ひじきの栄養価と効果を解説!おすすめ活用レシピや注意点も紹介

ひじきは、なんとなく栄養が多いイメージを持っている方は多いでしょう。しかし実際どのような栄養素が含まれているか知らないのではないでしょうか。この記事では、栄養や摂りすぎると注意とされているヒ素についても紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。

ひじきの栄養価と効果を解説!おすすめ活用レシピや注意点も紹介のイメージ

目次

  1. 1ひじきの特徴
  2. 1ひじきに含まれる栄養素と効果
  3. 1ひじきにヒ素が含まれているって本当?
  4. 1ひじきの効果的な食べ方
  5. 1ひじきのおすすめ活用レシピ
  6. 1ひじきの選び方
  7. 1ひじきの保存方法
  8. 1ひじきを食べるときはヨウ素の取りすぎに注意
  9. 1ひじきの栄養価は高いが食べ過ぎには注意しよう

私たちの食卓に並ぶ海藻類のひとつ、ひじき。栄養が豊富に含まれているという事を知っている人はたくさんいても、具体的にどんな栄養があるか知っている人は少ないでしょう。


ひじきを摂る事によってどのような効能がもたらされるのかを知っている人はもっと少ないでしょう。


ひじきには鉄分が豊富だという一般認識も最近では覆されたりとまだまだ謎が残るひじきですが、今回はひじきの栄養をはじめ、具体的な効果や効能にも触れながら真実に迫っていきましょう。


この記事では取り過ぎると危険とされているヒ素についても、ひじきとヒ素の関係性について触れているので、ヒ素を減らす方法などについても知ることができます。


ひじきの栄養について知りたい方は読んでみてください。

ひじきの特徴

昔からひじきは栄養が豊富で、食べると長生きすると言われていて、敬老の日にひじきを食べる習慣がある地域もあります。そんなひじきについて、ここでは種類ごとの特徴や、ひじきが美味しい旬の時期などを紹介していきます。

種類ごとに違う味わい

ひじきは大きく分けて2種類あります。芽ひじきと長ひじきです。


芽ひじきは米ひじき、姫ひじきとも呼ばれひじきの葉の部分を指します。柔らかいので口当たりがよく、サラダや和え物、混ぜご飯などに適しています。


一方長ひじきは茎ひじきとも呼ばれ、ひじきの茎の部分になります。歯ごたえが感じやすいので煮物に適しています。

ひじきの旬はいつ?

ひじきは大体3〜5月頃が旬になります。スーパーなどでは乾燥したものをよく見かけると思いますが、実は旬があるのです。


ちなみに、スーパーなどで見かける生ひじきは、採れたてで乾燥していないというわけではなく、採れたての渋みやアクが強いひじきを処理し、乾燥させたものを、料理などですぐ使えるように水に戻してあるもので、そのひじきが旬のものかどうかは、乾燥している、していないに関わらないとされています。

ひじきに含まれる栄養素と効果

ひじきには体に必要な栄養素がたくさん含まれています。ひじきを料理の一品としてつけ加えると、バランスのよい食事が取りやすくなるでしょう。栄養素について、一つ一つ紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。


出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)|文部科学省
参照:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=9_09053_7

成分名ひじき100g当たりの数値
カルシウム1000mg
食物繊維51.8g
鉄分58.0mg
ヨウ素45000μg
ビタミンB10.09mg
ビタミンB20.42mg
マンガン0.82mg

カルシウム

ひじきには同じ100㎎で換算すると、牛乳の12倍のカルシウムが含まれています。


カルシウムは歯や骨の形成に必須の栄養素ですが、形成するだけでなく発育の促進や歯や骨の強化にも必要です。その点からみるとひじきにはマグネシウムも豊富に含まれているので骨粗しょう症の予防にもなります。幼児や高齢者には特に摂取したい食品です。

食物繊維

食物繊維はヒトの消化酵素によって消化されない食物中の成分です。消化されないためエネルギー源にはなりませんが、食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維と溶けない不溶性食物繊維に分けられていて、ひじきには他の食物と比べて前者の割合が多く、同じ100gを比べるとごぼうの約7倍も含まれています。


また、女性には嬉しい食欲を抑える効果や整腸作用もあります。

鉄分

鉄分は生活していく上で必要なミネラルの一種です。不足すると鉄欠乏性貧血になり、集中力が低下したり、頭痛や疲労感が出現します。


女性は特に月経や妊娠・授乳期などにより必要量が異なります。


ちなみにひじきは100gあたり、58.0mgの鉄が含まれています。


出典:ミネラル成分の鉄分の働きと1日の摂取量 | 公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-tetsu.html


出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)|文部科学省
参照:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=9_09053_7

ヨウ素

ヨウ素は人体の成長に必要な役割をもつ甲状腺ホルモンの構成成分となります。成長の他にもエネルギー代謝にも関係していて、人体に必要なミネラルの一つです。


ひじきにはこのヨウ素は100gあたり、45,000μgほど含まれています。


出典:ヨウ素|厚生労働省
参照:https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/06.html


出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)|文部科学省
参照:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=9_09053_7

ビタミンB1

ビタミンB1は糖質の代謝を助けてくれる水溶性のビタミンです。


糖質の代謝を助けてくれるので、偏った食生活をしてしまい大量に糖質を摂ると、ビタミンB1不足になりやすいので、注意が必要です。ビタミンB1が不足すると倦怠感やむくみ、手足のしびれなどが起きることがあります。


出典:ビタミンB1の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b1.html

ビタミンB2

ビタミンB2は糖質や脂質、タンパク質の代謝を助けてくれる水溶性のビタミンです。


ビタミンB2が不足すると、口内炎や成長障害などが起きる可能性があります。過剰に摂取しても尿中で排出されます。栄養素が不足しやすいダイエット中の方などは意識的に摂るように心がけましょう。


出典:ビタミンB2の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b2.html

マンガン

マンガンはミネラルの一つで、体内の代謝に大きく影響しています。他にも骨の形成を促進したりする働きなどもあります。


マンガンは不足しすぎても、摂取しすぎても生殖機能の低下などの原因になり得ますが、普通の生活では特にマンガン不足を気にすることはないでしょう。


出典:「健康食品」の安全性・有効性情報|国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
参照:https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail681.html#:~:text=%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%81%AF%E5%85%83%E7%B4%A0%E8%A8%98%E5%8F%B7Mn,%E7%9A%84%E3%81%AB%E5%90%B8%E5%8F%8E%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

ひじきにヒ素が含まれているって本当?

ヒ素は単体で地球上に存在していますが、炭素や酸素などとも結合して、環境中にも存在しています。この環境中に存在しているヒ素は、農畜水産物に取り込まれますので、私たちが食べる食品にも微量に含まれることになります。そして、ひじきを含む海藻類には、このヒ素は比較的多く含まれています。


無機ヒ素は、短期間に大量に体内に取り込まれると、発熱、下痢、嘔吐など、長期間で大量に体内に入ると皮膚組織の変化やがんの発生などが起こるとされています。


このヒ素については、減らし方を後述していますので、参考にしてみてください。


出典:ヒジキにはヒ素が含まれていると聞きましたが、ヒ素を減らす工夫があれば教えてください。|農林水産省
参照:https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1906/01.html

ひじきの効果的な食べ方

栄養素は食品の組み合わせによって吸収率が異なったり、料理法によっても栄養素の摂り方が違います。以下にひじきの効果的な食べ方について紹介していますので、参考にしてみてください。

ひじきは戻し方によって栄養価が変わる

ひじきの戻し方は、水戻し、ゆで戻し、ゆでこぼしの3種類あります。水戻しは30分水に浸したあと水洗いします。ゆで戻しは、水に入れゆで、沸騰後5分ゆでたあと水洗いします。ゆでこぼしは、30分水に浸し、戻し水を捨てたあとお湯に入れ沸騰後5分ゆで、水洗いします。


ひじきにはヒ素が含まれていますが、その中でも水に溶け出す無機ヒ素は、ゆでこぼしでの処理で9割ほど減らせます。


栄養素の面では、ゆでこぼしの処理で、カルシウムはほとんど減ることがなく、食物繊維は8割、鉄分は7割以上残ることがわかっています。


出典:乾燥ヒジキのヒ素を減らす調理法の調査結果|農林水産省
参照:https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/gyokai/g_kenko/busitu/pdf/chousa.pdf

ビタミンCと併せて食べると鉄分の吸収量がアップ

鉄は調理方法で成分が増すだけでなく、一緒に取ると吸収されやすい食材が存在します。


ひじきの鉄分、非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂ることによって吸収率が上がります。しかし注意点もあります。ビタミンCは水に溶けやすいので加熱をする場合は短時間が望ましいです。


また食物繊維が水に溶けやすい観点からも、ひじきを水でもどす時は長く水にさらさないことがポイントです。

ひじきのおすすめ活用レシピ

ひじきは単品でも十分おいしく食べられますが、よりひじきの栄養素を効率的にとれるようなレシピもたくさんあります。以下にひじきを使ったレシピを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

五目つくねバーグ

『五目つくねバーグ』豚ひき肉で旨みたっぷり!お弁当にも♬
豚ひき肉で旨みたっぷりのつくねバーグ!
旬のグリンピースやひじき、にんじんなども加えるので、具だくさんで栄養も満点✨ さらに、相性抜群の照り焼きソースを絡めれば、子どもたちも大喜びでたくさん食べてくれました👦👧♬ ちなみに今回は旬のグリンピース(塩茹でグリーンピースhttps://oceans-nadia.com/user/13062/recipe/127723)を使いましたが、
夏になったら枝豆で代用するのもオススメです☀️ 晩ごはんの主菜やお弁当のおかずにも!
機会があればぜひ作ってみてくださいね🌸

ひじきを使った具沢山のハンバーグです。椎茸にはビタミンDが多く含まれ、さらにこのレシピに使われている干し椎茸は、普通の椎茸よりも多くのビタミンDが含まれています。


ビタミンDはひじきに含まれているカルシウムの吸収を助けますので、ひじきを使ったおすすめのレシピとなっています。


出典:しいたけ - カロリー/栄養成分/計算 | カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/108011/


出典:ビタミンDの働きと1日の摂取量 | 公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-d.html

鉄分鬼たっぷりサラダ

女性の大きな味方☆【鉄分鬼たっぷりサラダ】吸収も助ける♪
◆夕方になると疲れやすい方は、鉄分不足の可能性があります。
◆鉄分の多い食材と吸収を助ける調味料を使い「鬼」級に仕上がりました☆
◆ポリ袋を使うので、洗い物が減りますよぉ♪ ※動画では、12:30〜ご覧になれます! ●作り置きも可能
冷蔵 : 4日 冷凍 : 14日

こちらは、鉄分の吸収を助けるビタミンCが多く含まれた小松菜を使用したレシピとなっています。ポリ袋を使用すれば、洗い物も減るのでお手軽に作れます。試してみてはいかがでしょうか。


出典:栄養素の説明 - ミネラル | オーソモレキュラー栄養医学研究所
参照:https://www.orthomolecular.jp/nutrition/fe/

ひじきの選び方

ひじきはぴんとはりがあり、光沢があるものは状態がいいものが多いです。


宮城県産のひじきは、味や風味がよく、食感もしっかりしています。長崎産は少し柔らかいですが、味や風味も海外産と比べ強いです。


海外産のひじきはおもに韓国産や中国産が流通していますが、味や風味は国産の方が強いので、価格は少し高いですが、国産を選ぶのをおすすめします。

ひじきの保存方法

ひじきはそもそも保存食のため、賞味期限が切れていたとしても、乾燥しているものであれば、数年は保存できます。ただし、カビなどに気をつけないといけないので、湿気がこもらない場所で保存した方がいいです。


また、水戻ししたひじきを保存する場合は、冷蔵庫に入れ、長くても1週間以内には食べるようにしましょう。

ひじきを食べるときはヨウ素の取りすぎに注意

日本人は海藻類を日常的に摂取するため、世界と比べてもヨウ素摂取が多いです。日本では一般成人のヨウ素の推奨量は130μg/日で、3mg/日をヨウ素摂取の最大許容量としています。


ひじきは昆布の次にヨウ素が多く含まれる食品とされていますが、日本人のヨウ素摂取の形態は特異的ですので、過剰摂取について、そこまで心配はないと考えられます。


出典:日本人の食事摂取基準|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

ひじきの栄養価は高いが食べ過ぎには注意しよう

この記事ではひじきの栄養価が高いことについて紹介していましたが、前述したとおり、ヒ素については注意が必要です。


普段の食事で摂取する場合には問題ないですが、ヒ素を減らす処理をせずに、大量に摂取した場合は限度を超える可能性もありますので、注意した方がいいでしょう。

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