2022年06月13日公開
2024年06月14日更新
柿に黒い点があるのはなぜ?腐っているときの見分け方も解説
柿に表れる黒い点について解説します。柿にゴマのような斑点が表れるのはなぜか、その原因について詳しく説明!皮と果肉に出る黒い点の違いや、カビとの見分け方も紹介します。柿が腐っているときの見分け方についても、まとめています。
柿に黒い点があっても食べられる?
柿を食べようとすると、黒ゴマのような斑点が見られることもあります。この黒い点がある柿は食べられるのか、心配になることもあるでしょう。
本記事では、柿に黒い点が表れる理由について解説します。腐っているときの見分け方も説明しているため、ぜひ参考にしてください。
柿に黒い点がある理由
理由①へたすき
黒い点だけでなく、へたの下も黒くなっている柿があります。これは「へたすき」と呼ばれるもので、特に傷んでいるわけではありません。ただ、そのまま放置しておくと、黒いところから傷んでくることもあります。
へたすきがある柿は、できるだけ早めに食べたほうが良いでしょう。また、食べるときは、この黒い部分は切り取るようにしてください。
理由②タンニンの不溶化
柿の黒い点は、タンニンが不溶化したものがほとんどです。タンニンとは、柿の渋味のもとになる成分です。このタンニンは水溶性ですが、柿の成長に伴って化学変化を起こします。最終的に不溶化し、黒い点となって果肉に表れるのです。
そのため、黒い点がある柿は、渋味が抜けた甘い柿であるといえます。中には果肉全体が黒くなっている柿もありますが、味に問題はありません。
黒い斑点の正体は「不溶性のタンニン」ではなく、柿内外に含まれる微量の鉄分と反応してできた「タンニン鉄」である場合もあります。いずれにしても美味しく熟したサインなので安心して食べてくださいね。
理由③虫食い
柿の皮をむくと、一部だけ黒く変色していることがあります。これはタンニンの黒い点とは違い、虫食いである可能性が高いです。
タンニンの斑点と間違えないように、気をつけましょう。ただ、虫食いの場合は、変色部分だけ取り除けば食べられます。
理由④カビ
タンニンが斑点になった場合は、果肉に黒い点が表れます。しかし、皮だけに黒い点があるときは、カビの可能性が高いです。カビかタンニンかわからないときは、表面だけ削ってみましょう。
中まで黒い点がある場合は、タンニンによる斑点です。表面を削ったら黒い点が消えたときは、カビによる斑点だと判断してください。
また、黒い点がカビである場合は、カビ臭がしたり、斑点がふわっとしていることがあります。しっかりと観察をして、食べられるかどうかを見分けましょう。
柿が腐っているときの見分け方
見分け方①皮に白カビ・青カビが発生している
柿が腐ると、白カビや青カビが生えることもあります。これらのカビは、柿同士などが接している面や、柿の底が接している面に生えやすいです。ひと目ですぐにカビとわかるため、腐っているか迷うこともないでしょう。
白カビや青カビが生えた柿は、食べることはできません。カビが生えている部分が一部分であっても、カビ菌が果肉全体に広がっていることがあります。カビの部分だけを取り除いても、食べることは危険です。
少しでもカビが生えていると思ったら、その果実はすべて処分しましょう。カビが生えないようにするためにも、柿はできるだけ重ねずに保存してください。
見分け方②果肉から汁が出ている
柿をしばらく保存していると、汁が出ていることに気づくことがあるでしょう。そういった柿の果肉を触ると、非常に柔らかくなっていることが、わかります。この状態の柿は、すでに完熟を通り越して腐りかけています。
できれば、食べずに捨てたほうが無難です。ただ、超完熟の場合と見分けが難しく、まだ食べられる場合もあります。食べられるかどうかわからないときは、匂いや味で判断してみてください。
見分け方③すっぱい匂いがする
柿は腐ると、すっぱい匂いがしてきます。匂いだけでなく、食べたときもすっぱい味がすることもあります。すっぱい匂いや味がしたときは、その柿は食べないようにしましょう。
柿は完熟から腐るまでの期間が短く、すぐにすっぱい匂いがしてきます。完熟したらそれ以上は置かず、すぐに食べ切ってしまうことが大事です。
柿の黒い点は甘くなった証拠
柿に表れるゴマのような斑点は、タンニンであることがほとんどです。タンニンによる黒い点であれば、安心して食べることができます。
ただ、カビや虫食いの可能性もあるため、タンニンとの違いを見極めることが大事です。黒い点がある柿は美味しく食べられるか、すぐに判断できるようにしておきましょう。