オヒョウとは巨大カレイ?えんがわの刺身や料理の味と値段は?

オヒョウという魚の名前を聞いて、?マークが頭の中でいっぱいになる人が大半だと思います。それもそのはず、オヒョウという呼び名は主に北海道地方で呼ばれているもので、実際漢字で書くと大鮃と書きます。大きい鮃ということで鮃の代用魚として使われることもありますが、実際はカレイの仲間です。今回はそんなオヒョウの値段やオヒョウの美味しい食べ方や調理法など紹介したいと思います。

オヒョウとは巨大カレイ?えんがわの刺身や料理の味と値段は?のイメージ

目次

  1. 1オヒョウという巨大カレイを知ってる?
  2. 2オヒョウの値段を調査!
  3. 3オヒョウのえんがわの刺身はどんな味?
  4. 4オヒョウを使った料理のレシピを紹介
  5. 5巨大なオヒョウを釣って料理を楽しもう

オヒョウという巨大カレイを知ってる?

オヒョウは、大鮃と書きますが実際は硬骨漁網カレイ目カレイ科に属する海水魚です。カレイにもいろいろ種類はあり、国内で水揚げされているカレイは30種類ほどですが、その中でも大きさが最大級なのがこのオヒョウなのです。また口が比較的大きく鋭い犬歯状の歯を持っているので稚魚のうちから小型甲殻類を食しますが、成魚になると更に貪食でスケトウダラやカニやイカを食べ、時には海鳥も飲み込むことがあります。

生息域は、国内だと東北や北海道以北に多くいます。主にオホーツク海、ベーリング海やアラスカ湾などの大体水深30mから1100m付近に生息していると言われていますが、実際は水深400mよりも浅場に多くいます。

オヒョウの最大の大きさはどれくらい?

カレイの中でも最大級の大きさであるオヒョウですが、オヒョウの中でも大きさはかなりの開きがあります。また、オスとメスでも大きさが決定的に違うのです。

平均的な、オスのオヒョウは大体体長が1.5m前後でメスだと3m前後と言われています。倍近く体長が違うのは、オスの寿命が平均15年に対しメスの寿命は25年ほどあり、毎年成長し続けているのでそこまで体長に開きが出るものだと思われます。しかしこの数字はあくまでも平均的な数値であり、実際は体長4mで体重が300頃キロに及ぶものも水揚げされています。

オヒョウの値段を調査!

オヒョウは、実際どれくらいの値段なのか気になるところですが実際に値段を調べてみると食用として流通している割には、鮃や他のマガレイやスナガレイよりも大味ということもあり意外と評価されておらず値段が安い魚であるということがわかりました。ただし、年ごとに値段は変動しています。豊漁のときはより値段が安くになり、とれない年だと例年よりも少し値段が高くなるという程度です。

オヒョウの市場価格はいくら?

オヒョウの市場価格は、大体ですが北海道産の活〆オヒョウで1kgあたり最低相場価格1200円ほどとなりますが築地市場では1kgあたり2000円前後、魚の状態によっては、1kgあたり500円で競り落とされる場合もあるので変動幅が相当あることが伺えます。しかし、それでも1kgあたり1000円前後なら鮃やカレイよりもかなり安価であることに間違いはないです。

オヒョウの一般的な価格は?

オヒョウは何せ、巨大な魚ですのでスーパーなどで売られる場合はたいてい切り身になって売られているか冷凍フィレで売られているかのどちらかです。ただ、冷凍などにされて売られているのは海外が多く日本では主に北海道でパックの切身で売られているものが多いです。

値段は、大体ですが1パック400円前後で売られているのがほとんどです。オヒョウの国内水揚げ生産量は北海道が一番多いため、北海道のスーパーでは旬の時期にたまにみられることはありますがそうそう一般的にはあまり出回っていないです。

オヒョウのえんがわの刺身はどんな味?

鮃の代用魚として食されることが多いオヒョウですが、刺身にすると見た目はほとんど鮃と変わりません。味はやはり淡白で新鮮なものであれば刺身でも大丈夫かなといったところです。

オヒョウの刺身はほとんど北海道でしか需要がない中でえんがわの刺身だけは違います。いまやどこにでもある回転ずしでかなり値段が安くえんがわが食べられると思いますが、そのえんがわは決して鮃やその他のカレイのえんがわではなく、オヒョウが大半です。

オヒョウのえんがわの刺身は鮃のえんがわの刺身や他のカレイの刺身と味はそんなに変わりません。オヒョウの身は非常に淡白でほとんどくせがないのですが、えんがわの部分は脂が乗っていてコリコリとした食感がたまらなくいいので、回転ずしでえんがわは人気です。刺身だけでえんがわを食べても独特の魚の油を気にしない人ならば酢飯のシャリがなくても美味しく食べることができます。

オヒョウのえんがわの味わい

えんがわとは、ヒレを動かす筋肉のことで非常にゼラチン質が豊富で脂が乗っている部位です。ひと昔前までは鮃のえんがわの刺身となると1匹からえんがわがとれるのは少ないため非常に値段が高かったのですが、この代用魚としてオヒョウが出回りだして、安い値段でえんがわの刺身が食べられるようになりました。

安いからと言って鮃のえんがわの刺身にオヒョウのえんがわの刺身が劣るかと言えばそうではなく、コリコリ食感も脂の乗りも引けをとらない美味しさです。

オヒョウを使った料理のレシピを紹介

オヒョウの身は味が非常に淡白でくせがないので、食べ方も実に幅広くあります。刺身で食べるには新鮮さが求められたり、やはり大味なのではとの評価が多い中で加熱していろんな料理に変化させることでオヒョウの味が活かされます。実にいろんなレシピがあるのでその中からいくつか紹介していきます。

オヒョウの煮付けは定番だけど美味しい

鮃やカレイの煮付けなどは、よく聞く代表的な料理ですが代用魚のオヒョウの煮付けもまったく引けを取らない味で非常に美味しく食べられます。むしろ、オヒョウの方が身厚なので食べ応えすら感じると思います。

作り方は、カレイの煮付けと同じと言って間違いはないです。オヒョウを食べやすい大きさに切り、キッチンペーパーでしっかり水気をふき取っておきます。鍋にしょう油、みりん、酒、水を入れて強火で沸騰させたら薄くスライスしたショウガを投入します。その上にオヒョウをのせて、中火から強火で約10分煮ます。時々煮汁をオヒョウにかけながらある程度煮詰めれば完成です。

バターと相性抜群オヒョウのムニエル

白身魚の定番と言えばこのムニエルです。オヒョウの身は非常に淡白で脂身がほとんどないので、バターと非常に相性がいいことからこの、ムニエルは絶品です。

水気を切ってフィレにしたオヒョウに塩コショウで下味をつけておきます。その後小麦粉を付けてからフライパンの上に溶かしたバターでじっくり焼いていきます。基本のムニエルはこれでOKです。あとは、好みでカロリーが多少気になるのであればバターをやめてオリーブオイルで代用したり、味にもう一工夫したいと思ったらみじん切りか、すりおろしたにんにくを入れて香りをたたせてからオヒョウを焼いてもいいです。

オシャレなオヒョウのカルパッチョ

淡白な身のオヒョウには、カルパッチョにしても非常に美味しく食べることができます。カルパッチョにする際にお好みで、オヒョウだけではなくタコやサーモンなど他のシーフードも合わせてカルパッチョにしてもちょっとおしゃれになります。

薄くスライスしたオヒョウに、レモン汁とすりおろしにんにくを混ぜたものをかけてそのうえから更に塩コショウを振ってしばらくそのまま置いておきます。その後、水菜やレタス、トマトなどと合わせてから最後にオリーブオイルをかけて完成です。黒オリーブを合わせても合いますし、ちょっと和風な感じにしたいときはレモン汁とにんにくを合わせるときに少ししょう油も一緒に合わせるとまた違った美味しさになります。

オヒョウのから揚げ

オヒョウは欧米ではよく、フィッシュアンドチップスに使われている魚でもあります。なので、から揚げにしてもとても美味しく食べることができます。作り方は食べやすい大きさに切ったオヒョウの水気をとり、しょうが汁としょう油と酒にしばらくつけておき、その後しっかり片栗粉を付けて中火でじっくり揚げていけば完成です。

その他、市販の唐揚げ粉でも代用できますが、その場合唐揚げ粉を水で溶くのがほとんどですが水が多いと揚げてる時に衣が魚から剥がれ落ちてしまい、結局素揚げのような状態になることがありますのでそういう時は、既定の水の量より少なめにするか、片栗粉を追加するかして対応してみてください。付け合わせはピーマンの素揚げやししとうなどが非常によく合います。

オヒョウのフライ

オヒョウはフライにしても、非常に美味しく食べることができます。スーパーなどでよく白身魚のフライが売られていますが、決して値段が高いスケトウダラのフライではなくオヒョウが使われていることもあります。

食べやすい大きさに切ったオヒョウの切身に塩コショウで味付けした後で、小麦粉、卵、パン粉の順につけていき中火できつね色になるまでじっくり揚げていきます。オヒョウは身厚なので、心配なら少し上げる時間を長めにしたほうがいいです。下味をつける際にハーブソルトを使っても風味が豊かになります。基本タルタルソースを付けて食べますが、好みでしょう油をかけても美味しいです。

オヒョウのステーキ

身厚なオヒョウはステーキにも最適です。ステーキは自分好みにいろいろアレンジできるので味の変化が楽しめるのが魅力です。軽く塩コショウで下味をつけたオヒョウをフライパンで焼いて、あとは市販のステーキソースをかけて食べるのもいいですし、和風にしたいと思ったら照り焼き風にしても非常に合います。

その他、バターで焼いて最後にしょう油をかけて食べてもいいですし、すりおろした玉ねぎにしょう油と砂糖、みりんなどで味付けした自家製ソースも美味しいですし、単純にハーブソルトのみを使って焼くというのもヘルシーでダイエットにはいいかもしれません。ステーキにすることで自分でのアレンジがかなり広がるのでお勧めの一品と言えます。

オヒョウのホイル焼き

このホイル焼きは、手間がそんなにかからない割にはお客さんが来たときなどに出してもちょっとおしゃれで見栄えも悪くないので覚えておきたい一品です。作り方は非常に簡単で、ホイルの上にベーコンをのせた後にオヒョウをのせて、そこにレモン塩をしっかりと塗ったらマッシュルームとバジルを加えて180℃に熱したオーブンで30分ほどで完成です。

アレンジとしては、マッシュルームの代わりにシメジやエリンギなどがとてもよく合います。レモン塩だけではパンチが効きすぎてると感じたら、オーブンに入れる前にバターを少し乗せてもまろやかになります。もしくはレモン塩ではなく、味付けは塩にして香草はバジルではなくローズマリーに変えてその上にレモンスライスをのせても美味しいです。

オヒョウを使ったブイヤベース

オヒョウは身厚なので煮崩れしにくいことから、ブイヤベースに入れる食材としても大いに役立ちます。材料は、オヒョウとエビやカニなどの甲殻類、ムール貝やアサリなどの貝類とタコやイカで作ります。ブイヤベースなので、大体その中から5種類ほど使うといいです。

まず、鍋にオリーブオイルを引いてニンニクのみじん切りしたものを炒めます。次に薄切りにした玉ねぎと、小口切りした長ネギも加えてしっかり火を通した後に湯剥きされたトマトとサフランを加え、次にあらだしか水を加え中火で煮込んでいきます。味がなじんだら強火にして魚介類と白ワインを加えて沸騰直前で弱火にして塩コショウで味を調整して完成です。

ブイヤベースのいいところは、好きな魚介類を選べることです。材料が特別決まっていないので、ムール貝が苦手ならアサリやはまぐりでもいいですし、魚もオヒョウに限らずサワラやメバルでもいいですし、タコが嫌ならイカでもいいです。トマトの湯剥きも面倒なら、市販のトマト缶でも代用できますし手間がかかっているようで実は結構時短もできてしまう料理の一つです。

巨大なオヒョウを釣って料理を楽しもう

巨大なオヒョウをもし、自分で釣ってそれを自分で料理して食べることができたらその喜びは2倍にも3倍にもなると思います。オヒョウは相当巨大なものになるとその重さは300キロになるものもあるそうで、釣りが好きな人なら一度は自分で釣り上げてみたいと思うはずです。でも、オヒョウは国内だと北海道の北東のオホーツク海域で釣りが行われているくらいです。

ただし、そこに行けば誰にでも釣れるというわけではなくその日の天候や海のコンディションにも左右されるでしょうし、あんな巨大なオヒョウを釣るにはそれなりに仕掛けや錘の準備も必要になってきます。北海道のオホーツク海域で釣る場合は、もし釣れたらラッキーくらいに考えておいた方がよさそうです。

実は、オヒョウ釣りが盛んな所がもう1か所あります。そこはなんとアラスカ南東の島ラナラスカにあるダッチハーバーという港町で、夏にオヒョウ釣りの大会が催されているのです。この大会はハリバットダービーと呼ばれ、釣ったオヒョウの大きさを競うというスポーツフィッシングとなっています。因みにオヒョウのことを英語でハリバットと言います。

このハリバットダービーには、遠方からも無類の釣り好きが集う人気イベントで釣れるオヒョウの大きさも、北海道で釣る物よりも大きいオヒョウが釣れる可能性が高いです。巨大なオヒョウを釣り上げて、ステーキなどに料理したら喜びもひとしおです。もし興味があれば、アラスカはちょっと遠いですが、まずは北海道でチャレンジしてみてください。

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