2019年08月31日公開
2024年09月26日更新
給食のカロリーはどのくらい?世界の給食のカロリーは?
給食のカロリーはダイエットしたい学生には大事な問題です。学校給食のカロリーは高いと言う人もおり、痩せたいのにしっかり食べて大丈夫なのかと不安になる子も多くいます。給食の平均カロリーはどのくらいなのか調査しました。
給食のカロリーは高くて太る?
思春期になると男女問わず気になるのが体型です。大きな身体の変化がある思春期は同年代の子達と比べて「自分はお腹がぽっちゃりしている」、「あの子の足はあんなにもスラっとしているのに、自分の足はまるで大根のよう」などと、どうしても体型を気にしてしまう子も多いようです。
しかし小学校や中学校には給食があるので思うようにダイエットをすることができず、悩んでしまうこともあります。実際のところ、給食にはどのくらいのカロリーがあるのでしょうか?
給食の平均カロリーは?
給食は文部科学省の学校給食実施基準によって献立の栄養内容が決められており、小学校・中学校だけでなく保育園でも実地されています。それぞれの平均カロリーはどのように定められているのか見ていきましょう。
保育園の給食のカロリー
・昼食は1日全体の3分の1を目安とする。(33%)
・おやつは1日全体の10~20%の程度の量を目安とする。
保育園には1~5歳の幼児が預けられており、給食と別におやつが提供されています。そのため小学校・中学校の事情とは考え方が異なってきます。なぜ、幼児にはおやつを出す必要があるのでしょう?
幼児期はまだ消化吸収機能が未熟なため1回の食事で食べられる量が少なくなってしまい、朝・昼・夜の食事では必要な量を食べることができません。ですので食事の回数を増やすことで必要な栄養が摂れるよう、おやつを出すという工夫をしています。つまり、幼児にとってはおやつは食事の一部なのです。
文科省は保育園の給食について上記のように述べています。この基準に基づいて計算すると、1~2歳児は平均470kcal、3~5歳児は平均590kcalの栄養価になるよう給食とおやつの献立が考えられています。
小学校の給食のカロリー
6~12歳の子供達で構成されている小学校でも、平均カロリーは年齢別に定められています。計算基準は保育園と同じく1日全体の3分の1を目安として考えられており、小学1~2年生は590kcal、3~4年生は640kcal、5~6年生は720kcalになるよう献立が考えられています。
配膳の際にサンプルが用意されていますが、このサンプルは目安のカロリー量になるよう配膳されたものです。きちんと参考にすると適切な栄養を摂取することができます。
中学校の給食のカロリー
小学生と比べ、生徒の体格差が少ない中学校では平均カロリーは一律されています。中学校給食の平均カロリーは820kcalです。この数値を見るとかなり多いように感じます。大人から見ても約800kcalは何も知らなければ驚いてしまう数字です。
しかし、中学生の基礎代謝(呼吸をしたり、心臓を動かしたりするなど、じっとしていても生命を維持するのに使うエネルギー量)は最も高いとされており、30~40代の大人と比べると約1.5倍の基礎代謝になります。思春期は身体の成長期でもあるので、中学生は想像以上に沢山のエネルギーを必要とするのです。
世界の給食のカロリーと給食の特徴
日本の給食を世界と比べると栄養価はどのように感じるのでしょう?日本の給食を実感してもらうために、世界の給食についても調査しました。
アメリカ・南米
アメリカの学校は日本のように教室で生徒が配膳して食べるような食事でなく、カフェテリアで昼食を食べるようになっています。近年までカフェテリアのメニューは如何に必須カロリーを補給させるかを課題としていましたが、2000年代からは生徒の肥満傾向が著しくなってきたこともあり、栄養バランスなども考慮されるようになりました。
しかし、人種のサラダボウルと呼ばれるようにアメリカには様々な人種が集まっています。宗教上の理由やベジタリアンなど、それぞれの食事事情に合わせるためにもカフェテリアはビュッフェ形式になっていますので、食べたいものを好きなだけ摂れる状態です。
結局のところ、アメリカのカロリー基準は無いに等しいと言えます。また南米では家に帰って食べる子供が多く、給食形式の学校は少ないです。
ヨーロッパ
ヨーロッパの初等中等学校の多くでは学校が14時ごろに終わるため、昼食は家に帰って食べるケースが多いです。しかし近年では両親が働いている子供達のために、アメリカと同じくカフェテリア形式で昼食を提供する学校が増えてきました。
アメリカと同様食べたいものを選んで食べる方式ですので、ヨーロッパ諸国でも具体的な基準等は定められておらず、世界では食育の意識が低いのが現状です。
ですが肥満を問題とする国では、最低限野菜と果物は何品以上摂るようにすると定められている場合もあります。どちらかというとカロリーではなく食品で基準が定められているのです。
アジアとその他の国
中国では2時間ほどの昼休憩が設けられており、かつては一度家に帰って昼食をとる生徒が多くいました。現在、大きな経済発展を遂げた中国は給食を提供する学校を増やしていますが、安全な食事が提供されているとは言い難いのが現状です。
最近では四川省成都市の学校でカビの生えた食材や腐った食材が混入していたことが発覚し、中国国内で大きな問題となりました。結果的に安全性ばかりが重視されており、栄養面はおろそかになっているそうです。
発展途上国においては子供は労働力であり厳しい生活を児童労働で埋めようとするので、子供が学校へ行くこと自体が困難な場合が多くあります。そのため発展途上国では学校の給食事業を行うことで家計の負担を軽減させ、子供達の就学を促せるよう努力をしています。各国の事情を見ていくと日本は大変恵まれた国であることがわかります。
給食のカロリーはダイエット中でも大丈夫?
それでも気になってしまうのがダイエットしたい人間の心理です。ダイエット中でもしっかり食べて大丈夫なのでしょうか?
ダイエット中でも食べて大丈夫
結論から言うと、ダイエット中でも食べて大丈夫です。前述したとおり10代の基礎代謝は最も高く、800kcal程度はあまり高い数値とは言えません。最近では食料品の高騰から20kcalほど基準に満たない給食というのが問題になりましたが、食べた学生からは物足りないとの意見が散見されています。
また、学生時代は体育の授業や部活動があるので大人よりもずっとカロリーを消費しやすい環境です。逆にきちんと食べないと栄養不足によってホルモンバランスが崩れ、体調が悪くなったり身長が伸びず理想の体型になれなかったりします。それでもダイエットしたい場合、どのようにすればいいのでしょう?
給食を食べる順番
しっかり食べてもできるダイエット法として、食べ順ダイエットというものがあります。テレビ番組などでよく紹介されているので既に知っている人は多くいるのではないでしょうか?簡単に説明すると、食事の際に野菜・海藻(食物繊維)、汁物・スープ、肉・魚、ご飯・パン(炭水化物)の順に食べていくという方法です。各パートを食べきってから次に進むようにします。
なぜ、これでダイエットになるのかというと、野菜に含まれる食物繊維を先に食べることによって、血糖値の急激な上昇を抑えることができるからです。血糖値の上昇を抑えることで、体内に貯め込まれる脂肪の量を減らすことができます。
また、野菜やスープなどお腹に貯まりやすいものから食べることで食事の量も抑えることができるのです。ダイエット効果が期待できるうえ、学校生活に取り入れやすく手軽なダイエットといえるでしょう。
給食のメリット
一番のメリットは栄養のプロである管理栄養士が栄養バランスを考えて作成したメニューであることです。家では栄養バランスが摂れたダイエット効果のある食事が摂れていると思う人もいるかもしれませんが、実際きちんとした知識に基づいた食事が摂れている家庭はほとんどありません。
健康ブームの今、両親は栄養を考えてご飯を作っていると思っていても健康ブームに乗っている人が健康的な生活ができているとならないのが現実です。1日の3分の1を目安として献立を考えると始め述べましたが、ミネラルやビタミンなどの一部は一日の必要量の2分の1を目安にしている場合があります。
これは、日常の食生活で不足しがちな栄養素を給食で多めにとれるようにしているためです。こういったミネラルやビタミンは太りにくい身体を作るのに必要な栄養素であることが多く、しっかり食べることでよりダイエット効果が表れる身体になれると言えます。
給食はカロリーも栄養価もベストな昼食!
給食はカロリーも栄養価もベストな昼食です。それでもカロリーが気になるという人は、昼食を削るのではなく間食をやめるようにしましょう。
せっかく昼食を減らしてもお菓子など間食していたら意味がありません。基礎代謝が低く、運動を殆どしない大人でも間食をなくすだけで痩せることができます。給食をしっかり食べ運動し、健康的にダイエットの成功を目指してください。