エイの干物の裏側がエイリアンみたいで怖い?食べ方や作り方を調査!

エイと聞いて、どんなエイを思い浮かべるでしょうか?水族館で愛らしい顔をしたエイ、それとも南の海で優雅に泳ぐ大きなマンタ。可愛い顔と思っていたエイの裏側が、実は顔じゃない?干物にしたエイが驚くほど怖いエイリアンの様に見えるらしいのです。しかし、エイは干物にしておくと長期保存ができ、美味しい料理方法が沢山あるのです。エイの干物の様々な作り方や、食べ方を紹介したいと思います。

エイの干物の裏側がエイリアンみたいで怖い?食べ方や作り方を調査!のイメージ

目次

  1. 1エイはどんな魚?
  2. 2エイの干物の裏側がまさにエイリアン?
  3. 3エイの干物を作ってみよう
  4. 4エイの干物の上手な作り方
  5. 5エイの干物の美味しい食べ方
  6. 6エイは干物にするとエイリアンに変身

エイはどんな魚?

水族館に行くと必ず見ることのできるエイですが、優雅に泳ぐ姿とは全く違った印象が、裏側にある顔?のようなもの。どこか愛嬌のある顔に見えてきます。あれは本当は顔なのか?と思った人は少なくないと思います。そんな馴染みはあるけど、知らないことだらけのエイについて調べてみました。

エイの生態について

エイの仲間には、アカエイ、オナガエイ、カラスエイ、シビレエイ、ツバクロエイ、ツマリカスべ、トビエイ、ナルトビエイ、ハクテンシエイ、ヒラタエイ、ホシエイ、マダラトビエイ、ヤマトシビレエイのように、エイと呼ばれるものは沢山いますが、この中にはエイの仲間ではないものもいます。世界の人々を魅了するマンタもエイの仲間です。

多くの種類がいるエイでの中で、一般的に日本で食べられているのはアカエイです。エイヒレの干物やエイヒレの煮つけなら一度は食べたことがあるのではないでしょうか?このアカエイには尻尾に毒針があり、さそりのように反り返って襲ってくるそうです。釣りあげた時も注意が必要ですが、海水浴場の浅い海底の砂の中にいるエイにうっかり足を刺されることもあるようです。

日本では食用としては、あまり馴染みのないエイですがお隣韓国では、エイを発酵させたホンオ・フェという世界で二番目に臭いと言われるエイの料理があります。ホンオフェを口に入れて息を吸うと失神しそうになると言われるほど強烈なアンモニア臭がするそうです。しかし、韓国では、結婚式など冠婚葬祭に欠かせないご馳走なのです。

アカエイは定置網や底引き網などで漁獲されていますが、あまりスーパーなどで見かける機会は少ないです。しかし、脂肪が少なく繊維質が強く意外と美味しいので刺身や煮つけ、煮こごりとして食べられたり、練り製品の原料にも使用されています。

エイの干物の裏側がまさにエイリアン?

あまり目にすることはありませんが、エイを干物にした光景にはちょっと驚きを隠せません。どう見てもエイリアンなのです。水族館で見るあの可愛らしい顔のようなエイの裏側が、干物になると恐怖でとても食べようなんて思えないほどです。

干物じゃなければ可愛いエイ

干物のエイは、本当にエイリアンのようで子供に見せてしまったら、トラウマになってしまうのではないかと思うくらいの衝撃的な容姿ですが、生きているエイは主にプランクトンを餌としているので非常に人懐こく、海で出合うと一緒に泳ぐことができたり、水族館などのエイは餌をもらおうと人に寄ってきたりします。

顔ではないですが、裏側がにっこり笑った顔のようで可愛いと、エイを題材にしたキャラクターやイラストが沢山あります。

エイの裏側は顔じゃない

エイの裏側は顔に見えますが、実は裏側に見えているのは口と鼻だけで、目は表側にあるのです。裏側の顔の様に見える部分で目に見えるところは、実は鼻なのです。人間はシミュラクラ現象と言って、三つの点が集まると人の顔として認識してしまうのです。

実際に水族館などで餌をあげる時間にエイを観察してみてください。裏側の横一文字になっているところで餌をくわえて食べています。そして、表側も良く見てもらうと、ちゃんと目が二つあります。

怖いけど美味しいエイの干物

エイリアンの様な怖い見た目のエイですが、実は食べると大変美味しいのです。エイの干物で皆さんの身近にあるもと言えば、エイヒレです。居酒屋さんなどでは結構メニューにエイヒレがあるかと思います。噛むほどに旨味があって、酒の肴にはもってこいのエイの干物です。

エイに限らず干物に限らず、干物が美味しいのには理由があります。干物を作る時に使用する塩により、筋繊維と筋繊維の間の隙間が狭くなり魚の身の水分が抜けにくくなり、旨味を閉じ込められます。実は、生魚を焼いた時よりも干物を焼いた時の方が水分が多いのです。また、塩漬けは塩溶性たんぱく質が溶けて再結合することにより身に弾力が生まれ食感も良くなります。

更に干物は乾燥させていく間に、タンパク質がアミノ酸へと分解されることにより、旨味が凝縮され美味しくなるのです。

刺身や煮つけ、ムニエルと色々な料理にもできるのに、市場ではかなりの安値で取引がされているそうです。何故なら、エイは鮮度を保つのが難しく、独特の強い臭いもあります。調理をするのも手間がかかるので、干物や練り製品などの加工品に使われているようです。しかし、エイにはコラーゲンが非常に多く含まれており、細胞の老化を防止する作用があります。

また、血管を丈夫にしたり、免疫力も高めてくれます。老眼や白内障の予防にも効果があり、エイの煮こごりはコラーゲンのかたまりです。韓国では刺身や発酵食品などにしてよく食べられるので、沢山売られており手に入りやすい食材のようです。エイは韓国女性の肌が綺麗な要因の一つかもしれません。

エイの干物を作ってみよう

美味しいエイの干物の作り方

そもそも丸ごと一匹で買えることはないかもしれませんが知識として。美味しいエイの干物を作るために、まずエイのさばき方を紹介します。エイの表面はヌメヌメしているのでタワシなどでヌメリを取り除きます。表も、裏も両方ヌメリを取ってください。エイの食べられる部分はヒレです。他の魚と比べてヒレが大きく発達しているので、肉厚で繊維質が多く美味しいのです。

家庭では丸干しにする必要がないので、このヒレの部分のみ切り取って、干物にしたいと思います。干しやすい大きさにカットしましょう。エイリアンになったエイの干物を是非実際に見たいという人は、エイの内蔵を綺麗に取り出しヌメリを取ったものを使用して、丸干しに挑戦してみてください。

エイの天日干しの方法

エイはさばくのに大変手間がかかることと、需要が少ないことから中央市場でも取引が少なく、あってもヒレのみを集めた取引となっているようです。北海道では、エイのことをかすべと呼びスーパーでも普通に買えるようですが、だいたいの地域では稀に店頭に並んでいるくらいでしょう。お取り寄せで買うことは出来るようです。

パック売りのエイのヒレを見つけたら購入して、エイの干物作りに挑戦してみましょう。切り身になって売っているものは既に皮が剥がされているものが多いですが、もし皮が付いていたら、手で引っ張って剥がしましょう。エイの身の中央に軟骨があるので、そこを境に包丁で切り開き二枚にしましょう。薄くしたほうが、早く綺麗に干物にできます。そして綺麗に洗います。

海水と同じ濃度の3.5%の塩水に3時間くらい漬けておきます。一旦取り出して水で表面の塩分を洗います。ボールに貯めた水にさっとくぐらせる程度で大丈夫です。ザルなどに広げて日が当たる場所に重ならないように並べて干しましょう。虫やごみの付着が気になる人は、万能干しカゴという、全体が網でできたファスナーで完全に閉めることの出来るものを使いましょう。

表面が乾燥してきたら裏側もひっくり返して、日にあてて乾燥させましょう。1週間くらいで完全に乾燥できます。

エイの天日干し以外の乾燥方法

天日干し以外の干し方で、素干しという方法もあります。風にさらしながら日にちをかけて干し、水分を取り除いていきます。塩も使わずそのまま干す昔ながらの伝統の干し方です。スルメやホタルイカなどが、この素干しにされることが多いです。

その他に、煮干しがあります。これは誰もが知っている出汁に使うカタクチイワシやマイワシを干したものです。煮干しは一旦食塩水で煮て味をしみ込ませてから干します。あと、灰干しと言って、紙にくるんだ食材を火山灰に埋めて水分を吸収させることにより、乾燥させる方法です。他の干物よりゆっくりと乾燥させるので、成分や鮮度、色味が変わりにくいのが特徴の干物です。

塩干しは、食材に塩をふってしみ込ませてから乾燥させます。塩を使うことで、殺菌効果を利用して保存性が高いのが特徴です。アジ、サバ、カマスなどが塩干しに使われます。次に寒風干しというものがあります。塩を食材にすりこみ、潮風に当てながら乾燥させる方法で、旨味とコクが生まれます。

丸干しという方法は、そのままの魚を干す方法です。内蔵も取らずに、内蔵の栄養も摂取できることがメリットです。目刺し、小あじ、カレイなどがこの干し方に使われます。それから、開き干しという方法ですが、内蔵を全て取り除き血合いなども綺麗に洗い流してから干したものです。サンマ、サバ、ホッケなどがこの干し方で使われます。

凍干しという干し方は、何回も凍結を繰り返して乾燥させる方法です。数日間真水に漬け込み、水を十分に吸収させてから凍結と解凍を数回繰り返すことにより、ふっくらと柔らかい身になります。スケトウダラや寒天がこの方法に使われます。

エイの干物の上手な作り方

新鮮なエイを選ぶ

干物の上手な作り方では、新鮮な食材選びはとても大切です。エイは他の魚と違って、丸ごと売っていることはまずないであろう魚ですので、切り身の状態で鮮度を見分けなければなりません。切り身の鮮度を見分けるポイントは、パックの下にドリップが溜まっていないものを選びましょう。鮮度のいい切り身は細胞が壊れていないので、ドリップが出にくいのです。

それから、切り身の断面は古くなってくるとダラリとしてきます。切り口が綺麗な状態のものを選びましょう。もし、わからないようであれば、対面売りをしている魚屋さんで聞いてから購入するという方法もあります。魚屋さんは一般の人が知らない知識を沢山持っていますので、調理法や美味しく食べるための知恵を教えてくれるので、遠慮なく聞いてみましょう。

塩水濃度に気をつける

干物の作り方では塩水濃度も重要なポイントです。干物を作る際の塩水の塩分濃度は3.5%くらいが丁度いいと言われています。この3.5%は実は海水の塩分濃度と同じなのです。しかし、青魚は濃い塩水に漬ける傾向がありますし、魚の脂の量によっても塩加減を変えているようです。人の好みによっても塩分濃度は違いますので、塩水はあくまでも目安として考えてください。

ちなみに魚の種類ごとの塩分濃度の目安ですが、イワシの丸干し5.8%、カタクチイワシの煮干し4.3%、しらす干し4~7%、アジやサバの開き干し1.7%、さきいか6.9%、スルメ2.3%となっています。近年では健康志向が高まり減塩傾向にありますが、海で採れたものは海水と同じ濃度の塩加減が一番美味しい塩加減なのではないでしょうか?

干物を作るさいに必要な条件は、最適な温度と湿度、適度な風です。温度は低温で乾燥させることでタンパク質がアミノ酸に変化して旨味が増します。

エイの干物の美味しい食べ方

煮付けて美味しいエイ干物のかすべ

エイの干物のおすすめの食べ方を紹介します。エイの煮つけです。作り方は、干したかすべ(エイ)を、まず水に漬けて戻さなければいけません。水を毎日換えながら4,5日かけて戻します。大きさや厚みによって日にちは変わります。戻したかすべ(エイ)は好みの大きさに切り、かすべが隠れるくらいの水を鍋に入れて煮ます。

一度ゆでこぼして、再びひたひたに水を入れて鍋にカスべと酒250ccを入れて、かすべに竹串がすっと入るくらいまで柔らかく煮ます。そしたら、砂糖と醤油、みりんで味付けをして、落し蓋をして30分ほど煮ます。一旦火を消して冷まします。再び火をつけて煮ます。これを3回~5回繰り返し、煮汁が少なくなるまで煮詰めたら完成です。

冷めた煮汁は冷蔵庫で冷やせば、煮こごりとして二度美味しい食べ方です。煮こごりの食べ方で一番シンプルで簡単な食べ方として、あつあつご飯にのせて刻んだネギを散らすだけです。美味しい煮こごりご飯のできあがりです。

煮こごりだけでは、ちょっと物足りない人におすすめの食べ方は、煮こごりにエイをほぐして混ぜます。それにエイを煮つけるときにコボウのささがきを一緒に煮ておいて、これも煮こごりに入れご飯にのせます。千切りにした生姜を添えたり、薬味ネギをのせたりして味のアクセントにすると、更に美味しい食べ方になるでしょう。作り方が簡単なので試してみてください。

素材の味を活かして炙りエイ

エイを炙って食べるのは定番中の定番と言えるでしょう。作り方は干したエイヒレをシンプルに炙るだけですので、誰でも簡単にできる作り方です。お酒の肴にぴったりです。漁港近くでは、獲れたてのエイをすぐに処理して加工したエイヒレの炙りを真空パックした商品もよく売られています。ちょっとこだわりたい人は炭火で炙ると更に美味しく頂けることでしょう。

細かく刻んでエイの干物のふりかけ

エイのふりかけの作り方は、干したエイを細かく刻んで、刻んだネギやゴマと一緒に混ぜます。塩少々とごま油を少々混ぜれば、エイの干物ふりかけの完成です。一緒に混ぜる具材は、青のりやかつおぶしなどを使っても美味しくできます。色々な具材で作り方を試してみましょう。

エイは干物にするとエイリアンに変身

生のエイを調理した食べ方も美味しいのは勿論ですが、干物にすることによって旨味が凝縮されて同じ食べ方でも、美味しくなることがわかりました。また、干物にすることで長期保存が可能になり、手に入りにくいエイを好きな時に食べることが出来ます。エイの干物の作り方や食べ方を調べているうちに、干物にしたエイがエイリアンに変身することも驚きでした。

エイリアンのような見た目ですが、安くて栄養もあるエイが食べられることを知らなかった人も少なくないことでしょう。コラーゲンが豊富で美容にも良いエイは、プルプルの食感もたまらなく美味しいそうです。是非、新しいメニューの一つにエイの干物メニューを取り入れてみてください。

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