2019年09月28日公開
2024年09月29日更新
生しらすの美味しい食べ方!定番の生しらす丼から変わったレシピまで
生しらすの旬と美味しい食べ方を徹底解説します!生しらすに合うトッピングや、しらすをメインにした丼以外の食べ方についてもまとめてみました。磯の香りをたっぷり含んだ定番のしらす丼を、より美味しく味わえる方法も紹介します。
生しらすの食べ方の基本
しらすは静岡の用宗や湘南が有名ですが、兵庫の淡路島などでも多く漁獲されています。しかし残念ながら生しらすになると其程の漁獲高は無い様です。ここでは市場に出回る旬の時期と、美味しく食べるための洗い方、保存方法をチェックします。
生しらすの旬の時期
しらすはイワシの子どもで生後1~2ヶ月の稚魚です。マイワシの産卵期は冬から春にかけて、ウルメイワシは4~6月、カタクチイワシは一年中産卵しますが、春と秋にピークを迎えます。しらす漁も、3~5月くらいの春漁の収穫量が多く、次に多いのが9~10月の秋漁です。
以前は春と秋の季節限定というだけでなく、すぐに鮮度が落ちてしまうことから、水揚げされる静岡や神奈川、淡路島のみで食べられていました。流通機関と保存技術の発達によって、収穫量の多い春や秋には、水揚げされる場所から離れたエリアでも、生しらすが食べられるようになってきました。
生しらすの洗い方
港の土産物店などで購入できるパック詰めの生しらすは、一度洗ってあるのでそのまま食べても問題ありません。一方魚市場などで水揚げしたばかりのものが手に入った場合は、生しらすを洗う必要があります。しらすの群れに混じり、小石や微生物など口にしない方がよい海の汚れが付いている可能性があるからです。
洗い方は、大き目のボウルに真水をためて氷を入れ、生しらすも入れます。手で優しくグルグルと大きくかき混ぜ、浮いてくるゴミを取り除きます。一度水を捨てて、再度氷水で同じように洗い、ザルにあけて水気を切れば洗い上がりです。冷水で洗う方が、身が引き締まります。長く水にふれていると鮮度が落ちるので、手早く洗うようにしましょう。
スーパーなどで生しらすが購入できたら、生臭い水分を取り除くためにも、氷水で一度洗ってください。臭みが減るだけでなく、身がプリッとして生だからこその美味しさを味わえます。
生しらすの茹で方
生しらすは、旬の時期しか手に入らないものですが、茹でたしらすは一年を通して、スーパーでも販売されています。しらすの多く獲れる港周辺では、釜揚げしらすの名前でお土産用に販売されています。専門店では、大きな釜に湯を沸かして塩を加えたところに生しらすを投入し、一気に茹でて白くなったら天日干しをしています。
生しらす1匹は小さく軟らかな魚なので、茹ですぎると身が縮みすぎてしまいます。反対に茹で時間が短すぎると、しらすに水分が残って生臭みも残ってしまうので、微妙な茹で加減の調整が必要です。
生しらすは、家庭で茹でて釜揚げしらす風にもできます。鍋にお湯と塩を入れて沸かして、沸騰したところに生しらすを入れ1分茹でます。茹でたものはすぐにザルに上げて、なるべく早く冷めるように広げて水気を切ればできあがりです。
また、家庭で茹でる程度の量であれば、茹ですぎないように1分で十分です。早く冷ました方が余熱でしらすの身が縮むのを防げます。
生しらすの冷凍保存
生しらすは、購入したその日に食べるのがおすすめです。生しらすは含んでいる水分が多いので鮮度が落ちやすく、時間が経つほど強い臭みが出てきます。ですので冷蔵庫で保存しながら1~2日で食べきるようにしてください。鮮度が落ちやすい生しらすを食べきれない場合には、冷凍保存しましょう。
生しらすを冷凍する場合は、洗った後にキッチンペーパーの上に広げて水気を切ります。水気を切った生しらすを平らにしてラップで包み、フリーザーバッグに入れて冷凍します。小分けしておくと食べる時に便利です。ただし冷凍保存したしらすも、2~3週間で食べ切るようにしてください。
冷凍したしらすは、ビニール袋に入れて流水にあてて解凍します。通信販売などの冷凍された生しらすも同じように、パックを開ける前に冷たい水にあてて解凍します。こちらは5分ほどすれば解凍が完了するのでお手軽です。また冷凍庫から冷蔵庫へ移す事で解凍する方法もあります。
冷凍したしらすは、パックから取り出してそのまま食べることもできます。少し凍っている部分が残っていたり、臭いが気になるようなら薄い塩水の中にしらすを入れて軽くかき混ぜて洗います。洗うことで解凍できて、臭みもある程度取り除けるので、より美味しく食べられおすすめです。
生しらすの美味しい食べ方【丼】
生しらすは丼飯にのせた食べ方が定番ですが、同じ丼でも炊き立てのご飯と酢飯では味わいも変わってきます。ここではそれぞれのおすすめポイントについて紹介します。
定番のしらす丼
定番のしらす丼には、温かいご飯の上に生しらすがたっぷりと載せられています。こちらご飯の湯気とともに、しらすの磯の香りが広がります。トッピングはショウガのすりおろしと小口切りにした細ネギが基本で、ここにしょう油をまわしかけます。生しらすにはほんのりとした塩気があるので、しょう油は控えめでもOKです。
茹でたしらすを使う場合は、ご飯の上にかつお節や細切りにした海苔を広げ、その上に茹でしらすをのせると風味が増します。たっぷりの茹でしらすに卵黄を加えると、ご飯全体としらすがよく混ざって子どもでも食べやすくなります。さっぱりと食べたい場合は、卵黄ではなく水気を切った大根おろしをたっぷりとのせてください。
すし飯のしらす丼
生しらすを丼で食べる時に、温かいご飯にのせるとご飯の熱でしらすが蒸されて白っぽくなることがあります。なので生しらすならではのプリッとした食感を楽しみたい場合は、酢飯にしてください。酢飯ならご飯が冷めているので、生しらすが余熱で蒸されること無く食べる事ができます。
酢飯の生しらす丼の場合は、ワサビと大葉の千切りを合わせると、お寿司のようなさっぱりとした味わいになります。マグロやイカなどの刺身と合わせて、海鮮丼にするのも贅沢な食べ方です。
茹でしらすを酢飯に合わせる場合には、酢飯に白ごまやシソを混ぜると彩りが良くなります。また、子どもが食べる場合には、大き目の海苔に酢飯と茹でしらすを乗せた手巻き寿司風もおすすめです。手持ちで食べやすくなり、マヨネーズを加えることで子どもにも食べやすい味になります。コレならしらすをたっぷりと食べてくれる事でしょう。
生しらすの美味しい食べ方【トッピング】
ショウガとネギは、しらす丼の定番トッピングです。ショウガの香りが生しらすの臭みを消し、小口切りにしたネギが食感を良くしてくれます。味付けはしょう油だけで十分美味しく食べられますが、ピリ辛の一味唐辛子やしょう油の代わりにポン酢をかけるのもおすすめです。
また、これら定番の食べ方の他にもコクを加えるためにゴマ油を使う方法があります。ゴマ油に塩を加えただけでも良いですが、おろしニンニクと白ゴマ、刻みネギ、卵黄、しょう油を少し足して生しらすを和えます。そうすると、ユッケ風の生しらすになります。海苔で巻いて食べても美味しいので、おつまみにもおすすめです。
生しらすの美味しい食べ方【メイン】
生しらすにはその他にも贅沢な食べ方があります。それがすまし汁やみそ汁の具として生しらすを加える方法です。出汁と三つ葉、溶き卵を入れたすまし汁の火を止めたところに、よく洗った生しらすを加えるだけでOKと、作り方も非常に簡単です。臭みが気になるなら生しらすをみそ汁の具にしてしまう方法もあります。
洋風にオリーブオイルと塩、くさみ消しのレモン汁を混ぜたものを、生しらすで和える食べ方もあります。ショウガとしょう油で食べる和風とは違った味わいがありますので、丼ご飯ではなくパンにのせて味わってみてください。生しらすの塩気があるので、塩は控えめがおすすめです。野菜と刺身のカルパッチョのドレッシングにもなります。
生しらすがよく獲れる駿河湾周辺では、生しらすのかき揚げ、酢味噌和えといった食べ方も定番です。こちらは生しらすのくさみが苦手な人でも比較的食べやすい食べ方です。生で食べるには少し鮮度が落ちている場合には、火を通して味わえるみそ汁やかき揚げがおすすめです。
生しらすの食べ方まとめ
生しらすは鮮度が良いほど旨みがあり、シンプルな食べ方でも十分に美味しく味わうことができます。新鮮なしらすが手に入ったら、冷たい水で洗い水気を切って好みの薬味を加えていただきましょう。また、定番のしらす丼の他にユッケ風や洋風の食べ方もおすすめです。機会があれば、ぜひ生しらすをいろいろな料理に加えて味わってみてください。