2019年03月14日公開
2024年09月07日更新
餅とり粉と片栗粉の違いとは?コーンスターチとの違いや代用も
餅とり粉は、餅つきをする時に無くてはならない重要なアイテムです。見た目は片栗粉やコーンスターチと似ており、違いがハッキリと分かる方は少ないのではないでしょうか?餅とり粉と片栗粉、コーンスターチ、それぞれの違いや特徴、そして餅とり粉の代用として片栗粉やコーンスターチが使えるのかどうか、などを調べてみました。また余りがちな餅とり粉の使い方としてもおすすめな、お菓子や料理のレシピも紹介しています。
目次
餅とり粉と片栗粉の違いは何?
お正月やお祝いの時など、家庭で餅つきをする際にもち米とセットで用意する家庭も多い「餅とり粉」。見た目は片栗粉やコーンスターチとあまり変わらないように見えますが、餅とり粉と片栗粉、コーンスターチの違いとは一体何でしょうか?気になる片栗粉と餅とり粉、コーンスターチとの違いを、今回は詳しく調べてみようと思います。
餅とり粉とは?
昔から餅つきをする時に、つきあがったお餅が手や台に付かないように使うわれている粉を「餅とり粉」といいます。別名「手粉」とも呼ばれており成分はでんぷんとなっています。
原材料の昔と今
餅とり粉とは昔と今では使われている原材料が若干変わってきています。昔は米を原材料とした米粉を使って作られることが多かった餅とり粉ですが、現在はとうもろこしが原材料のコーンスターチやジャガイモを原材料とした片栗粉で餅とり粉が作られることが多くなっています。どちらも、特徴としては小麦成分が入っていないこととなります。
使い方
それでは、餅とり粉はどのように使うのでしょうか?餅とり粉の使い方を解説していきます。餅とり粉はその名前の通り、餅をとるために使います。餅つきをした時に、そのままつきたてのお餅を板に置いたり手で触ろうとするとベタベタとくっついてしまいます。
そんな時、餅とり粉を板や手に振りかけておけば、お餅がベタベタとくっつくことがありません。餅つきには欠かせないアイテムとなります。他に餅とり粉は料理に使うことも出来ます。
餅とり粉と片栗粉・コーンスターチの違い
餅とり粉と片栗粉、コーンスターチは非常によく似ていますが、厳密にはどのような違いがあるのでしょうか?それぞれの特徴や原材料などを一つづつ詳しく見ていこうと思います。
片栗粉
まずは料理にもよく使われる片栗粉からみていきましょう。片栗粉の原材料は知っている方も多いと思いますが、昔は名前の通りカタクリから作られていました。現在はほとんどの片栗粉が、じゃがいものデンプンから作られています。
家庭では水溶き片栗粉を作り、あんかけや八宝菜、酢豚など多くの中華料理を作る時にとろみをつけたり、唐揚げなどの揚げ物をする際の衣によく使われており馴染みがあります。
コーンスターチ
コーンスターチは、トウモロコシの種子から採ったデンプンを使い作られた臭いも無く、サラサラと白い粉末です。片栗粉と同じように中華料理やフランス料理でとりみを出したり、調理衣として使うことが出来ます。
コーンスターチは製菓材料としても使われることも多く、冷めても粘性を持つのでプリンやカスタードクリームなどの冷たいお菓子を作る時や、ケーキやクッキーに加えお菓子にサクッとした軽い仕上がりを出すために使われます。
餅とり粉の代用品は片栗粉?コーンスターチ?
餅つきをしたのはいいけれど、餅とり粉を買い忘れてしまった時、片栗粉やコーンスターチは餅とり粉の代用品として使えるのでしょうか?もしも代用した場合、餅とり粉との違いは何があるのかを詳しく調べてみました。
一般的には可能
現在、スーパーなどで販売されている餅とり粉はトウモロコシのデンプンを使ったものが多くなっています。原材料はコーンスターチと同じトウモロコシで出来ていますので代用は可能です。
片栗粉も成分は同じデンプンで出来ています。お餅を手につかないようにする効果はありますので、コーンスターチと同様に代用は可能です。餅とり粉自体、お餅の表面にまぶして使う程度なのでコーンスターチや片栗粉を餅とり粉として代用することは可能です。
本格的な和菓子などは不向き
一般的にコーンスターチや片栗粉を餅とり粉として代用することは可能ですが、用途によっては不向きな場合もあります。成分は同じですが、作り方や精製の違いなど多少の差はあります。またコースターチには多少苦みがあり、ザラザラとした舌触りとなっています。本格的な和菓子を作る場合にはおすすめしません。
餅とり粉の餅つき以外の使い方
餅つきの時に使うと便利な餅とり粉ですが、1袋買ってきても意外に余りがちです。捨ててしまうのも勿体ない餅とり粉、使い方を知っておけば処分に困ることもありません。ここからは余った餅とり粉の、便利で美味しいおすすめの使い方を紹介していきます。
お菓子作りに
余った餅とり粉の使い方として、お菓子作りに活用できます。レシピの分量に書いてある薄力粉の半量分を餅とり粉で置き換えてケーキやクッキーを作ることでサクッとした軽い食感が楽しめます。他にも白玉や大福などの和菓子作りにも餅とり粉を使うことが出来ます。
料理に
次の餅とり粉の使い方は料理です。てんぷらや唐揚げなどの調理衣として使うことで、カラッとした揚げあがりになります。他にも中華料理やスープ、ホワイトソースなどのトロミつけにも使うことが出来ます。パンを作る時にも、レシピ中の強力粉の2割を餅とり粉にかえることで、もっちりとした美味しいパンが焼きあがります。
餅とり粉で作れるレシピ
餅とり粉の使い方としてお菓子や料理に活用できることが分かりましたが、ここからは餅とり粉を使った詳しいおすすめレシピを紹介していきます。レシピを参考に、美味しく餅とり粉の使い方を楽しんでみましょう。
HBで作るもちもち食パン
- 強力粉220g
- 餅とり粉30g
- きび砂糖12g
- バター10g
- 塩5g
- スキムミルク8g
- 水180㏄
- ドライイースト2.8g
- ホームベーカリーにドライイースト以外の材料をいれる。
- ドライイーストを専用口に入れる。専用口が無い場合は少し粉を窪ませて入れます。
- ソフトパンコースでセットし焼き上げて完成です。
強力粉と餅とり粉を混ぜることで、ふわふわモチモチの食感の食パンが出来上がります。ホームベーカリーを使えば、入れてスイッチを押すだけなので手間もかからずとても簡単です。
サクッとしてモチモチ食感のニラチヂミ
- ニラ150g
- 小麦粉60g
- 餅とり粉30g
- 鶏がらスープの素小さじ1
- 塩少々
- 水100ml
- ごま油適量
- ニラを2cmの長さに切ります。
- 材料をすべてボウルに入れ、粉っぽくなくなるまで混ぜ合わせます。
- 温めたフライパンにゴマ油をひき、生地を均等に薄く流し入れます。
- 中火で少し焦げ目がつくまで焼いたら、ひっくり返して裏面も同じように焼きます。
- 食べやすい大きさに切ってお皿に盛りつけたら出来上がりです。
餅とり粉を混ぜて作るニラチヂミのレシピとなります。餅とり粉がサクッモチっとした食感を生み出し、餅とり粉を入れるだけでいつものニラチヂミの美味しさがさらに美味しくなります。
餅とり粉入りサクモチワッフル
- ホットケーキミックス200g
- 餅とり粉60g
- 卵1個
- 豆乳か牛乳200㏄
- サラダ油50㏄
- 砂糖大さじ3
- 卵と砂糖をボウルに入れ、泡だて器でよく混ぜ合わせます。牛乳も入れさらに混ぜたら、サラダ油を少しづつ加えて混ぜ合わせていきます。
- ホットケーキミックスと餅とり粉を加え、粉っぽさが無くなるまでよく混ぜます。
- ワッフルメーカーにサラダ油を薄くひき予熱したら、生地をのせて焼けば完成です。
餅とり粉を使うことで、ワッフルの生地がサクッとモチモチに仕上がります。そのまま食べても十分美味しいですが、お好みで生クリームやフルーツ、ハチミツやチョコソースなどをかけて食べるのがおすすめです。
餅とり粉のおすすめ商品
スーパーへ行くと陳列棚にはたくさんの種類の餅とり粉が並んでいます。その中から特におすすめの餅とり粉を数点ですが紹介致します。それぞれ材料や特徴が違いますので、購入する際の参考にどうぞ。
火乃国商事「餅とり粉」
白玉粉、和粉の専門メーカーである火乃国商事。販売する餅とり粉はアメリカ産ですが、純度の高いトウモロコシのデンプンが使われています。300gと400gの2種類あり、余った場合は純度が高いので、お菓子作りのコーンスターチとして利用することが出来ます。
山本貢資商店「山本の餅とり粉」
和食材や乾物を中心に扱う山本貢資商店の餅とり粉は、国内産の米粉を100%使っています。スーパーでよく見かける商品で、サラサラとした手触りで使いやすいと人気があります。米粉100%なので、余った分は米粉パンやお菓子作り、和菓子作りに使うのがおすすめです。
餅とり粉に片栗粉・コーンスターチは代用できる!
お餅つきに欠かせない餅とり粉。ここまで餅とり粉と片栗粉、コーンスターチ、それぞれの原材料や違いを解説してきましたがいかがでしたか?餅とり粉は、片栗粉やコーンスターチでも代用可能なことが分かりました。
家庭にコーンスターチや片栗粉がある場合、餅とり粉を用意しない選択肢も選べそうです。餅とり粉を買い余ってしまっても、使い方を知っておけば困ることもありません。餅とり粉を使ったレシピを参考に余った場合も活用してみて下さい。