで味が落ちるのを防ぐことも可能です。
常温保存
じゃがいもは冷蔵保存に向いていない野菜の1つで、常温保存がもっとも適しているといわれています。常温保存する際のポイントは湿気が少ない風通しのいい冷暗所に置くことです。
また、光が当たると光合成が行われ、皮が緑色に変色する緑化が進んでしまいます。そのため、じゃがいもを常温保存する場合は新聞などで包んで保存するなど、光の遮断も同時に行いましょう。1つずつ新聞紙で包むのが面倒な場合は4個から5個くらいまとめて包むのがおすすめです。
なお、新聞に湿気が含んできた場合は、その都度新聞を変えて上げることで長く日持ちすることができます。
冷蔵保存
上記でも紹介したように、じゃがいもは冷蔵保存に向いていない野菜となります。しかし気温が高い夏場などでは常温保存も危険です。きちんとポイントを抑えれば、冷蔵でも保存することができるので、覚えておきましょう。
冷蔵庫で保存する場合は温度が低すぎない野菜室で保存しましょう。ただし、そのまま入れてしまうと乾燥してしわしわになってしまうため、保存容器などに新聞紙を敷き詰めてじゃがいもを並べて保存しましょう。保存容器は密閉しないように、蓋は少し緩めに閉めるのがポイントです。
また、冷蔵庫の中の環境ではじゃがいもが持つデンプンが糖分へと変わり、甘みが増すというメリットも存在します。しかし、煮物に使う際は甘味が際立ちますが、冷蔵保存するとホクホク感が薄れたり、揚げた際に色が濃くなるデメリットもあるので注意しましょう。
冷凍保存
じゃがいもは常温保存でも充分日持ちする野菜です。そのため、冷凍する必要はほとんどありませんが、加熱後の余ったじゃがいもなどは冷凍保存をすることもできます。
生のまま冷凍保存をしてしまうと、中身がスカスカのスポンジのような状態になってしまいます。その理由は、冷凍すると組織が壊れ、解凍した際に水分が抜けてしまうからです。そのため、じゃがいもを冷凍する場合は加熱し、潰してマッシュ状にしたり、小さくカットするなどの工夫が必要です。
そして、冷凍したじゃがいもを解凍する場合は、冷蔵庫に移して6時間から8時間ほどかけてゆっくりと自然解凍させましょう。
じゃがいもが腐る状態を把握しておこう
腐るとじゃがいもは茶色の汁が出たり、異臭を放ちます。また、カビが生えてしまったり大量の芽が出てしまった場合は食べられないので、すぐに処分しましょう。そして、変色してしまったじゃがいもは食べられる場合もあるので、変色の原因と対処法を把握して正しく調理しましょう。