2022年02月21日公開
2024年11月18日更新
青いバナナに毒性はある?栄養成分や美味しく食べられるレシピも紹介
青いバナナに毒性はあるか解説します。青いバナナの特徴や栄養成分、追熟させる方法について詳しく説明!いろいろな食べ方ができる、おすすめの簡単レシピも紹介します。青いバナナについての情報が多く載っているため、ぜひ参考にしてください。
目次
青いバナナには毒性がある?
スーパーなどのバナナ売り場を見ると、たまに青い皮のバナナが売られていることがあります。青いバナナは食べられるのか、疑問に思う人もいるでしょう。
本記事では、青いバナナの毒性や栄養成分についてまとめています。青いバナナを追熟させる方法や、簡単なレシピも紹介します。
青いバナナの特徴
青いバナナが販売されている理由
日本で販売されているバナナは、大半が海外から輸入されたものです。主な原産地は、フィリピンなどの東南アジアです。海外から輸入されたバナナは、日本で検疫を受けます。その際、黄色くなっているバナナは、輸入を拒否されてしまいます。
なぜかというと、熟したバナナには、害虫がついている可能性があるからです。未熟なバナナには害虫がつかないため、わざと追熟しない温度で輸送されます。青いバナナはそのまま出荷されますが、寒い時期はあまり追熟しません。
追熟が進まなかったバナナは、青い状態のまま店頭に並びます。商品によっては、工場で追熟加工されてから出荷されるバナナもあります。そういった商品は、値段が少し高くなる傾向にあるようです。
青いバナナは黄色いバナナより甘味が少なく、そのまま食べると苦味も感じます。果肉も硬く生食向きではありませんが、黄色いバナナより難消化性デンプンが豊富です。
青いバナナに毒性はない
青いバナナは日本では見慣れないため、毒性があると勘違いする人もいるでしょう。しかし、青いバナナは完熟していないだけで、毒性はありません。また、完熟バナナより栄養価も高くなります。
栄養面を重視するのであれば、わざと追熟させないで食べるのがおすすめです。そのまま食べるとあまり美味しくありませんが、料理の材料にすることで美味しく食べられます。
追熟しても青いバナナもある
見かけることは少ないですが、追熟しても黄色くならないバナナもあります。「アイスクリームブルーバナナ」という名前のバナナで、その名の通り熟しても青みが残る品種です。
見た目は青くても、完熟していれば美味しく食べられます。まるでバニラアイスのような濃厚な甘味が特徴で、もっちりとした食感を楽しめます。
青いバナナに含まれる栄養成分
栄養成分①食物繊維
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。どちらも腸内の善玉菌のエサとなるため、腸内環境を整える働きがあります。
青いバナナには特に不溶性食物繊維が多く、便のカサを増やすことに効果的です。水溶性食物繊維は余分な脂質を吸着するため、ダイエットにも役立ちます。
栄養成分②フラクトオリゴ糖
フラクトオリゴ糖は糖類のひとつで、消化されにくい特徴があります。胃や小腸で吸収されず、そのまま大腸へ届いて善玉菌のエサになります。
そのため、食物繊維と同じように、腸内環境の改善に効果的です。また、骨密度の低下を抑制したり、ミネラルの吸収を助ける働きもあります。
栄養成分③レジスタントスターチ
レジスタントスターチとは、食物繊維のひとつである難消化性デンプンのことです。黄色いバナナにも含まれていますが、青いバナナのほうが含有量が多いです。
消化されずに大腸まで届くため、便秘解消に役立ちます。他にも、血糖値の急上昇の抑制や、空腹をおさえる効果などがあります。
レジスタントスターチは穀類やいも類、豆類などの食品に少量含まれており、普段の食生活で何気なく摂取している成分です。消化酵素で分解されない成分としてよく知られているのは食物繊維ですが、大腸に流入する難消化性の繊維質としては、レジスタントスターチのほうが多いと言われています
栄養成分④セロトニン
セロトニンは、人間の体の中にある神経伝達物質のひとつです。「幸せホルモン」とも呼ばれており、精神の安定や身体機能の調節に役立ちます。青いバナナの皮には、セロトニンが豊富に含まれています。
青いバナナは調理方法によって、皮ごと食べることもできます。セロトニンを積極的に摂取したいときは、食べ方を工夫してみましょう。また、皮だけでなく、果肉にもセロトニンの合成に必要な成分が、バランスよく含まれています。
そのため、皮をむいたバナナを食べても、セロトニンを効率良く合成することができます。特に女性はセロトニンの合成量が少ないため、積極的に青いバナナを食べると良いでしょう。
青いバナナを追熟する方法と見分け方
バナナを追熟する方法
青いバナナを追熟する方法は簡単で、常温でしばらく保存しておくだけです。夏であれば3日、冬であれば6日ほどで、徐々に黄色くなります。バナナを直に置いてしまうと、重みで下の部分が傷むことがあります。
保存するときは、バナナスタンドなどを活用するのがおすすめです。真夏などの気温が高い時期は、追熟が進むのも早くなります。食べ切る前に完熟しそうなときは、冷蔵庫の野菜室などで保存しましょう。
逆に、真冬などは室温が低すぎて、まったく追熟が進まないこともあります。その場合は、りんごの近くで保存するのがおすすめです。
りんごからは、成熟を早めるエチレンガスが発生します。そのエチレンガスの働きで、バナナの追熟も早く進むようになります。
美味しいバナナの見分け方
美味しいバナナを見分ける方法は、青いバナナも黄色いバナナも同じです。1本1本に丸みがあり、房の茎が太くて短いものを選びましょう。傷や割れ目がないことはもちろん、黒い模様がないかどうかも大事なポイントです。
完熟バナナの皮には、シュガーポットと呼ばれる黒い点が出ることもあります。しかし、傷んでいる訳ではないため、美味しく食べることができます。
シュガーポットは、すでに甘味が頂点に達している証拠です。ただ、完全に熟している分、腐るのも早くなります。シュガーポットが出ているバナナを購入したら、できるだけ早めに食べ切るようにしましょう。
青いバナナの1日の適量
青いバナナには、シュウ酸が多く含まれています。シュウ酸の摂り過ぎは、尿結石の原因になる可能性があります。青いバナナは、1日当たり1〜2本を目安に食べましょう。
また、黄色いバナナも食べ過ぎると、糖分やカリウムの過剰摂取につながります。青いバナナと同じく、1日1本〜2本におさえておきましょう。
青いバナナを美味しく食べられる人気レシピ
サクサクバナナチップス
【材料】
- 青いバナナ 4本
- 揚げ油 適量
- 塩 適量
【作り方】
- バナナの上下を切り落とし、縦に切り込みを入れます。
- 横向きに皮をむき薄切りにします。
- 油を180度に熱し、2を揚げます。
- 3に塩をまぶしたら完成です。
青いバナナの硬さを利用した、サクサクのバナナチップスを紹介します。美味しいバナナチップスを作るポイントは、できるだけバナナを薄く切ることです。包丁で薄く切れない場合は、ピーラーを使うのがおすすめです。
レシピでは塩で味つけしていますが、砂糖で甘くしても美味しく食べられます。いろいろな調味料で、オリジナルの食べ方を楽しみましょう。
青いバナナのインド風炒め
【材料】
- 青いバナナ 2本
- トマト 1/2個
- にんにく 3片
- ショウガ 1片程度
- クミン ティースプーン1
- コリアンダー ティースプーン1
- ターメリック ティースプーン1/4
- 塩 少々
- 唐辛子 適量
- オリーブオイル 適量
【作り方】
- バナナの皮をピーラーでむき、1cm幅に切ります。
- 鍋にお湯を沸騰させ、1を入れて茹でます。
- 2をザルにあけます。
- フライパンにオリーブオイルをひいて熱し、クミンを入れます。
- にんにくを加え、時々混ぜながら炒めます。
- にんにくが色づいてきたら、ショウガを入れて1分炒めます。
- 3を入れて1分炒めます。
- コリアンダー、ターメリック、唐辛子、塩を順に加え、1分炒めます。
- トマトをみじん切りにして、7に加えて2分ほど炒めたら完成です。
青いバナナは甘味がほとんどなく、野菜のような食べ方でもよく合います。辛味があるスパイシーな味つけで、お酒のおつまみにもおすすめです。スパイスを使わず、醤油など和風の調味料で作ることもできるため、ぜひ試してみてください。
バナナカレー
青いバナナの食べ方に迷ったら、バナナカレーを作ってみてはいかがでしょうか?青いバナナは煮込むとホクホクとして、ジャガイモのような食感になります。
インドでは一般的な食べ方で、日常的に食べられている人気メニューです。甘いバナナだと味が変わってしまうため、必ず熟していない青いバナナを使うようにしてください。
ひと口ケーキ風焼きバナナ
甘くない青いバナナでも、スイーツのような食べ方をすることができます。フライパンでこんがり焼くことで、まるで熟したバナナのような味と食感になります。
ただ、焼いただけだとまだ甘味が少ないため、砂糖で甘さを補いましょう。そのまま食べるのはもちろん、パンに乗せる食べ方もおすすめです。子供のおやつにも喜ばれる一品です。
ベーコン巻きバナナ
ベーコン巻きバナナは、スペインで親しまれているおつまみレシピです。オリーブオイルで焼くだけのシンプルな料理ですが、ベーコンの旨味で美味しく食べられます。
基本的には青いバナナで作りますが、もしなければ黄色いバナナで作ってもOKです。青いバナナとはまた違った、甘じょっぱい味を楽しめます。
青いバナナは食べ方を工夫すれば美味しく食べられる
青いバナナは熟していないだけで、毒性があるわけではありません。栄養も豊富に含まれているため、追熟せずに食べるのがおすすめです。
ただ、そのまま食べると甘味がなく、美味しく食べられません。青いバナナを食べるときは、ひと手間加えて食べ方を工夫しましょう。