美酒鍋は広島の郷土料理!酒蔵の街・西条のレシピを詳しく紹介!

美酒鍋とは日本三大酒処として有名な広島県西条の郷土料理になります。この料理の始まりは、お腹が空いた杜氏達が蔵の中で作ったとも言われており、作り方もいたってシンプルです。豚肉、鶏肉、白菜や葱に、日本酒と塩、胡椒だけで味付けをする鍋料理です。そんな美酒鍋の歴史や由来を徹底調査しました。酒蔵の街・西条でどのようにして誕生し、愛されてきたのかを探ります。そして、美酒鍋の美味しい食べ方や特製レシピも紹介します!お酒が苦手な方、お子様でも美味しくいただける美酒鍋にぜひ挑戦してみて下さい。

美酒鍋は広島の郷土料理!酒蔵の街・西条のレシピを詳しく紹介!のイメージ

目次

  1. 1東広島・西条で愛される美酒鍋とは?
  2. 2美酒鍋の考案者はいる?
  3. 3東広島・西条で美酒鍋が食べられるお店を紹介
  4. 4西日本で美酒鍋が食べられるお店を紹介
  5. 5東日本で美酒鍋が食べられるお店を紹介
  6. 6美酒鍋のレシピ紹介!自宅で簡単お手軽鍋
  7. 7本格美酒鍋セットをお取り寄せ
  8. 8美酒鍋だけじゃない!広島の魅力的な郷土料理とは?
  9. 9広島オススメの観光スポットとは?
  10. 10まとめ:広島県はアイデア郷土料理の宝庫!

東広島・西条で愛される美酒鍋とは?

京都の伏見、神戸の灘、そして東広島・西条は日本三大酒処として有名です。JR西条駅の東側には多くの酒蔵が密集し、酒蔵通りがとても有名です。酒蔵通り沿いにある蔵元をめぐるツアーなどもあり、日本酒好きの観光客で賑わいを見せています。
 

ここ東広島・西条で生まれたのが「美酒鍋」になります。もともとは、酒蔵で働く杜氏や蔵人達の賄い料理として、レシピが考案されたと言われています。美酒鍋の読み方は、「びしょなべ」もしくは「びしゅなべ」と言われています。

これは酒蔵で働く職人達が、いつも服がびしょびしょに濡れていたことから、びしょびしょの職人達が作る鍋=びしょなべになったという説と、日本酒をびしょびしょに浸して作る鍋だからびしょなべという説があります。また東広島・西条の美味しい日本酒(美酒)を使って作る鍋だから美酒鍋(びしゅなべ)と呼ばれるようになったとも言われています。
 

美酒鍋の考案者はいる?

東広島・西条の酒蔵の賄い飯として生まれた事はわかりましたが、ではレシピの考案者はいるのでしょうか?美酒鍋は加茂鶴酒造の専務、石川和知さんがレシピの考案者だそうです。終戦直後の食糧難の時代、安く手に入る食材であった鶏モツと野菜を深めの鉄板で炒り煮して作ったそうです。

味付けは塩と胡椒のみ。日本酒は炒り煮することによって、アルコール分が抜けて旨味のみが残ります。このようなシンプルな味付けの理由は、仕事の合間に食べる料理が、味付けが濃いものだと舌が麻痺してしまい、正確な効き酒ができなくなってしまいます。ですからシンプルな味付けのレシピが出来上がりました。

東広島・西条で美酒鍋が食べられるお店を紹介

元祖美酒鍋『仏蘭西屋』

地元食材と日本酒をふんだんに使って作る美酒鍋は絶品です!最初にご紹介したいのが、美酒鍋を考案した加茂鶴酒造直営のレストラン・佛蘭西屋(ふらんすや)になります。1階は洋食を、2階は和食と加茂鶴の日本酒を思う存分楽しむことができる空間となっています。

佛蘭西屋(ふらんすや)自慢の一品・美酒鍋をコース料理にて楽しめます。美酒鍋コースは¥4,700になります。コースの内容は、先付け、前菜、お造り、本日の一品、美酒鍋、酢の物、ご飯、甘味の8品になります。単品の場合は、一人前¥1,760になります。是非!東広島・西条にて元祖美酒鍋をお楽しみください。

毎年「美酒鍋コース」の予約が殺到!地元民に愛される『割烹掬水』

旬の食材をふんだんに使った料理が地元で大人気の割烹掬水(かっぽうきくすい)になります。観光客にも人気ですが、長年地元の日本酒ファンに愛される美味しい美酒鍋が食べられるお店になります。
 

こちらは毎年予約が殺到する美酒鍋コースになります。美酒鍋コースは¥4,860になります。コースの内容は、前菜、お造り(本日の鮮魚三種盛り)、温物 (季節の茶碗蒸し)、鍋物 (美酒鍋)、揚物 (天ぷら盛り合わせ)、御食事(季節の炊き込みご飯)甘味 (季節のアイスクリーム)の7品になります。

西日本で美酒鍋が食べられるお店を紹介

東広島・西条の郷土料理『美酒鍋』は全国でも愛されています。特に大阪や神戸で美酒鍋を提供しているお店が沢山あります。さすが天下の台所!美味しい美酒鍋が食べられるお店を紹介します。

かなりお得な美酒鍋コース!『日本酒米屋・蔵バル梅田店』

大阪梅田にある隠れ家、日本酒米屋・蔵バル梅田店で大人気の美酒鍋!大阪の根強い日本酒ファンの間では、話題奮闘の人気鍋になります。

コース料理限定の美酒鍋。こだわりの日本酒をふんだんに使った美酒鍋は食材に日本酒の旨味が加わり絶品です。日本酒米屋・蔵バルの美酒鍋コースは WEB予約のみとなり、お値段は¥4,500になります。コース内容は、前菜三種盛り合わせ、お刺身三種盛り合わせ、大根と水菜の酒盗サラダ、うにマヨネーズのフレンチフライポテト、塩麹の若鶏の唐揚げ、美酒鍋、うどんか雑炊、黒蜜ときな粉の雪見だいふくの8品になります。

一味違う美酒鍋が味わえる!神戸の有名酒蔵の直営店『さかばやし』

神戸にあるノーベル賞晩餐会で振る舞われた「福寿」の蔵元の直営店・さかばやしで食べる美酒鍋は一味違います。

鶏肉や豚肉を使っているお店が多い中、さかばやしでは貝類や魚介をふんだんに使っています。純米酒をベースにしているため辛口の印象がありますが、魚介類の旨味を上手く引き出しまろやかな味わいに仕上がっています。さかばやしの美酒鍋コース(冬季限定)¥3,980になります。コース内容は日によって内容が変わるので、お店に問い合わせ下さい。
 

東日本で美酒鍋が食べられるお店を紹介

意外にも北海道で美酒鍋が食べられるお店が多いことを知っていますか?寒い日に体全体がポカポカになる美酒鍋は寒い地方の方にはうってつけの鍋なのかもしれません。

池袋でオリジナル美酒鍋が楽しめる『巽屋』

東京池袋にある巽屋(たつみや)では、ハーブとチキンの美酒鍋が楽しめます。これは料理長オリジナルのメニューで、広島の美酒鍋を参考にして考案したそうです。その他にも日本酒しゃぶしゃぶなどもあり、日本酒ファンにはたまらないお店です。

美酒鍋は北海道でも大人気『活食隠れ酒蔵かけはし』

地酒が充実した飲み放題コース&美酒鍋宴会コースは『かけはし』でも人気のメニューで、美酒鍋はかけはしの看板メニューの一つになります。かけはし名物・美酒鍋&日本酒飲み放題コースは¥4,500になります。コースの内容は、前菜にトマト豆腐、お造りに甘エビと本日のお造り三種盛り、焼き物は日高産時鮭の翁焼き、鍋物は美酒鍋、揚げ物は若鶏の半身揚げ、御食事は雑炊orラーメンorうどん、甘味は抹茶アイスになります。

美酒鍋のレシピ紹介!自宅で簡単お手軽鍋

東広島・西条の元祖美酒鍋・加茂鶴酒造で紹介されているレシピ

自宅で簡単にできる美酒鍋のレシピをいくつか紹介していきます。やはり元祖美酒鍋のレシピは抑えておきたいところです。5人前の分量ですので、2〜3人前で作る場合は全て半分の量で用意して下さい。

食材(5人前)は白菜2/1株を4㎝切り、人参1本を縦半分にして斜め4㎜の厚さ切る。白葱1束を斜め切り、ピーマン1袋を乱切り、玉ねぎ1個を半分にして7㎜輪切り、厚揚げ1枚を半分にして7㎜切り、こんにゃくは1枚を2㎝角くらいにちぎって下茹でしておきます。

春菊は1束、生椎茸1パックを半分切り、鶏胸肉、鶏砂肝、豚肉は薄切りにします。調味料はニンニク1玉を薄く輪切りにします。(ドライニンニクも可)日本酒(加茂鶴上等酒)、塩、胡椒は適量用意します。

鍋に油を引く代わりに豚バラ肉を炒め、そこにニンニクを加えて一緒に炒めていきます。鍋に鶏肉、鶏肉の砂肝を適宜入れ、塩と胡椒で味付けをし炒めます。その後肉がかぶる程度に日本酒を加えます。残りの材料を適宜入れ、再度塩と胡椒、日本酒で味を整えていきます。

野菜の水分が出てくるので、水蒸気がなくなるまで炒め煮をします。ここで注意するポイントは、野菜炒めのようにしないことです。十分に日本酒の香りを効かせて旨味が凝縮した鍋に仕上げて下さい。もし焦げ付きそうになった時は、日本酒を振りかけて下さい。

アルコールが十分に飛んだことを確認してから、お子様やお酒が苦手な方はお召し上がりください。熱々を生卵に絡めて食べると絶品です。またお好みで黒胡椒や七味をかけるのもおすすめです。

洋風美酒鍋!!おしゃれな美酒鍋レシピを紹介

E・レシピにて紹介されていたお洒落な美酒鍋の作り方を紹介します。元祖美酒鍋が和食鍋だとしたら、こちらは洋風鍋のような味わいになります。

材料(2人前)は、鶏もも肉2/1枚、砂肝120g、豚バラ肉(薄切り)100g、厚揚げ2/1個、白菜3枚、ピーマン1個、人参半分2cm切り、白葱2/1本、えのき2/1袋、日本酒200ml、あらびき胡椒を少々、卵2個を用意します。調味料は、ごま油大さじ1、ニンニク(薄切り)1片分、塩小さじ1、胡椒少々になります。
 

下準備について説明します。先ずは鶏もも肉は3〜4cm角に食べやすく切って下さい。豚バラ肉は幅4〜5cmに切り、砂肝は半分に切り離してから5mmくらいにスライスして下さい。次に厚揚げは熱湯をかけて油抜きをして下さい。その後1cmに切ります。白菜は葉っぱの青い部分はザク切りにし、根元に近い白い部分は短冊きりにして下さい。

人参は千切りにします。白葱は斜めにスライスし、えのきは石づきを取りほぐして下さい。ピーマンはヘタと種を取り除き、千切りにして下さい。砂肝や鳥もも肉の食感が鍋のアクセントになりますので、お好みで量を増やしても良いかもしれません。

ここからは作り方の説明をします。先ずは鍋にごま油とニンニクを入れて中火にかけます。ニンニクの香りが出てきたら、鶏もも肉、砂肝、豚バラを入れ表面の色が白くなるまで炒めます。その後塩と胡椒を振り、鍋から取り出します。

 

鍋に厚揚げ、人参、白葱、白菜、ピーマン、エノキを加え炒め、先ほど炒めた肉汁となじませます。この時野菜の水分が出ますので、なくなるまで炒め煮して下さい。

 

先ほど炒めた野菜の上に肉をのせて日本酒を振りかけます。この時用意する日本酒は、理想は広島県の日本酒ですが、無い場合は料理酒でも大丈夫です。その後蓋をして蒸し煮にします。

野菜が柔らかくなったら、仕上げに粗挽き黒胡椒を振ります。卵を割りほぐしお好みで鍋の具材を付けてお召し上がり下さい。

本格美酒鍋セットをお取り寄せ

本格的な美酒鍋をご自宅で食べたい方には、これがオススメです。なんと!プロが選んだブランド肉と日本酒セットがお取り寄せできます。

用意するのは野菜のみ!美酒鍋セットがご自宅に

石川県にある宮本酒造が販売している美酒鍋セットになります。冬季限定で販売していますが様々なメディアで紹介されたことによって、予約が殺到しています。美味しい美酒鍋には欠かせない豚肉は、石川県が誇るブランド豚・能登豚です。

豆腐とお揚げは、消泡剤を一切使わず国産大豆と自然海塩、天然にがりから作られるこだわりと旨味が詰まった最高の一品です。セット内容は、美酒のだし900ml、能登豚 500g(寺岡畜産)、堅豆腐・揚げ1セット(山下ミツ商店)になります。

東広島・西条の美酒鍋セット(日本酒のみ)がご自宅に

美酒鍋セットと書かれていますが、こちらの商品は日本酒のセットのみになります。東広島・西条の酒祭り会場で美酒鍋は提供されますが、これらは実際に使用される日本酒の銘柄になります。自宅にいながら本場西条の酒祭り気分を味わえる商品になります。

 

美酒鍋だけじゃない!広島の魅力的な郷土料理とは?

ここまで美酒鍋について紹介してきましたが、広島県にはまだまだ魅力的な郷土料理が沢山あります。一般的な物から少し変わり種の郷土料理を紹介していきます。

広島といえばこれ!『広島風お好み焼き』

広島風お好み焼きは、具と生地を混ぜ合わせないのが特徴です。広島ではお好み焼きは、お酒の席のしめとして愛されてきました。作り方は、鉄板の上で薄く生地を焼きます。その上に大量のキャベツ、もやし、豚肉の順でのせてからひっくり返して蒸し焼きにします。

鉄板の空いている場所で麺を焼き、上にお好み焼きをのせます。薄く焼いた卵の上に焼きそばとお好み焼きを乗せれば広島風お好み焼きの出来上がりです。ソースはどろっとした甘口ソースをかけるのが一般的で、お好みでマヨネーズや鰹節、青のりなどをかけてお召し上がりください。
 

広島の名産・牡蠣をユニークな食べ方で食す『土手鍋』

土手のように味噌を鍋の内側に塗り、その中に牡蠣、白菜、春菊、豆腐などのお好みの具材を入れて煮込んだ料理になります。土手になっている味噌をお好みで溶かしながら調理する方法はとてもユニークで、地元民にとても愛されている鍋料理の一つです。

変わり種の郷土料理!『ワニ料理』

絶滅の危機に瀕しているワニを食べるの?と驚かれるかもしれませんが、広島でいうワニとはサメの事になります。お祝い事やお正月に食べる晴れの日の料理で、主に山間部で食される郷土料理になります。

新食感のハンバーグ『ホルモンバーグ』

ハンバーグの常識を覆すホルモンバーグが広島にありました。元祖ホルモンバーグは広島にある焼肉屋さんが考案したと言われています。ミンチ、ミノ、ホルモンを使って作られるハンバーグの食感は今までに体験したことがないような味わいです。

広島オススメの観光スポットとは?

美酒鍋を始め、多くの郷土料理を紹介してきましたが、広島の魅力は食事だけではありません!観光スポットとしても魅力的な広島を紹介します。

まずオススメしたいのは、『原爆ドーム&平和記念公園』になります。1945年8月6日にアメリカ軍によって投下された原子爆弾は一瞬にして広島を壊滅しました。その当時の様子を今に伝える記念碑がこの原爆ドームになります。また平和公園の中には、世界平和を願って建てられた慰霊碑が多くあります。中でも有名な物は、『平和の鐘』『原爆の子の像』になります。

次にオススメしたいのは、『厳島神社』になります。ここは日本三景の1つで、ユネスコの世界文化遺産にも登録されています。海の中に建つ鳥居は宮島のシンボルで、美しい風景の一つになります。実はこの鳥居、海の底深くに埋められているのではなく、自分の重みだけで建っているとは驚きです。約7トンの石が鳥居上部に詰め込まれているおかげで、台風や地震が来てもビクともしないそうです。

まとめ:広島県はアイデア郷土料理の宝庫!

日本酒をふんだんに使う『美酒鍋』、味噌を土手に見立てて食べる『土手鍋』、焼きそばがダブルで嬉しい『広島風お好み焼き』など広島にはアイデアいっぱいの郷土料理が沢山あり、地元民に長年愛されてきました。昨今の広島ブームも手伝ってか、広島の郷土料理は全国各地で食べられるようになりました。今後好きなお鍋ランキングに美酒鍋がランクインする日も近いかもしれませんね。
 

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