白菜の栽培方法・育て方解説！種をまく時期から葉が巻かない原因まで！

最近ではかなり家庭菜園で野菜を栽培・収穫している人も増えてきているようですが、中でも白菜はあればさまざまな料理に活用できるため、ぜひ自分でも育ててみたいものです。そんな白菜の栽培方法・育て方とは果たしてどのようなものなのか気になっている人も多いと思いますが、白菜を家で育てるのは初心者でも簡単なものなのでしょうか？

今回は、白菜の栽培・育て方について、種まきの時期や収穫の時期などベーシックな部分をしっかりとチェックしていくほか、葉が巻かない理由や害虫への対処方法などの気になる点についても詳しくチェックしていきます。白菜を家で育ててさまざまなレシピで楽しみたいと考えている人は必見ですから、ぜひ栽培の際には参考にしてみてください。

白菜はアブラナ科の二年草であり、日本では食用として幅広く用いられています。アブラナ科の野菜といえばキャベツやチンゲンサイ、ブロッコリーなどさまざまなものが含まれていますが、他のアブラナ科の野菜に比べてクセが少なく、日本では冬の鍋には欠かせない食材である上に漬物などを作り置きしておくのもかなりおすすめとなります。

そんな白菜の旬は冬であり、冬の時期の白菜は甘みをしっかりと蓄えており特に美味しいものですが、実は白菜は栄養価の高い食材でもあります。白菜は水分量が多く、緑黄色野菜に比べるとビタミン量などでは劣りますが、それでもビタミンCの量はかなり多い上にカリウムなどのミネラル類も含有しており、体調の維持などに役立ちそうです。

そんな白菜があれば他に野菜が特になくても鍋などに入れれば食べ応えのあるものを楽しめますし、カロリーも100gあたり14kcalほどでかなり低めのため、ダイエット中の女性などにもおすすめです。そのためぜひ家でも気軽に白菜を育ててさまざまな料理を楽しみたいものですが、家庭菜園初心者でも白菜を作ることは簡単なのでしょうか？

実は白菜は初心者こそ頑張って作る価値のある野菜だとも言われており、種まきの時期や害虫駆除、葉が巻かない理由などをしっかり把握しておき、丁寧に育てれば大玉の白菜を収穫することも夢ではありません。そのためにも、白菜の栽培において起こりがちな葉が巻かない・害虫などのトラブルの解決法を、あらかじめチェックしておきましょう。

白菜の栽培・育て方に関してまずしっかりと把握しておきたいのは、種まきの時期と収穫の時期です。白菜の種まきに適した時期は品種によっても微妙に異なるものの、家庭菜園に適したものは基本的に秋植えのものだとされており、8月上旬以降がベストな種まきの時期です。それから9月中旬〜10月頃に植え付けを行うのが望ましいでしょう。

白菜は栽培の後半の時期に寒い環境にさらすことでぐっと旨み・甘みが増すのでおすすめなのです。そして肝心の白菜の収穫時期は11〜1月までが望ましいとされており、種まきから2ヶ月〜3ヶ月ほどというのが収穫の目安となっています。尚、結球の前にあまりに寒すぎると結球しづらくなってしまうので、しっかりと覚えておきましょう。

また、畑に直播きする場合には9月上旬以降の種まきが適していますが、プランターなどで育てることも可能です。その場合には土壌が弱めのため水やりなどのタイミング・頻度がかなり重要となりますが、狭いスペースで数玉でも白菜を育てられればかなり喜びは大きいものです。あらかじめ様々なトラブルを想定し、うまく白菜を育てましょう。

白菜の栽培・育て方をしっかりと把握していく上でまず重要となるのは、栽培に適した環境でしょう。初心者でも適切な栽培方法を守れば美味しく大きな白菜を収穫することも可能となりますが、白菜をプランターで栽培する場合には60cm以上の大きめのサイズが望ましいです。また、土は水はけがよく肥沃な土が望ましい環境だと言えます。

初心者でも市販のバランスのよい培養土を活用すればうまく白菜を育てられる可能性は十分にあります。自分で培養する場合には赤玉土、腐葉土、バーミキュライトを7:2:1の割合でブレンドするのが望ましいです。そこに石灰と化学肥料を10ℓあたり10gほど混ぜ合わせるとさらに、排水性・栄養分に優れた土を用意することができそうです。

白菜は水はけが悪いと軟腐病などの病気の原因にもなりかねないため、初心者にとっても土作りは決して軽視することのできない重要なプロセスだと言えます。また、幼苗期に低温にさらしてしまうと結球せずに終わる可能性が高まりますし、水やりなどを怠ると葉が落ちることもあるので、特に幼苗期は丁寧に栽培環境を整えるようにしましょう。

白菜を家庭で育てる場合には葉が巻かない理由や連作障害、害虫などのトラブルも想定しておくのが望ましいですが、初心者にとって何よりも重要となるのが種まきです。種まきは直播きも可能ですが、害虫被害に遭いやすく発芽も危ういことが少なくないため、初心者の人にはポット播きがおすすめとなり、深播きは禁物となります。

白菜をポット播きする場合には9cm大のポットに子葉が重なり合わない感覚で種を3〜4粒播きます。かぶせる土は1cmほどの深さで、本葉が4〜5枚に増えるまではポットで丁寧に育てるのがおすすめです。そして本葉が複数枚揃ってきたらいよいよ植え付けとなり、各苗の間隔は30cm以上を確保して根鉢を傷つけないように植え付けを行います。

白菜は根が傷むと新しく根が生えにくくなるので、丁寧に植え付けることが重要であり、植え付けのあとは軽く土を株元に寄せましょう。それから植え付け直後はたっぷりと水やりを行うのが望ましいです。白菜は植え付け時期を逃したり根鉢を傷つけたりすると結球せずに終わることもあるので、植え付けの段階が最も重要だと言えます。

白菜は種まき・植え付けの時期を逃してしまうと、うまく成長しないこともあるため、まずは種まきの時期が非常に重要となりますが、植え付け後もさまざまなポイントに注意して丁寧に白菜を育てていきましょう。植え付け後の栽培方法としてはまず、植え付け後にしっかりと根が定着するようにたっぷりと水やりをすることが重要です。

また、植え付け後は間引きが非常に重要となります。白菜は種を播いてから約1週間ほどで発芽しますがが、子葉が重なり合わないように元気な苗以外はすべて間引きするようにしましょう。白菜は水や肥料が切れてしまうと子葉が落ちてしまうことがありますが、幼苗期はしっかりと水やり・肥料やりを行いケアしていく必要がありそうです。

また、白菜は苗が根付くまではしっかりと水やりをすることも忘れずに行いましょう。白菜は植え付けから約2週間ほどで根付くとされており、そのあとは一度水やりを控えるようにしましょう。そのあとは乾燥しすぎないように注意しつつも、多湿すぎると軟腐病などのトラブルに見舞われやすくなるので、適度な灌水を心がけましょう。

白菜の栽培方法に関しては、収穫までに葉が巻かない場合の対処方法や害虫駆除の方法などをしっかりと実践していく必要がありますが、水やりや追肥はかなり重要なプロセスだと言えます。お伝えしたように植え付けから苗がしっかり根付くまでは多めに水やりを行い、根付いたあとは多湿による軟腐病を防ぐべくやや水やりを控えめにします。

また、追肥に関しては土壌が強い場合はさほど頻度高く行う必要はありません。その代わり元肥をしっかりと与えておくことが重要であり、そのあとは結球の直前に速効性のものを一度与える程度にとどめましょう。この追肥によって結球しやすくなりますが、結球した後でもプランターで白菜を育てている場合には化学肥料を与えるのが望ましいです。

白菜は肥料切れになるとうまく結球しない可能性が高まりますが、土壌が弱い場合には結球までの間に週に一度液体肥料を与えるのも一つの手です。特に初心者の場合は土壌が弱いプランターなどで白菜を育てることが多いと思いますが、外葉がしっかりと育っているかどうかをチェックしながら適度に追肥を行い肥料切れを防止しましょう。

白菜の栽培・育て方に関しては、土寄せも重要となります。白菜は苗が倒れやすい傾向にありますから、雨が降った後や水やりをした後では特に意識的に土寄せをするのが望ましいでしょう。雨降りの後や水やりの後は土が流れやすい傾向にありますから、それによって株が倒れるのを防ぐべく土寄せをして株の安定化を図るのが望ましいでしょう。

結球前後の時期には株がしっかりと安定していることが重要であり、土寄せを怠ると株が不安定になり結球しないという事態を引き起こしかねないので注意が必要だと言えます。一方で、結球の後は細い根を傷つけてしまう可能性も高いため土寄せは控え、土寄せ以外のそのほかのケアをしっかりと行っていくのが望ましいと言えます。

また、土寄せ以外にも摘葉などのケアも怠らないことが重要です。白菜の外葉のうち黄色く変色してしまったものや害虫に食われてしまったものは、できるだけ早めに摘んでおくのがベストだと言えます。傷んだ葉を摘まずに放置してしまうとそこから病気などが株全体に蔓延してしまう可能性もあるので、傷んだ葉を取り除くことは非常に重要です。

白菜の育て方は初心者の人ほど基本を忠実に守って実践していくことが重要だと言えますが、収穫時期は特に敏感に白菜の変化を感じ取って丁寧に栽培していくことが重要となります。白菜は種まきから2〜3ヶ月ほどで収穫できるのが一般的となっていますが、小さなタイプの品種であれば約40日ほどで収穫できる場合もあるようです。

白菜を収穫するときのタイミングとしては、結球を手で触れて判断するのが望ましいと言えます。結球の頭の部分を手で触れてみて、十分な固さをもち実が締まっているのであれば収穫に適しているようです。また、結球してからは適度な追肥を行い土寄せは行わないようにして、収穫できるまでできるだけ丁寧に育てていくようにしましょう。

いよいよ収穫するというときには、結球を斜めに傾けてナイフで切り取って収穫するようにします。また、寒い時期にまだ収穫しない場合には、外葉を1枚とって結球部分にかぶせ紐で縛っておくと、霜の被害などを防止することができます。こうして防寒対策をしておけば2月まで畑に白菜をおけますから、タイミングを見計らい対策を行いましょう。

ここまで白菜の栽培方法について種まきから収穫までの過程をみてきましたが、手順を守っていても初心者の場合はなかなかうまくいかないこともあるかもしれません。白菜を栽培している上で頭を悩ませる問題の筆頭として挙げられるのが害虫であり、白菜に比較的発生しやすいと言える害虫は、アオムシやアブラムシの類が挙げられます。

特に白菜は苗が小さい時期に害虫が発生しやすいという特徴があり、その時期には葉が食いちぎられていないかや葉が変色したり穴が開いたりしていないかなどを細かくチェックしておくのがおすすめとなります。害虫は全てを除去することが難しいこともありますが、早期発見によってさほど害虫が発生していない段階であればケアも簡単でしょう。

特にアブラムシなどは繁殖しやすいという特徴がありますが、ヤシ油成分を含んだ有機栽培用の殺虫剤などで見つけ次第すぐに除去するのが望ましいでしょう。また、害虫以外にも軟腐病などの病気に白菜がかかることもあり、これは高温多湿などが原因とされていますから、水はけをよくするなどの対策を怠らずに行って害虫以外の病気も防ぎましょう。

白菜はお伝えしてきた栽培方法を遵守して丁寧に育てていくことが重要となりますが、白菜を栽培する上では葉が巻かないなどの問題にぶち当たることもあることでしょう。白菜は葉が巻かずに結球しなければ美味しいものを収穫することはできないため葉が巻かないような事態に陥らないように、前もって原因と対処方法を知っておきましょう。

白菜の葉が巻かない原因としてはまず、種まきの時期が遅いことなどが挙げられます。秋に育て始める白菜は種まきの時期が遅すぎると、寒い時期に突入してしまうことで生育がにぶってしまうことも珍しくありません。そのため、葉が巻かない状態で終わり美味しい白菜を収穫することもできなくなるため、種まきの時期を逃さないようにしましょう。

他にも白菜の葉が巻かない理由としては、日照不足や肥料不足なども考えられます。白菜を家のプランターなど弱い土壌で育てる場合には特に追肥などの作業が重要となりますが、白菜は風通し・日当たりの良い場所で育てることも重要となります。このように葉が巻かない原因をあらかじめ知っておき、しっかり結球するように丁寧に育てましょう。

ここまで、白菜の栽培方法に関して、害虫対策や葉が巻かない理由などに関する注意点も含めて詳しくみてきました。そんな白菜は自分で育てて収穫できたらかなり喜びも大きいと思いますが、せっかく自分で栽培して収穫できた白菜を無駄にしないためにも、適切な調理法も把握しておき、栄養豊富で美味しい白菜のレシピを楽しみたいものです。

白菜は緑黄色野菜に比べると栄養価では劣ってしまうものの、食物繊維やミネラル類などもしっかり補給できるありがたい存在です。そんな白菜には数ある栄養素の中でも特にビタミンCが多く含まれているという特徴がありますが、ビタミンCは水溶性のビタミンのため流出しないように鍋などスープまで楽しめるレシピが特におすすめとなります。

また、白菜を炒めるときは水分が出やすいので強火が望ましいですが、比較的柔らかい食感となる中心部は煮物や鍋だけでなくサラダでも楽しむことができます。白菜をサラダで楽しむときには千切りにすると食べやすく、やや硬いと感じる部分でも繊維に対して垂直に千切りにすることで比較的食べやすくなるので、ぜひ実践してみてください。

白菜の栽培・育て方は要所要所のポイントを抑えれば初心者でも案外簡単に行うことができますが、そんな白菜を使った人気レシピとしてはまず、白菜の漬物が挙げられます。白菜の漬物を作り置きしておけばあまりおかずがないときにも重宝しますし、さらにお弁当のおかずとしてもぴったりなので、ぜひアレンジを加えて白菜の漬物を堪能しましょう。

白菜の漬物を作るときは、白菜を食べやすいように一口大にカットします。そんな白菜は塩昆布を加えたシンプルな和風の味付けがおすすめとなりますが、塩と塩昆布、白菜をフリーザーバッグに入れてよく揉み込みます。その上でバッグの口を軽く開け電子レンジで500W・1分で加熱して味をよく染み込ませていきます。

白菜は味が特に染み込みやすい野菜ですから漬物に特に適していると言えますが、加熱してから20〜30分経った方が味がよく染みているのでおすすめだと言えます。キムチなどにしてももちろん美味しい白菜ですが、白菜の漬物を初めて作るという人は、まずシンプルに塩昆布で和風の味付けを試し、漬物作りに慣れてみてはいかがでしょうか？

家庭菜園で収穫した白菜の人気レシピとしては、他にロール白菜が挙げられます。ロールにするのはキャベツが定番ですが、実は白菜でも美味しいものを作れるため、ぜひ収穫した白菜でロール白菜を作って楽しんでみてはいかがでしょうか？ロール白菜の味付けには様々なものがありますが、酒粕やしょうが、黒胡椒での味付けが特におすすめです。

まず白菜はしんなりするほどに適度に下ゆでをしておき、それから軸の部分のみをみじん切りにします。それからボウルにひき肉・玉ねぎ・みじん切りにした軸の部分・卵・パン粉を加えて、塩・生姜・酒粕・めんつゆを混ぜ合わせます。それから白菜の葉でタネを巻いていき、めんつゆを鍋に入れて10〜20分ほど弱火で煮込みます。

しっかりと煮込み中のひき肉にまで火が通って味が浸透したら、皿に盛り付けて黒胡椒を加えて味を整えます。好みで青ネギなどを散らしても美味しいですし、ゆずこしょうや生姜などチューブで加えても美味しいでしょう。ロールキャベツを食べたいけれどキャベツがないというときは、ぜひ家庭菜園で育てた白菜でロール白菜を作りましょう。

白菜を使った人気レシピとしては、やはりコールスローサラダも外すわけにはいきません。白菜を使ったコールスローサラダはクセがなく食べやすいサラダとなりますが、生の白菜の活用方法としては特に初心者にもおすすめだと言えます。コールスローにするときには白菜の葉は小さめのざく切りに、軸はそぎ切りにしておきます。

そして味付けはマヨネーズ・オリーブ油・酢・塩胡椒を混ぜ合わせたものを用意しておきます。カットした白菜には塩をふりかけて袋に入れ、塩を全体にからませるようにします。それから白菜の水気が出てきたらそれを絞り、混ぜ合わせておいたドレッシングと混ぜ合わせます。

また、白菜でコールスローを作るときには人参やコーンなどの具材も一緒に楽しむのもありですが、案外キウイなどの果物もおすすめの組み合わせとなります。味付けを終えた白菜は食べる直前まで冷蔵庫で冷やし、最後にドライパセリなどをふりかけるとよりおしゃれになるでしょう。

今回は白菜の栽培・育て方について詳しくみてきましたが、いかがでしたでしょうか？白菜は収穫する状態ではかなり大きなサイズになるため一見栽培は難しそうですが、フレッシュで甘さのある美味しい白菜を育てることは、害虫駆除や連作障害、葉が巻かない理由などのちょっとしたポイントをおさえておくとかなりスムーズにいくことでしょう。

白菜は、鍋料理に欠かせない野菜である上に漬物にしても美味しいなど、日本人にとってはかなり馴染み深い食材であり、家庭菜園で育てることができれば食卓で重宝すること間違いありません。汎用性が高い白菜だからこそ、今回紹介した栽培におけるポイントをしっかりとおさえておき、初心者でも楽しく育ててみてはいかがでしょうか？