2019年01月04日公開
2024年08月27日更新
数の子の親魚は?筋子やイクラとの違い・とびっこを解説!
数の子は、プチプチした食感が特徴の魚卵です。お節料理に欠かせない数の子ですが、その親魚はどんな魚か知っているでしょうか?ここではニシンの魚卵をはじめとし、筋子とイクラの違いやとびっこ、たらこの親魚についても詳しく調査しています。数の子を使ったおすすめレシピもあるので、お節料理に余った数の子でアレンジするのもよいでしょう。ぜひ、数の子など魚卵の知識を深めましょう。
数の子の特徴や親魚は?
数の子の親魚はニシン
数の子は、ニシンの魚卵でプチプチした食感が楽しめる人気の食材です。日本では、北海道が主な産地となっており、海外ではロシア、カナダ、アメリカなどから輸入されています。販売される種類としては、干し数の子、塩漬け数の子、味つけ数の子がほとんどで、中でも干し数の子が高級品として取り扱われているようです。
数の子の名前の意味
ニシンの魚卵である数の子ですが、なぜニシンの卵ではなく数の子という呼び方がされるのでしょうか?ニシンは昔、「かど(かどいわし)」という名前で呼ばれていたそうです。ニシンの卵は「かどのこ」と呼ばれ、その呼び方がなまって「かずのこ」といわれるようになったとされています。数の子は魚卵の数が多いことから、のちにの「数」という漢字が当て字になったようです。
数の子は塩漬けにしてお節料理に使われる
塩漬け数の子や味つけ数の子は、お節料理として食べる機会の多い魚卵です。実は、お節料理に数の子を入れるのには理由があります。卵の数が多い数の子は、子孫繁栄という願いをこめ、縁起物とお節に入れられるようになったようです。また、ニシンという魚の響きから「二親」という当て字をし、2人の親に子供が生まれるようにという願いがこめられているという説もあります。
数の子以外の魚卵の違いとは?
筋子・イクラの親と魚卵の違い
ここからは、数の子以外の魚卵の違いを見ていきましょう。まず、筋子とイクラですが、この2つは鮭や鱒を親に持つ魚卵です。どちらも同じ親を持つ魚卵なのに、なぜ呼び方が異なるのでしょうか?実は、筋子とイクラには魚卵の成熟度や製造される過程による違いがあります。イクラはプチっとした食感が楽しめるように、成熟したニシンの魚卵を使って加工されます。その成熟した魚卵をほぐして味つけしたものがイクラなのです。
また、イクラという名前はロシア語で「魚卵」という意味を持ちます。一方、筋子は皮がやわらかいものを使う必要があるため、ニシンの未成熟な魚卵を使って作られます。筋子はその名の通り筋のような膜に入っていることから、イクラに加工する前の魚卵はすべて筋子と呼ばれるようです。
とびっこの親と数の子との違い
赤くてプチプチした食感が特徴のとびっこは、トビウオの魚卵です。数の子ととびっこのの大きな違いは、その見た目にあります。数の子は、粒同士がつながった大きな魚卵ですが、トビウオを親に持つとびっこは糸のようなもので卵がつながっています。トビウオの産卵期は5~7月といわれており、魚卵の糸を取り除き塩漬け加工されたものがとびっことなります。とびっこは寿司に使われる他、パスタなど洋風料理に使われることも多いようです。
たらこの親は?
普段食卓にあがる魚卵で1番多いのがたらこでしょう。たらこはスケトウダラを親に持つ魚卵です。鍋の食材に使われるマダラとは違い、たらこの親であるスケトウダラはマダラより小さく細長い見た目をしており、かまぼこやはんぺんなどに使われることの多い魚です。たらこは、スケトウダラの魚卵を塩漬けにして作られます。ちなみに調味液につけたたらこを明太子、唐辛子につけたたらこを辛子明太子といいます。
数の子を使ったおすすめの食べ方/レシピ
ボウル一つで簡単プチプチ美味しい「数の子のスパゲティ」
味つけ数の子を使って作る、プチプチ食感が楽しいスパゲティのレシピを紹介します。パスタを茹でたらボウル1つで混ぜるだけの簡単レシピなので、料理初心者の方にもおすすめです。お節料理に余った数の子を使う消費レシピとしても最適です。シンプルな色合いなので、刻み海苔やネギを一緒に使って彩りよく仕上げましょう。バター醤油の味つけは、数の子の味わいを存分に引き立ててくれます。2人分のレシピは下記の通りです。
- スパゲティ180g
- 味つけ数の子80g
- バター10g
- 醤油大さじ1
- 黒こしょう適量
- 万能ネギ適量
- 刻み海苔適量
- 万能ねぎは小口切りにします。スパゲティを茹でる湯を準備します。味つけ数の子は、おろし金などを使ってほぐします。なければ包丁で程よい大きさに刻んでおきましょう。
- 湯の準備ができたら、スパゲティをパッケージの表示通りに茹でます。耐熱ボウルにバターを入れ、電子レンジにかけてやわらかくします。
- 2のボウルに醤油、数の子を加えて混ぜておきます。スパゲティが茹で上がったら水気を切ってボウルの中に入れ、刻みネギも入れて全体を混ぜ合わせます。皿に盛りつけ、仕上げに刻みネギをちらせば完成です。
おしゃれおつまみに変身「数の子のポテトサラダ」
数の子の歯ごたえがポテトサラダと相性抜群のレシピを紹介します。こちらのレシピのポイントは、里芋と粉チーズを入れて作っていることです。ねっとりした食感の里芋がサラダにコクを与え、粉チーズが程よいまろやかさをプラスしています。数の子は細かく刻まない方が、食感のよいサラダになるでしょう。里芋がなければ、じゃがいものみで作ってもさっぱり美味しく仕上がります。4人分のレシピは下記の通りです。
- じゃがいも3個
- 里芋3個
- 味つけ数の子100g
- きゅうり1本
- 酢小さじ3
- マヨネーズ大さじ5
- 牛乳大さじ2
- 粉チーズ大さじ1
- 砂糖小さじ1
- ハーブソルト少々
- 塩少々
- 数の子は包丁か手で小さめにほぐします。味が薄ければ醤油大さじ1/2(分量外)をからめておきます。きゅうりは千切りにして塩もみしてから10分程置いておきます。しんなりしたら水気をしぼりましょう。
- じゃがいもと里芋は、皮をむいてからひと口大にカットします。耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、じゃがいもと里芋を並べて電子レンジでやわらかくなるまで加熱します。
- やわらかくなったじゃがいも、里芋は、熱いうちにフォークでつぶし、酢をまわしかけてさっと混ぜます。
- ボウルに冷ました3、きゅうりを入れ、マヨネーズ、牛乳、粉チーズ、砂糖、ハーブソルトを加えて混ぜ合わせます。1の数の子を醤油ごと加えて全体を混ぜ、冷蔵庫で冷やしたら完成です。
2種類のチーズがポイント「数の子のクリームチーズ和え」
味つけ数の子を濃厚なチーズと合わせた簡単レシピを紹介します。クリームチーズとマスカルポーネチーズで作る数の子和えは、洋風のお節料理としてもおすすめです。数の子は酒を使って風味をつけることでワインにもよく合うつまみになります。クリームチーズのみで作ったり、数の子の代わりにたらこを使ってもよいでしょう。チーズを多めに使って野菜と和えると食べごたえのあるサラダにもなります。4人分のレシピは下記の通りです。
- 味つけ数の子2本
- 酒大さじ1
- クリームチーズ100g
- マスカルポーネチーズ60g
- みりん大さじ1
- ディル2g
- かつお節ひとつまみ
- 鍋に水1リットルを入れて湯を沸かします。味つけ数の子はひと口大にカットします。沸騰した湯に酒を入れ、数の子をさっと下茹でします。ザルに上げ、水気を切っておきましょう。
- クリームチーズは室温に戻し、やわらかくします。ディルは葉をつんでおきます。みりんは本みりんであれば、電子レンジで煮切ります。
- ボウルにクリームチーズ、マスカルポーネチーズ、みりんを入れてよく混ぜます。数の子、ディルの葉を加えて混ぜ合わせます。器に盛りつけ、かつお節をのせたら完成です。
食感の楽しいおかずに「数の子入り卵焼き」
数の子のはじける食感がクセになる卵焼きを紹介します。作り方はシンプルで、普段の卵焼きに味つけ数の子を加えるだけで作れます。ポイントは、数の子を細かく刻むことです。大きい数の子が入っていると、フライパンで巻きにくく仕上がりの形もいびつになってしまうので気をつけましょう。2人分のレシピは下記の通りです。
- 味つけ数の子大さじ2
- 卵2個
- だし汁大さじ1
- 砂糖小さじ1/2
- サラダ油適量
- 数の子は包丁で細かく刻みます。ボウルに数の子、だし汁、砂糖を入れて混ぜ、溶き卵を加えてさらに混ぜ合わせます。
- サラダ油を加熱したフライパンで、1の卵液を3回にわけて入れ、卵焼きを作ります。食べやすいサイズにカットしたら完成です。
数の子もその他魚卵も親子で美味しい!
プチプチした食感が楽しい数の子は、お節料理だけでなくいろんな料理にアレンジできる魚卵です。食感を活かして料理すると、ご飯にも酒にも合うおかずになるでしょう。数の子の代わりにたらこやとびっこを使うのもおすすめです。紹介したレシピを参考に、お節以外の料理作りも楽しんでください。