2021年01月10日公開
2024年11月05日更新
ひじきの食べ過ぎは要注意!妊娠中や赤ちゃんはNGってホント?
ひじきの食べ過ぎでどのような症状が起こるのかまとめました。ひじきの食べ過ぎで起こる下痢などの症状や、ひじきに含まれるヒ素の危険性も解説していきます。便秘解消のために妊娠中や赤ちゃんはひじきを食べてもよいのかという疑問にも答えていきます。
ひじきの食べ過ぎによる危険について知りたい!
ひじきの煮物作り置き👨🏻🍳
— むらたたむ (@tamu_murata_dr) January 5, 2021
と言っても、うちでは人気すぎて2.3日でなくなってしまう
そして、この写真を撮った後につまみ食いをしている。 pic.twitter.com/jcd3MFWErz
食物繊維や鉄分、カルシウムを豊富に含むひじきは、私たち日本人が古来から食べてきた伝統的な食材です。日本人にとって身近な食材であるひじきに、ヒ素が含まれているというのは本当なのでしょうか?
本記事では、妊婦や赤ちゃんがひじきを食べることに問題はないのか?ひじきのヒ素でヒ素中毒にならないのか?といった、さまざまな疑問について解説していきます。
ひじきの食べ過ぎによる影響
ひじきにはヒ素が含まれる
常備菜編 ひじきの煮物
— 神楽坂翔太 (@KAGURAMESI) May 23, 2020
常備菜の定番ですね!!
乾燥ひじきはヒ素が多く含まれてるので、ヒ素抜きをしないと体に毒が溜まるので注意しましょう!ちなみにヒ素を抜く過程で鉄分なども抜けるので鉄鍋で煮ないと鉄分は戻らない#料理#料理男子#料理好きな人と繋がりたい#料理好きと繋がりたい#神楽飯 pic.twitter.com/ewr0cy4BMX
2004年7月、英国食品規格庁(FSA)がロンドンで発売されている海藻類31検体を調査したところ、ひじきからヒ素が検出され大きな話題になりました。これによりFSAは、ひじきを食べないようにとイギリス国内に勧告を出します。
31検体のうち他の海草類からもヒ素は検出されたのですが、ひじきからは特に高濃度のヒ素が検出されました。ヒ素は有機ヒ素と無機ヒ素があり、特に危険といわれているのが無機ヒ素です。ひじきに含まれているヒ素は無機ヒ素であるため、特に危険視されています。
しかし、ひじきは、私たち日本人が昔から親しんできた食材です。確かにヒ素は下痢や腹痛を引き起こし、重度では死に至らしめる危険な毒物です。しかし、ひじきに含まれているヒ素で、ヒ素中毒になったという報告は一例もありません。もしも、ひじきのヒ素が体に悪いのであれば、健康被害報告が一例もないということはありえないでしょう。
ヒ素は自然界に広く存在しているため、どのような農畜産物にも微量のヒ素が含まれています。飲料水や日本人の主食である米などにも含まれているため、完全に排除することは不可能といえるでしょう。
適切な摂取量
セブンイレブンのいわし明太子の缶詰でご飯を炊くレシピやってみた。味は濃いめに感じたのでお茶漬けか、お米を1合→2合にかえてもいいかも!そして豆腐とひじきの煮物、こちらも少し濃いめの味付けだけどお惣菜で好き♡#セブンイレブン pic.twitter.com/epJBctopHW
— ゆき𓅿 (@mameco521) January 3, 2021
日本厚生労働省は、「体重50kgの人が毎日4.7g以上のひじきを継続的に摂取しない限り限度を超えることはない」との見解を示しています。日本人のひじきの平均摂取量は1日0.9g程度といわれていますので、食べ過ぎなければ限度量を超えることはないでしょう。
ヒ素中毒には急性中毒と慢性中毒があり、急性中毒は嘔吐、下痢、腹痛、悪心、重度になると多臓器不全により死に至ることもあります。慢性中毒は急性中毒とは全く症状が違い、皮膚の炎症やガンの原因になることもあります。
無機ヒ素の体内半減期は摂取から28時間ですので、毎日継続して食べ続けると体内に蓄積する可能性は否定できません。しかし小鉢1杯程度を、たまに食べる分には問題ないといえるでしょう。
妊娠中や赤ちゃんは食べても大丈夫?
離乳食ストック!ひじきいっぱい!! pic.twitter.com/WKVjdfIovz
— 🍋そら®️🍋10m🍋🍋🍋🍋🍋 (@Mi54335947) January 7, 2021
通常であればひじきを食べても問題はないですが、妊娠中や3歳未満の子供は注意が必要です。無機ヒ素は胎盤を通過するため、胎盤を通じて胎児へ移行してしまいます。無機ヒ素によって、胎児に脳障害や奇形が現れたという動物実験結果もあるため、妊娠中はひじきの食べ過ぎには要注意です。
また、3歳未満の子供は内臓形成が未熟なため、無機ヒ素の影響が大きく出る可能性もあります。鉄分摂取や便秘解消のために好んで食べる人も多いですが、妊娠中や小さな子供は食べ過ぎないようにしましょう。
ひじきのヒ素を除去する調理法
おすすめの調理法
いつもは時間がなくてご飯炊く時に入れるひじきのヒ素除去作業が手抜き(ケイ素サプリ入れた水に浸す程度)だったが休み中はきちんと茹でこぼししておこう。(^^)でもどっちがより除去されるのかな?#ひじき #ヒ素 pic.twitter.com/b82fzKIoVe
— mimi (@mimilovegolf) May 3, 2020
ヒ素が入っているからといってひじきを食べないのは、栄養面からいってとても勿体無いことです。ひじきは食物繊維が豊富で便秘解消があることが知られています。便秘解消だけでなく、悪玉菌を減らすことで腸内環境を整え下痢を解消してくれます。そのほかにもマグネシウムや鉄分が豊富ですので、食生活に上手に取り入れましょう。
ひじきはたっぷりの水で時間をかけて戻すと、ヒ素の含有量が大幅に減ることがわかっています。77mg/kg含まれていたヒ素も、水で戻すだけで11mg/kgにまで減少します。水に浸けている時間が長ければ長いほど含有量は少なくなるので、最低でも30分は水に浸けておくようにしましょう。
さらに茹でることでもヒ素は減少するので、茹でこぼしてから煮物やサラダに使用すると安心です。
調理後も栄養はほとんど残る
ひじきに鉄分はほとんど含まれていない!?
— シュン@お得情報でライフハック (@shunlog_work) January 4, 2021
鉄分の王様として知られているひじきですが、実はひじき自体にはあまり鉄分が含まれていません。
海で取れたひじきを「鉄の大きな釜」で茹でて加工していたので、鉄分が付着していただけ。
また現在では、ステンレス釜での加工が主流となっています。 pic.twitter.com/Kj9KmAqzmj
水に長時間つけたり、茹でこぼすことで栄養に変化はないのでしょうか?調べてみると、鉄分は茹でこぼしても7割以上、食物繊維は8割以上が残るという結果です。カルシウムにいたっては、含有量にほとんど変化はありません。水に戻したり茹でこぼしても、栄養素は大幅に減らないので安心してください。
ひじきの食べ過ぎに注意して栄養を摂ろう!
本日の朝ごはん
— うしこ (@meromerokinako) December 22, 2017
朝からひじき大盛りw pic.twitter.com/MLNfixs8ly
日本人が古来から食べてきたひじきには、確かにヒ素が含まれています。しかし適量であれば、体内で有機ヒ素に変換され、やがて体外に排出されるという報告もあります。小鉢1杯程度を、たまに食べる分には問題は無いといえるでしょう。
ひじきには健康に良い栄養がたっぷり含まれていますので、食べ過ぎに注意して適量を食べるようにしましょう。