クロダイ(チヌ)の食べ方や味は?釣っても楽しい黒鯛の人気料理レシピを紹介

釣りをする人には馴染みのあるクロダイ(チヌ)ですが、どういった食べ方が美味しく人気なのか、調査し紹介します。黒鯛の味は真鯛と比べてどうなのか、その特性を生かした料理レシピも掲載してますので、晩御飯の参考にしてみて下さい。釣りの対象として人気のクロダイ(チヌ)ですが、捌くのが少し大変な印象の方も多いと思います。それでもその美味しさゆえに頑張って調理されることをおすすめします。

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目次

  1. 1クロダイ(チヌ)ってどんな魚?
  2. 2クロダイの味や食べ方について
  3. 3クロダイを使ったおすすめレシピ
  4. 4クロダイを手に入れて堪能してみよう

クロダイ(チヌ)ってどんな魚?

クロダイについてその名前を知っている方も多いと思いますが、ここではその特徴や生息域、チヌという別名の理由、出世魚であること等を説明しています。そしてクロダイの人気の調理方法や、釣り情報もお届けします。そもそもクロダイはスズキ目タイ科の魚で、釣りファンの中ではとても人気です。力強い引きを持ち、難易度も高いとのことから、多くの釣りファンを夢中にさせているのでしょう。捌き方もマスターしてみて下さい。

クロダイは出世魚?

世間にはあまり広く知られてはいませんが、実はクロダイは出世魚なのです。地域によって呼び名は異なりまして、関東ではチンチン→カイズ→クロダイの順番に出世します。一方関西では「ババタレ→チヌ→オオスケ」と、クロダイの魚体の大きさで名前が変わっていきます。その他、特筆事項として釣りファンの間では、魚体50cm以上のクロダイを「歳なし」と呼んで、釣りターゲットのあこがれ、目標とされています。

チヌの名の由来と呼び名

チヌ(クロダイ)は古くから人との関わりが深く、文献で言えば明治時代に東京湾隅田川河口で釣る様子は幸田露伴の短編にも描かれています。そのチヌという名前の由来は大阪湾のことを古くは茅渟(ちぬ)の海と呼んでいたことから来たという説があります。また、地域によって呼び名は異なり、中京地域ではチンタ、カイズ、チヌと呼び、関西ではババタレ、カイズ、チヌ、九州では若魚をメイタ、成魚をチヌと呼びます。

クロダイは成長過程で性転換する

クロダイは、成長過程で性転換をする魚です。性転換する魚はマダイのようにメスからオスに換わるのが一般的ですが、クロダイを含めたヘダイ亜科は雄性先熟を行う為、オスからメスに性転換します。クロダイの2~3歳は精巣が発達して性別はオスですが、4~5歳になると卵巣が発達してメスに換わります。ただし注意点として全てがオスからメスになるわけではなく、雌性ホルモンが不足したオスは性転換しません。

クロダイは身近な海域に生息する魚

クロダイの生息する場所についてですが、タイ科の魚では珍しく、海の水深の浅い場所を好みます。その生息域は非常に広く、なんと淡水と海水が混ざる汽水域まで泳いで上がってきます。クロダイによっては淡水域まで遡上するものもいるそうです。身体の強さを物語っています。また水汚染にも強い魚で、比較的汚れがちな都心部の川や、工場地帯の川、港湾区域など、水の濁った場所でも生息しています。

クロダイは釣りのターゲットとしても人気

クロダイ釣りは、大きく分けてルアー釣りとエサ釣りの2種類があり、エサ釣りにおいては、色々な方法で釣りを楽しめます。クロダイは浅い沿岸を生息域としています。外海よりも内湾を好み、港や河口付近などの入り組んだ場所に多く棲んでいるのが特徴です。内湾というと波が静かなイメージですが、潮流の速い海峡でもクロダイ釣りは行われています。また、クロダイは都市圏でも釣ることが出来るので、人気の対象となっています。

クロダイの味や食べ方について

取れたてで鮮度の良いクロダイは、お刺身で充分美味しく食べることができます。また、皮付きのまま熱湯をかけて氷水で〆る半生の湯引きもおすすめ。その他、ひと手間加えることで美味しく頂けるクロダイ。その調理方法は、塩焼きや煮付け、ムニエルなど様々あります。煮ても焼いても、美味しいクロダイのレシピを紹介します。

クロダイは真鯛にも劣らない味わい

市場で出回っている価格で言えば、真鯛に比べてリーズナブルなクロダイですが、その味は真鯛に負けずとも劣らないと人気です。お刺身で食べた時の食感も、真鯛と同じようにもっちりコリコリしていて、非常に美味しいです。塩焼きや煮つけなど、加熱する調理方法の場合は、もはや真鯛とクロダイの違いを認識することは至難の業と言っても良いでしょう。

クロダイのおすすめの食べ方

クロダイのおすすめの食べ方で、まず紹介したいのは「湯引き」です。クロダイをお刺身で食べるよりも美味しく感じると思います。というのも、皮付きのまま湯引きにすることで、魚独特の臭みが少なくなるからです。魚の美味しさが凝縮している部分、つまり身と皮の間を余すことなく食べることのできる調理法なので、刺身よりもおすすめの調理法と言えます。その他、シンプルに煮付けや塩焼きもおすすめです。

クロダイの塩焼きや煮付けもおすすめ

魚の調理方法として定番の塩焼きは、勿論クロダイでも美味しく頂けます。皮付きのまま焼くことで、魚を丸ごと食べることができる、栄養面からもおすすめの調理法です。またクロダイは、煮付けにしても魚の味が調味料に負けることなく食べられます。煮付け調理のメリットとしては保存がきくことが大きいです。作ってからすぐ食べ切ることができなくても、数日中であれば、冷蔵庫で保存していつでも食べられます。

クロダイを使ったおすすめレシピ

クロダイを釣ってきた、あるいは買ってきた人でも、捌いて調理できる人はごくわずかだと思います。クロダイを三枚開き、五枚開きに出来れば、調理の幅もぐんと広がります。骨の固いクロダイですが、ここでは捌き方やおすすめの調理方法を紹介します。夜ご飯のおかずに、お弁当の一品に役立ててみて下さい。

クロダイを手に入れたらまずはさばいてみよう!

クロダイ一匹を丸々手に入れたとしても、捌ける人というのは少ないと思われます。骨が太くしっかりとしたクロダイは、捌くのに多少力が必要にはなりますが、出来るようになると同じ要領でほかの魚を捌くことも出来ます。そこで、ここではクロダイの捌く手順を画像と動画を使って説明します。

鱗を取り、内臓を取り出す

一尾のクロダイを捌く為にはまず、シンクでウロコを綺麗に取り除きます。専用の鱗取りがあれば良いですが、包丁でも構いません。鱗が飛び散るので、ビーニールの中に入れて作業をすると良いと思います。水で洗いながら鱗を綺麗に流し、次に頭を切り落とします。ここが一番力の要る作業です。続いて腹を割って内臓を取り出し、綺麗に水洗いした後に布巾等で水気をふき取って下処理は終了です。

3枚おろしにする

続いて画像の様に、背びれと尻びれの両側から中骨主骨に届くまで切り開き、腹側も尾の付け根から包丁を入れ、頭の切り口に向かって半身を切り離します。残りの半身も同じ様に中骨から切り離して3枚おろしの完成です。頭や中骨の部分も捨てずに、塩焼きにしたりダシを取るのに使ったり、煮付けにしたりと、用途は多数あります。

5枚おろしにする

3枚おろしにした身を、腹骨に沿って切り分け、背身と腹身に切り分けつつ、その間の血合骨もそぎ取ります。ここで出る腹骨や血合骨も既述の通り、捨てずに再利用して下さい。5枚おろしになれば、皮付きのまま湯引きにしたり加熱調理しても良いですし、皮を引いてから刺身やムニエル、フライ等に調理しても良いです。

動画で捌き方を紹介

以上一連のクロダイの捌き方をまとめた動画がコチラです。作業前に数回確認して、作業しながらも一時停止しながら映像を確認するようにしてください。初めてクロダイを捌く方は緊張で忘れやすいばかりでなく、意外と記憶力は当てになりません。クロダイの骨やヒレは太くて硬く鋭いので、くれぐれもけがには気を付けて作業して下さい。

新鮮なクロダイで味わいたい「刺身」

新鮮なクロダイは、一度は刺身で食べてみて欲しいと思います。特に秋から冬にかけて獲れるクロダイは、脂が乗って臭みも少なく絶品です。真鯛にも負けない美味しさを味わうことができます。刺身として食べる場合は、上記のように5枚おろしにしたクロダイの皮を引きます。その後、身が厚くなり過ぎないように気を付けながらそぎ切りをします。大根ツマや大葉があれば綺麗に盛り付けることが出来ます。

クロダイの塩焼き

クロダイの定番料理「塩焼き」の作り方を紹介。塩焼きはクロダイ丸ごと1尾を使っても、カマだけでも、お腹だけでもお好みで結構です。焼く前の下準備はどれも一緒で、クロダイに塩を振りかけてしばらく置いておきます。こうすることで、余分な水分が臭みと一緒に抜けてくれるので、旨味が凝縮されます。あとはグリルで焼くだけです。先に皮側を焼き、その後ひっくり返して焼き上げます。大根おろしでサッパリ召し上がり下さい。

クロダイの煮付け

魚料理の定番、煮付けです。醤油、みりん、料理酒同量に、砂糖、生姜、顆粒の昆布だしを鍋に入れます。点火し一度煮立て、酒のアルコール分が飛んだら適当なサイズにカットしたクロダイを鍋に入れます。強火で煮込み、一煮立ちしたら弱火にし20分ほど煮込みます。このとき、落としぶたをすると染み込みが早くなるのでおすすめです。火が通ったら一度冷まし、再び火を入れます。冷める過程で味が染み込み美味しくなります。

 

クロダイのムニエル

まずクロダイに塩を振りかけます。その後料理酒をかけてしばらく放置します。こうすることで魚の臭みと水分が抜け、美味しく仕上がります。クロダイの水気をキッチンペーパーなどでよく拭き取り、塩胡椒、小麦粉を付けます。フライパンにバターとオリーブオイルを引き、加熱します。泡が出てきたらクロダイを皮目から焼き始め、バターを上から掛けながら両面焼きます。この時、蓋をしない方がべちゃっとしないのでおすすめです。

クロダイの味噌焼き

臭み消しの為に皮付きのままのクロダイに塩と酒を振り、しばらく置きます。味噌、酒、みりんを、4:1:1の比率で混ぜ合わせたものを、水気を拭き取ったクロダイの身に塗りこみ、一晩寝かせます。あとは、表面のみそを拭き取り、焼き上げるだけです。仕上がりを柔らかく仕上げたい時はお酒の比率を高くし、そして甘く固めに仕上げたい時はみりんの比率を高くすると良いでしょう。

クロダイのアクアパッツァ

クロダイの皮に格子状に切り目を入れ、塩を少々、バーナーで両面炙ります。クロダイと水とワインを鍋に入れ中火にかけ沸騰したら灰汁を取り火を止め蓋をしておきます。別の鍋にオリーブオイルを入れ弱火でにんにくを炒めます。そこに先ほど炊いたクロダイ、和風出汁とお好みの千切り野菜を入れ塩、こしょう、ナンプラーを入れます。再沸騰したらクッキングシートで蓋をして10分煮ます。イタリアンパセリをかけて完成です。

クロダイのフライ

三枚下ろしにしたクロダイを適度な大きさにカットします。下味としてクロダイの表面に軽く塩と胡椒をふり、全体に小麦粉をまぶします。次に溶き卵に浸け、その後パン粉を綺麗に隙間なく付けます。仕込んだクロダイを180℃に加熱した油の中に入れて、全体がこんがりきつね色になるまで大体3,4分揚げて完成です。お好みで、レモンやタルタルソースを添えて食べてみてください。

クロダイのシソ巻きフライ

クロダイの切り身に軽く振り塩をして20分程度置きます。切り身に大葉(しそ)を重ね、くるくると巻き込みます。この時、梅肉を一緒に巻いても良いです。その後小麦粉、溶いた卵、パン粉の順につけて170~180℃の油で揚げます。油の気泡が小さくなって、衣がきつね色に揚がれば出来上がりです。油をよく切って一口大にカットし、皿に盛り付け、レモンなどを添えると尚良いでしょう。

クロダイの天ぷら

クロダイの切り身にふり塩をして、しばらく置きます。クロダイは皮付きのままでも、皮を取り除いた白身のみでもお好みで構いません。表面ににじみ出た水分をよく拭き取って、水で溶いたてんぷら粉に付けて揚げます。170℃の油で3,4分揚げれば充分です。天ぷらにはシンプルに塩でも、天つゆでも、写真のようにおろしぽん酢でも、どれでも美味しく食べられます。

クロダイのちゃんちゃん焼き

クロダイの身に、中骨まで切れ目を入れて、スライスしたにんにくを差し込みます。そこに塩こしょうをします。ホットプレートに油を引き、その上に切ったタマネギやキャベツを乗せます。下ごしらえしたクロダイを乗せ、トマト、ピーマン、パプリカ、もやし等を乗せます。そこに良く溶いたみそ・みりん・料理酒を加え、フタをし強火で10分程度蒸し焼きにします。仕上げにバターと醤油を混ぜて完成です。

クロダイの炊き込みご飯

クロダイを使った「鯛めし」レシピです。お米をササっと洗った後、事前にしばらく水浸させておきます。ザル揚げ水気をよく切り、炊飯器にお米と水、かつお出汁の素、もしくは白だし、アクセントに塩昆布適量を一緒に入れて軽く混ぜます。あとは炊飯を開始し、炊きあがってから10分蒸らして完成です。お茶碗に移して、三つ葉やごま、刻み海苔をかけて食べるとより一層美味しく頂けます。

クロダイを手に入れて堪能してみよう

釣り好きな人は、身近に都市圏の河口でも獲れるクロダイを狙ってみては如何でしょうか?また釣りをされない人でも、真鯛よりリーズナブルに手に入るクロダイがおすすめです。その味は真鯛にも引けを取らないと言われており、お刺身や湯引き、塩焼きや煮つけ等々幅広い調理方法で味わうことが出来ます。骨が太く大きいので、捌くのは大変かもしれませんが、これを機にチャレンジしてみるのも良いでしょう。

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