ウェイパー(味覇)とは?創味シャンタンやコンソメ・鶏ガラとの違いと代用

ウエイパー(味覇)・シャンタン・コンソメ・鶏ガラなど現在様々な調味料があります。中華料理などにこれらの調味料を加えると、食材の味が更に際立ち美味しくなりますが、どの料理にどの調味料が合うかは迷ってしまうと思います。特にウエイパーとシャンタンは、味の違いがあまりないため、どちらを使ってよいか悩むのではないでしょうか?そこで、ウエイパーの代用としてシャンタンを使ってよいのか、チューブタイプは使いやすいかなど、上手に使いこなすためのアドバイスをします。

ウェイパー(味覇)とは?創味シャンタンやコンソメ・鶏ガラとの違いと代用のイメージ

目次

  1. 1ウエイパー(味覇)は他の中華系調味料と何が違う?
  2. 2ウエイパー(味覇)とは?
  3. 3ウエイパーと創味シャンタンの違い
  4. 4ウエイパーとコンソメの違い
  5. 5ウエイパーと鶏ガラの違い
  6. 6ウエイパーの代用品
  7. 7ウエイパーやシャンタンを上手に使いこなそう!

ウエイパー(味覇)は他の中華系調味料と何が違う?

中華料理の味付けとしてウエイパー(味覇)は、常備している調味料だと思います。しかし中華系調味料と言えば、シャンタンやコンソメ・鶏ガラなどあらゆる種類の調味料がある中、違いを聞かれるときちんと答えられる人は少ないと思います。そこで、ウエイパーと他の中華系調味料との違いを把握し、日々の料理で使い分けをしてみてください。

また、ウエイパーと創味シャンタンの関係性を知ることにより、さらに調味料の使い分けに興味がわくかもしれません。今回はウエイパー同様、創味シャンタンについても詳しく紹介します。

ウエイパー(味覇)とは?

ウエイパーとは、赤く丸い缶に大きく「味覇」と書かれているペースト状の調味料です。中身は鶏骨と豚骨をベースに野菜のエキスやスパイスが配合されています。中華料理はもちろん、炊き込みご飯やスープ、野菜炒めの隠し味として使われると思います。まずは、ウエイパーを詳しく紹介します。

中華系調味料の一つ

ウエイパー(味覇)の原材料は食塩・肉エキス(ポーク、チキン)・野菜エキス・動植物油脂・砂糖・乳糖・小麦粉・香辛料・調味料(アミノ酸等)です。栄養成分は100gで換算すると、カロリーが405kcal、タンパク質が10.3g、脂質32.1g、炭水化物18.6g、塩分相当量37gと高カロリーの調味料と言えます。

チャーハンを作るときには小さじ1杯のウエイパーを使いますが、小さじ1杯(5g)にするとカロリーは20kcalになります。ただ中華料理の場合、この他の調味料は基本的に使わないので、余計なカロリーが増えないと言いう意味では、使いやすい調味料とも言えます。

製造会社

ウエイパー(味覇)は販売元と製造元が違います。販売しているのは、兵庫県神戸市に本社がある廣記商行(こうきしょうこう)という会社です。

製造に関しては、2015年3月までウエイパーの中身を創味シャンタンを作っている株式会社創味食品に製造委託していました。しかし、契約の破談により、以降はアリアケジャパン株式会社がウエイパーを委託生産しています。

歴史

廣記商行は中華料理専門問屋として販売・小売りをしており、ウエイパーもそのひとつです。1953年に創業して以来、事業が拡大していく中で1981年、創味食品の委託生産により「味覇」が一般向けに販売されました。味覇は2005年にユニクロのコラボレーションTシャツとして販売されたり、2014年にはチューブタイプの味覇が販売されています。

チューブタイプのウエイパーの味

チューブタイプのウエイパーというのは、実は廣記食品が創味食品とは別の会社に委託して製造し販売しています。なので、厳密に言うと2014年に発売したチューブタイプのウエイパーは従来のウエイパーとは別物ということになるのです。

このウエイパーのチューブタイプを独自で作ったことに、創味シャンタンを作っている創味食品が不服とし、契約破談にまでもつれていったのです。

ウエイパーと創味シャンタンの違い

ウエイパーの歴史の中で、創味食品という製造会社の名前が度々出てきますが、「創味シャンタンDX」を販売している会社がこの創味食品なのです。そこで、廣記商行の味覇と創味食品の創味シャンタンは何が違うのか検証してみます。

創味シャンタンとは?

創味シャンタンは、創味食品が1961年に業者向けに販売された中華系調味料です。白く丸い缶には、キリンをモチーフにした動物の上に人がまたがっているペースト状の調味料です。原材料を調べてみると、食塩・畜肉エキス・野菜エキス・動植物油脂・砂糖・乳糖・小麦粉・香辛料・調味料(アミノ酸等)とほぼウエイパーと同じ原材料です。

創味食品と廣記商行の関係性

創味食品と廣記商行の関係は深く、絡み合っている印象があります。ウエイパー発売当初は、廣記商行が創味食品に製造委託して販売してましたが、2014年に廣記商行が独自でチューブタイプのウエイパーを発売したことから関係性に亀裂が生じ、2015年に契約が破談となりました。

その後、創味食品は「創味シャンタンDX」として、廣記商行は別の会社に製造を委託して引き続き「ウエイパー(味覇)」として販売するようになったのです。

出汁の違い

現在のウエイパーと創味シャンタンは別物です。なので、出汁の違いもあると思います。しかし、ウエイパーと創味シャンタンの原材料は殆ど同じなので、調べても明確な出汁の違いはわかりませんでした。ただ、味比べをするとウエイパーは大衆食堂の中華料理店の味、創味シャンタンは高級料理店の中華料理の味と区別している人が多いのは事実です。

味の違い

また、2015年3月以降に他の製造会社に委託して作られたウエイパーと創味シャンタンとは味の違いがあります。ウエイパーはうま味や塩味が濃く、創味シャンタンはコショウの味が強いです。これは、ウエイパーと創味シャンタンのチューブタイプで比較すると違いがすぐわかります。

業務用と家庭用

業務用として昔から販売されているのは創味シャンタンです。量も様々で1kgのものから20kgの缶まであり、粉末状のタイプもあります。ウエイパーも業務用として販売されている商品もありますが、1kgのものまでしかありません。家庭用に関してはウエイパー、創味シャンタンどちらも販売されていますが、ウエイパーの方が昔から販売しています。

ウエイパーとコンソメの違い

次にウエイパーとコンソメの違いについて検証していきます。コンソメも調味料として万能ですが、ウエイパーとの違いを知って、料理を美味しく作りましょう。

コンソメとは?

コンソメとはフランス料理におけるスープの一種で、澄んだ琥珀色でなければいけません。牛肉・鶏骨・魚の骨などに香味野菜や香辛料を加え出汁(ブイヨン)を作り、さらに肉や野菜を煮立て、卵白で灰汁(アク)を取ります。

中華風か洋風かの違い

ウエイパーとコンソメの違いは実は殆どありません。敢えて言うなら、ウエイパーは中華風の味コンソメは洋風の味に仕上がるということです。同じ材料のスープを作る場合、ウエイパーで味付けしたら中華、コンソメで味付けしたら洋食になるのです。

固形・粒状・半練り

ウエイパーとコンソメは料理で使うために形が何種類かあります。ウエイパーは粒状タイプと半練りタイプコンソメは固形タイプと粒状タイプ、半練りタイプがあります。ウエイパーは半練り、コンソメは固形という概念がありますが、料理の煮込み時間や炒め時間によって形を変えて使っても良いと思います。

味は似ている

ウエイパーとコンソメは味が似ています。ウエイパーがない時に代用してコンソメを使う時があるかもしれませんが、気を付けなければいけません。一般的に使うコンソメは材料にビーフエキスを使用しているので、洋風寄りの味付けで料理が出来てしまいます。中華料理を考えて作る場合は、違う調味料を使った方が無難かもしれません。

ウエイパーと鶏ガラの違い

ウエイパーと鶏ガラの違いも気になります。鶏ガラも中華料理でよく使う調味料なので、違いを知っておくと料理の幅も広がると思います。

鶏ガラスープの素とは?

鶏ガラスープの素とは、鶏肉とがら(鶏肉の肉を取り去った骨)をじっくり煮出したものを粒状にした商品です。スープの他にも鍋や炒め物などあらゆる料理に調味料として使うことが出来ます。

複数の素材の出汁か鶏のみの出汁か

ウエイパーと鶏ガラスープの大きな違いは、出汁です。ウエイパーはポークやチキン、野菜のエキスで出汁を取っていますが、鶏がらスープは鶏肉のみの旨味で出汁を作っています。この出汁の違いによって、料理の味も多少変わります。鶏ガラスープを使った料理の方があっさりとした味わいになると思います。

上澄みか丸ごとかの違い

もう一つの違いは、ウエイパーは出汁を煮込んでアクを取り、上澄みを半練り状態で固めたものですが、鶏ガラスープは、「丸鶏」という商品名のように鶏肉を丸ごと煮込んで作った出汁です。ウエイパーは香辛料の効いた複雑な味とすれば、鶏ガラスープはチキンエキスがたっぷりのあっさり味といって良いと思います。

ウエイパーの代用品

中華料理を作っていて、最後の味付けにウエイパーを使おうと思ったら買い置きがなかったという経験をしたことがある人がいると思います。そんな時に他の調味料で代用できないか、迷ってしまうのではないでしょうか?そこで、他の調味料で代用したときの味の違いをアドバイスします。

コンソメスープの素

ウエイパーをコンソメスープに代用したら、ひと言で言うと中華風から洋風に味が変わると思います。ウエイパーの少し塩味が濃いものから、コンソメはセロリなどの香味が入った味わいになります。スープにすると味の違いが顕著に出るので、代用するときは別の料理を作る感覚になると思います。

創味シャンタンDX

ウエイパーと一番近い味はやはり創味シャンタンです。スープやチャーハンにしても大きな味の違いはないと思います。最近では、チューブタイプの創味シャンタンが使いやすく、気軽に本場中華料理の味が簡単に作れると人気です。

ただ、ウエイパーのチューブタイプと創味シャンタンのチューブタイプは全く違う会社が作っているので、味の違いが出るかもしれません。

鶏がらスープの素

鶏ガラスープはウエイパーに比べてあっさり味です。もし、ウエイパーの代用で鶏がらスープを使うのであれば、ポークの脂身や香辛料が物足りなく感じてしまうと思います。そういう時は、料理に豚肉をプラスしたり、ニンニクや七味などの香辛料を使って味付けをすればウエイパーに近い味わいが出ると思います。

ウエイパーやシャンタンを上手に使いこなそう!

味の違いをあまり気にしていなかったウエイパーや創味シャンタン。実は複雑な歴史があり、それぞれ自分の商品に誇りをもって販売していることがわかりました。ウエイパーと創味シャンタンは殆ど味は似ていますが、食べ比べすると自分好みの味に出会うはずです。

まずは、ウエイパー、創味シャンタンどちらの商品も試してみて、他の調味料も含めて自分の作る料理の中で上手に使いこなしていきましょう!

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