ユメカサゴの味や美味しい食べ方は?特徴から釣り方・食べ方まで

ユメカサゴという魚を知っていますか?深い海に住んでいる美しい見た目の美味しい白身の魚です。今回は、ユメカサゴについて紹介します。生態や特徴をはじめ、旬の時期やどんな食べ方が合うかについても紹介しています。高級魚ノドグロとの見分け方とユメカサゴの釣り方も解説しますので、釣りをする人はぜひユメカサゴを狙ってみてください。ユメカサゴについて詳しくなり美味しく食べてみましょう。

ユメカサゴの味や美味しい食べ方は?特徴から釣り方・食べ方までのイメージ

目次

  1. 1ユメカサゴはどんな魚?
  2. 2ユメカサゴの味わいと美味しい食べ方を紹介!
  3. 3ユメカサゴの釣り方を覚えて楽しもう!
  4. 4ユメカサゴを釣って美味しく調理しよう

ユメカサゴはどんな魚?

ユメカサゴはカサゴの仲間で、スズキ系カサゴ目に属する魚です。漢字で書くと「夢笠子」で、市場で一般的に見かけることは少ない珍しい魚です。今回は、ユメカサゴについてまとめました。ユメカサゴの旬や食べ方から、生態や特徴、釣り方までユメカサゴについて詳しく紹介します。

ユメカサゴの生態と特徴

まずユメカサゴの生態ですが、ユメカサゴは北海道と瀬戸内海を除く本州、九州、四国に生息しています。体長は成魚で30cmほどになりますが成長が遅い魚なのでこれほど大きくなるには10年かかると言われ、また大きくなるにつれて深いところに移動するため深場で獲れるものほど大きくなります。水深150m~500mと深いところに生息していますので、生態としては深海魚に近いかもしれません。

ユメカサゴは美しい紅色が特徴で、見た目がとても美しい魚です。カサゴによく見られる斑紋も少なくお腹部分が白いのも特徴で大きな目をしています。ユメカサゴの名前がなぜ「ユメ」とつけられたのかはよく分かっていませんが、もしかするとこの美しい見た目の特徴もひとつの理由かもしれません。

ユメカサゴの旬や産地

ユメカサゴの生息域は日本海、東シナ海沿岸、東シナ海縁辺などで、済州島や台湾でもみられます。一般的に市場ではあまり見かけませんが、産地周辺の小売店東京築地などでは静岡や愛知産のものを見かけます。主な産地は長崎県、福岡県、福島県、静岡県です。

ユメカサゴは主に近海で底引き網で漁獲されますが釣りでも漁獲されます。旬は冬で、12月から2月頃ですが旬の時期以外にも市場には出回っています。旬の時期には身に脂が乗ってとても美味しくなります。この旬の時期には鍋に入れる魚としても利用されます。

ユメカサゴの選び方

ユメカサゴを選ぶときのポイントをいくつか紹介します。ユメカサゴは生で流通しますが、良いものの見分け方のひとつめは、まず色合いが鮮やかかどうかです。美しい紅色が特徴のユメカサゴですが、この赤い色がきれいなものを選ぶことです。そしてエラの部分も色が赤いものを選びましょう。目が澄んで濁っていないものも新鮮な魚の証拠です。

ユメカサゴとノドグロの関係と見分け方

ユメカサゴは別名ノドグロとも呼ばれます。ノドグロと呼ばれる理由は口の中をのぞくと喉の奥が黒いためです。「ノドグロ」という名前は知っている人も多いでしょう。ノドグロは旬を意識しないで一年中美味しく食べられる高級魚として知られますが、実はノドグロと呼ばれる魚は2種類います。

ノドグロと呼ばれる魚のうち、最も一般的に知られていて富山県や石川県、山陰で高級魚として扱われている魚はアカムツという魚です。アカムツは上品な味わいで「白身のトロ」として称され、日本各地で人気があります。大型のものは1万円で取引されることもあります。

もうひとつの「ノドグロ」がユメカサゴです。ユメカサゴは相模湾や駿河湾ではノドグロと呼ばれ、アカムツとユメカサゴと二種類の「ノドグロ」が存在するのでまぎらわしいことになっています。アカムツとユメカサゴは別種ですが生態や見た目の特徴に共通点が多く、見分けもつきにくくなっています。アカムツとユメカサゴの見分け方を説明しましょう。

アカムツの生態は、分布域は西大西洋、東シナ海で日本では主に日本海沿岸域と東北辺りから南の太平洋沿岸域、水深は100から200mほどの深い海に生息しています。ユメカサゴもアカムツも水深数百メートルの深い海の砂泥地に住み、カニやエビなどを食べる魚ということで生態も似通っています。これが見分け方を難しくして混同されやすくしている要因のひとつでしょう。

さらに生態だけでなく旬の時期も重なっています。ユメカサゴもアカムツも冬場に旬を迎えて美味しくなるので市場に出回る時期も似ています。このように見た目の特徴以外にも二種類の魚の見分け方が難しくなっている要因が多くあります。

アカムツとユメカサゴはどちらも紅白の色をしたスズキ目の魚で、見た目の特徴からの見分け方は難しいですがいくつか違いはあります。見分け方のひとつは体の大きさで、ユメカサゴは成魚で30cmほどの体長ですがアカムツはもっと大きく40cm前後になります。またお腹の色が真っ白なのが特徴のユメカサゴに対し、アカムツはお腹部分も赤っぽいという特徴があり、これも見分け方の参考になります。

ユメカサゴの味わいと美味しい食べ方を紹介!

ユメカサゴの味わい

ユメカサゴは上質な白身の魚で上品な味わいです。甘みがあり、見た目はスマートですが脂がのっていてとても美味しいです。ユメカサゴのウロコは薄く細かくて取りやすく、皮は厚みがあります。骨はあまり硬くないので唐揚げにすれば骨ごと食べることもできます。透明感のある白身で、熱を通しても硬くならず色々な料理に使えます。

ユメカサゴは鍋や焼き物におすすめ

ユメカサゴはお刺身やにぎり寿司など生で食べてもとても美味しいですが、火を通した食べ方では鍋物や焼き物にもおすすめです。ちり鍋やあら汁にするときは上品な甘みとうまみを生かしてあまり醤油や味噌を使わないほうが味が生かせます。焼くと身の甘みが強まり、硬く締まることもないので塩焼きにするのもいいでしょう。

ユメカサゴは丸ごと調理で余すことなく食べる

ユメカサゴはさばき方に少しコツがいるので、小ぶりなものはまるごと調理してしまいましょう。おすすめの食べ方は煮付けです。ユメカサゴの煮付けは上質な白身で適度に身が締まって歯ごたえもあり上品な味です。煮付けで食べる場合は定番の醤油のほかに、塩水で煮上げる沖縄料理の「まーす煮」もおすすめの食べ方です。

まるごと調理の食べ方では唐揚げにするのもいいでしょう。ユメカサゴの唐揚げは頭や骨も丸ごと食べることができて余すことなく堪能できます。香ばしくて甘みのあるユメカサゴの唐揚げはソースなどかけなくても充分な美味しさです。

ユメカサゴはポワレやソテーにも合う

ユメカサゴはポワレも美味しく食べられます。水分が多いため、水っぽくならないようしっかりめに焼きましょう。バターソテーも良く合います。ユメカサゴは熱を通しても痩せないのでソテーやポワレといった焼き物にも適しています。いろいろな料理や食べ方で楽しめるユメカサゴですが、ユメカサゴでのレシピはそれほど多くないのでカサゴの食べ方を参考にしてみてください。

ユメカサゴの釣り方を覚えて楽しもう!

ユメカサゴは大きいものは市場で高値で取引されますが、釣り方が分かれば自分で釣ったほうが安上がりに高級魚を食べることができます。ユメカサゴは深いところに生息する魚で市場に出回るものの漁法は底引き網で主ですが、釣ることもできます。ユメカサゴの釣り方を紹介しましょう。

ユメカサゴが釣れる場所

ユメカサゴの釣り方の前にまず釣れる場所ですが、ユメカサゴは主に岩手県以南、青森県から薩南半島の太平洋沿岸や伊豆諸島、秋田県から富山県、若狭湾から九州北西岸の日本海などに分布しています。ユメカサゴは深い水深の海の砂泥部に生息しますが100メートルより浅いところに出てくることもあります。

ユメカサゴの生息域は幅広い区域に渡りますが、日本では岩手県より南なら大体どこでも釣れるので狙うなら岩手より南と覚えておきましょう。

ユメカサゴ釣りのポイント

ユメカサゴの釣り方の基本はカサゴ釣りと同じです。カサゴの釣りシーズンは冬でユメカサゴもちょうど同じ時期に狙うのがいいでしょう。食べる場合の旬も冬ですので、ユメカサゴが釣れたら美味しく食べることができます。ユメカサゴは近海に生息するので船釣りでもいいですが堤防からも狙えます。またカサゴの仲間は夜行性ですので昼間ではなく夜釣りの方が良く釣れるようです。

ユメカサゴの釣り方のポイントはまず縄張りを見つけることです。カサゴの仲間生態の特徴として、「固有の縄張りをもつ」ということがあります。ユメカサゴは回遊せず一定の場所に住み着きます。一度ユメカサゴの縄張りを見つければ、主がいなくなっても新しいユメカサゴがそこに住み着くため、再び同じポイントに訪れたときにまたユメカサゴに出会えるかもしれません。

ユメカサゴの釣り方では周囲をよく観察することも大切です。ユメカサゴは防波堤の足元にカキが付いていたり海藻が生えていたりするような場所に生息していますので、そういった場所を狙いましょう。また、ユメカサゴは小魚の移動とともに動くので向かい風が吹くときは釣るチャンスです。風の向きにも気をつけてみましょう。

カサゴの釣り方で大切なことは底を意識して竿を動かすことです。カサゴは根魚で深部から移動しないので、カサゴの釣り方はまず底を取ることです。そしてリールを巻き取る回数を少なくし、ルアーを海底に這わせるように動かします。ルアーが底についたらそこから動かし、カサゴを誘い出しましょう。

ユメカサゴが食いついたとしても、リールをすぐに巻いたりしないでください。ユメカサゴは派手に動き回る魚ではないのでこちら側の釣り方もゆっくりあせらず、ゆっくり巻いては止め、可能な限り仕掛けを動かさないのが釣り方のポイントです。根掛りに注意しながら動かし、止めて食わせる釣り方をしましょう。

ユメカサゴを釣って美味しく調理しよう

ユメカサゴについて今回は紹介しました。ユメカサゴは見た目も美しくとても美味しい魚です。上品な味の白身は刺身でも火を通しても美味しくたべられいろいろな食べ方で楽しむことができます。

ユメカサゴは広い地域に分布していて岩手から南の地域ではどこでも釣ることができますので、ぜひ自分で釣って味わってみましょう。高級魚ユメカサゴを美味しく調理して楽しみましょう。

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