2022年06月08日公開
2024年06月10日更新
メープルシロップにカビが生えたらどうする?澱との見分け方も解説!
メープルシロップにカビが生えるとどうなるか、解説します。メープルシロップに発生するカビの正体や、食べたときの食中毒症状などを詳しく説明!澱との見分け方や、常温での保存方法などもまとめています。メープルシロップを使った、おすすめレシピも紹介します。
目次
メープルシロップにカビは生える?
メープルシロップはコクのある甘さが人気で、お菓子作りやパンケーキなどによく使われます。ただ、日常的に使う食材でないため、使い切れずに余ってしまうこともあるでしょう。長い間保存していると、カビが生えてしまうこともあります。
本記事では、メープルシロップにカビが生えるとどうなるのか、解説します。澱との見分け方も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
メープルシロップのカビの詳細
メープルシロップとはちみつの違い
メープルシロップとはちみつは似ていますが、水分や糖度が違います。メープルシロップははちみつより水分量が多く、カビが生えやすくなります。一方のはちみつは、水分が少なく粘度も糖度も高いため、雑菌が自由に動き回れません。
そのため、長期間保存しても、カビが生える可能性が低くなるのです。ただ、はちみつには「ボツリヌス菌」が存在するため、子どもに与えるときは注意が必要です。
ボツリヌス菌は1歳未満の赤ちゃんが食べると、「乳児ボツリヌス症」を引き起こすことがあります。まだ1歳に満たない赤ちゃんには、はちみつではなくメープルシロップを使うのがおすすめです。
メープルシロップに生えるカビの正体は?
メープルシロップに生えるカビの正体は、生活空間に存在している雑菌です。雑菌は目に見えませんが、ホコリや湿気、水の中などに多く存在しています。一度開封したメープルシロップは空気に触れるため、これらの雑菌が入り込んでしまうのです。
雑菌の働きは、20〜30℃の気温で、湿度が70〜80%のときに最も活発になります。これらの条件がそろうと、雑菌が増殖してカビが生えてしまいます。
澱の可能性もある
メープルシロップには、カビではなく澱が発生することもあります。澱は沈殿していることが多いですが、上部に浮遊していることもあります。
白い澱と黒い澱がありますが、どちらも食べたとしても問題ありません。食べると少しシャリシャリしているため、食感の違いを楽しんでみても良いでしょう。
澱が出る原因
澱はメープルシロップの水分が蒸発し、糖分が結晶化したことで生じます。冷蔵庫や気温の低い場所で保存しても、澱は発生します。
メープルシロップの日持ち期間
メープルシロップは、開封前であれば比較的長持ちします。商品にもよりますが、1〜3年ほど日持ちする商品が多いです。ただし、この日持ち期間は、開封前に限ったものです。一度開封してしまうと、それほど日持ちしません。
正しく保存した場合で、賞味期限は1ヶ月ほどだといわれています。常温に放置していた場合などは、数日でカビが生えることもあります。封を開けたら記載されている期限に関わらず、早めに使い切るようにしましょう。
メープルシロップの保存方法
メープルシロップにカビが生えないようにするためには、正しく保存することが大事です。開封前のメープルシロップは、常温で保存できます。しかし、常温とはいっても、気温が何度でも良いわけではありません。
食品を安全に保存できる常温とは、気温が15〜25度のことを指します。これより低い場合はそれほど問題ありませんが、高い場合は注意が必要です。25度を超すと雑菌の繁殖力が高くなり、カビが生えることもあります。
常温保存と書かれていても、夏場などは冷蔵庫に入れたほうが良いでしょう。また、涼しい季節でも、直射日光が当たる場所はNGです。できるだけ風通しが良くて、温度が一定になる場所で保存しましょう。
開封後のメープルシロップは、常温ではなく冷蔵保存が基本です。フタの周りについているシロップを拭き取り、フタをしっかり閉めて保存しましょう。冷蔵庫だけでなく、冷凍保存することも可能です。冷凍しても凍らないため、そのまま使うことができます。
メープルシロップのカビと澱の見分け方
カビの特徴
メープルシロップには白カビや黒カビだけでなく、茶色、緑など、さまざまな種類のカビが生えます。これらはシロップの中に浮遊していたり、容器に付着したりしています。
カビの場合は容器を振っても、浮遊物が消えることはありません。容器を振っても、変わらずに浮遊物や付着物があるときは、カビだと判断しましょう。
澱の特徴
澱は沈殿していることが多いですが、上部に浮遊していることもあります。カビとの見分け方は、容器を振ったときに溶けるかどうかです。澱であれば、振ったときに内容物と混ざって消えます。
何か浮遊物があったら、まずは容器を振って状態を確認するのがおすすめです。カビと間違えて捨ててしまわないように、見分け方をしっかり覚えておきましょう。
その他の浮遊物
メープルシロップには、白い泡が浮かんでいることもあります。この泡は、容器内で発生した気泡の可能性が高いです。未開封の状態で泡があったときは、問題なく食べられるでしょう。
ただ、開封後に白い泡があった場合は、雑菌の増殖による可能性もあります。できれば、食べずに処分したほうが無難です。
メープルシロップは腐るとどうなる?
腐ったメープルシロップは、カビ以外にも変化が表れます。腐ったときにどうなるかを覚えておくと、澱とカビの見分け方も簡単になります。まずは見た目ですが、色が変色してまだらになったり、表面に膜が張っているときは要注意です。
表面の膜は菌が繁殖している可能性が高いため、膜があったら食べないようにしましょう。また、においや味にも変化が出てきます。腐ったメープルシロップは、酸っぱいにおいや、カビ臭いにおいがしてきます。
開けたときに異臭に気づいたら、食べずに処分してください。また、見た目やにおいに異常がなくても、食べたときに味に違和感を覚えることもあります。
カビくさい味や酸っぱい味など、少しでも違う味がしたら食べるのは危険です。飲み込まずに吐き出して、残りも破棄しましょう。
メープルシロップのカビを食べたら出る症状
腹痛などの食中毒症状
メープルシロップのカビを食べた場合、食中毒症状が現れることがあります。主な食中毒症状は、腹痛や下痢、吐き気や嘔吐などです。食べた量が少しであれば、胃酸で食中毒菌を殺菌することができます。
しかし、大量に食べた場合は、これらの症状が出る可能性が高くなります。加熱したとしても、確実に安全だとは言い切れません。無理に食べようとせず、捨ててしまったほうが良いでしょう。
対処法は?
メープルシロップのカビを食べてしまっても、体に異常がなければ何もしなくて大丈夫です。もしも下痢や嘔吐の症状が表れたら、安静にしてしっかり水分補給をしましょう。
菌を出し切ることが大事であるため、下痢止めなどは飲まないほうが良いです。症状が重い場合や改善しないときは、早めに病院を受診しましょう。病院へ行くときは、食べてしまったメープルシロップを持参するのがおすすめです。
カビが生えていたら丸ごと処分する
カビが生えたメープルシロップは、すでに毒素が全体に回っています。カビを取り除いても、残ったシロップを食べるのは危険です。少しでもカビが生えていたら、そのメープルシロップはすべて処分しましょう。
メープルシロップにカビが生える前に使い切るおすすめレシピ
塩メープルナッツ
【材料】(3〜4人分)
- ミックスナッツ 100g
- メープルシロップ 40g
- 塩 少々
【作り方】
- ミックスナッツをフライパンで3分ほど乾煎りします。
- ミックスナッツを取り出し、メープルシロップを入れます。
- シロップが大きな泡になるまで、中火で熱します。
- ミックスナッツを戻し、全体的にシロップを絡めます。
- クッキングシートに4を広げ、塩をかけます。
- 粗熱が取れたら完成です。
おやつやお酒のおつまみに最適な、塩メープルナッツのレシピです。甘じょっぱい味が癖になる美味しさで、ついつい手が止まらなくなります。ナッツと固まったシロップの歯ごたえが良く、カリカリとした食感を楽しめます。
メープルシロップの照り焼きサーモン
【材料】(1人分)
- 鮭の切り身 1切れ
- A 生姜のみじん切り 小さじ1/2
- A にんにくのみじん切り 小さじ1/2
- A 醤油 大さじ1/2
- A メープルシロップ 大さじ1/2
- 塩コショウ 適量
- オリーブオイル 適量
【作り方】
- 鮭に塩コショウを振ります。
- Aを合わせて混ぜておきます。
- フライパンにオリーブオイルを入れて熱します。
- 鮭を皮目を下にしてフライパンに入れて、フタをして蒸し焼きにします。
- 鮭にある程度火が通ったら、2を加えます。
- ソースを鮭にかけながら焼きます。
- ソースが半分程度になるまで煮詰まったら、鮭を皿に盛りつけます。
- フライパンに残ったソースをかけたら完成です。
メープルシロップを使った、照り焼きサーモンのレシピです。メープルシロップはお菓子作りに使われやすいですが、料理にも活用できます。
料理に使うときは、砂糖の代わりに利用するのがおすすめです。砂糖よりも甘味が引き立ち、奥深い味の照り焼きソースが作れます。
メープルシロップのクッキー
誰でも簡単に作れる、メープルシロップのクッキーを紹介します。クッキーにメープルシロップを混ぜると、香りが格段に良くなります。
シロップの量を増やしたいときは、増やした分だけ砂糖の量を減らしてください。甘味が強いクッキーになるため、抹茶など苦味のある素材と合わせても良いでしょう。
メープルシロップにカビが生えていたら処分しよう
開封後のメープルシロップはあまり日持ちせず、カビが生えることがあります。カビが生えたメープルシロップを食べると、食中毒になることもあります。少しでもカビが発生していたら、すぐに処分するようにしましょう。
カビを生やさないように、できるだけ早く消費することも大事です。いろいろなお菓子や料理に利用して、カビが生えないうちに美味しく使い切りましょう。