ラードの栄養とカロリーを他の油と比較!太りにくい油は?

ラードのカロリーと栄養成分を紹介していきます。ラードのカロリーや他の油とのカロリー比較をまとめました。また、太りにくい油を炒め物、揚げ物など用途別に掲載しているので、油を使った料理を作る際の参考にしてください。

ラードの栄養とカロリーを他の油と比較!太りにくい油は?のイメージ

目次

  1. 1ラードの栄養とカロリーは?
  2. 2ラードの栄養成分
  3. 3ラードと他の油のカロリー比較
  4. 4太りにくい油と用途別おすすめ油
  5. 5ラードと他の油でカロリーに差はない!用途にあった油を!

ラードの栄養とカロリーは?

ラード(豚脂)とは、調理に用いられる豚の脂肪のことを指しており、炒め物などの料理に使われることが多い食材です。そして、カロリーが高いイメージを持つ人も多いのではないでしょうか?本記事では、ラードのカロリーと含まれている栄養成分について紹介していきます。

また、他の油類とのカロリー比較や用途別にあった、太りにくい油についても掲載しているので、油を使った調理をする際の参考にしてください。

ラードの栄養成分

まずは、ラードに含まれている栄養成分について紹介していきます。ラードには100%豚脂の純製ラードとパーム油や牛脂をブレンドした調整(精製)ラードの2種類存在します。2種類のラードに含まれている栄養成分や脂質の役割を把握しておきましょう。

純正ラードの栄養成分は脂質のみ

100%豚脂を使った純製ラードに含まれている栄養成分は脂質のみとなっています。脂質のうち、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の割合はほとんど同じです。そして、飽和脂肪酸は大事なエネルギー源であり、骨や血を作る働きをしてくれます。

対して、不飽和脂肪酸には、血液中のコレステロールや中性脂肪を減少させ、血液の循環効果を高める効能が期待できます。また、脳の働きを活性化させ、脳卒中や認知症の予防効果も期待できます。

調整ラードに含まれる成分と効果

調整ラードは純正の豚脂とは異なり、パーム油や牛脂がブレンドされており、ビタミンA(レチノール)やビタミンE、ビタミンKなどの成分が含まれています。調整ラードに含まれるビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保つ働きや目の健康を維持するために必要不可欠なビタミンです。

また、抗酸化作用もあるので、健康の維持や増進だけではなく美容やアンチエイジング効果も期待できます。そして、ビタミンEは身体に害を及ぼす活性酸素から身体を守り、ビタミンKには血液凝固に関わる働きや骨の健康を保つ効果があるといわれています。

三大栄養素である脂質の役割

脂質は糖質、タンパク質と並ぶ三大栄養素の一つで、もっともエネルギーが高い栄養素となっています。そして、脂質は重要なエネルギー源だけではなく、ホルモンや細胞膜、核膜を構成したり、皮下脂肪として臓器を保護する効果が期待できます。また、体を寒冷から守る働きもあるため、冷え性の人は積極的に摂取したい栄養素です。

ラードと他の油のカロリー比較

次は、ラードと他の油のカロリーを比較してみましょう。牛脂や魚油などの動物性の油や、サラダ油やごま油などの植物性の油のカロリーを一覧表にまとめているので、自分にあった油を探してみましょう。

動物性油のカロリー

ラードとその他の動物性油のカロリー比較(100gあたり)
  カロリー
ラード 940.9kcal
牛脂 940kcal
鶏脂 900kcal
魚油 902kcal

ラードや牛脂、鶏脂などの動物性油を比較した場合で見ていきます。ラードと牛脂は約940kcalと高く、鶏脂と魚油はやや低めです。しかし、ラードも含めた動物性の油はすべて900kcalを超えているため、食品の中ではカロリーは高いといえるでしょう。

植物性油のカロリー

ラードとその他の植物性油のカロリー比較(100gあたり)
  カロリー
えごま油 921kcal
オリーブオイル 921kcal
コーン油 920.9kcal
ココナッツオイル 920.9kcal
ごま油 920.9kcal

ラードと植物性の油を比較した場合、植物性の油の方がカロリーがやや低いことが分かります。しかし、ほとんどの植物性油は900kcalを超えており、他の調味料と比べた際はカロリーが高いといえるでしょう。

油は種類によって大きくカロリーは変わらない

油にはラードや牛脂といった動物性の油と、ココナッツやごまから取ることができる植物性の油が存在します。しかし、油の種類によってカロリーは大きく変動することがなく、動物性、植物性ともにカロリーは高めとなっています。

そのため、油を使う場合はカロリーで選ぶのではなく、料理や用途に合わせて使いましょう。使う油によっては太りにくい料理に仕上げることもできるので、各油の特徴や栄養を把握して使い分けるようにしましょう。

太りにくい油と用途別おすすめ油

次は、太りにくい油と料理の用途別におすすめの油を紹介していきます。油に含まれている栄養成分によっては、太りにくい身体作りを助ける油も存在するので、ダイエット中などは油の種類にも注意しましょう。

多価不飽和脂肪酸に分類される油がおすすめ

油に含まれている脂肪酸(脂質100gあたり)
  飽和脂肪酸 一価飽和脂肪酸 多価不飽和脂肪酸
ラード 39.29g 43.56g 9.81g
牛脂 41.05g 45.01g 3.61g
鶏脂 29.8g 44.7g 20.9g
魚油 29.8g 33.8g 31.8g
えごま油 7.64g 16.94g 70.6g
オリーブオイル 13.29g 74.04g 7.24g
コーン油 12g 28g 51.5g
ココナッツオイル 83.96g 6.59g 1.53g
ごま油 15.04g 37.59g 41.19g

油に含まれている脂肪酸には飽和脂肪酸、一価飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸の3種類があります。特に植物性の油や魚油に多く含まれている多価不飽和脂肪酸は、動脈硬化や血栓を防いで、血圧の上昇を抑えるほか、LDLコレステロール値を減少させるなどの効果効能があります。

また、多価不飽和脂肪酸は体内では作られず、身体つくりには必須な脂肪酸のため、食事などでしっかりと補う必要があります。ダイエット中にカロリーを気にして、多価不飽和脂肪酸の摂取を避けてしまうと健康面にも影響が出てしまうため、摂り過ぎに注意しつつ、食事に取り入れるようにしましょう。

多価不飽和脂肪酸にはn3系脂肪酸とn6系脂肪酸といわれる油があります。n3系知脂肪酸は亜麻仁油やゴマ油に多く含まれており、動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、LDLコレステロールを減らすなど、さまざまな健康作用を持っています。

健康効果を意識するならオメガ3系脂肪酸

健康効果を高めたい場合は、オメガ3系脂肪酸を積極的に摂取しましょう。オメガ3系脂肪酸は血液中のLDLコレステロールを上げずに、中性脂肪を下げる効果があるといわれています。さらに、血圧を下げる効果があるため、食後に上がってしまう血圧を抑えることが可能です。

そして、代表的なオメガ3系脂肪酸にはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)があり、イワシやサバ、サンマなどの青魚に多く含まれます。その他、クルミやナッツ類に含まれているα-リノレン酸もオメガ3系脂肪酸の1つです。そのため、オメガ3系脂肪酸を摂取したい場合は魚油やごま油を使って調理しましょう。

サラダにおすすめの油

サラダなどにかけるドレッシングの調合には、えごま油や亜麻仁油などの多価不飽和脂肪酸を多く含んでいる油がおすすめです。これらの油には健康効果が高いとされている、n3系脂肪酸のαリノレイン酸が豊富に含まれており、代謝を活性化し、脂肪を燃焼しやすくする効果が期待できます。

多価不飽和脂肪酸は熱や光に弱く、空気で酸化しやすい脂肪酸となります。そのため、高温で調理すると大気中の酸素と反応して、過酸化脂質に変化してしまう恐れがあります。炒め物や揚げ物ではなく、サラダにかけるドレッシングなどに使うようにしましょう。

揚げ物におすすめの油

揚げ物は油が必須の料理ですが、調理する際には油が食材に吸収されるという点には注意が必要です。素揚げや唐揚げをする場合は約10%、天ぷらやフライは約15%の油が吸収されてしまいます。そのため、100gの食材を上げる際には10%の10g分の油が吸収され、カロリーに換算すると92kcalも上昇してしまいます。

そこで、揚げ物を調理する際には吸収を抑えることができる油を使うようにしましょう。しかし、油の吸収を多少抑えたとしてもカロリーオフになったわけではないため、ダイエット中は揚げ物を避けるようにしましょう。

炒め物におすすめの油

炒め物をする際には、油が食材にまとわりついてしまうため、炒める際に油の量を減らすのがおすすめです。そして、油を使う際には体内でエネルギーに変換されやすい油を使いましょう。また、スーパーなどでは消費者庁に認められた特定保健用食品の油も販売されているので、カロリーが気になる場合は使用する油に注意しましょう。

ラードと他の油でカロリーに差はない!用途にあった油を!

ラードとその他の油のカロリーを比較した場合、そこまで大きな差はありません。しかし、用途によっては油の吸収を抑えることができる種類も存在するので、料理や調理方法に合わせて油を使い分けるようにしましょう。

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