2018年11月05日公開
2024年08月16日更新
料理のさしすせその意味は?調味料の使い方と入れる順番を調査!
料理に使うときに欠かせない調味料ですが、よく耳にするさしすせその意味を知っていますか?料理を作る際に基本となり、重要な調味料です。さしすせそとはいったいどんな調味料なのでしょうか。ちゃんとした意味がありました。意外と知らない料理に使う調味料の順番やその理由、入れるタイミングなどを調べてみました。しっかりと理解して使うと今まで以上に楽しく、美味しく、そして喜ばれる料理を作れるようになるはずです。
料理のさしすせそとはいったい何?
料理をする人もしない人も一度は耳にする料理のさしすせそですが、これは料理(特に和食)の基本となる味付けの5つの調味料です。さしすせそは味付けの順序を覚える為の語呂合わせになっています。それぞれ砂糖、塩、酢、醤油(旧仮名遣いは、せうゆ)、味噌です。まず和食を作るときにとってこの調味料は基本的なものになるので覚えておきたいです。
料理のさしすせそとは料理の基本!
料理のさしすせその意味を知ろう!
まず料理の基本となる調味料のさしすせその意味ですが、具体的に何かというと、「さ」は砂糖、「し」は塩、「す」は酢、「せ」は醤油(せうゆ)、「そ」は味噌です。醤油のせは旧仮名遣いでの「せ」で塩の「し」と間違えやすいので気をつけたいです。
料理のさしすせそは調味料の入れる順番なの?
料理の味付けは基本的にさしすせその順番で入れます。主に煮物を作るときにこの順番で調味料を入れると味が食材にしみこんで美味しくできます。さしすせそなどの調味料は加える順番によって料理の味や仕上がりに影響してくるようです。
調味料を入れる順番には理由がある!
さしすせその順番で入れるのには理由があります。調味料には食材をやわらかくしたり、味を浸透させる働きなどがあり、間違って先に入れるとしみ込まなければならない味を妨害してしまったり、なくてはならない酸味をそこなったりしてしまう可能性もあります。熱を加えすぎないようにと最後に加えたり、風味を楽しむ調味料もある為、最後に入れるものもあります。それぞれ一番いいタイミングで入れることが美味しくできるコツです。
料理の調味料の入れる順番の理由を解説
砂糖を他の調味料より先に入れる理由は?
さしすせそのさに当たる砂糖ですが、甘味はなかなかしみ込みにくいので初めに入れるのが良いとされている理由です。甘味をつけるためだけではなく、素材をやわらかくして他の食材に味をしみこませてくれる働きもします。浸透圧が高く煮汁の味を決めるので初めのほうで入れる塩ですが、砂糖よりも先に入れてしまうと砂糖の味が食材に入らなくなったり固くなってしまう為、砂糖を先に入れます。
塩を2番目に入れる理由
さしすせそにしに当たる塩は素材の水分を外に出し、引き締める作用があります。酸味をやわらげたり、殺菌、防腐作用もあり、食品の下処理としても約に立ちます。
なぜ塩を2番目に入れるかの理由は分子の大きさも関係しています。砂糖のほうが塩よりも約6倍程度大きく、細かい粒子の塩のほうが先に食材に浸透してしまい、粒子の大きな砂糖が食材にしみ込まなくなってしまうのです。間違えて後から砂糖を入れてたとしても食材の周囲についた甘味を感じることはできるかもしれませんが、食材に甘味はしみ込まなくなります。なので浸透圧の関係で塩を2番目にいれます。
塩や砂糖はにおいが飛んだりすることもないのでいいですが、後から調整できなくなるので入れすぎには注意が必要です。
酢は後入れが望ましい
さしすせそのすに当たる酢を後入れする理由は、料理の最初に入れて、熱を加えてえしまうと酸味が飛んでしまうので仕上げに加えたり、数回に分けて入れても風味や香りが飛ぶことがないので後入れが望ましいです。塩以上に食材に味が染み、妨害してしまいます。酢は殺菌作用が高く、生臭さを消したり、肉をやわらかくする役目もあります。
酢にもいろいろありますが、よく目にする穀物酢と米酢。どのように違うのかというと穀物酢には米、小麦、酒粕、コーンでこれらを二種類以上混ぜ合わせたものを言います。さっぱりとした酸味とツンッとした香りが特徴です。米酢は米を醸造して作られていて、お寿司や酢の物など風味をいかしてそのままの味で料理に使われます。煮物の隠し味に使うと味がしまっていいようです。
醤油や味噌は風味をつける意味で仕上げに使う
さしすせそのせとそに当たる醤油や味噌は風味を楽しむもので最後に入れるのが良いです。醤油は和食に欠かせない万能調味料ですが、香りが飛びやすく熱しすぎると焦げます。味噌においては魚の臭み消し、コクだしの効果もあります。酢も醤油も味噌も発酵調味料ですが長く加熱しすぎると栄養が豊富な酵母がなくなってしまいます。みそ汁の味噌を最後に入れるのもその為です。
調味料の順番は必ずしも守らなくても大丈夫
決してさしすせその順番に入れなくてはならないと言うことはなく、順番を守って入れなければまずくなってしまうと言うこともありません。食材によっては下味をつけたり、臭みを取り除くために下処理をしたりと、先に調味料を使ってしておいた方が良いこともあるので作る料理の目的に合わせて順番を変えれば大丈夫です。全ての食材の順番がさしすせそとは限りません。
料理を上手に仕上げる調味料の使い方
酒やみりんを入れるタイミングはいつ?
酒やみりんも料理によく使う欠かせない調味料ですが、さしすせそには入っていません。どのタイミングで入れるかというと、まず酒は肉や魚の臭みとり、味のしみ込みやすくしてくれるので一番最初に入れるのがいいです。酒はコクやうま味があり香りが豊かなものが多いです。酒に含まれる塩分量が違い、味付けにも影響してくるので塩分量が比較的少ない日本酒がおすすめです。さしすせそのさは酒ではないので注意です。
みりんを入れるタイミングとしては、本みりんとみりん風調味料とでは違ってきます。本みりんはアルコールが多く含まれていて、酒と同様の働きがあることから他の調味料よりも先に加えた方が良いでしょう。みりん風調味料はアルコール成分よりも糖分が多く、ツヤやテリ、風味を出すのに向いているので料理の仕上げとして最後に入れるのが良いでしょう。
本みりんとみりん風調味料は違うものは?
本みりんとみりん風調味料の違いは、原材料や作り方に違いがあります。まず本みりんは蒸したもち米、米麹、醸造アルコール(焼酎)から作られたものです。アルコールの度数の違いもあり、本みりんは14%前後です。糖分も約40%ほど含んでいます。アルコール効果によって味を早くしみ込ませたり、肉や魚の臭い消しや料理にテリやツヤを出せ、煮崩れも防ぎます。
みりん風調味料は糖類を主原料とするアルコール分1%未満の甘未調味料です。糖分は55%以上を含んでいます。みりん風調味料はお手頃価格で煮切る必要がなく、本みりんと比べると糖分をより多く含んでいるので、テリ、ツヤを出すのに優れています。アルコールをほとんど含んでいないので、加熱調理しない料理に向いています。
煮物に味をしみこませるコツ
煮物に使う食材は根菜類で味がなかなかしみ込まないものが多くあります。煮込む時間を長くしたり日にちを置けばもちろんしみ込みます。食材の切り方やひと手間を加えてのしみ込ませ方はどのようにすればよいのでしょうか?
煮物に味をしみ込ますコツには食材の切り方や下準備、冷ますことなどがあります。まず食材の切り方はいちょう切りや角切りよりも乱切りにした方が表面積が広くなるので味がしみ込みやすくなります。またおでんなどに使うような大きめの大根は包丁で真ん中に十字に切り込みを入れると良いです。魚の場合は両面に切り込みを入れ、切り込み面を下にすると味がよりしみ込みやすくなります。
下準備として、火が通りやすくするために下茹でをします。下茹でをすることによって食材の火の通りが一定になり、食材に味がしみ込みやすくなります。煮崩れを防ぐこともできます。その他に煮ている最中に落し蓋をするのも良いです。落し蓋をすることによって沸騰して上がってきた煮汁が食材全体に巡らせ、手助けする為、早く味がしみ込みます。
そしてしみ込ませるコツとして、煮たら一度冷ますと良いです。食材は冷えることで味がしみ込む性質があります。長時間煮込むのではなく、ある程度火を通したら火を止め、寝かせて冷まします。完全に熱が取れたらまた火を入れます。氷水につけたり、冷蔵庫で冷ましたりと温度差をつけることが味をしみ込ませるコツです。
調味料の使い方の注意点
調味料は上手に使えば料理を美味しく引き立たせてくれますが、入れすぎてしまうと味付けが濃くなり、塩分の取りすぎになってしまいます。塩分をとりすぎると高血圧症になったり、むくんだりと体にいろいろな症状が出てきてしまいます。濃い味付けにすると主食の量も増えるのでなるべく薄味でまとめるように注意しましょう。塩分が含まれる調味料は少しづつ入れ味を見ながら整えていくのが良いです。
料理のさしすせその意味と使い方をマスターしよう!
基本的なさしすせその意味は砂糖、塩、酢、醤油、味噌と分かりました。料理するものや材料にはよりますが、さしすせその順番で入れることで味がしみ込みやすくなったり、風味やコクを際立たせたり、テリが上手に出るようになります。さしすせその順番の意味と理由を覚えると作る料理によって上手に使えるようになるはずです。調味料が一番引き立つ方法で楽しく美味しい料理を作りたいものです。