干し芋の栄養成分と効能|効果的な食べ方やおすすめレシピも紹介

干し芋は具体的にどのような栄養素を含んでいるかご存知でしょうか。本記事では干し芋の豊富な栄養素と食べることで期待できる効果について紹介しています。干し芋の栄養素をより効果的に取り入れたい方はぜひチェックしてみてください。

干し芋の栄養成分と効能|効果的な食べ方やおすすめレシピも紹介のイメージ

目次

  1. 1干し芋ってどんな食べ物?
  2. 1干し芋に含まれる主な栄養成分と効能
  3. 1干し芋のカロリー
  4. 1干し芋の効果的な食べ方
  5. 1干し芋を使ったおすすめのレシピ3選
  6. 1干し芋を手作りする方法
  7. 1食べ過ぎに注意して干し芋の栄養を上手に摂取しよう

干し芋はスーパーでもよく見かけ好きな人も多いおやつの一つです。


「干し芋の産地ってどこなんだろう」
「どんな栄養が含まれているのかな」
「おいしく食べれるレシピが知りたい」


このように考えたことがある人も多いのではないでしょうか。身近なおやつではあるものの産地や栄養価など、干し芋の具体的な基本情報を知らない人も多いでしょう。


この記事では、干し芋とはどんな食べ物か、にはじまり、具体的な栄養素や食べて期待できる効果などをわかりやすく紹介しています。これを読むことで干し芋の特徴がわかり、適量やタイミングを踏まえて、より効果的においしく食べられます。


もともと干し芋が好きで、カロリーやおいしい食べ方など気になっている方は、ぜひチェックしてみてください。

干し芋ってどんな食べ物?

干し芋はさつまいもを蒸しスライスして乾燥させ水分を抜いた加工食品です。干すことにより甘みが凝縮され、適度な粘りをもち、腹持ちも良いため近年ではダイエット中の間食に向いていると注目されています。


季節問わず年中販売されており、大人から子供まで現在も親しまれているおやつです。

干し芋になるさつまいもの主な種類

干し芋の原料となることが多いのは、癖のない甘さや程よい柔らかさが特徴の玉豊や、ねっとりとした食感と強い甘味で焼き芋にしてもおいしい紅はるかです。


他にも近年生産数が減ってしまったため希少な品種となった泉という品種も、昔から干し芋として加工されてきた品種の一つで根強い人気があります。

干し芋の歴史

現在、干し芋を多く製造販売しているのは茨城ですが、発祥は静岡と言われています。江戸時代に遭難した鹿児島の船を助けた経緯から、さつまいもが静岡に渡り、栽培が広まる中で干し芋の生産手法が生まれたと言われています。


携帯しやすく保存がきく干し芋は、その利便性から関東域まで一気に広まりました。

干し芋に含まれる主な栄養成分と効能

基本的に野菜は干すと旨みや栄養価が上がります。一度蒸したものを乾かした干し芋も同様で、皮なしの生の場合に比べると、食物繊維やカリウム、鉄分は倍以上に増え、食べると様々な健康作用が期待できるおすすめの食品です。


次のとおり豊富な栄養素が含まれています。


出典:いも及びでん粉類/<いも類>/(さつまいも類)/さつまいも/蒸し切干 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン類|文部科学省
参照:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=2_02009_7

成分名100gあたりの含有量
食物繊維5.9g
カリウム890mg
ビタミンE1.3mg
ビタミンB10.19mg
ビタミンC9mg
マグネシウム45mg
カルシウム53mg
鉄分2.1mg
糖質66.5g

食物繊維

食物繊維は人が消化できない成分で脂質や糖、ナトリウムなどを便と一緒に体の外に出す働きがあり、肥満や高血圧などの生活習慣病を防いでくれます。また、整腸作用もあり便通がよくなるため便秘がちな人は積極的に摂るといいでしょう。


出典:食物繊維 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html

カリウム

ミネラルの一種であるカリウムは、ナトリウムを汗や尿として体の外に排出し、塩分の過剰摂取を防ぐ働きがあり、体の水分バランスを調整し、むくみをとる効果が期待できます。高血圧の予防にも最適です。


不足すると食欲不振や不整脈などさまざまな障害を引き起こすため、人に欠かせない栄養素の一つと言えるでしょう。


出典:カリウム | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html

ビタミンE

ビタミンEは強い抗酸化力をもち、紫外線などによる肌の酸化を防ぎ、シミやシワを防ぐ効果があります。また、血中のコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くすることで動脈硬化の予防も可能です。血液の巡りが良くなると冷え性や頭痛、肩こりの改善もできます。


出典:ビタミンEの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-e.html

ビタミンB1

ビタミンB1は、脳の燃料となるブドウ糖をエネルギーに変換する際に必要な栄養素です。不足すると十分なエネルギーが生産できず、倦怠感や疲労などの症状が出ます。


仕事などの合間の間食として干し芋を食べることで、脳のエネルギー補給が可能です。


出典:ビタミンB1の働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b1.html

ビタミンC

ビタミンCは骨や血管を健康に保つコラーゲンを生成するために必要な成分です。他にもストレスや風邪などに対する抵抗力を高める効果もあります。


美容だけでなく病気予防にも効果的な食材のため、季節の変わり目などに体調やお肌が揺らぎやすい人に干し芋はとくにおすすめです。


出典:ビタミンCの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-c.html

マグネシウム

マグネシウムはカルシウムやリンと一緒に、骨を作るのに必要なミネラルの一種です。他にも体内に300種類以上ある酵素を活性化させ体温や血圧の調整を行ったり、筋肉の収縮や神経情報の伝達など、様々な代謝を助ける働きをします。


出典:マグネシウム | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-034.html

カルシウム

カルシウムは丈夫な歯や骨を形成するために必要なミネラルの一種で人の体に最も多く含まれる重要な成分です。干し芋はカルシウムが特に必要な成長期の子供のおやつにも適しています。


出典:カルシウム | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html

鉄分

鉄分は赤血球中に多く存在する成分で不足すると十分な酸素を体に供給できず、集中力が低下したり、めまいや貧血などの症状を引き起こします。特に女性は月経や妊娠、出産などで鉄分を多く必要とするため、干し芋からも補給すると便利です。


出典:鉄 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-022.html

糖質

糖質は体を動かすためのエネルギーとなる重要な成分で適量を取ることで疲労や集中力の低下を軽減します。また、糖質を補給することで筋肉の収縮のためのエネルギー源となる筋グリコーゲンの量を増やすことができるため、トレーニングなどの前後に食べるのも効果的です。


出典:炭水化物 / 糖質 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-018.html

干し芋のカロリー

栄養素が豊富な干し芋は、適量を取ることで健康にも良い効果を与えますが、カロリーは100gで303kcalと高めです。糖質が高いため、食べすぎるとエネルギーとして消化しきれない分が、脂肪となって蓄積し太ってしまいます。食べすぎには注意しましょう。


出典:干し芋 - カロリー/栄養成分/計算 | カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/102009/

干し芋の効果的な食べ方

干し芋は100gあたり脂質が0.6gと少なく、豊富な食物繊維も含む食材のため最近ではダイエットや筋力アップのトレーニングをする人の間食に干し芋を活用すると、より効果が期待できます。


ここでは具体的に食べるといいタイミングと食べた時に期待出来る効果について紹介します。


出典:干し芋 - カロリー/栄養成分/計算 | カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/102009/

間食として食べる

干し芋に含まれる食物繊維は人が消化できない成分のためお腹にたまり腹持ちも良いです。主食ではなくおやつとして干し芋をとると、血糖値が上下することなく落ち着くため空腹を感じにくくなります。余計なものを食べなくなるためダイエットに効果的です。

トレーニング前に食べる

トレーニング前に取ることでこれから筋肉を動かすためのエネルギー源を補給することができます。干し芋の糖質はゆっくりと体に吸収されていくためトレーニングを始める30分〜1時間くらい前に食べると効果的です。

トレーニングの直後に食べる

トレーニング後に干し芋を食べると筋肉の成長のためのエネルギー源となるためおすすめです。しかし、トレーニングに取る場合はすぐにエネルギー源を届ける必要があります。吸収の遅い干し芋だけでなく、吸収の早いバナナも併せて摂りましょう。

干し芋を使ったおすすめのレシピ3選

干し芋はそのまま食べるのではなく一手間加えるとよりおいしく食べられます。また、噛み応えがあり満腹になりやすいため、干し芋を使ったレシピはダイエット食としても優秀です。


ここでは、よりおいしく干し芋の栄養素を取り入れることができるレシピを紹介します。

1:干し芋の肉巻き

バラ肉を干し芋に巻きつけて焼き、醤油やみりん、酒などで味を整えるだけで完成です。


脂身の多い豚バラ肉ですが筋肉の生成に必要なタンパク質が豊富で、食べ過ぎなければ代謝を上げる効果もあります。食物繊維の多い干し芋でかさ増しして満腹感の得られるおかずです。

2:干し芋ヨーグルト

硬くなった干し芋の消費に悩んでいる方は刻んでプレーンヨーグルトに漬け込んでみましょう。丸一日放っておくと、ヨーグルトの乳酸菌と水分で干し芋は柔らかくなり、ヨーグルトに優しい甘みが移っておいしく食べることができます。


ヨーグルトも干し芋も整腸作用がある食材です。掛け合わせることで効力アップが期待できます。

3:干し芋のお味噌汁

干し芋を味噌汁の具として使う際は、味噌汁や豚汁の具材をだしで煮込んだ後に食べやすい大きさに切って入れましょう。入れてから少し煮て味噌を入れて完成です。


少し煮るだけでもちもちとした独特な食感がでて食べ応えがあります。


生の芋と違い皮をむく必要もなく、火の通りも早いため手軽に作れておすすめです。

干し芋を手作りする方法

太陽の力で、おいしさをギュッと凝縮!わが家の干し芋。
蒸して、皮をむいて、並べる。
あとはぜ~んぶ、太陽にお任せ! さつまいものうまみと栄養をギュッと閉じ込めた手づくりの干し芋です。空気が澄み、乾燥する季節ならではの楽しみですね。晴れた日が続けば、2~3日でおいしく食べられます。干すことで噛み応えが出るので、成長期のお子さんや美容に気をつかうママのおやつにもぴったりです。 【薬膳メモ】
古くからの生活の知恵が息づいた干物は、水分を飛ばすことで痛みにくく変化させ、栄養価もぐっと高まります。さつまいもには胃腸を元気に整え、気を補う効果もあり。人が本来もっている生命力を高める食材として注目されています。

栄養価の高い干し芋を家庭でも作ってみませんか。さつまいもを蒸すのが難しいと考えている方でも炊飯器を使うことで簡単に蒸し芋を作れますし、家で作ると好みの固さに調整できるためおすすめです。


新聞紙などにくるみ野菜室で2週間ほど追熟させたさつまいもを使うと甘みが増します。

食べ過ぎに注意して干し芋の栄養を上手に摂取しよう

干し芋はカロリーや糖質は高い食品となっていますが、食物繊維が多く腹持ちもいいため、ダイエットにも活かすことができる非常に便利な商品です。また、健康や美容に必要な栄養素も多く含まれているため、日常生活に干し芋を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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