ワニゴチはどんな魚?生態・釣り方から美味しい食べ方まで!

スーパーなどにはなかなか流通しないワニゴチという魚。見た目がいかつい魚で、まるでワニのような特長の外見から、ワニゴチと言われています。とても味わい深いとされていますが、果たして、どのような魚特徴を持つ魚なのでしょうか?ワニゴチの釣り方や仕掛け、どのような時期に取れるのか、そして生態などについて、クローズアップしていきます。また、ワニゴチの美味しい食べ方やさばき方についても、見ていきましょう。

ワニゴチはどんな魚?生態・釣り方から美味しい食べ方まで!のイメージ

目次

  1. 1ワニゴチがどんな魚か知りたい!
  2. 2ワニゴチの釣り方を覚えよう!
  3. 3ワニゴチのさばき方と食べ方
  4. 4ワニゴチが意外と美味しくてハマりそう!

ワニゴチがどんな魚か知りたい!

ワニゴチの旬の時期と産地

ワニゴチは、コチ科トガゲゴチ属の魚です。イネゴチなどの仲間で、産地以外のスーパーではほとんど流通しない魚です。そのワニゴチの産地とは、一体どこでしょうか。ワニゴチは、和歌山県や高知、九州などが産地です。これらの産地は、暖かい海に面しています。ワニゴチの産地は、暖流の海に面している、ということが言えるでしょう。

ワニゴチの主な産地は、和歌山や九州、高知県などです。暖海の生態であることが特徴ですので、その他にも、暖流の流れるところであれば、ワニゴチは漁獲されることがあります。房総半島や伊豆半島などでも見かけることがあります。瀬戸内海でも取られます。海外では、中国福建省や台湾、済州島などでも見られることが特徴です。

ワニゴチは、一体どの時期に取ることができるのでしょうか。ワニゴチの取れる時期は、他のコチの魚とほぼ同時期です。コチ類は春から夏の時期に取れます。ワニゴチも、主に4月から10月の時期に漁獲されます。その中でも旬の時期は、6月から8月にかけて、です。冬の時期になると、取れることはまれにありますが、実が痩せてしまっています。

ワニゴチの生態と特徴

ワニゴチの生態と特長について見ていきましょう。まずは、ワニゴチの生態についてです。ワニゴチは、暖かい海の大陸棚にいる生態である、という特徴があります。比較的浅い砂泥底で、甲殻類などを摂取している生態なのが、ワニゴチです。またワニゴチは、ゴカイのようなワームの、多毛類も好んで食べます。

コチが並んでいるところ

ワニゴチの特徴は、とにかく大きいことです。大きいものだと、60センチ以上もの大きなワニゴチも漁獲されることがあります。コチの中では、ワニゴチは特に大きなことが特徴です。コチにはスズキ目とカサゴ目の2系統がありますが、ワニゴチはカサゴの仲間です。カサゴ目は、下顎が大きく突き出ているのが特徴で、ワニゴチも下顎が目立ちます。

ワニゴチの色は、住処としている場所によって実は異なるのが特徴です。基本的には、色は濃く、黒やこげ茶色などの色がベースとなっています。胸鰭や背鰭に、水玉の模様があるのもわかりやすい特徴と言えるでしょう。ワニゴチは雌雄同体で、雄性成熟です。オスからメスへ成長するので、オスよりもメスの方が体が大きいことが特徴です。

ワニゴチの味わい

見た目にいかついワニゴチ、一体どんな味わいなのでしょうか?ワニゴチの身は、白身魚で、淡白な味わいをしています。とても美味しいと言われています。鱗は細かく取れにくいので、さばき方は初めてでは難しいです。皮はあまり美味しくないです。ワニゴチは、全体的に美味しく食べることができる身の部分は、あまり多くないのが特徴です。

美味しさを噛み締めている人

ワニゴチの美味しい食べ方は、実は出汁にもあります。ワニゴチは、頭から美味しい出汁が出ます。ですので、汁物の出汁を取るのに使うと美味しくなります。ワニゴチの身自体は、火を通しすぎると繊維質になってしまいますが、火加減に気をつければ、とても美味しい食べ方になります。ぜひ、見かけたらチャレンジしてみましょう。

ワニゴチと似たコチ類の見分け方

ワニゴチは、コチ科トガゲゴチ属に属しています。コチ科の魚と見分けがつきにくいとされています。特にワニゴチは、マゴチやイネゴチととても似ていて、見分けるのが難しいとされています。さて、このワニゴチとマゴチ・イネゴチは、何かしら見分ける方法と言うものはあるのでしょうか?
 

思いついた人

ワニゴチとイネゴチは、とても特徴が似ていますが、簡単に見分けることができるポイントがあります。それは、目です。ワニゴチの目は、細かい複雑な模様になっています。まるでレースのようです。それに対してイネゴチは、丸い眼球の上に、膨らんだ膜のようなものが乗っています。目を見ると、ワニゴチとイネゴチの違いがわかるのです。

ワニゴチとマゴチの違いは、いくつかの特徴を見ていくことでわかります。まずは鰭です。鰭が水玉模様なのがワニゴチで、特に模様がないのがマゴチです。また、目の間隔は、マゴチの方が広くなっています。そして、口を見てみると、下顎が飛び出ているのがワニゴチになります。マゴチとワニゴチは、鰭を見て見分けましょう。

ワニゴチの釣り方を覚えよう!

ワニゴチが釣れる場所やおすすめ時期

なかなか一般には流通しないワニゴチですが、仕掛けや釣り方などを工夫すれば、自分で釣り上げることができます。まずは、ワニゴチが釣れる場所や時期などを見ていきましょう。ワニゴチが釣れる場所は、暖海の砂泥底です。春の産卵期は、岸によって産卵するので、岸からの釣り方で大丈夫です。春先は気軽な釣り方でワニゴチに出会えます

鮒釣り

ワニゴチは夏になると、岸からは離れて生活をします。夏からは、船に乗っての釣り方になってきます。仕掛けなども工夫すれば、やはり船での釣り方でもワニゴチと出会うことができます。ワニゴチが美味しいのは、夏の時期までです。ぜひ、春から夏にかけて、仕掛けを工夫してワニゴチを釣り上げましょう。

ワニゴチ釣りの仕掛け

釣り竿を仕掛けているところ

ワニゴチは、小さな甲殻類や長毛類を摂取します。つまり、小さいエビなどがエサとなります。それらを利用して、仕掛け作りをしていきましょう。ワニゴチの釣り方は、ルアー釣りや投げ釣りなどが適しているので、それに合わせた仕掛けを作っていくことがポイントとなります。

ワニゴチの釣り方ポイント

ワニゴチの釣り方は、主に2つあります。1つは投げ釣りです。投げ釣りは、春先の産卵期、比較的ワニゴチが岸によってくる時期が特におすすめとなります。岸から沖に向かって遠投をするタイプの釣り方です。海底の底にも届くので、ワニゴチ釣りに適しています。防波堤よりは、サーフと呼ばれる砂浜で適している釣り方となります。

釣りをする人

ワニゴチは、ルアー釣りでも狙えます。ワニゴチをラバージグのキャスティングで狙う方法は、初心者におすすめの釣り方です。ワームのルアーも、ワニゴチ釣りに適しています。ハードルアーよりは、和らいかいタイプのルアーが適しています。また、泳がせ釣りでも、ワニゴチを狙うことが可能です。ワニゴチには、様々な釣り方があるのです。

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ワニゴチのさばき方と食べ方

新鮮なワニゴチの目利きポイント

調査をする人形

ワニゴチの目利きのポイントを見ていきましょう。ワニゴチの目利きのポイントは、他の一般的な魚と同様、まずは目が大切になってきます。濁っておらず、できるだけきれいな目のものを選びましょう。体色が濃いものも、良いワニゴチということができます。また、エラを見てみて、色がとても鮮やかであることも、新鮮である証となります。

ワニゴチのさばき方

見た目がいかついワニゴチ。さばき方は一見難しそうですが、コツさえつかめばそのさばき方はとても簡単です。鱗が細かくびっしりと生えているので、丁寧にウロコ取りまたは包丁で取っていきましょう。包丁を使うときには、細かく動かすように刃を当て、撫でるように丁寧に鱗を取っていきましょう。

一番さばき方にコツが必要なのが、頭の切り方と内臓の出し方でしょう。まず、頭の部分の付け根を、上から包丁を入れ、背骨を断ち切るようにします。頭はまだ切り落としません。腹側を上にし、胸鰭の下から包丁を入れ、ぐるりと回すように切っていきます。そうすると、頭がきれいに切り落とすことができます。

まな板の上の包丁

頭を落としたら、腹側を上にしたまま、腹に縦に切れ込みを入れます。そこから内蔵を取り出します。捌き方の難所は、ここまでです。あとは、尾まで切れ込みを入れ、腹を開いて中をきれいに水洗いをします。背側を上にし、背鰭に頭がわからみたらVの字に成るように切れ込みを入れていき、背鰭を取り払います。背骨も取ったら、さばき終わりです。

背骨を取り終わったら、あとは皮を取り除くだけです。身と皮の間に包丁を入れ、身を引くようにすると簡単に皮を外すことができます。魚を三枚に下ろす事ができれば、簡単にさばくことができるでしょう。

ワニゴチは煮付けや汁物にして絶品

汁物のお椀

ワニゴチは、いかつい見た目とは裏腹に、とても上品で美味しい白身です。癖がない分、食べ方も色々とあります。その食べ方の一つとして、汁物や煮物にする事が挙げられます。ワニゴチの身は、火を通しすぎると繊維質になり、硬くなるので、火加減に注意をしていきましょう。

ワニゴチは焼きものや天ぷらも美味

天ぷらの盛り合わせ

ワニゴチの食べ方は、焼き魚や天ぷらもおすすめです。焼き魚にする場合には、骨を外したあと、皮は取り除かず、塩を振ってグリルで焼いていきます。上質でシルキーな白身魚の味わいが楽しめます。天ぷらでも同様に、なめらかな白身魚の天ぷらを味わうことができます。

ワニゴチは新鮮な活き締めのものは刺身が旨い

白身魚の刺身

新鮮なワニゴチが手に入ったら、刺身にするのもワニゴチの美味しい食べ方のおすすめです。比較的身がしまっているので、薄造りにして刺身にすることをおすすめします。鮮度が良いと、透明感のある白身魚の刺身として楽しめます。

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ワニゴチが意外と美味しくてハマりそう!

コチのおつくり

今回は、ワニゴチについてクローズアップをしました。美味しいワニゴチは、産地以外はスーパーに流通するものではないですが、仕掛けや釣り方などを工夫することで、釣ることができます。さばき方も覚えてしまえば簡単です。料理に、体全体を使うことができるのがワニゴチです。仕掛けを工夫してワニゴチの釣り方にチャレンジしましょう。

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