ししゃもの栄養と効果効能は?プリン体やコレステロールについて解説!

ししゃもは頭からしっぽまで丸ごと食べられる魚なので、その栄養価も高いと言われています。DHAにEPA、カルシウムなどありがたい栄養素がたくさん含まれています。その上糖質が低いので、ダイエット中でもとっておきたい食材と言われますが、ししゃもダイエットというのはありませんよね。それはししゃもには大量に摂取してはいけない栄養素もあるからです。プリン体やコレステロール、カロリーも低くはありません。ししゃもの積極的に取りたい栄養素、あまり摂取してはいけない栄養素その両方について調べてみました。

ししゃもの栄養と効果効能は?プリン体やコレステロールについて解説!のイメージ

目次

  1. 1ししゃもは実は高級魚!
  2. 2ししゃもの栄養効果が優れていた!
  3. 3ししゃものプリン体やコレステロールは?
  4. 4ししゃものおすすめレシピ
  5. 5ししゃもは栄養たっぷりで食べやすい

ししゃもは実は高級魚!

スーパーの店頭で売られているししゃも、カラフトししゃもと書かれています。でも、北海道に行った時、市場などで売られているししゃもとは全く値段が違いますね。これはなぜなのでしょう。実は樺太ししゃもとししゃもは別の魚なのです。何が違うのでしょうか。

ししゃもと樺太ししゃもの違い

ししゃもと樺太ししゃもの違いは大きく言って5つあります。まずは原産地ですが、ししゃもは日本固有の魚で、北海道の太平洋沿岸でしか獲れません。それに対して樺太シシャモの産地は北太平洋、北大西洋と広域で捕れるので、原産地はアイスランド、カナダ、ノルウェー、ロシアなどがあります。

次に見た目ですが、ししゃもは目や口が小さく、ウロコが粗いです。全長は最大で10cm位と小さめで色は少し赤みがかっていて鮮やかです。これに対して樺太ししゃもは、目や口が大きく、ウロコが細かく皮と一体化しています。そして全長も最大で20cmと大きめです。色は銀色が濃いです。

次に値段です。ししゃもが獲れる場所は北海道近海と限られており、年間1300トンと漁獲高の制限が設けられているので、非常に貴重なものになります。よって値段も高くなり、オスが10匹で1000円~2000円位ですが、メスはもう少し値上がって3000円~4000円位はします。それに対して産地が多く漁獲量も多い樺太ししゃもは、10匹位入って300円前後と安く買い求めやすくなっています。

次に味です。ししゃもは味が濃くて濃厚なのが特徴です。焼くとほっこりして美味しい白身の魚という感じです。特にオスは身が締まっていて美味しいと言われ、通の間ではオスの方が人気があるとか。一方、メスは旬の時期によって味に違いがあります。旬の前半は卵が未熟なため、身に脂が乗って濃厚な味です。それが半ばにかけて脂が抜けてあっさりしてきます。旬の最後は卵に栄養が殆んど貯まっているので、甘みや旨みが強いです。

それに対して樺太ししゃもは脂の乗りが少なく、全体的にあっさりしています。そして、いつ食べても味に変化はありません。産地によっての違いもそれほどありません。

最後に生態系です。海水魚である樺太ししゃもは、沿岸部の浅い海域で群れを作り、産卵期に波打ち際に集まり、産卵します。一方、ししゃもは遡河回遊魚なので、鮭や鰻と同じように産卵期になると、海から河を上り、河床で産卵します。ししゃもの身が締まっていて美味しいのは、河を上る事が理由と言われています。

ししゃもの栄養効果が優れていた!

ししゃもは丸ごと食べられる魚なので、栄養素を余すことなく摂取できるので、その効果はものすごく高いと言われています。DHA、カルシウム、EPA、亜鉛、その他にも嬉しい栄養素がいっぱい詰まっていて、特に妊娠中の人には嬉しい栄養素がいっぱいです。その中の代表的な6つについて説明します。

丈夫な骨を作るカルシウム

ししゃもにはカルシウムも豊富に含まれています。100グラム中のカルシウム含有量は350ミリグラムもあります。カルシウムを摂取するには、煮干しとかシラスとか、イワシをことこと圧力鍋で煮込んで骨ごと食べるといった方法がありますが、ししゃもなら焼くだけで簡単に頭から丸ごと食べれます。

カルシウムは老若男女とも必要な栄養素ですので、積極的に摂取したいです。骨粗しょう症の予防やイライラを鎮めてくれる効果があります。また、妊娠中も方にとっても必須な栄養素です。

アレルギー改善EPA

EPAは、エイコサペンタエン酸といい、青魚に多く含まれ、アレルギー反応を促進させる酵素の働きを抑える効能がある栄養素です。EPAを摂取することでアレルギー反応が緩和され、痛みや痒みといった症状が改善されると言われています。花粉症やアトピーなどのアレルギー症状に悩まされている方にとっては嬉しい栄養素です。

また、EPAの効能には抗血栓作用もあります。血管を柔らかくして血液をサラサラにするとともに、血流も改善するため、動脈硬化や脳梗塞を予防すると言われています。中性脂肪の値を下げるとも言われています。

脳を活性化させるDHA

DHAは魚に含まれることで有名な栄養ですが、特に「目」に多く含まれます。ししゃもは頭から丸ごと食べられる魚なので、この栄養素を余すところなく摂取することができるのです。ししゃもを食べるときはぜひ頭から食べてください。DHAは頭が良くなる、コレステロール値や血圧を下げる、視力の低下を防ぐといった効能効果があります。

妊娠中に高血圧になってしまう妊婦さんもいますので、DHAも妊娠中には必要な栄養素と言えます。

代謝を維持するマグネシウムと亜鉛

マグネシウムと亜鉛はともにミネラルに分類される栄養素で、マグネシウムは酵素の働きを助け、カルシウムとともに骨を丈夫にしてくれます。亜鉛は新陳代謝を促す作用や、舌の味蕾という器官を作り、味覚を正常に保つ効能などがあります。その他にも免疫力を高める、タンパク質をアミノ酸に変える、皮膚や髪の調子を整えるなど、さまざまなものがあります。いずれも体の基礎的な働きや代謝に関わる栄養素です。

美肌効果のあるコラーゲン

ししゃもの卵にはコラーゲンが豊富に含まれています。コラーゲンは細胞と細胞をつなぎ止める接着剤のような効果があり、摂取することで、きめ細かく弾力のある肌細胞になります。コラーゲンの合成を助けてくれるのはビタミンCが有効です。コラーゲンとビタミンCを同時摂取することでより効果的になります。ししゃもにレモン汁を絞りかけるのはそういった理由からです。

葉酸も含んで妊娠中におすすめ

葉酸はホウレンソウの葉から発見された栄養素で、DNAの合成にビタミンB12とともに非常に重要な働きをする物質です。正常な細胞の増殖を助ける働きがあるので、妊娠中の女性にとって、胎児の成長に大量に必要とされる物質で、普段の必要量の約1.7倍摂取する必要があると言われています。よって妊娠希望の女性は妊娠前からとっておく必要があります。しかし、熱に弱く、調理の過程で半分ほどが消失してしまうのです。

妊娠中の女性にとって、葉酸は1日480µg摂取することが推奨されています。ししゃもには100グラム当たり21µgが含まれています。

ししゃものプリン体やコレステロールは?

積極的に摂取したい栄養素が豊富なししゃもですが、実はプリン体やコレステロール、塩分など取りすぎてはいけない栄養素もかなり含まれています。

子持ちししゃもはプリン体が多い?

プリン体は尿酸の原料で、取りすぎると尿酸値が上がり、痛風のリスクを高めてしまいます。プリン体は魚卵や内臓類に多く含まれています。子持ちししゃもに含まれるプリン体の量は100グラム当たり149.6ミリグラムと中程度の含有量です。プリン体は1日の摂取量が400mgを超えると痛風発作のリスクが高まると言われています。ししゃもはだいたい1匹50グラムですので、6匹以上食べるとこの数値を超えて危険です。

ししゃものコレステロールが高い理由

ししゃもの卵や内臓にはコレステロールが多く含まれていて、その量は鶏の卵と同じくらいの含有量になります。ししゃもは丸ごと食べるメリットがたくさんありますが、デメリットはコレステロールです。

ししゃものおすすめレシピ

カルシウムの吸収率アップししゃものマリネ

ししゃものマリネはカルシウムの吸収率の高いレシピです。ししゃもには豊富なカルシウムが含まれていますが、レモンなどのビタミンCを一緒に摂ると、カルシウムの吸収率がさらに高まります。妊娠中はカルシウムも積極的にとっておきたい栄養素ですので、妊娠中の女性には特におすすめのメニューです。

また、マリネ野菜を人参やカラーピーマンなどの緑黄色野菜を積極的に使えば、葉酸やビタミンAも増えます。プリン体が気になる場合はオスのししゃもを使ってください。コレステロールも抑えることができます。

ししゃもを魚グリル、もしくはフライパン等で焼きます。鍋にソースの調味料(赤唐辛子、酢、レモン汁、水、砂糖、しょうゆ、塩、粉末だし)を入れてひと煮立ちさせます。たまねぎ、にんじん、ピーマンはそれぞれ細切りし、先ほどのソースに漬けてしんなりさせます。ししゃもが焼けたらソースに潜らせてからお皿に盛り、上に野菜をのせ、ソースを回しかければ出来上がりです。暑い季節にはぴったりなメニューです。

野菜いっぱいヘルシーししゃもの焼き南蛮

通常南蛮漬けは油で揚げますが、これは揚げずにフライパンに油をしいてから焼くので、カロリーは落とせダイエット効果があります。さらにカロリーを落としたいのなら、油なしでししゃもを焼いても構いません。プリン体が気になるなら、オスのししゃもだけを使ってください。たっぷりの野菜のヘルシーししゃも南蛮になります。

玉ねぎは薄くスライスし、人参とピーマンは千切りにします。タッパーなどにだし汁、酢、砂糖、醤油を混ぜ合わせ南蛮酢を作り、先ほどの野菜を漬けておきます。ししゃもはフライパンに油を軽くしき、焼きます。ししゃもが焼けたら、タッパに入った野菜を端の方へ寄せ、そこにししゃもを南蛮酢に漬かるようにして入れ、寄せた野菜を上にかぶせておきます。1時間ほど漬ければおいしく食べれます.
 

ししゃものイタリアン風

ししゃもを揚げませんので、カロリーは抑えられます。フライパンで焼いてトマトジュースで煮込むだけの簡単レシピです。

フライパンにオリーブオイルをしいてししゃもを並べ、弱火で焼きます。軽く塩コショウとガーリックパウダーを振り掛けて両面を焦げ目がつくくらいに焼きます。無塩のトマトジュースを入れて、オレガノとバジルを入れ煮込みます。煮詰まってきたら出来上がりです。そのままバケットと食べたり、パスタソースにしても美味しいです。白ワインに合う一品です。

さっぱりししゃもサラダ

ししゃもを使ったさっぱり和風サラダです。血液サラサラ効果のある玉ねぎや、ミネラル分豊富なわかめを一緒に摂ることができて栄養効果抜群のメニューです。カルシウムもたっぷりで、妊娠中の方にもおすすめレシピです。ししゃもに塩分があるので、ポン酢を入れすぎないようにしてください。

玉葱とキュウリを薄切りにします。玉葱は30分以上塩水につけて、軽くもみ洗いして水を切ります。わかめは水に戻し、水気を切り1センチほどに切ります。ししゃもは斜めに三等分に切り、フライパンに油を薄く敷いて強めの弱火でじっくり焼いてから、冷ましておきます。キュウリ、玉葱、ワカメをボールに入れ、白ゴマとポン酢を加えて混ぜます。そこへししゃもを入れて混ぜ合わせます。器に盛り、鰹節を振りかけたら出来上がりです。

ししゃもの青のりチーズパン粉焼き

どうしても揚げ物が食べたい、そんな時もあります。でもカロリーも気になるし、胃にもたれるのはイヤという時におすすめなレシピです。

まず、庫内を予熱しておきます。オーブントースターの角皿にクッキングシートを敷き、そこへししゃもを並べます。その上にマヨネーズかオリーブオイルをかけてます。その後、青海苔を振りかけ、最後に粉チーズとパン粉をかけ15分ほど焼けば出来上がりです。ビールにもワインにも合う一品です。

ししゃもの洋風ソテー


ししゃもを焼くだけで飽きてしまった方にぴったり、簡単に焼いただけなのに違う味で食べられます。大人にも子どもにも喜ばれる一品で、レモン汁をたっぷりかけるので、カルシウムの吸収率もアップし、妊娠中の方にはぜひ食べていただきたいレシピです。

フライパンにオリーブオイル敷いてししゃもを並べ、弱火から中火で加熱し酒をまわしかけ、ほんのり焼き目が付くまでフタをして蒸し焼きにします。裏返してしっかり火が通ったら、火を消し、レモン汁とハーブソルトをかけます。ししゃもに塩分が含まれていますので、ハーブソルトはかけすぎないようにしてください。

 

簡単ししゃものアクアパッツァ風

玉ねぎとトマト以外にも野菜を入れれば、よりヘルシー栄養満点なメニューになります。ズッキーニやパプリカなどがおすすめです。

玉ねぎは薄切りにし、トマトは粗みじん切りにします。フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて加熱し、玉ねぎを炒めます。火が通ったら、一旦お皿などにとっておきます。同じフライパンに、ししゃもを並べ中火で両面を焼きます。焼き目が付いたら、先ほどの玉ねぎを戻し、トマトと白ワインを加えて蓋をし、弱火で10分程度蒸します。塩、胡椒で味を整えて、お皿に盛ったら出来上がりです。お好みでバジルを添えてください。

ししゃもは栄養たっぷりで食べやすい

ししゃもには効果効能がすごい、積極的に摂取したい栄養素が多く含まれています。それはカルシウムやDHA、EPAをはじめ、妊娠中にとっておきたい葉酸も豊富に含まれています。ししゃもが頭からしっぽまで丸ごと食べられる魚だからこそ、それらを余すことなく摂取することができます。その上、さばくなどの下処理も必要なく、一般的な食べ方としては焼くだけで手軽に食べれます。

しかし、コレステロールやプリン体、塩分などの含有量が多いので、取りすぎには注意しなくてはなりません。ししゃもを含め、いろんな食材を満遍なく食べて、健康的な体を作りましょう。

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