2020年08月28日公開
2024年11月01日更新
肌から栄養は吸収できる?経皮吸収の条件や効果を解説!
肌から栄養を吸収できるのか?について解説します。口から食材などで栄養を取り入れて、肌に栄養を促していくのは多くの人が知っているでしょう。どのような栄養素が肌から吸収できるのか?経皮吸収と呼ばれる現象について、詳しく紹介します。
肌から栄養を吸収できるのか調査!
栄養は口から摂ることが一般的ですが、近年では肌から直接栄養を吸収できることが分かってきています。しかし、肌からの栄養吸収は条件に当てはまっていないとできません。この記事では、肌に栄養を吸収するための条件やメリット等を紹介します。
栄養の吸収方法は2種類
①口から栄養を取り入れる
最も一般的な栄養吸収方法は、口から体内に取り入れることです。ご存知の通り、肌は体内に取り入れる食べ物によって大きく調子が変わります。また、脂っこいものや栄養が無いものを食べていると、乱暴な食生活に見合った体に変化していきます。そのため、栄養のためにも食事に気を使っているという方は多いでしょう。
②肌から栄養を取り入れる
口から体内に栄養を取り入れるのが一般的ですが、ここ近年で注目されているのが肌から直接栄養を吸収する方法です。肌に直接行なうスキンケアとは違い、肌の中まで栄養を取り入れるというのはあまり馴染みがないでしょう。肌から栄養を取り入れることを「経皮吸収」と呼んでいます。
経皮吸収とは、どのようなメリットがあるのか?等を説明していきましょう。なかなか栄養を取り入れるのが難しいという方や、効果を早く実感したい方にはおすすめの方法といえます。
肌から栄養を取り入れる「経皮吸収」の条件と効果
肌のメカニズムを知る
肌に栄養を取り入れる前に、まずは肌のメカニズムを知りましょう。人間の皮膚はいくつもの層で構造されているため、微粒子の栄養であれば浸透していくことができます。皮膚は大きく分けると表皮と真皮、皮下組織の3層になっていますが、その中でも細かく区分けされています。
表皮には角質層をはじめ、顆粒層、有棘層が重なっています。真皮にはコラーゲンやヒアルロン酸が含まれており、皮下組織はいわゆる皮下脂肪を指します。その下に筋肉があるのが皮膚の構造とされています。
経皮吸収の条件
成分名 | 分子量 |
---|---|
ウコン(クルクミン) | 368 |
オルニチン | 132 |
ビタミンA | 286 |
ビタミンC | 176 |
ビタミンE | 430 |
葉酸 | 441 |
コエンザイムQ10 | 863 |
コラーゲン | 10~30万 |
ヒアルロン酸 | 80~120万 |
経皮吸収の条件として挙げられるのが、分子量です。いくつにも重なっている皮膚の層は、いわばふるいのようになっています。ふるいにかけて通り抜けた栄養だけが肌の栄養素として認められるのです。そのため、細かな隙間を縫って入っていくことができる分子量は、ある程度決まっているといいます。
分子が小さければ小さい程、肌の中に入っていくのが研究結果で分かっています。では、肌に入ることができる分子量はどのくらいなのでしょうか?その量は1000以下であれば浸透していくといわれています。反対に、分子量が1000以上のものは肌に浸透せず体内に入ることがないといえます。
表を見てみると分子量が1000以下のものは、食事などで摂取できるものも多く含まれています。そのため、意外にも肌から栄養を取り入れるのは簡単なことなのかもしれません。反対に、化粧水に含まれているとされるコラーゲン等は分子量が1000以上になります。故に、肌に取り入れられないことが分かるでしょう。
経皮吸収のメリット
経皮吸収は経口摂取と比較すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?まず挙げられるメリットが、成分が皮膚に吸収されていくため持続性のある効果を実感できることです。目で見て服薬等を確認できるので、その後の変動や副作用の軽減にも繋がるでしょう。
また、栄養成分によりバイオアベイラビリティ(生物学的利用率)を高める効果も期待できます。有効血中濃度領域を安定して維持できることに加えて、消化器官を介さないことから無駄なく肌へ吸収できるのも大きなメリットです。
経皮吸収を利用した商品
経皮吸収を利用して二日酔いを防止する、「貼るだけ!パッチ」という商品が新発売されているようです。ウコンとオルニチン、高麗人参(ビタミンE)が配合されていて、貼るウコンの名称で日本の製薬会社が国内製造しているため、かなり安心できそうです。
肌から栄養が吸収できることは証明されている!
これまでは口から栄養を摂取することが一般的でした。しかし、研究結果より肌から栄養を吸収できることが分かっています。メリットも多い肌からの栄養吸収を取り入れてみてはいかがでしょうか?これまでよりも簡単に栄養を吸収できる経皮吸収を、ぜひ生活に取り入れてみてください。