オリゴ糖の種類の違いと効果を紹介!便秘におすすめなのは?
一口にオリゴ糖と言っても様々な種類があるということを知っていますか?今から数年前にダイエットや便秘解消に効果が高いと口コミで広がり、一躍ブームになったオリゴ糖。カロリーが低いこともあり、砂糖の代わりとしてもおすすめされています。しかしオリゴ糖の中にもたくさんの種類があり、その種類によって効果や特徴はそれぞれ違います。「便秘におすすめなのは?」「ダイエットに効果的なオリゴ糖はどれ?」そんな疑問を解消すべく、代表的なオリゴ糖の種類の違い、効果について調べてみました。
オリゴ糖には種類があった!
オリゴ糖という名前、皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?「オリゴ」とはギリシア語で「少ない」「少し」という意味があり、オリゴ糖は単糖が2~10種類程度結びついた少糖類と言われています。
どのような点が注目されているのかと言いますと、健康にいい、ダイエットに効果があるという情報が広まったことで一躍人気となりました。一般的にはオリゴ糖と一括りにされて紹介されますが、実はオリゴ糖の中にも様々な種類や違いがあるのです。
オリゴ糖とは?種類別に効果と違いを紹介!
全てのオリゴ糖に共通する点は、砂糖よりもカロリーが低い甘味料ということです。難消化性で「ダイエット効果がある」「便秘に効く」甘味料としてご存知の方が多いのではないでしょうか。しかしオリゴ糖には様々な種類があり、それぞれに効果や特徴がが違っています。整腸作用を発揮するものもあれば免疫機能を高めるものもあり、機能性もまた様々です。ここからはオリゴ糖の種類別に効果や違いを紹介していきます。
安価で手に入るイソマルトオリゴ糖
イソマルトオリゴ糖は安く買えるオリゴ糖です。原料調達がしやすく比較的製造が簡単なためです。熱に強く料理に使いやすいという利点があります。しかし他のオリゴ糖に比べるとややカロリーは高めです。また部分消化性の性質を持つため、ビフィズス菌の栄養分になりにくいという側面があります。天然成分としては醤油、みりん、味噌などの発酵食品やハチミツなどに含まれています。デンプンを原料とし人工製造できるオリゴ糖です。
便秘の改善に効果的なフラクトオリゴ糖
最も代表的なオリゴ糖です。難消化性という性質を持ち、胃や腸で消化されることはほとんどありません。ビフィズス菌の栄養分となって、腸内の善玉菌を増やして活性化に繋げます。また大腸菌などの悪玉菌の増殖の抑制に優れた力を発揮するという研究結果が見られ、腸内環境を整えるお助け役として知られています。
このような働きから便秘の改善に効果的なオリゴ糖として人気があります。食品だとゴボウやネギ、バナナなどに比較的多く含まれています。またフラクトオリゴ糖は虫歯菌の増殖を抑える働きにも注目されており、虫歯予防として砂糖の代わりに使用されることも多いです。
メタボ予防や動脈効果予防に大豆オリゴ糖
オリゴ糖の中でもひと際甘味が強いのが特徴的な大豆オリゴ糖。その名の通り、大豆に含まれているオリゴ糖です。たんぱく質などの大豆に含まれる栄養素も一部摂取できることから、動脈硬化の予防やコレステロールの低下作用などメタボ予防も期待できるオリゴ糖です。
大豆や豆腐など、毎日の食事から手軽に取り入れることができるのでおすすめです。食べる大豆製品によってオリゴ糖の摂取量は異なります。豆乳や豆腐はおからを取り除くためオリゴ糖が減ってしまい、納豆は発行時にオリゴ糖が分解されてしまうので摂取できないようです。大豆そのまま、特に蒸した大豆からオリゴ糖を多く摂取できるようです。
腸内環境を整えるガラクトオリゴ糖
こちらも有名なオリゴ糖で、牛乳の初乳や母乳に天然物質として含まれている唯一の動物性のオリゴ糖です。乳酸菌やビフィズス菌の増殖促進や腸内環境を整える効果が期待でき、便秘に悩む方におすすめできるオリゴ糖です。フラクトオリゴ糖と似た性質を持っており、プレバイオティクス作用の高いオリゴ糖と言われています。
プレバイオティクス作用、あまり聞きなれない言葉ですがどういう作用のことなのでしょうか?
大腸に常在する有用菌を増殖させるか、あるいは有害な細菌の増殖を抑制することで宿主に有益な効果をもたらす難消化性食品成分のことである。ラフィノースやスタチオースのような二糖類三糖類や、フラクトオリゴ糖に代表されるオリゴ糖混合物が相当する。
ダイエット効果がある乳果オリゴ糖
牛乳に含まれている乳糖とショ糖を原料に作られる乳果オリゴ糖は、比較的砂糖に近い味をしています。基本的には人工製造され、天然成分としては発酵ヨーグルトから少し採れる程度です。難消化性でカロリーが控えめなのでダイエット効果も期待できそうです。液状、粉末状と食品加工もしやすいため、健康食品やダイエット補助食品にもよく使われているオリゴ糖です。
ダイエット効果が期待できるといっても注意が必要です。オリゴ糖はどうしても砂糖より甘さが控えめになるため、砂糖と同じ甘さを求めて摂取量が増やしてしまっては元も子もありません。また過剰摂取をするとお腹が緩くなってしまうこともあります。まずは甘さ控えめの味になれるところから始めてみてください。
調理しても効果が消えないラフィノース
ラフィノースはビート(甜菜大根)から採ることができる天然のオリゴ糖です。研究の結果からラフィノースを1日3g以上摂取することで、腸内のビフィズス菌が増える事が明らかになっているようです。オリゴ糖の純度が非常に高く、熱に強い、吸湿性が少ないという特徴があります。普段の調理に使うことで、整腸環境や健康面での良い効果が期待できるのではないでしょうか?
低カロリーで便秘改善も期待できるキシロオリゴ糖
キシロオリゴ糖は最もビフィズス菌の増殖作用があるオリゴ糖で、少量の摂取で整腸作用が期待できます。また低カロリーで甘みもあるので、便秘に悩む方はもちろんダイエット中の方におすすめです。食品ですとタケノコやトウモロコシに含まれていますが、ごく少量のため天然成分での採取は難しいようです。人工製造しやすいオリゴ糖で、キシランという食物繊維を酵素分解させて作られています。
オリゴ糖の選び方と便秘に効果的なおすすめ食品
代表的で手に入れやすい7つのオリゴ糖を紹介しました。オリゴ糖にも様々な種類があり、効果や特性に違いがあることがわかりました。目的に合わせて効果が期待できる種類を選んでください。
そしてここからは選び方と食べ方を紹介します。オリゴ糖は甘味料なので、基本的にそのまま単体で食べる方はいないと思います。オリゴ糖を含んだ食品やおすすめの食べ方、効果的な食べ合わせについて調べました。
オリゴ糖が摂れる人気食品
食品の中にもオリゴ糖は含まれています。ゴボウや玉ねぎ、ハチミツからはフラクトオリゴ糖、大豆や豆加工品からは大豆オリゴ糖、きな粉からはキシロオリゴ糖が含まれています。ほかにもバナナ、ニンニク、エシャロットなど、たくさんの種類の食材が挙げられます。
それぞれのオリゴ糖の摂取目安量というものがあります。種類によって違いますが、大体2~8g以内を心がけるといいようです。しかし食品のオリゴ糖含有量はどれも少量で、食品からの摂取で大きな効果を実感することはなかなか難しいかもしれません。それではどのように摂取すればいいのでしょうか?
便秘に効果的なオリゴ糖の正しい摂取の仕方
食品からの摂取だけでオリゴ糖の効果を得ることは難しいことがわかりました。市販されているオリゴ糖を料理やデザート、飲み物に混ぜて食べる方が手軽に摂取でき効果を期待できそうです。ではどのようにオリゴ糖を摂取すると、より効果を感じられるのでしょうか?何といってもヨーグルトと一緒に食べるのがおすすめです。オリゴ糖はビフィズス菌のエサとなり善玉菌を増やす働きがあります。
乳酸菌やビフィズス菌を多く含むヨーグルトに混ぜて摂取することで腸内環境を整える効果を大いに期待できそうです。一点注意したいのはヨーグルトを食べる時間。ヨーグルトの乳酸菌は胃酸に弱いので、空腹時を避けた食後をおすすめします。また腸の動きが活発になる夜、寝る前に食べるのも効果的のようです。
料理に使う砂糖をオリゴ糖に変えて、普段の食生活から日常的にオリゴ糖を摂取するのもおすすめです。オリゴ糖は熱や酸に強いため、調理に非常に向いています。オリゴ糖は粉末、液状で市販されています。粉末の方がよりオリゴ糖の性質を反映するようですが、液状だと溶けやすく調理しやすいので便利です。砂糖に比べて低カロリーではありますが、砂糖の甘さを期待して大量に使用するとその分カロリーは増えますので注意が必要です。
オリゴ糖は目的に合わせて種類を選ぼう!
健康にいい、便秘に効くと言われているオリゴ糖ですが、実はたくさんの種類があり、その種類によって効果は様々だということがわかりました。今回ご紹介した7種類のオリゴ糖、それぞれの特性を掴んでいただけたでしょうか。フラクトオリゴ糖やガラクトオリゴ糖がポピュラーなようですが、ラフィノースやキシロオリゴ糖も便秘解消の効果が期待できそうです。健康面の改善には大豆オリゴ糖、ダイエットには乳果オリゴ糖がおすすめです。
重要なのはオリゴ糖の種類と摂取の仕方です。便秘の方は腸内に善玉菌が定着する10日間は続けて摂取するのがいいのではないかと思います。またダイエット中の方は摂取量にもお気をつけください。是非、皆さんの目的に合った種類のオリゴ糖を選んで試してみてください。