ヘダイの料理方法と美味しい食べ方!刺身のさばき方もご紹介!

みなさん、「ヘダイ」という魚を知っていますか?ヘダイは漢字で書くと「平鯛」と書きます。なかなかスーパーなどで見ないので知らない方も多いと思います。しかし、このヘダイという魚は真鯛にもまけないくらい味わい深い魚です。食べ方も様々でいろいろなレシピも紹介されています。特に刺身にすると味の深みや味の濃厚さがよくわかります。この美味しいヘダイのおすすめの食べ方や料理レシピ、刺身にするときの簡単なさばき方も紹介します。

ヘダイの料理方法と美味しい食べ方!刺身のさばき方もご紹介!のイメージ

目次

  1. 1ヘダイは鯛に負けない美味しい魚
  2. 2ヘダイはどんな魚?
  3. 3ヘダイはどんな料理がおすすめ?
  4. 4ヘダイをさばいて刺身にしよう!
  5. 5ヘダイを使ったおすすめレシピ
  6. 6ヘダイは美味しい魚!手に入れて味わってみよう

ヘダイは鯛に負けない美味しい魚

ヘダイは、スズキ目タイ科に分類される海水魚です。見た目はクロダイに似ていますが、体の色がクロダイに比べると白っぽいこと、体に黄色い縦縞が入っていること、体型が平たい楕円形のようであること、顎が前に突き出ていないことなどで、クロダイと区別することができます。ヘダイを料理にすると弾力のある白身で、真鯛にも負けない奥深い味わいがあります。

ヘダイは地方では、様々な名前で呼ばれています。京都府では「ヘイズ」、浜名湖の方では「コキタイ」、和歌山県では「シラタイ」、鹿児島県では「シロチン」、高知県と長崎県の一部では「ヒョウダイ」、山口県・宮崎県・長崎県の一部では「セダイ」、沖縄県では「セバー」などと呼ばれています。

ヘダイはどんな魚?

ヘダイは成魚でも全長40㎝~50㎝とさほど大きくないです。ヘダイの名前の由来として「口がへの字に見えるから」や「身体が平たく側扁しているから」だそうです。沿岸の岩礁域や内湾に生息しており、クロダイよりはやや沖合を好んで住んでいるようです。流通はさほど多くはないですが、比較的に価格が安くお買い得な魚です。

他の鯛類と同じく栄養価が高く、旨味成分であるグルタミン酸やイノシン酸というアミノ酸が多く含まれています。また、タンパク質を多く含んでおり、脂質は少ないため胃の中での消化や吸収がしやすい魚です。そのため、夏バテで胃が弱っている時や子供の離乳食にも向いています。

ヘダイは赤くないが鯛の仲間

ヘダイは真鯛と違って、身体は赤くなく銀色に輝いています。尾ビレと腹ビレは黄色~金色でとてもきれいな色をしています。英語ではGoldlined seabreamと呼ばれ、「金色の縞をもつ鯛」という意味です。なんだかとても高貴な魚のように思えます。ヘダイはれっきとした鯛の一種でクロダイに近い仲間のようです。

ヘダイの味は鯛と似ている?

ヘダイはクロダイに似ていますが、クロダイのような臭みはありません。クロダイは何でも食べる食性を持っており、その餌の匂いでその身に独特のくせが出てしまいます。ヘダイは食性が真鯛に似て、エビや小魚などを好んで食べるため、臭みはほとんどありません。ヘダイは真鯛にて上品で淡白な白身の味わいが特徴ですが、旬のヘダイは脂も乗っており、時に真鯛を凌駕する味わいになります。

刺身にするとその旨味は引き立ちます。鯛の中でもトップクラスの味わいになります。ただし、刺身の食感は真鯛と比べるとやや柔らかいので、真鯛のプリプリした食感には適いません。しかし、これは好みの問題なので柔らかい刺身が好きな人にはヘダイは最適かもしれません。

ヘダイの産地と旬の時期は?

ヘダイは生息地が幅広いので様々なところで漁獲されます。若狭湾より西、東京湾より南の沿岸各地で漁獲されることもあれば、丹後周辺でも漁獲されたり、太平洋側室戸岬や土佐清水でも水揚げされます。時期により若干水揚げされる場所は変わっていきます。ヘダイはまとまって水揚げされることは少ないので市場の流通量は少ないです。

ヘダイは真鯛と同じように旬が2回あります。一般的には桜鯛と呼ばれる真鯛と同じように桜の時期の3月~5月に産卵期を迎え、その頃に卵に栄養を与えるため、体内に栄養を貯めこみます。この時期は脂がのって美味しくなります。身体への負担のためか産卵後すぐは一番ヘダイの味が落ちる時期です。

しかし、その後、体力を回復させるために食欲が増加し、捕食活動が頻繁になります。産卵の疲労から回復した9月~11月頃が2階目の旬となります。その時期のヘダイは真鯛に負けないくらいの脂の乗りと深い味わいになります。刺身にすると一番美味しいのがこの時期だと言われています。

ヘダイはどんな料理がおすすめ?

ヘダイは煮てよし、焼いてよし、揚げてよしの万能の魚なので、どんな食べ方をしても美味しいですが、特にお勧めなのはやはり刺身にして食べることです。ヘダイは漁獲量の少なさからなかなかスーパーで見かけることはありません。ヘダイは真鯛よりは安いとはいえ、一般の魚よりは値段は上です。やはり手に入れれば、みなさんにとって一番好きな食べ方で食べてほしいです。

料理方法は真鯛と同じものがおすすめ

刺身以外の食べ方としては、焼き物、煮もの、揚げ物と色々と料理レシピが浮かんできます。真鯛に近い味をしているので、真鯛を調理するように料理してもらうのがいいと思います。皮もしっかり脂が乗っているので鮮度のいいものであれば、ヘダイのしゃぶしゃぶも美味しいと思います。身も皮も柔らかくて淡白な魚なので煮魚にしても美味しいです。ヘダイのフライは皮つきのままで食べるのがおすすめです。

ヘダイをさばいて刺身にしよう!

新鮮なヘダイを手に入れたら、美味しい食べ方として一番に挙げるのがやっぱり刺身です。ヘダイも真鯛と同じようなさばき方をします。コツさえ覚えれば簡単にヘダイをさばくことが出来ます。順番にさばき方を紹介していきます。

ヘダイのウロコを取る

ヘダイの鱗は真鯛と同じく刺身の前には丁寧に取っておく必要があります。ウロコを生かした料理レシピもありますが、ここではウロコを全部取っていきます。鱗を取る際に慣れていない人はヘダイの硬くて尖っているヒレで手を怪我してしまう人もいます。自信のない人はまずヒレから落とすことをお勧めします。背中のひれとお腹のヒレを両方落とすと怪我を気にせず、ウロコ取りの作業をすることができます。

ウロコ取りは尻尾方向から頭の方へと上下させながら使用します。この作業を丁寧にしないと刺身を食べる時に鱗が出てきて食感を大きく損ねてしまいます。少し時間をかけてもいいので丁寧に全部とれるまで行いましょう。ウロコ取りがない場合は、ペットボトルの蓋でも代用できますが、効率を考えるとやはりウロコ取りの方が便利です。一つはお家にウロコ取りを準備しておきましょう。

ヘダイのエラと内臓を処理する

内臓をきれいに取る方法は頭の付け根からお腹に向けて包丁を入れていきます。次にエラに包丁を入れるとお腹の部分が開きます。そこから内臓を取り除きます。内臓を取り除いたら流水で内臓の残りがないか、きれいに洗い流します。この時、内臓の汚れが残ってしまうと、刺身を食べる際にえぐみが出ます。

ヘダイを3枚におろす

ヘダイの頭をカマ下で落とします。ヘダイのカマの方向に沿って斜め方向に包丁を入れます。

次にお腹に包丁を入れていきます。表側のお腹に包丁を入れ、腹ビレを目印に反対側の手で身を持ち上げながら中骨に沿ってゆっくりと切っていきます。

次に表側の背中を切っていきます。背中の切り離しもお腹の時と同じように中骨に沿ってゆっくりと切り離していきます。その際も反対側の手で身を持ちながら行ってください。

片面の身が完全に切り離せて2枚におろせれば、次は反対側を切り離します。刺身用に綺麗に切り落とすためには、反対側は背中から切り離します。同じようにゆっくり丁寧に切り離していきます。背中が切り離せれば、同じようにお腹も切り離していきます。これで3枚おろしは完成しました。

ヘダイの腹骨を取り除く

最後は腹骨を外していきます。両面骨の下に包丁の刃を入れて薄く入れていきます。丁寧に骨を取り終わったら完成です。皮は好みで引いたり、残したりしてください。

刺身を引き、盛り付ける

3枚におろしたヘダイの身を包丁でお好きな大きさに切っていきます。この際、包丁を直角に入れずに45°くらいに傾けて斜めに切っていきます。野菜を切るように直角に切ってしまうとせっかくのヘダイの身がボロボロになってしまいます。切り終わったら盛り付けて出来上がりです。

ヘダイを使ったおすすめレシピ

次にヘダイを使った美味しい食べ方・料理レシピを紹介していきます。ヘダイは何度も話したように煮てよし、焼いてよし、揚げてよしの万能の魚です。ここでは、そんな万能なヘダイの特におすすめな食べ方を紹介します。

ヘダイのグリル

ヘダイ1匹を使った豪快な洋風の食べ方です。淡白な白身が塩コショウをきかせてガツンとパンチのある料理になりました。とても簡単なレシピなのでぜひ試してみてください。材料は、ヘダイ1尾、あら塩適量、黒胡椒適量、強力粉適量、レモン汁少々です。作り方は、ヘダイのお腹を割いて丁寧に内臓をとります。内臓が残らない用に丁寧に洗い流してください。

塩、コショウはきつめに振り、しばらく置いておきます。強力粉をヘダイ全体にまぶしてください。フライパンにオリーブオイルを入れ弱火でじっくりとヘダイに火を入れます。サラダ油でも代用はできますが、オリーブオイルの方が香り高く仕上がります。十分に火が通ったら皿に盛り、レモンを添えて完成です。

ヘダイの塩焼き

続いてのヘダイのおすすめレシピは「ヘダイの塩焼き」です。ヘダイはシンプルな食べ方でも美味しくいただけます。旬のヘダイは脂が乗ってシンプルなレシピほど、その旨さがよくわかります。材料は、ヘダイ半身と塩です。作り方は、ヘダイに皮から十字に飾り包丁を入れます。ヘダイの両面に塩を薄く馴染ませて20分ほど置いておきます。

グリル等でヘダイの身の面から焼いていきます。7割ほど火が通ったら裏返して残り3割を焼いていきます。この時しっかり7割まで焼いてから裏返すようにしてください。ヘダイは身が柔らかいので何度も裏返すと身がボロボロになっていきます。皮がパリッと焼けたら完成です。ご飯と一緒に食べてもお酒のあてにしても美味しくいただけます。

ヘダイのアラ汁

刺身や料理で使ったヘダイのアラは取っておいて、アラ汁にします。アラ汁を作る美味しいレシピを紹介します。上質の出汁と脂が汁に溶け込んで、贅沢な味になります。締めに余分なアラを避けてご飯を入れると美味しい雑炊にもなります。2~3人分の材料は、ヘダイのアラ1尾分、だし昆布5㎝分、水2カップ、味噌適量です。

作り方は、ヘダイのアラは熱湯にくぐらせて、ヌメリ、余分な脂、ウロコを取り除きます。鍋にだし昆布、ヘダイのアラ、水を入れて中火で煮ます。沸騰して来たらだし昆布は取り出します。煮立たないように火加減を調節しながら灰汁を丁寧に取っていきます。ヘダイに完全に火が通ったら味噌を溶いて完成です。ヘダイの風味を損なわないように味噌は出汁入りでないものを使います。お好みで野菜などの具材を入れても美味しいです。

ヘダイ飯

美味しいヘダイを丸ごと使ったヘダイ飯です。鯛飯と同じ要領で作れますし、味も大きな違いはないです。ヘダイの方が安い分お得感があります。ヘダイの食べ方としては上位ランクに位置すると思います。ヘダイ飯の料理レシピを紹介します。4人分の材料は、小ぶりのヘダイ2尾、お米3合、料理酒大さじ2、みりん大さじ1、白だし大さじ2、塩小さじ1、昆布1枚、しょうが1かけ、ネギ又は大葉適宜です。

ウロコ、えら、内臓を取ったヘダイは流水できれいに洗ってから、グリルで塩焼きにします。お米は洗って、料理種、みりん、白だしを含めて3合の水加減で1時間以上吸水させます。昆布を入れ、塩焼きにグリルしたヘダイを米の上に乗せ、炊飯器でご飯を炊きます。炊き上がったらヘダイを取り出してしょうがの千切りを散らし、ご飯を蒸らします。

ご飯を蒸らしている間に、ヘダイの身をほぐしておきます。蒸らし終えたらほぐしたヘダイの身をご飯に戻して、軽く混ぜ、茶碗に持って大葉を散らして完成です。

ヘダイのお手軽ブイヤベース

最後に紹介するヘダイお料理レシピはヘダイのブイヤベースです。サフランを加えて彩りがカラフルに贅沢な見た目になりました。材料は、ヘダイ1尾、玉ねぎ小1/2個、ジャガイモ1個、プチトマト7~8個、ニンニク1片、オリーブオイル大さじ1、サフラン少々、タイム、セージ2本です。作り方は、一つまみのサフランを大さじ2の水に10分くらい浸けておきます。

丁寧にウロコを取り、内臓を処理したヘダイを塩水できれいに洗い、しっかり水気をふき取っておきます。玉ねぎは縦方向、厚さ5mmくらいにスライスします。ジャガイモは皮をむいて2つにカットし、厚さ5mmくらいにスライスします。鍋にオリーブオイルとニンニクを一片加え火にかけます。ニンニクの香りが出てきたら玉ねぎとジャガイモを入れて炒めていきます。

ヘタを取って湯剥きしたプチトマト、水2カップ、サフランをつけ汁ごと鍋に入れます。沸騰して来たら弱火にして蓋をして、10分ほど煮ます。ヘダイとタイム、セージをこの時点で加えさらに12~13分程度火にかけていきます。塩コショウで味を調節します。取り分けて完成です。それぞれのスパイスの香りが食欲を誘います。

ヘダイは美味しい魚!手に入れて味わってみよう

ヘダイの美味しさ、さばき方、ヘダイのおすすめ料理レシピについて紹介してきました。ヘダイは真鯛に勝るとも劣らない美味しさをもった魚ですが、値段は真鯛よりもずっと安いです。ヘダイの1番のおすすめ料理は刺身ですが、焼き物や煮物も美味しくいただけます。群れでは行動せず単独でいることが多いヘダイは、なかなか漁獲できないので、売っていれば迷わず買ってください。美味しいヘダイをぜひ食べてみてください。

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