ピーマンの冷凍保存方法と期間は?解凍方法と簡単おかずレシピも!
ピーマンは、いまや日本人にきわめてポピュラーな野菜です。値段も安価で、使いやすい食材といえるでしょう。たいていは袋売りになっていて、その日に使いきれないケースも多くあります。そこで、ピーマンの保存方法とその保存期間を紹介します。保存方法としては、常温や冷蔵、あるいは乾燥とか冷凍があります。特に、冷凍での保存方法、保存期間を詳しくみていこうと思います。そして、冷凍されたピーマンをどう解凍するかとともに、その冷凍ピーマンを使用した簡単かつ美味なおかずを作るレシピも紹介します。
目次
ピーマンって何者?
ピーマンの由来
#ピーマン は、中央アメリカ、南アメリカの熱帯地方の原産とされています。ビタミンCとカロチンの含有量に富み、栄養価値が高いです
— あぐり (@no_ka_begin) July 12, 2019
ピーマン100g中のビタミンC含有量は80mg。Mサイズのピーマン4個で一日分の必要量が補えます🙋♀️🙋♀️#野菜好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/bXE2cYtkOB
ピーマンの原産地は南米です。唐辛子に辛みをなくす改良を加えて作り出されたのがピーマンで、その意味でピーマンは唐辛子と仲間です。また、ピーマンが日本で一般的になったのは戦後のことになります。どなたもが疑問に思っていそうなのが、ピーマンとパプリカの関係です。ピーマンをさらに甘く、肉厚にしたものがパプリカで、やはり唐辛子やピーマンの仲間です。パプリカが日本に入ってきたのは、20世紀末になります。
ピーマンの基本的性質
ピーマンにかぎらず、ほとんどの生鮮野菜にいえることですが、水気を嫌うことです。しかも、乾燥も嫌います。どういうことかといいますと、ピーマンの内部の水分は保ちたいけれど、外側に付着した水分は断たねばいけないわけです。そして、ピーマンはひとつが腐敗してくると、すぐに隣のピーマンに伝染します。また、ピーマンの自然な保存に適した温度は7~10℃です。これらの点を押さえてピーマンを考えていきます。
ピーマンを常温で保存した場合の期間
どんな保存方法を取るにしても、まず新鮮なピーマンを購入しなければなりません。新鮮なピーマンは緑色が鮮やかで、ヘタの部分が変色していないことが大事なポイントです。ピーマンを常温で保存する場合は、水気を嫌うピーマンの性質をよく理解して、表面の水気はきちんとふき取り、新聞紙やキッチンペーパーで包んで、冬場ならば通気性の良い冷暗所で保存します。けれども、夏場であれば条件的にむつかしいかもしれません。
ピーマンをキッチンペーパーや新聞紙でひとつずつくるんだうえに、ポリ袋で保存する際には、ポリ袋に小さな穴を開けておくほうがよいでしょう。通気性を保つためです。こうした工夫をこらしたうえで、常温で保存した場合の保存期間は1週間が目安です。
ピーマンを冷蔵で保存した場合の期間
ピーマンの保存最適温度である7~10℃を考慮すると、日本の夏場の気温、湿度、通気性いずれをとってもむつかしく、やはり冷蔵庫での保存が向いているでしょう。同じ冷蔵庫の中でも野菜室が5~10℃で、ピーマンの保存にもっとも適しています。しかも野菜にとって望ましい90~95%の湿度が保たれている点でも、野菜室がピーマンの保存に最適といえます。冷蔵庫の野菜室での保存の場合には、2週間が目安です。
ピーマンを冷凍で保存した場合の期間
ピーマンを冷凍保存するいろいろな方法
#ピーマン が冷凍保存できるって知ってる?😲
— 裏ワザ★レシピ (@urawaza_recipe) June 10, 2019
★生のまま、厚手素材の「ジップロック フリーザーバッグ」に入れて #冷凍 保存!
★特有の「苦み」がやわらぎ、炒め物などの彩りにサッと使えるから、と〜っても便利!!✨
↓冷凍の使い方や栄養のマメ知識もチェックしてみて♪https://t.co/kvMIl9ZuCX pic.twitter.com/2EJXmN7Xwa
カットされたピーマンは傷みやすいので、その日に使い切るか冷凍保存する必要があります。冷凍保存する場合には、ピーマンをそのままの形かカットして冷凍にかけるかの方法に分かれます。また、生のままか火を入れてから保存するかの違いがあります。いずれにしても、傷みやすいピーマンのヘタとタネを取り除いてから冷凍にかけます。冷凍保存の場合は、1か月ほどの期間保存できます。
加熱したピーマンの冷凍保存
火を入れてから冷凍保存する場合は、完全に火を入れてしまわないで7~8分ぐらいで止めておきます。そして、十分に冷ましてからラップするなりジッパー袋に入れて冷凍します。また、そのままか二つにカットしたような場合は、空気に触れないように上手くラップする必要があります。その意味では、繊切りや賽の目切り、みじん切りなどにカットしたほうが密封保存がしやすいでしょう。
後に作るおかずのレシピのためにはカットピーマンが最適
後のレシピで詳しく述べますが、冷凍保存したピーマンを解凍して使用する際のことを考えると、カットしたピーマンのほうが調理時間の短縮や、使い勝手の面でも便利です。また、ピーマンを冷凍にかけるときの注意点が2,3あります。密封する際に極力平たくなるように、同時に解凍して使うときに便利な量だけを小分けして保存します。そして、常温、冷蔵保存以上にきちんとピーマンの表面の水気をふき取ってから保存します。
より早い冷凍保存とより保存性を増すための方法
以上のことは、ピーマンの結露を防いで味を劣化させないために必要なことです。また、冷凍には急速冷凍が望ましいので、ピーマンの入った袋を熱伝導率の高い金属トレイの上にのせて、より早く冷凍状態にすることも大切です。ピーマンに火を入れてから冷凍保存する方法は、加熱処理することによりピーマンのエチレンガスを発生させる酵素を壊すことから、生のピーマンの冷凍保存期間よりも長く保存できます。
エチレンガス対策とピーマンの冷凍日を記入する知恵
前章で述べたように、ピーマンはリンゴなどと同様で、他の野菜を腐敗させるエチレンガスを発生します。したがって、ピーマンを他の野菜と一緒に保存することはよくありません。余談ですが、ピーマンのこの作用を逆に利用して、まだ未熟なバナナやアボガドの熟成を早めるという手もあります。なお、どんな食品も冷凍保存にかける場合には、冷凍した日付を記入しておくことがたいせつです。かならず後で役に立ちます。
ピーマンを乾燥させて保存した場合の期間
ピーマンも椎茸などと同じように、干すことで栄養価も旨味も増し、保存も利くようになります。その方法は椎茸とまったく変わりません。ピーマンのヘタとタネを除いてから半分にカットか繊切りにしたら、皮側を下にして干し籠やザルにのせて2~3日天日にさらします。干し上げたらジッパー袋に入れて密閉し、冷蔵庫で保存します。1か月の期間はもちます。使用するときは、水でもどすか汁物ならそのまま煮てもよいでしょう。
冷凍ピーマンを簡単おかずにする大事な基本
ここまで、ピーマンを一般的に冷凍する方法などを紹介してきました。ここからは、その冷凍ピーマンを使用して、おかずを作るレシピをかんがえていきたいと思います。そこで、作るおかずは簡単で手早くできることがポイントになります。そのためには、もう一度冷凍する段階にもどってみてかんがえると、やはりピーマンをカットしてから冷凍にかけるほうが適切だといえます。
つまり、作りたいおかずから逆算してピーマンをそれに向いた形にカットし、冷凍保存することが大事になってきます。といっても、これから紹介するレシピをあれこれかんがえた場合、ピーマンのカットは大きく二つ切りと粗みじん切り、繊切りの三つで十分です。これらを他の食材と組み合わせて、手早く簡単で美味しいおかずを作り上げます。
冷凍野菜と豚挽肉を使ったレシピ
冷凍挽肉炒めを作るレシピ
ピーマンと玉ネギ、ニンジンは粗みじん切りにしておきます。フライパンを熱して、豚挽肉を炒めてから野菜を加えて、ここでは塩、胡椒だけの味付けで仕上げます。十分に冷めたら、ジッパー袋に小分けに密封して冷凍庫で保存します。この冷凍野菜挽肉炒めを次の三つのレシピで応用します。この時、挽肉だけを炒めてピーマンや玉ネギ、ニンジンなどを別々に冷凍保存する方法もあります。作る料理によってどちらが良いかきまります。
冷凍野菜挽肉炒めでピラフを作るレシピ
フライパンを熱したらバターを加えます。小分けして冷凍保存してあった野菜挽肉炒めを、フライパンで加熱解凍しながら炒め上げます。この間に冷凍ご飯を別に解凍しておきます。解凍したご飯も加えて炒めたら、味覇を少々加えてさらに炒めて完成です。もしも手元にドライローズマリーとドライパセリがあれば、それを振ったら完璧なハーブピラフです。この際に塩、胡椒は不要です。バターと味覇で十分美味に仕上がります。
冷凍野菜挽肉炒めでオムライスを作るレシピ
フライパンを加熱してバターを加える所から、解凍ご飯を加えて味覇で調味する所までは前章のピラフとまったく同じです。炒めたライスをいったん別皿などに取りおいて、フライパンにふたたびバターを加えて、溶き卵を流し込みます。取りおいたライスを卵のなかにくるむように戻して、フライパンを操って卵を少しずつ返していきます。卵がふんわりと焼きあがったら完成です。ケチャップかデミグラソースをかけていただきます。
冷凍野菜挽肉炒め麻婆豆腐を作るレシピ
調味料(みじん切りニンニク、テンメンジャン、トウバンジャン、トーチジャン、酒、醤油)はボウルにあらかじめ合わせておきます。フライパンにサラダ油をしいて加熱し、冷凍野菜挽肉炒めを加えて解凍しながら炒めます。次に調味料を加えて焦がさないように炒めたら、チキンスープを加えて沸騰させます。この間に電子レンジで加熱しておいた木綿豆腐をフライパンに加えて、ふたたび煮立ったら水溶き片栗粉でとろみをつけて完成。
冷凍野菜を冷凍豚挽肉でチンジャオロースー風
冷凍野菜挽肉炒めの所でふれたように、炒めて別に冷凍保存した挽肉と冷凍繊切りピーマン、冷凍筍を使ってチンジャオロースー風を作るレシピです。冷凍した野菜などを個別に保存すると、レシピにいろんなアレンジを利かせられます。ここで使うピーマンは粗みじんではなく繊切りです。また、筍もピーマンや玉ネギと同じように、繊切りや薄切りに刻んでおけば冷凍保存が可能です。
調味料(オイスターソース、醤油、砂糖、酒)をボウルに合わせておきます。フライパンに胡麻油をひいて加熱し、みじん切りの生姜とニンニクを加えて、香りが出てきたら冷凍挽肉を加えて炒め上げます。さらに冷凍筍と冷凍ピーマンを加えて炒め合わせたら、仕上げに調味料を加えて味をからませて完成。簡単でりっぱなおかずです。
冷凍ピーマンとモヤシでナムルを作るレシピ
冷凍のピーマンとモヤシを電子レンジで加熱する。粗熱が取れたらペーパタオルなどで水気を絞って、味覇や胡麻油、おろしニンニク、醤油を混ぜ合わせる。最後に、煎り白胡麻を混ぜて完成。さっぱりしたおかずとなります。また、ここで使用するモヤシも、冷凍保存が可能なことを紹介しておきます。モヤシの場合は袋から取り出して手を加えることなく、購入時の袋のまま冷凍するのが一番よいのです。冷蔵でよりも長く保存できます。
ピーマンと桜海老さっと炒め
冷凍繊切りピーマンと桜海老、細切り塩昆布を用意します。桜海老は生でも茹でたものでもかまいません。フライパンに胡麻油を少々ひいて、桜海老を炒めながら胡麻油の香りを移します。次に、ピーマンと塩昆布を順番にを加えて、さっと炒めたら完成です。料理名どおり、あっという間にできあがる超簡単レシピです。簡単な割には、三つの具材が奏でる味のハーモニーはなかなかのものです。
彩り豊かなカラーピーマンでレシピ
カラーピーマンのイタリアンドレッシング
最近は、ピーマンの種類もいろいろ色彩豊かになってきています。このカラーピーマンも同じように冷凍することで、必要なときにおかずとしての野菜サラダを簡単に作ることができます。まず、あらかじめイタリアンドレッシング(オリーブオイル、白ワインビネガー、砂糖、塩、おろしニンニク、胡椒、ドライパセリ)を用意しておきます。
薄切りの玉ネギと繊切りの冷凍カラーピ―マンを皿に盛り、イタリアンドレッシングを回しかけて、ドライパセリを天に振ったら完成。まことに簡単だけれども、ヘルシーなおかずです。ここに市販品のスモークサーモンとケーパーでも加えれば、ちょいとした一品になるにちがいありません。
カラーピーマンの焼きびたし
先に漬け込みダレを用意します。麺つゆを出汁で半分に割っておきます。これに、おろし生姜、小口切りした鷹の爪、煎り白胡麻を加えたものがタレです。2分の1にカットされた冷凍カラーピーマンを、さらに半分に切り分けておきます。フライパンに胡麻油を熱して、カラーピーマンをこんがりと焦げ目がつくまで焼きあげます。焼きあがったらはしから、タレに投入して味をしみ込ませます。
このまま熱々をめしあがるもよし、取りおいて冷蔵庫で冷やしてめしあがるもよし、です。
冷凍繊切りピーマンでパスタナポリタン
別鍋でパスタを茹でておきます。フライパンにオリーブオイルをひいて加熱したら、ベーコン、シメジと冷凍繊切りピーマン、冷凍薄切り玉ネギを加えて炒めます。茹でたパスタの水気を切って加えたら、塩、胡椒を振りケチャップを加えてさらに炒め合わせます。パスタを熱しておいた鉄板皿に盛り、天に生卵を割り落してパルメザンチーズをふったら完成です。ふつうの皿ではなく焼いた鉄板皿にのせるのがミソです。
ピーマンとツナのカレー風味
2分の1にカットした冷凍ピーマンを小さめの乱切りにします。ツナ缶のツナは油が軽く残るくらいに絞っておきます。フライパンを熱して、ピーマンとツナを加えて炒めます。油は使いません。炒め終えたら調味料(塩、胡椒、カレー粉、オイスターソース)を加えて味を調えます。これをバゲットやクラッカーなどにのせていただきます。バゲットの場合は具の上に溶けるチーズをのせて、ピザ風にトースターで焼き上げてもよいでしょう。
ピーマンの納豆ボート
2分の1にカットした冷凍ピーマンと冷凍スライス玉ネギ、温泉卵、納豆を用意します。ボートに見立てたピーマンの底にスライス玉ネギを敷いて、納豆を上にのせたら天に温泉卵を飾ります。麺つゆを少々たらして完成。美味で栄養満点なうえにお手軽なおかずです。生のピーマンの苦みが苦手でしたら、先にピーマンだけを電子レンジ加熱に軽くかけてもよいでしょう。あらかじめ温泉卵さえ用意すれば、きわめて短時間で仕上がります。
ピーマンの冷凍や解凍及びその簡単レシピのまとめ
ピーマンを冷凍するのは、保存期間を長くするためが一番です。けれども、冷凍することよってピーマンの苦みが和らいだりする副作用や、使い勝手が格段に良くなることがあります。そういったことを含めて、ここまで紹介してきた冷凍方法やレシピを参考にしていただければ、簡単で美味しいおかず作りにピーマンが幅広い役割を果たしてくれることを、理解していただけると思います。