ひじきの離乳食レシピを中期・後期・完了期別に紹介!冷凍方法も解説!

それまで母乳やミルクで栄養を摂っていた赤ちゃんが、乳離れをして様々な食べ物から栄養を摂るための離乳食。赤ちゃんのからだの成長や、味覚・咀嚼嚥下能力・消化器官の発達、自立への第一歩としても、離乳食は非常に重要です。だからこそ、世のお母さんは離乳食の栄養や形態に非常に気を遣います。そんな離乳食におすすめの食材が「ひじき」です。ひじきには、離乳食期の赤ちゃんに必要な栄養素がたくさん含まれています。離乳食の中期・後期・完了期別に、ひじきを使った簡単・便利・栄養満点のレシピを紹介します。

ひじきの離乳食レシピを中期・後期・完了期別に紹介!冷凍方法も解説!のイメージ

目次

  1. 1ひじきを離乳食に取り入れたい!
  2. 2ひじきを離乳食にする場合の下ごしらえや冷凍保存について
  3. 3ひじきを使った離乳食中期のおすすめレシピ
  4. 4ひじきを使った離乳食後期のおすすめレシピ
  5. 5ひじきを使った離乳食完了期のおすすめレシピ
  6. 6ひじきの離乳食メニューを活用しよう!

ひじきを離乳食に取り入れたい!

赤ちゃんは、最初は母乳や人工乳を飲むことで必要な栄養を摂取しています。栄養満点のミルクですが、赤ちゃんの成長はいちじるしく、身体や臓器の発達にたくさんの栄養を必要とします。そのため、次第にミルクだけでは必要な栄養を補えなくなってしまいます。

そこで必要になってくるのが「離乳食」です。ミルクだけでは不足しがちなカルシウムや鉄などのミネラルや、ビタミン、タンパク質を、離乳食に切り替えていくことで補給します。さらに、離乳食は段階的にミルク以外の固形の食べ物を与えるため、赤ちゃんの味覚、咀嚼・嚥下能力(噛んで飲み込む力)や消化器官の発達にもつながります。

離乳食は、赤ちゃんの月齢や発達状況によって大きく4つの時期に分けられます。生後5~6か月頃が初期、生後7~8か月頃が中期、生後9~11か月頃が後期、生後12~18か月頃が完了期です。それぞれの離乳食の時期によって食べ方の目安や目標があり、赤ちゃんに食べさせても良い食べ物、食べ物の形態・量の目安があります。

赤ちゃんの食欲や成長・発達の状況はそれぞれです。そのため必ずしも先ほど述べた月齢と離乳食の時期が一致するとは限りませんが、赤ちゃんの状態に合わせて無理なく安全に離乳食を進めていきましょう。

ひじきを離乳食にする場合の下ごしらえや冷凍保存について

ひじきの離乳食はいつから食べられる?

先ほど、離乳食は生後5~6か月から始まるとご紹介しました。ではひじきを使った離乳食もその時期から食べられるかというと、実は離乳食初期では、まだひじきは食べられません。

ひじきを食べられるようになるのは、離乳食の「中期」からになります。ひじきは食物繊維が多く、消化しにくい食材です。ひじきは赤ちゃんに必要な栄養素がたくさん含まれていますが、赤ちゃんの消化器官は発達途中であるため、離乳食中期以降でないとひじきを十分に消化できないのです。

また、ひじきにもいくつか種類があります。代表的なものは、芽ひじき、長ひじき、寒ひじきです。芽ひじきは、ひじきの葉の部分にあたり、長ひじきはひじきの茎の部分にあたります。寒ひじきは、冬の寒い時期に刈り取られたひじきのことを言います。

この中で離乳食に向いているのは、「芽ひじき」です。芽ひじきはひじきの葉の部分なので、ひじきの中でもやわらかい種類です。またサイズも小さくて短いため水戻しの時間が短くて済み、離乳食を作るときにひじきを刻む手間も少なくなるためおすすめです。

ひじきにもアレルギー反応が出る場合がある

離乳食をはじめる赤ちゃんにとっては、ミルク以外のすべての食べ物が「生まれてはじめて」食べるものになります。そのため、思いがけない食材でアレルギーを起こす可能性があるのです。ひじきも例外ではなく、アレルギー反応が出る場合があります。

離乳食で赤ちゃんにはじめての食べ物を与える際には、必ず1種類ずつ、少量ずつ食べさせて、体調に変化がないかよく観察しましょう。また、もし赤ちゃんの体調が悪くなった場合に、すぐに医療機関に行ける曜日・時間帯が望ましいです。そのため、はじめての食べ物を食べさせるのであれば、平日の午前中などが良いでしょう。

ひじきの下ごしらえ方法

離乳食でひじきを使うときの基本的な下ごしらえの方法をご紹介します。まずは乾燥した状態のひじきを、たっぷりの水に30分以上浸けて戻します。戻ったひじきを新しい水で2~3回洗います。次に、沸騰したお湯(または無塩の出汁)でひじきがやわらかくなるまで煮ます。ひじきがやわらかくなったら水気を切り、みじん切りにしましょう。

離乳食でひじきを使う際には、下ごしらえの方法にポイントがあります。海藻類にはヒ素が含まれており、ひじきはその中でも特に多くヒ素を含んでいます。多量のヒ素を摂取すると嘔吐、下痢、腹痛といった中毒症状を起こす可能性があります。これを聞くと、ひじきを食べさせることに不安を感じるかもしれません。しかし、ヒ素はひじきを調理する過程で除去することができるのでご安心ください。

ヒ素を除去するためのひじきの下ごしらえのポイントは、①ひじきをたっぷりの水で30分以上戻すこと、②戻したひじきをよく洗うこと、③ひじきをたっぷりのお湯で茹でること、④ひじきが茹であがったら水気を切ること、の4つです。

ヒ素は水に溶けやすい性質をもっています。そのため、十分に水につけてヒ素を溶出させ、その水をひじきから取り除く作業をすることで、ひじきに含まれるヒ素の多くを除去できるのです。ひじきは赤ちゃんに必要なカルシウム、カリウム、鉄、リン、ビタミンAなど多くのビタミン・ミネラルを含む食材です。下ごしらえのポイントを抑えて、上手に離乳食にひじきを取り入れましょう。

ひじきの冷凍方法は?

下ごしらえをしたひじきは、冷凍保存ができます。赤ちゃんが一回で食べる離乳食の量は少ないため、製氷皿を使って小分けにして冷凍すると便利です。製氷皿で凍らせたひじきを、ジッパーつきのポリ袋に移し替えてもOKです。こうすることで一度ひじきを下処理しておけば、その都度使う分だけひじきを取り出して離乳食を作ることができるのでおすすめです。

ひじきを使った離乳食中期のおすすめレシピ

ここから、ひじきを使った離乳食のおすすめレシピをご紹介していきます。まずは離乳食中期におすすめのひじきレシピです。離乳食中期は、いろいろな味や舌触りを楽しめるように食品の種類を増やしていく時期です。離乳食中期は離乳食が始まってからまだ2~3か月なので、「舌でつぶせるかたさ」に仕上げましょう。

離乳食中期のおすすめレシピ①鮭とひじきのおかゆ

まずご紹介する離乳食中期におすすめのひじきレシピは「鮭とひじきのおかゆ」です。1食分の材料は、おかゆ60g、下ごしらえしたひじき20g(乾燥ひじきで約2g)、鮭(無塩のもの)10gです。作り方はとても簡単。鮭を加熱して細かくほぐし、すべての材料を混ぜるだけです。骨が混ざると危険なので、鮭はお刺身用のものを使うと安心です。

鮭は魚の良質なタンパク質が摂取でき、良質な脂質も含んでいます。リンやマグネシウムといったミネラルや、ビタミンB群やも豊富です。さらに鮭に含まれるビタミンDがひじきに含まれるカルシウムの吸収を助けてくれるため、ひじきと鮭は良い組み合わせといえるでしょう。

離乳食中期のおすすめレシピ②ひじきのさつまいも和え

次にご紹介するおすすめのひじきレシピは「ひじきのさつまいも和え」です。1食分の材料は、さつまいも(皮なし)20g、下ごしらえしたひじき10g、水(または牛乳や豆乳)適量です。まずさつまいもをやわらかく加熱し、なめらかに潰してペースト状にします。そこに下ごしらえしたひじきを混ぜるだけです。さつまいものペーストがかたければ、水や牛乳などを適宜足して食べやすいかたさにしてあげてください。

さつまいもはビタミンB6や葉酸といったビタミンが豊富です。さらに食物繊維も多く含んでおり、便秘解消に役立ちます。離乳食でさつまいもを使うときには、皮は取り除きやわらかく加熱して食べさせてあげてください。さつまいもの食物繊維は皮の周辺に多く含まれていますが、離乳食にする場合には皮は噛みきれないため好ましくありません。皮ごと食べさせるのは、歯が生えてきて噛み切れるようになってからが良いでしょう。

ひじきを使った離乳食後期のおすすめレシピ

次に、離乳食後期におすすめのひじきを使ったレシピをご紹介します。離乳食後期は、食事のリズムを大切にして1日3回食に進めていく時期です。離乳食の形状も、離乳食中期の「舌でつぶせるかたさ」から、離乳食後期では「歯茎でつぶせるかたさ」に変化させていきましょう。

離乳食後期のおすすめレシピ①ひじきの豆腐ハンバーグ

離乳食後期におすすめのひじきレシピ1つ目は、「ひじきの豆腐ハンバーグ」です。作りやすい分量は、鶏むね挽肉100g、絹ごし豆腐100g、下ごしらえしたひじき30g、にんじん20g、小松菜10g、片栗粉適量です。

まず豆腐を水切りしておきます。次ににんじんを細かく刻み、やわらかく加熱します。小松菜は十分にゆでてから、細かく刻みます。鶏むね挽肉を粘りが出るまで混ぜてから、豆腐、ひじき、にんじん、小松菜をいれ混ぜます。つなぎがゆるければ、適宜片栗粉を加えてください。あとは一口大に成形して焼くだけです。

この離乳食で使う野菜は、今回ご紹介したにんじんと小松菜だけでなく、たまねぎやピーマンなども良いでしょう。使用する際には、細かく刻んでやわらかくなるまで加熱してください。また、成形したハンバーグを焼くときには、油を使い過ぎないように注意してください。テフロン加工のフライパンを使ったり、油をキッチンペーパーに含ませてフライパンをふくくらいで十分です。

この離乳食レシピは、一度に多めに作って冷凍保存しておくこともできます。また、材料をすべて混ぜてタネを離乳食用に取り分けた後、残りのタネに味付けをすれば大人用の料理も一緒に作ることができます。

離乳食後期のおすすめレシピ②ひじきとかぼちゃのそぼろ煮

離乳食後期におすすめのひじきレシピ2つ目は、「ひじきとかぼちゃのそぼろ煮」です。1食分の材料は、かぼちゃ40g、下ごしらえしたひじき10g、鶏むね挽肉20g、だし汁適量、水溶き片栗粉適量です。まずかぼちゃの皮をむき、1cm角に切ります。小鍋にだし汁を入れ、鶏むね挽肉をいれよくほぐしておきます。小鍋にかぼちゃ、ひじきを加え、かぼちゃがやわらかくなるまで加熱します。最後に水溶き片栗粉で軽くとろみをつければ完成です。

かぼちゃは最初にレンジで加熱しておくと、皮をむいたり切るのが非常に楽になります。あとで加熱する時間も短縮されるため、一石二鳥です。またかぼちゃの皮は、うすくてやわらかいものであればついたままでも大丈夫ですが、離乳食後期では取り除いてあげるほうが良いでしょう。離乳食完了期頃になってから、様子を見て皮ごとあげてみてください。

かぼちゃはビタミンA、ビタミンE、ビタミンKといった脂溶性ビタミンを中心に、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸といった水溶性ビタミンも豊富です。脂溶性ビタミンは脂質と一緒に食べることで吸収率があがるため、お肉などと一緒に調理するのがおすすめです。また水溶性ビタミンは煮汁に溶けやすいため、煮汁も一緒にいただくのが良いでしょう。このレシピのように煮汁にとろみをつけることも、煮汁ごと食べやすくする工夫のひとつです。

ひじきを使った離乳食完了期のおすすめレシピ

最後に、離乳食完了期におすすめのひじきを使ったレシピをご紹介します。離乳食完了期では、1日3回食で食事のリズムを大切に、生活のリズムを整えることが重要です。さらにこの頃から赤ちゃんが手づかみ食べをはじめ、自分で食べる楽しみを覚えていきます。離乳食の形状は、離乳食後期の「歯茎でつぶせるかたさ」から、離乳食完了期では「歯茎で噛めるかたさ」に変化させていきましょう。

離乳食完了期のおすすめレシピ①ひじきとじゃがいもの煮物

離乳食完了期におすすめのひじきレシピ1つ目は「ひじきとじゃがいもの煮物」です。作りやすい分量は、じゃがいも200g、下ごしらえしたひじき50g、にんじん30g、大豆の水煮30g、めんつゆ大さじ2杯、水50mlです。じゃがいもとにんじんは皮をむき、1cm角に切ります。鍋にじゃがいも、にんじん、ひじき、大豆の水煮をいれ火にかけ、具材がやわらかくなるまで煮れば完成です。

めんつゆは商品によって濃縮度合が違いますので、必ず味の濃さを確認して調理してください。離乳食完了期になると、薄味ながらも味に変化をつけていくこと大切です。今回はめんつゆを使用しましたが、オイスターソースやケチャップを使って味のバリエーションを増やしてみても良いでしょう。

離乳食完了期のおすすめレシピ②ひじきと鯖の炊き込みごはん

離乳食完了期におすすめのひじきレシピ2つ目は「ひじきと鯖の炊き込みごはん」です。作りやすい分量は、お米2合、下ごしらえしたひじき50g、鯖の水煮缶1缶、にんじん30g、小松菜30g、醬油大さじ1杯、みりん大さじ1杯、白ごま(炒り)5gです。

まずお米をとぎ、炊飯釜にいれます。にんじんと小松菜を小さく切り、サバ缶は身をよくほぐします。ひじき、にんじん、小松菜をお米の上にのせ、サバ缶も汁ごといれます。調味料と水を合わせて2合の目盛りに合わせて炊飯し、最後に白ごまを振りかけて完成です。

サバは魚の良質なタンパク質を摂取でき、さらにDHAやEPAといった必須脂肪酸を豊富に含んでいます。サバ缶を汁ごと使うことで、それらの栄養を逃さず摂取することができます。さらに缶詰なので長期保存もでき、便利なアイテムのひとつです。

またこのひじきレシピは、離乳食としても大人用の食事としても使えます。離乳食として作るときは少しやわらかめに炊き、一口大に小さく丸めてあげると良いでしょう。そうすると手づかみ食べもしやすく、赤ちゃんが積極的に食べてくれるための工夫になります。

ひじきの離乳食メニューを活用しよう!

ひじきを使った離乳食のレシピはいかがだったでしょうか?ひじきは赤ちゃんに必要な栄養がたくさん含まれています。今回ご紹介したレシピを参考に、赤ちゃんの離乳食の時期に合わせて、ひじきを使った離乳食を作ってあげてください。

しかし赤ちゃんにもそれぞれ個性や好みがあります。ひじきを使ったレシピに限らず、離乳食をいやがる時には強制せず、「楽しく」「おいしく」食事ができるような環境・雰囲気をつくってあげてください。楽しくおいしい食卓で、家族でひじきをたくさん食べましょう!

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